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Yamareco

記録ID: 1642319
全員に公開
ハイキング
奥多摩・高尾

道志/赤鞍ヶ岳・朝日山/リニア実験線の近くから周回

2018年11月15日(木) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
7.4km
登り
724m
下り
721m

コースタイム

出発7:45−赤鞍ヶ岳北東尾根取付き8:05−820m圏休憩8:20〜8:45−1050m圏北尾根合流9:30−赤鞍ヶ岳頂上10:15〜10:55−ウバガ岩11:05〜11:15−秋山峠12:05−朝日山12:10〜13:20−サンショ平14:00〜14:15−棚ノ入山14:25−カヤノ沢ルート下降点15:10−870m圏コブ南東尾根下降点15:15〜15:40−林道ヘアピンカーブ地点16:00−765m圏鞍部16:10−700m圏退却地点16:30−林道ヘアピンカーブ地点17:00〜17:20−車道(富士東部(南)林道)17:30−ゴール17:35
天候 無風快晴
過去天気図(気象庁) 2018年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
山梨県の東端にある秋山村を通る県道35号線を西に進み、尾崎集落で林道富士東部(南)線に入る。二十六夜山の東裾を回り込むと、リニア実験線の橋梁が見える。王ノ入川を渡った先に数台停められる空地がある。林道入口から5.7km程
コース状況/
危険箇所等
この辺りの山名は、昭文社の登山地図、国土地理院の地形図、現地の標識で異なっているので混乱する。以下では昭文社の登山地図に記載されている山名に従った。
赤鞍ヶ岳からリニア実験線の橋梁下まで伸びている北東尾根(仮称)を登る。林道富士東部(南)線がこの尾根を回り込んだ標高740m地点に踏跡があり、ここから取付く。後は断続的に続く踏跡や獣道を辿れば良い。
赤鞍ヶ岳から道志山塊の主稜線を西に縦走し、朝日山で北に折れて二十六夜山に向かい、三日月峠の手前、870m圏コブまで縦走する。この間は一般登山道で、良く踏まれた道が続き、要所に道標も立っているが、山名が混乱している。
870m圏コブからヒモシド沢出合に伸びる南東尾根(仮称)を下降する。明瞭な踏跡が続いている。尾根全体の半分ほど進むと、標高785m付近でダートの林道に出る。後はこれを辿れば舗装された富士東部(南)林道に降り立てる。
富士東部(南)林道からリニア実験線の橋梁が見える。300m程の長さで、全体がすっぽり覆われている
2018年11月15日 07:01撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 7:01
富士東部(南)林道からリニア実験線の橋梁が見える。300m程の長さで、全体がすっぽり覆われている
目標の赤鞍ヶ岳北東尾根。頂上から写真左下のリニア実験線橋梁下まで伸びている。山腹を横切る林道を辿ってから取付く
2018年11月15日 07:06撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 7:06
目標の赤鞍ヶ岳北東尾根。頂上から写真左下のリニア実験線橋梁下まで伸びている。山腹を横切る林道を辿ってから取付く
富士東部(南)林道が北東尾根を回り込んだ標高740m地点に階段付きの踏跡があり、ここから取付く
2018年11月15日 08:02撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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11/15 8:02
富士東部(南)林道が北東尾根を回り込んだ標高740m地点に階段付きの踏跡があり、ここから取付く
その登り口には小さな手書きの案内板が置かれていた
2018年11月15日 08:06撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 8:06
その登り口には小さな手書きの案内板が置かれていた
踏跡は落ち葉に覆われて分かりにくいが、どこでも歩ける。獣道も多いので適当に拾いながら突き上げる
2018年11月15日 08:10撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 8:10
踏跡は落ち葉に覆われて分かりにくいが、どこでも歩ける。獣道も多いので適当に拾いながら突き上げる
急な登りが続く
2018年11月15日 08:50撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 8:50
急な登りが続く
標高1050m圏で北尾根と合流すると一旦平らになって一息つける
2018年11月15日 09:30撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 9:30
標高1050m圏で北尾根と合流すると一旦平らになって一息つける
平坦地が終わる直前の立ち木に、巻かれた鹿対策バンドに道案内と警告が書かれていた
2018年11月15日 09:32撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 9:32
平坦地が終わる直前の立ち木に、巻かれた鹿対策バンドに道案内と警告が書かれていた
警告通りに急登が続く。この辺りは傾斜40度を越えているか
2018年11月15日 09:39撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 9:39
警告通りに急登が続く。この辺りは傾斜40度を越えているか
一時的に林業用の作業道が現れた。よく踏まれてジグザグを切ってあるので助かるが、途中で消えてしまった
2018年11月15日 09:41撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 9:41
一時的に林業用の作業道が現れた。よく踏まれてジグザグを切ってあるので助かるが、途中で消えてしまった
植林帯が終わると広葉樹となり、冬枯れの明るい尾根を登る
2018年11月15日 09:58撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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11/15 9:58
植林帯が終わると広葉樹となり、冬枯れの明るい尾根を登る
頂上直前に無人雨量観測所があった
2018年11月15日 10:12撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 10:12
頂上直前に無人雨量観測所があった
30m程の笹藪を抜けると赤鞍ヶ岳の頂上。手書きの山名板と1256.8mの三角点がある
2018年11月15日 10:14撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 10:14
30m程の笹藪を抜けると赤鞍ヶ岳の頂上。手書きの山名板と1256.8mの三角点がある
すっかり葉を落とした木々の間を抜け、朝日山に向かって主稜線を西に進む
2018年11月15日 10:58撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 10:58
すっかり葉を落とした木々の間を抜け、朝日山に向かって主稜線を西に進む
ウバガ岩の上に立つと、南西方向に聳える富士山に目を奪われる。やはり雪を纏っている方が絵になる
2018年11月15日 11:07撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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11/15 11:07
ウバガ岩の上に立つと、南西方向に聳える富士山に目を奪われる。やはり雪を纏っている方が絵になる
富士山手前が御正体山、その手前が菜畑山、右横が今倉山、その右手前が朝日山。今日は朝日山まで行く
2018年11月15日 11:09撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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11/15 11:09
富士山手前が御正体山、その手前が菜畑山、右横が今倉山、その右手前が朝日山。今日は朝日山まで行く
朝日山の右奥に遠く南アルプスが望めた。左:北岳、中央:鳳凰三山と仙丈岳が重なり、右:甲斐駒ヶ岳から鋸岳
2018年11月15日 11:11撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 11:11
朝日山の右奥に遠く南アルプスが望めた。左:北岳、中央:鳳凰三山と仙丈岳が重なり、右:甲斐駒ヶ岳から鋸岳
さらにその右、北西方向には、湯ノ沢峠から北側の黒岳、小金沢山、大菩薩嶺が確認できる
2018年11月15日 11:11撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 11:11
さらにその右、北西方向には、湯ノ沢峠から北側の黒岳、小金沢山、大菩薩嶺が確認できる
振り返ると、南東方向、間近にボリュームのある大室山。その右は加入道山の一部、左奥に鋭角の蛭ヶ岳
2018年11月15日 11:05撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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11/15 11:05
振り返ると、南東方向、間近にボリュームのある大室山。その右は加入道山の一部、左奥に鋭角の蛭ヶ岳
ウバガ岩を西に下るが、岩混じりの急斜面で緊張する
2018年11月15日 11:17撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 11:17
ウバガ岩を西に下るが、岩混じりの急斜面で緊張する
1232mコブ手前にある露岩の下降も気を抜けない。今回のルートの中で岩場はウバガ岩とここの二か所だけ
2018年11月15日 11:22撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 11:22
1232mコブ手前にある露岩の下降も気を抜けない。今回のルートの中で岩場はウバガ岩とここの二か所だけ
明るくなだらかな尾根道をルンルン気分で歩む
2018年11月15日 11:46撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 11:46
明るくなだらかな尾根道をルンルン気分で歩む
竹之本に下る秋山峠に着いた。ここで主稜線を北西に進むが、通って来た赤鞍ヶ岳が進行方向に示され、事情を知らないと戸惑う
2018年11月15日 12:03撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 12:03
竹之本に下る秋山峠に着いた。ここで主稜線を北西に進むが、通って来た赤鞍ヶ岳が進行方向に示され、事情を知らないと戸惑う
秋山峠から5, 6分で朝日山の頂上。山名板には「赤鞍ヶ岳」と示され、⇔の下に手書きで小さく「朝日山」と書かれていた
2018年11月15日 13:18撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 13:18
秋山峠から5, 6分で朝日山の頂上。山名板には「赤鞍ヶ岳」と示され、⇔の下に手書きで小さく「朝日山」と書かれていた
古い山名板も「赤鞍ヶ岳」。標高1299mは本日の最高地点
2018年11月15日 12:11撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 12:11
古い山名板も「赤鞍ヶ岳」。標高1299mは本日の最高地点
ここから二十六夜山に向かって急な北尾根を下りる。落ち葉で登山道が覆われて分かりにくい所もある
2018年11月15日 13:22撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 13:22
ここから二十六夜山に向かって急な北尾根を下りる。落ち葉で登山道が覆われて分かりにくい所もある
標高差200m超を下った鞍部では、東側の沢の源頭が崩壊し、登山道の下をえぐっている。今にも道が崩れそうで怖かった
2018年11月15日 13:54撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 13:54
標高差200m超を下った鞍部では、東側の沢の源頭が崩壊し、登山道の下をえぐっている。今にも道が崩れそうで怖かった
ここから5分程上ると雛鶴峠への分岐
2018年11月15日 14:00撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 14:00
ここから5分程上ると雛鶴峠への分岐
この分岐から2, 30mでサンショ平。道標には「棚ノ入山」と示され、⇔の下に「サンショ平」と手書きされている
2018年11月15日 14:02撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 14:02
この分岐から2, 30mでサンショ平。道標には「棚ノ入山」と示され、⇔の下に「サンショ平」と手書きされている
木の間から、朝日山の山頂と、降りて来た北尾根が垣間見られた
2018年11月15日 14:16撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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11/15 14:16
木の間から、朝日山の山頂と、降りて来た北尾根が垣間見られた
東に折れて平坦な尾根を進むと1117m地点直前に壊れた道標があった。7年前にこの裏から踏跡を拾いながら無生野に降りた。懐かしい
2018年11月15日 14:25撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 14:25
東に折れて平坦な尾根を進むと1117m地点直前に壊れた道標があった。7年前にこの裏から踏跡を拾いながら無生野に降りた。懐かしい
1117m地点の立ち木に「棚ノ入山」と書かれたテープが巻かれている
2018年11月15日 14:25撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 14:25
1117m地点の立ち木に「棚ノ入山」と書かれたテープが巻かれている
ここから北に向かって主尾根を降りる。北東方向に二十六夜山が眺められる
2018年11月15日 14:42撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 14:42
ここから北に向かって主尾根を降りる。北東方向に二十六夜山が眺められる
赤鞍ヶ岳(右端)から厳道峠へ続く主稜線の山並が望めた。朝方登った北東尾根を横から見ると、いかに急だったか良く分かる
2018年11月15日 14:48撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 14:48
赤鞍ヶ岳(右端)から厳道峠へ続く主稜線の山並が望めた。朝方登った北東尾根を横から見ると、いかに急だったか良く分かる
西側が崩壊した沢の源頭の脇を通るのでロープが張ってある。ここよりも、先程の下がえぐられた登山道にロープを付けて欲しい
2018年11月15日 14:50撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 14:50
西側が崩壊した沢の源頭の脇を通るのでロープが張ってある。ここよりも、先程の下がえぐられた登山道にロープを付けて欲しい
北北西方向、倉岳山が間近に見える。手前の尾根は二十六夜山の三日月峠から伸びる支尾根で、紅葉が盛りで美しい
2018年11月15日 14:50撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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11/15 14:50
北北西方向、倉岳山が間近に見える。手前の尾根は二十六夜山の三日月峠から伸びる支尾根で、紅葉が盛りで美しい
910m圏コブは東側を巻く。ここがカヤノ沢ルート(地形図の破線)への下降点だが、この支尾根に入らない様にロープが張ってある
2018年11月15日 15:06撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 15:06
910m圏コブは東側を巻く。ここがカヤノ沢ルート(地形図の破線)への下降点だが、この支尾根に入らない様にロープが張ってある
887mコブの100m程先にある870m圏コブが下降予定地点。道標の数m先に微かな踏跡が右に分かれているので、これに入る
2018年11月15日 15:16撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 15:16
887mコブの100m程先にある870m圏コブが下降予定地点。道標の数m先に微かな踏跡が右に分かれているので、これに入る
踏跡は直ぐに明瞭になり、後はこれを辿れば良い
2018年11月15日 15:17撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 15:17
踏跡は直ぐに明瞭になり、後はこれを辿れば良い
台風24号の被害か、倒木が多い
2018年11月15日 15:18撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 15:18
台風24号の被害か、倒木が多い
笹が現れるが踏跡が切り開かれているので安心だ
2018年11月15日 15:45撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 15:45
笹が現れるが踏跡が切り開かれているので安心だ
またまた倒木
2018年11月15日 15:48撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 15:48
またまた倒木
840m圏コブで踏跡は南に通じているが、東南東の急な尾根を降りる。でも、南に下る踏跡はこの急斜面を避けて回り込んでいたのだ
2018年11月15日 15:51撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 15:51
840m圏コブで踏跡は南に通じているが、東南東の急な尾根を降りる。でも、南に下る踏跡はこの急斜面を避けて回り込んでいたのだ
後は緩やかな尾根をのんびり下って行けば良い
2018年11月15日 15:53撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 15:53
後は緩やかな尾根をのんびり下って行けば良い
標高785m付近で、右手からダートの林道が現れ、尾根上を通って行くのでこれを辿る
2018年11月15日 15:57撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 15:57
標高785m付近で、右手からダートの林道が現れ、尾根上を通って行くのでこれを辿る
100m程先で林道はヘアピンカーブとなって向きを反転し、西側のカヤノ沢へ降りていく
2018年11月15日 15:59撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 15:59
100m程先で林道はヘアピンカーブとなって向きを反転し、西側のカヤノ沢へ降りていく
この林道を素直に辿れば15分程でゴール出来た。しかし、欲張ったルート選択で1時間以上ロスして途中で日没、真っ暗な中をゴールした。委細は後述
2018年11月15日 17:34撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
11/15 17:34
この林道を素直に辿れば15分程でゴール出来た。しかし、欲張ったルート選択で1時間以上ロスして途中で日没、真っ暗な中をゴールした。委細は後述
撮影機器:

感想

道志川の北に連なる道志の山々は厚木の我が家から比較的近いため、何度か足を運んでいる。今回は久しぶりに赤鞍ヶ岳から朝日山に登ることにした。この山には南側の道志村から一般登山道が通じているが、北側の秋山村から周回することとした。ただし、こちら側から一般登山道の登降路は無いので、地形図から選んだ。

この山並の北側山中をリニア実験線が貫いている。都留市の東端にあるリニア車両基地から東に向かった実験線は長いトンネルを通って秋山村に入る。このトンネルを抜けた直後に300m程の橋梁が架かっていて、赤鞍ヶ岳頂上からこの橋の下まで北東尾根が伸びている。地形図から、この尾根なら登れると判断、今回はこれを登路とした。
実際に取付いてみると、「赤鞍ヶ岳直登ルート」として踏跡が通じていて、手書きの道標を4ヶ所ほど見かけた。尾根筋が単純なこともあってルート探索に気を遣うことは無かった。急登が連続して一気に登れるので、林道から実働1時間45分で頂上に立てた。これなら道志村から登った場合と大差ない。

その後は一般登山道を辿って西の朝日山まで主稜線を縦走し、ここで北に折れて二十六夜山に向かった。
富士東部(南)林道に停めた車に戻るためには、この間の適当な支尾根を下らねばならない。地形図を読んで、870m圏コブからヒモシド沢出合に伸びる南東尾根なら降りられると判断、これを下降した。

この未知の尾根にも明瞭な踏跡が付いていたので、下りでもルート探索に苦労することなく楽々降りられた。ただ、台風24号の被害か倒木が多かった。
全体に緩やかな明るい尾根なので、気持ち良く下って行くと、870m圏コブの下降点から僅か20分程、標高785m地点でダートの林道に出た。さらに100m程進むと、林道はヘアピンカーブとなって向きを反転し、沢へと降りて行く。この林道を素直に辿れば楽に車まで戻れるだろう。
このヘアピンカーブ地点に最初に到着したのは16時ちょうど。

しかし、ここで急に気が変わった。この快適な尾根はまだ続いているが、ヘアピンカーブ地点では半分ほどしか歩いていない。このまま林道を辿っても面白くない。尾根を下れば、この先まだまだ楽しめるのではないか、と遊び心が湧いて来た。
と言うことで、急遽、ヘアピンカーブ地点で林道から離れて尾根筋を下った。今までと違って、尾根上に踏跡は全く無いが適当に歩ける。ただ、コブが多い平坦部を過ぎると尾根末端に向けて急下降となり、今まで以上に倒木が多い上、次第に灌木の藪が増えて来た。さらに5m程の露岩が行く手を遮り、これを巻くルート選定に手間取った。
尾根は次第に痩せてきて、両脇の下の方に富士東部(南)林道が木の間越しに見えて来た。両脇は急斜面でとても降りられない。そのまま末端目指して急な尾根を下って行ったが、ますます藪が濃くなり、時間が掛かる割には遅々として進まない。

地形図を見ると、林道に面した尾根の両側面は法面で覆われている。末端に僅かに隙間がある様に描かれているが、果たしてどうなのか。末端まで行けばなんとか林道に降りられるのではないか、と淡い期待を抱いていたが、周りを見下すと、次第に悲観的な雰囲気になって来た。
標高700mまで降りて来た。あと林道まで高度差で30m、距離は80m程か。でも時刻は16時半。ちょうど日没だ。
だいぶ藪が酷くなってきたので、最末端に出るにはもう少し手間取るだろう。薄暗い中で法面を避ける安全なルートを見つけ出すことが出来るだろうか。闇が次第に濃くなって見通しが利かなくなれば、ルート探索はますます困難になるだろう。
この状況では末端を安全に下降することは無理だ。止〜めた。戻ろう!

夕闇が迫る中、距離600m程、高度差80m程、降りて来た尾根を戻る。途中で、少しは緩やかな側面が南側に見えたので、ここを強引に降りて富士東部(南)林道に降りようと試みた。でも、降りられたのは法面の上までで、足下には20m程の高さの法面が延々と拡がっている。ガックリ。無駄なアルバイトをしたものだ。

結局はダート林道のヘアピンカーブ地点まで戻った。17時。ちょうど1時間ロスしたことになる。
一休み後、ライトを点けてダートの林道を辿った。西方向に下って行くとカヤノ沢に降り立って、910m圏コブから降りて来たカヤノ沢ルートと合流。荒れた林道を沢沿いに南東に下って行くと舗装の富士東部(南)林道に出た。その後は3分も歩けばゴール。
林道のヘアピンカーブ地点から素直に林道を辿れば15分程でゴール出来たのに・・・

どうして下降尾根をあんなに深入りしてしまったのだろう。
林道のヘアピンカーブ地点に最初に着いたのが既に16時。あと30分もすれば日没となることは分かっていた。でも、ルート探索が容易なこの尾根なら陽が暮れても歩ける、と判断した。
一方、尾根の末端やその側面が法面で覆われている可能性が高いことは地形図から読み取っていたはずだ。今まで何度も法面通過に梃子摺ったではないか!それなのに、もう少し、もう少し、と深入りしてしまった。ましてや夕闇の中で法面を避けるルートを見つけ出すことは難しい。
下降尾根の上部が快適だっただけに、あまりにもあっけなく林道に出てしまい、このまま林道を降りるのはもったいない、もうちょっと山道を楽しみたい、と言う欲張り気分に負けて、時刻と法面の問題に目をつぶってしまった。大いに反省すべし!

先月、新潟県の雨飾山々麓の戸倉山でも同じような状況に陥った。天候待ちで出発時刻が遅くなり、時間が足りなくなる恐れは高かった。それなのに欲張ったルートを選び、挙句の果てに強烈な藪漕ぎに梃子摺って山頂で日没を迎え、真っ暗な中を車に戻った。
何度経験したら懲りるのだろうか。ついつい欲張ってしまう性格に我ながら呆れてしまう。

天気も良く、眺望も利いて快適な山行だった。ただし途中まで。最後の最後で欲張ったルート選定をしたためにドジを踏み、後味の悪い山行になってしまった。

なお、下降ルートで林道のヘアピンカーブ地点から先の写真やルート図を掲載しても皆さんにとっては何の役にも立たないので、この記録からは削除しました。

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