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Yamareco

記録ID: 159618
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
尾瀬・奥利根

残雪の尾瀬(燧ケ岳、尾瀬沼、尾瀬が原)

2003年04月27日(日) ~ 2003年04月30日(水)
 - 拍手
GPS
69:50
距離
44.6km
登り
1,543m
下り
1,747m

コースタイム

4/27;11:30大清水-14:30三平峠-15:40長蔵小屋(泊)
4/28;6:30長蔵小屋発-10:20-40燧ケ岳(マナイタグラ)-12:40長蔵小屋(泊)
4/29;6:30長蔵小屋発-7:30沼ノ端-9:20-40見晴地区-12:10-30山の鼻-14:20鳩待峠(鳩待小屋泊)
4/30;6:20鳩待峠発-(林道歩き)-9:20戸倉着
天候 4/27 曇りのち晴れ
4/28 晴れ
4/29 晴れのち曇り
4/30 雨
過去天気図(気象庁) 2003年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
行き;四国(新居浜)ー(夜行バス)-東京ー(JR)-上毛高原駅―(バス)-大清水
 ※大清水までのバスは、戸倉で乗り換え
帰り;戸倉-(バス)上毛高原駅ー(JR)-東京ー(JR)-四国(新居浜)
・この年は、鳩待峠までの道路が工事中で、4月末まで、車、バスが通れなかった。5月1日よりバス運行。
コース状況/
危険箇所等
・長蔵小屋からの燧ケ岳往復は、トレースもはっきりしており、あまり危険な個所もなかった。頂上直下に少し岩場あり。
 一応、アイゼン、ピッケル使用。
・尾瀬沼は、ほとんど凍っているが、岸部の一部は溶けた状態。沼の上は歩けない。夏道を行く。
・尾瀬ヶ原は、全面的に雪原となっており、木道は露出していない。
(この時は)、歩く人が少なく、トレースは薄かった。赤布類もなかった。
・山の鼻から鳩待峠までの登りも、雪の道を行くが、赤布、トレースあり。
 ただし、途中で雪解け水の流れる沢を越える場所が2か所ほどあり、要注意。
大清水登山口にて、ミズバショウ
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
1/14 18:13
大清水登山口にて、ミズバショウ
大清水のミズバショウ園
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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大清水のミズバショウ園
大清水より林道をたどる、周りは雪が出てきた
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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大清水より林道をたどる、周りは雪が出てきた
雪解け水の流れ
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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雪解け水の流れ
尾瀬沼に出た。氷結した尾瀬沼の向こう、燧岳が大きい
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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尾瀬沼に出た。氷結した尾瀬沼の向こう、燧岳が大きい
水面が現れつつある尾瀬沼と燧岳
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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水面が現れつつある尾瀬沼と燧岳
尾瀬沼と燧岳
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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尾瀬沼と燧岳
夕暮れの尾瀬沼(1)
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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夕暮れの尾瀬沼(1)
夕暮れの尾瀬沼(2)
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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夕暮れの尾瀬沼(2)
夕暮れの尾瀬沼(3)、日が落ちて、夕焼け空
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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夕暮れの尾瀬沼(3)、日が落ちて、夕焼け空
朝、長蔵小屋より燧岳をめざし出発、尾瀬沼には低い霧が立ち込めていた
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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朝、長蔵小屋より燧岳をめざし出発、尾瀬沼には低い霧が立ち込めていた
幻想的な霧の尾瀬沼の向こう、燧岳がくっきり
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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幻想的な霧の尾瀬沼の向こう、燧岳がくっきり
尾瀬沼湖畔より、燧岳のアップ
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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尾瀬沼湖畔より、燧岳のアップ
逆光の尾瀬沼、凍った沼の上にうっすらと朝霧
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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逆光の尾瀬沼、凍った沼の上にうっすらと朝霧
長英新道を登る。木々の向こうには会津駒の山稜
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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長英新道を登る。木々の向こうには会津駒の山稜
ダケカンバの林の中を登高する
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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ダケカンバの林の中を登高する
長英新道の途中より、尾瀬沼を振り返る
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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長英新道の途中より、尾瀬沼を振り返る
ダンスしているような、ダケカンバの林
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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ダンスしているような、ダケカンバの林
ダケカンバの林を進む
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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ダケカンバの林を進む
ようやく頂上が見えてきた
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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ようやく頂上が見えてきた
燧岳頂上直下より、尾瀬ヶ原と遠くには至仏山
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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燧岳頂上直下より、尾瀬ヶ原と遠くには至仏山
燧岳頂上(マナイタグラ)にて記念撮影
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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燧岳頂上(マナイタグラ)にて記念撮影
燧岳頂上(マナイタグラ)より、シバヤスグラピークと、遠くに至仏山
2012年01月14日 18:13撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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燧岳頂上(マナイタグラ)より、シバヤスグラピークと、遠くに至仏山
燧岳山頂より北方の展望。中央に平坦な平が岳、その右奥は越後駒ヶ岳、左奥手には巻機山も見えた
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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燧岳山頂より北方の展望。中央に平坦な平が岳、その右奥は越後駒ヶ岳、左奥手には巻機山も見えた
燧岳山頂より、氷結した尾瀬沼を見下ろす。その向こうには、奥鬼怒の山々とさらに遠く、日光白根山も望めた。
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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燧岳山頂より、氷結した尾瀬沼を見下ろす。その向こうには、奥鬼怒の山々とさらに遠く、日光白根山も望めた。
雪はだいたい1m程度積もっている。ところどころこのようにぱっくり口をあけて地面が出ているところもあった
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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雪はだいたい1m程度積もっている。ところどころこのようにぱっくり口をあけて地面が出ているところもあった
朝の長蔵小屋
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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朝の長蔵小屋
尾瀬沼湖畔を回って尾瀬ヶ原方面に向かう
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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尾瀬沼湖畔を回って尾瀬ヶ原方面に向かう
見晴地区手前の疎林より、林の間に至仏山が見えてきた
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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見晴地区手前の疎林より、林の間に至仏山が見えてきた
見晴地区で小休止。前方を見れば真っ白な尾瀬ヶ原と、どっしりかまえる至仏山
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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見晴地区で小休止。前方を見れば真っ白な尾瀬ヶ原と、どっしりかまえる至仏山
見晴地区より、景鶴山方向を望む
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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見晴地区より、景鶴山方向を望む
見晴地区を出発し、燧岳を振り返る
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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見晴地区を出発し、燧岳を振り返る
尾瀬ヶ原は一面の雪の世界だが、所どころに川が流れていた
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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尾瀬ヶ原は一面の雪の世界だが、所どころに川が流れていた
雪解け水のゆるやかな流れ
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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雪解け水のゆるやかな流れ
尾瀬ヶ原のほぼ中央部より、燧岳を振り返る
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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尾瀬ヶ原のほぼ中央部より、燧岳を振り返る
雪原と池塘(1) 雪の原のなかに、小さな池塘が顔をだしていた
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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雪原と池塘(1) 雪の原のなかに、小さな池塘が顔をだしていた
雪原と池塘(2)
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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雪原と池塘(2)
雪原と池塘(3)
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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雪原と池塘(3)
川を渡るところは、木の橋が露出していた。
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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川を渡るところは、木の橋が露出していた。
尾瀬ヶ原も半分を過ぎ、だいぶ燧岳が小さくなってきた
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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尾瀬ヶ原も半分を過ぎ、だいぶ燧岳が小さくなってきた
前方の至仏山は、だんだん大きくなる。
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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前方の至仏山は、だんだん大きくなる。
山の鼻地区から鳩待峠に登る。雪解け水を集めて結構勢いよく川が流れている
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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山の鼻地区から鳩待峠に登る。雪解け水を集めて結構勢いよく川が流れている
鳩待峠から流れてくる、雪解けの流れ
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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鳩待峠から流れてくる、雪解けの流れ
雪の隙間から、フキノトウが顔を出していた
2012年01月14日 18:14撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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雪の隙間から、フキノトウが顔を出していた
撮影機器:

感想

【山行No 307】
※このゴールデンウイークは、10連休となった。
 ヤマケイの記事を見て、久しぶりの尾瀬に行ってみたくなった。
 尾瀬は17年ぶりだなぁ。

4月26日(金)
 ・仕事を終えた後、新居浜を東京行の夜行バスで出発。
  夜行バスだが割と寝られた。

4月27日(土)
 ・東京に朝6時に到着、東京駅に移動し、上越新幹線に乗る。
7:55-8:05 上毛高原駅
 ・すぐに尾瀬方面行きのバスが連絡していたが、乗客はわずか2名。
  話を聞くと、もう一人の乗客は、鳩待峠より至仏山に登り、そこから山スキーをやるそうな、なかなかやるなぁ..
9:55-11:05 戸倉
 ・ここでバスを乗り継ぎ、大清水へと向かう。待ち時間が1時間もあり、ぼーっと待つだけ。

11:20-30 大清水登山口
 ・ようやく登山口に到着。ここまでのバスはガラガラだったのに、ここは大勢の観光客でにぎわっており、
  あれっ?という感じで、変な感じがする。
  良く知らなかったが、「大清水湿原」という名称の観光スポットらしい。
  自分も少し湿原を歩いてみたが、確かにこの時期にしては早くも、
  ミズバショウが咲き始めていて、いい感じだった。
 ・山登りの格好に着替え、プラブーツにて早速、出発。
  最初は林道を登ってゆくが、観光客も含め、以外と人通りが多い。
  道の周りは50cmほどの積雪があるが、上空は蒼く晴れ渡っており、
  アー、春山だなぁ..とうれしくなる。
12:50-13:00 一ノ瀬休憩所
 ・ここで林道は終わり、本格的な雪道の登山道になる。
  トレースも赤布もしっかりついており、迷いようはない。
  途中、林道に一回出会うが、その先は急登で、結構な登りだった。ゼイゼイ。
14:30-40 三平峠
 ・この峠は南方の見晴が良く、日光連山が見えた。
15:00-10 三平下(湖畔)
 ・尾瀬沼の湖畔に到着。
  ここからの展望は素晴らしく、氷結した尾瀬沼の向こうに、堂々とした燧岳がそびえている。
  部分的に氷の割れた尾瀬沼の表情も、なかなか絵になる風景だ。

15:40 長蔵小屋着(標高=約1600m)
 ・夜行バスで四国から来たせいか? 登山初日だったせいか? 
  大した登りではなかったが、結構疲れて宿に到着。
  思っていた以上に立派な小屋だった。驚いたことに、風呂もある。
  夕食もおいしかった。
  今日の宿泊客は、約50名で、かなりゆとりがある。二段ベットの部屋をあてがわれた。
 ・日没は18時過ぎで、湖畔から見た夕暮れの風景もなかなか良かった。

4月28日(月)
 ・今日は燧ケ岳を目指す日。宿に戻ってくる予定なので、不要な荷物を小屋に預け、軽くなった荷物で出発する。
6:30 長蔵小屋 発(気温=+2℃)
 ・小屋からアイゼンを着けて出発。外は風もなく、温かいくらいの気温。
  尾瀬沼の表層には薄い朝霧がでていて、その向こうに目指す燧ケ岳が大きい。
6:50 長英新道分岐
 ・昨晩の同宿の人は、この分岐を見落として、1時間もウロウロしたと言っていたが、
  分岐には標識があり、赤テープもあって、見落とすことはなかった。
 ・朝の鳥の声が聞こえてきた。夏鳥のルリビタキ、エゾムシクイのほか、
  ヒガラ、コゲラなどのさえずりが聞こえ、春山らしい雰囲気。
 ・長英新道を、トレースに従い登ってゆくが、雪山用プラブーツが今一つ足になじんでない感じで、
  早くも足裏にマメができかかっている感じ。痛いなぁ..
 ・道自体は、樹林帯の中を通ってゆくが、赤テープも結構多く、トレースもはっきりしており、
  アイゼンをザクザク言わせながら登ってゆく。
 ・標高=1900m付近より、だんだんと急な登りになってきた。
  逆に、樹林はダケカンバの疎林となり、展望が開けてきた。
  眼下に凍った尾瀬沼、遠くには日光白根山や、会津駒が岳も見えてきた。
  白い雪と、ダケカンバの踊るような姿と、背景の濃い碧空が、絵のように映える。
9:30 ミノブチ岳山頂
 ・燧ケ岳本峰が見えてきたが、まだまだ遠いな。
  ここからは冬道なのだろうか?、トレースは稜線を通らず、
  ミノブチ岳と赤ナグレ山との間の凹状の緩い谷を登るようについている。
  緩い谷を登り切ると、コル状の場所に出た。そこからは稜線伝いに山頂までトレースが続いているが、
  コルからはさらに急登となり、一部は岩場を、アイゼンを軋ませながら登る。

10:20-40 燧ケ岳山頂(マナイタグラ)(標高=2346m)
 ・やっとこさ到着した。
  予想通り、360度の視界が広がっているゾ。
  北は、平が岳の特徴ある姿がま近く、その奥には、越後駒ヶ岳、中の岳、荒沢岳が、白い姿を見せている。
  西のほうは、真っ白な尾瀬ヶ原の向こうに、至仏山がその巨体を横たえており、
  その向こう遠くには、上州武尊山や、苗場山らしき姿も見える。
  南のほうは、日光連山の奥鬼怒山のあたりが見えるし、
  東のほうは、まじかに会津駒ヶ岳が大きい。その向こうは名前を知らない南会津の雪山が並んでいる。
 ・ああ... すでに登った山や、未踏の山々に囲まれ、いい気分だ。
  山の世界の真ん中に立っている気持ち。
  風も穏やかで、いい雰囲気の春山の山頂だった。上空にはアマツバメの乱舞。

 ・下りは、コル状のところまで歩いてから、緩い谷状のところはシリセードで一気に下る。
 ・そのあとは、樹林帯を戻るが、足のマメがひどくなったようで、見てみると4つもできていた。痛いはずだ。

12:40 長蔵小屋 着
 ・もともとの今日の予定は、ここから午後は見晴地区に移動する予定だったし、
  時間もまだ余裕はあるが、足裏のマメが痛いので、予定を変更して連泊することにした。
 ・見晴地区の小屋にキャンセルの電話をした後は、ビールとパンで、昼食。
  汗をかいたので、ビールが体に染み透るうまさ。
 ・午後は時間が有り余ったので、足裏のマメの手入れをし、のんびりと備え付けの山の本などを読んで過ごした。
 ・今晩の宿泊客も、約30名で少ない。部屋も割とゆったりしていた。
 ・たまたま、従業員のなかに愛媛県出身の人がいるとのことで紹介されたので、
  少しお話をした。
  20台の人だったが、元の仕事を辞めたのを機に、山小屋での仕事をしてみることにした、
  とのことだったが、他人事ながら、なかなか大変そうに思えた。


4月29日(火)
 ・昨日、早めに山小屋でのんびりした分、今日の行程は長いゾ。
  朝起きると、今日もまだ天気は持ちそうで、青空が広がっている。

6:30 長蔵小屋(気温=+5℃)
 ・朝なのでまだ雪も締まっている。アイゼン、スパッツなしで出発。
  尾瀬沼を周回するルートは、ところどころ、トレースが沼の上(氷上)についていて、
  夏道を行くよりも、かえって楽に歩けた。
  しかし尾瀬沼全体は、氷がだいぶ解け始めており、緑色をした水面がところどころ顔をだしている。
7:30-50 沼の端
 ・小休止して、パンで朝食とする。
 ・ここから尾瀬ヶ原までは樹林帯のなかの下りとなる。
  川沿いの道をトラバース気味に下る道で、以外と大変だった。
 ・見晴地区が近くなると、平坦な雪原でブナが生えている明るい林となった。
  のびやかな風景で、木々の間からは昨日登った燧ケ岳が見えるし、
  遠くには至仏山が見え始めた。
  ここまで対向者はわずか5名。
  入山日に同じバスだった人ともすれ違った。予定通り至仏山を山スキーで滑ってきたとのこと。
9:20-40 見晴地区
 ・一休みする。なぜか息が切れる感じでちょっとキツイ。風邪薬を飲んでみた。
  ここは山小屋が集結しているが、開いているのは桧枝岐小屋だけで、ほかの小屋は開店準備中のようだった。

 ・ここからいよいよ雪の尾瀬ヶ原に突入する。
  木道も標識も出ておらず、トレースも、うっすらと至仏山の方角についているだけで、歩いている人影もない。
  しかし、日差しはまぶしいくらいに明るく、時おり南風が強く吹くくらいで、
  思いのほかのんびりした雰囲気の雪原だ。
  誰一人いない雪原で、急に声を出して笑い出したいような、うきうきした気分で歩く。
  なんだか、北極あたりの雪原を、ソリをひいて歩いている、植村直己にでもなったような錯覚さえするなぁ。

10:20-30 竜宮
 ・相変わらず人影はない。ちょっと日差しで暑くなってきたので、Tシャツ一枚になって歩く。
11:00-10 橋を渡る
 ・小川が雪原を横切っており、ここだけ木の橋が顔を出している。
  ちょっと一休みする。川沿いにマガモがのんびりしており、上空には雪原のななかのに、早くもヒバリがさえずっている。
11:30-40 牛首
 ・ここの川沿いにも小鳥を見かけた。ノビタキ(×2)、アオジ(×2)。

12:10-30 山の鼻地区
 ・ようやく尾瀬ヶ原の横断は終了。
  懐かしいな。ここも17年ぶりに来たことになる。
  至仏山荘などの山小屋もまだ開店準備中だった。小屋の脇にはテントが3張。
  眼前に、至仏山の白い姿が大きい。こんな山に以前登ったっけ?と思わせる雄大さがあった。

 ・ここから鳩待峠に向けて緩い登りを登ってゆく。
  踏み跡、赤テープあり。あいかわらず晴天で少し暑いくらいだ。
 ・トレースは沢沿いに登っており、途中、沢を2回ほどわたる箇所があった。
  沢の水で両岸の雪が解けかけており、ルートを探して、雪のブリッジ状になったところを渡ったが、
  ずぶっと雪が崩れそうで、ヒヤヒヤものだった。

14:20 鳩待峠(鳩待山荘)着
 ・本日の長い行程もようやく終わり、目的地に到着した。
 ・この山小屋は初めて泊るが、結構立派な山荘。しかし今日の泊り客は自分一人とのこと。
  従業員も2〜3人しかいない。まだ戸倉からの林道が開通していないので、しょうがないか。
 ・さっそく自分へのご褒美としてビールを飲む。ふー...美味しい!
  その後、風呂に入り、あとはのんびりした。
 ・バスは、鳩待峠までまだ運行開始していないのは知っていたが、タクシーなら
  来てくれるのでは、と少し期待していたが、道路が工事中で、タクシーもまだこれないとのこと、
  明日も、戸倉まで歩きか、と思うと、ちょっとがっかりだった。

4月30日(水)
 ・今日は戸倉まで林道歩きで下山の日。
6:20 鳩待峠発
 ・今日は天気が下り坂なのは天気予報で確認していたので、雨が降り出す前に
  できるだけ下山しておこうと、朝食もなしで早めに出発。
 ・林道を冬山用のプラブーツをはいて、どすどすと下る。
  林道といいながら、最初からずっと舗装された道だった。
 ・出発した時からどんよりした空模様だったが、7時過ぎころから、とうとう雨が降り出した。
  傘をさして、歩き続ける。
  しだいに雨は本降りとなり、まだ治っていない足裏のマメもまた痛み出して、
  なんだか苦行をしているような道中となった。
 ・下に降りるに従い、木々が春の芽吹きで、淡い緑色で彩っているのが、
  まだ救いとなる。

9:20-10:00 戸倉 着
 ・3時間以上、距離にして10km以上歩き、ようやく麓にたどり着けた。
  足はマメが痛くて死にそうだヨ。
  さっそくプラブーツを脱ぎ、足を拭いて、スニーカーに履き替え、ようやく一心地ついた。
  プラブーツを脱いだ瞬間の、ほっとした感じは、何とも言えない。

・戸倉よりバスで沼田駅まで行き、そこでバスを乗り換えて上毛高原駅まで、
 上毛高原駅より上越新幹線に乗り、東京に出て、
 さらに東海道新幹線にて岡山経由、四国には夜の20時過ぎにようやく到着。

※今回は、最後の日の雨の中の下山だけはつらかったが、そのほかは天気に恵まれ、
 上天気のもと、雪山を楽しめて、なかなか満足できた山行だった。

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