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Yamareco

記録ID: 1711346
全員に公開
ハイキング
中国

岡山県瀬戸内市&備前市 四辻山〜龍王山〜惣田奥古墳群〜高畑山

2019年01月21日(月) [日帰り]
 - 拍手
Machapuchare その他1人
体力度
2
日帰りが可能
GPS
04:50
距離
11.8km
登り
408m
下り
406m
歩くペース
ゆっくり
1.31.4
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:12
休憩
0:36
合計
4:48
8:25
3
四辻山展望台駐車場
8:28
8:34
1
四辻山展望台
8:35
8:35
46
9:56
9:57
31
中ノ峠
10:28
10:31
17
八反峠
10:48
10:48
45
釜方池
11:33
11:40
15
惣田奥1号墳
11:55
11:58
16
乢池
12:14
12:14
6
四辻山展望台分岐
12:20
12:21
24
祇園様
12:45
12:45
6
高畑山取り付き点
12:51
12:52
5
12:57
12:57
16
高畑山取り付き点(2回目)
13:13
四辻山展望台駐車場
瀬戸内海の展望や古墳、野鳥観察などを楽しむコース
歩行距離11.5km、歩行時間4時間、歩行数20,000歩、消費カロリー1,930Kcal
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2019年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
 四辻山展望台<写真01,02>の駐車場に停めました。普通車3,4台程駐車可能です。なお、四辻山展望台分岐<写真25>から駐車場までの道は、アスファルトの表面がはがれてデコボコしている所が何ヶ所もありますが、通行可能です。また、八反峠<写真09>のある県道222号は、峠の北の分岐から南が法面工事のため5月16日まで通行止めです。知らずに歩きましたが、大量の落ち葉で車は無理ですが人は安全に通行できました。
コース状況/
危険箇所等
 四辻山展望台<写真01,02>の駐車場から八反峠<写真09>までは、基本、瀬戸内市&備前市境沿いの土道で、一部、ササなどでわかりにくいところがあります。特に、龍王山北東200m峰<写真07>周辺は、個人の敷地に立ち入らないよう注意が必要です。
 惣田奥1号墳<写真17〜19>は、池の東側の地形図の破線の道からがわかりやすいです。その東にある塚のマチ古墳群(未見学)を見に行こうとして東からアプローチしたため、竹林を適当に抜けて辿り着きました。
 高畑山<写真28>は、取り付きの目印がありませんが、ガードレールをまたぐと木の間の細道があります。

 龍王山頂上三角点<写真05>と龍王山北東200m峰<写真07>の間にある龍王山東分岐(鞍部の地形図白い太線の道起点)周辺は、注意が必要です。
 まず、そこからすぐ北に上がると草地だったので、少し歩いてみましたが、ずっと歩けるか不安だったので引き返しました。次に、南東に延びる太線の道はコンクリートで、民家の敷地に突っ込みそうになったので引き返しました。直進の太線の道は、実際には細踏み跡だったので入ってみませんでした。
 結局、最初の草地に戻り西北西に見える林に入ると、木の間道がありました。200m峰<写真07>の西端辺りで高さ1mのササヤブに入り、2m程東南東に進んでコンクリート道に出て撮影したのが<写真07>です。この後、ササをまたいで細道に入り直したので、景色を見なくてもよければ、そのまま瀬戸内市&備前市境沿いを歩いたほうがいいでしょう。

 その他、コース状況の詳細は、周辺情報下欄の添付ファイルで確認できます。
その他周辺情報  惣田奥1号墳の数百m東にフルーツパークびぜんがあります。7月から12月中旬にかけて時期によりぶどうやみかんなどの収穫体験ができます。また、乢池<写真21>より県道39号線を西南西に1km程進んだところに「日本一のだがし売場」があり、駄菓子やおもちゃなど懐かしい商品を買い求める幅広い年齢層の客でにぎわっています。
ファイル
(更新時刻:2019/01/22 21:42)
01四辻山展望台
駐車場から2分程の所にあります。周辺はササが茂っており、のっけからヤブコギかと緊張しました。踏み跡が見つかってよかったです。
01四辻山展望台
駐車場から2分程の所にあります。周辺はササが茂っており、のっけからヤブコギかと緊張しました。踏み跡が見つかってよかったです。
02四辻山展望台より
      前島&小豆島
展望台からは南方面に手前に前島、奥に小豆島が見えました。なかなか幻想的な風景でした。
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02四辻山展望台より
      前島&小豆島
展望台からは南方面に手前に前島、奥に小豆島が見えました。なかなか幻想的な風景でした。
03四辻山頂上三角点「佐山」
標高260.3m頂上三角点(点名:佐山)です。展望台<写真01>からササの間に埋もれ気味なのが見えました。幸い、なんとなく踏み跡らしきものが続いていたので、すぐにわかりました。
03四辻山頂上三角点「佐山」
標高260.3m頂上三角点(点名:佐山)です。展望台<写真01>からササの間に埋もれ気味なのが見えました。幸い、なんとなく踏み跡らしきものが続いていたので、すぐにわかりました。
04ヤマトアシナガバチの巣
足元に落ちていました。繭のキャップが黄色っぽく、巣柄は巣の中央にあります。直径6cm程しかなかったので、去年の豪雨のときに落ちてしまったのかもしれません。成虫は特に腹部が茶色っぽく、働き蜂は2cm程と小さくおとなしいです。全国的に数が減っているそうですが、新女王蜂が我が家の外壁にしがみついて越冬しているのをたまに見かけます。
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04ヤマトアシナガバチの巣
足元に落ちていました。繭のキャップが黄色っぽく、巣柄は巣の中央にあります。直径6cm程しかなかったので、去年の豪雨のときに落ちてしまったのかもしれません。成虫は特に腹部が茶色っぽく、働き蜂は2cm程と小さくおとなしいです。全国的に数が減っているそうですが、新女王蜂が我が家の外壁にしがみついて越冬しているのをたまに見かけます。
05龍王山頂上三角点
       「三ツ松」
標高222.4m頂上三角点(点名:三ツ松)です。展望は効きません。ここから南に延びるきれいな道は、すぐに東に方向転換し八反峠<写真09>へと向かいました。
05龍王山頂上三角点
       「三ツ松」
標高222.4m頂上三角点(点名:三ツ松)です。展望は効きません。ここから南に延びるきれいな道は、すぐに東に方向転換し八反峠<写真09>へと向かいました。
06龍王山頂上八大龍王碑
龍王山頂上三角点<写真05>のすぐ北にありました。徳叉迦(とくしゃか)龍王など、八つの龍王の名前が刻まれています。台座には「明和」の文字がありました。1764〜1772年の明和年間には、ここで雨乞いが行われたのかもしれません。ここから北北東に細い踏み跡が延びていましたが、途中で引き返しました。
06龍王山頂上八大龍王碑
龍王山頂上三角点<写真05>のすぐ北にありました。徳叉迦(とくしゃか)龍王など、八つの龍王の名前が刻まれています。台座には「明和」の文字がありました。1764〜1772年の明和年間には、ここで雨乞いが行われたのかもしれません。ここから北北東に細い踏み跡が延びていましたが、途中で引き返しました。
07龍王山北東200m峰より
       虫明湾&長島
東方面に歌枕として知られている虫明(むしあげ)湾のカキの養殖いかだ、その奥に世界遺産登録を目指しているハンセン病療養所がある長島が見えました。ちなみに、虫明には、渋染一揆野営の地<写真20>に集合していた人々が目指した岡山藩の筆頭家老(伊木家)の陣屋がありました。
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07龍王山北東200m峰より
       虫明湾&長島
東方面に歌枕として知られている虫明(むしあげ)湾のカキの養殖いかだ、その奥に世界遺産登録を目指しているハンセン病療養所がある長島が見えました。ちなみに、虫明には、渋染一揆野営の地<写真20>に集合していた人々が目指した岡山藩の筆頭家老(伊木家)の陣屋がありました。
08ニクウスバタケ
広葉樹に生えるキノコで、カサの直径は1〜3cm程です。独特の赤みがかった茶色とカサの裏の櫛の歯のような突起が目立ちます。
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08ニクウスバタケ
広葉樹に生えるキノコで、カサの直径は1〜3cm程です。独特の赤みがかった茶色とカサの裏の櫛の歯のような突起が目立ちます。
09八反峠
フェンス沿いに歩いてやっとここに下りられました。この南側が国有林だそうです。
09八反峠
フェンス沿いに歩いてやっとここに下りられました。この南側が国有林だそうです。
10カワラタケ
カサの直径は2〜4cmで立ち枯れた木にびっしり生えていました。動画も撮りました。
10カワラタケ
カサの直径は2〜4cmで立ち枯れた木にびっしり生えていました。動画も撮りました。
11備前焼工房
新畑田池のほとりにあります。レンガ造りの赤い煙突ですぐに備前焼の窯とわかりました。これは、森本直之氏の工房のようです。
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11備前焼工房
新畑田池のほとりにあります。レンガ造りの赤い煙突ですぐに備前焼の窯とわかりました。これは、森本直之氏の工房のようです。
12釜方池越しに201m峰
      (点名:大北)
北方面に標高200.6m頂上三角点(点名:大北)のあるなだらかな201m峰が見えました。
12釜方池越しに201m峰
      (点名:大北)
北方面に標高200.6m頂上三角点(点名:大北)のあるなだらかな201m峰が見えました。
13三ツ松集落より
     高松山&東大平山
西北西方面には、中央手前に225m峰、その左奥に鉄塔と山城跡のある高松山、右奥に去年12月30日に登った東大平山が見えました。
13三ツ松集落より
     高松山&東大平山
西北西方面には、中央手前に225m峰、その左奥に鉄塔と山城跡のある高松山、右奥に去年12月30日に登った東大平山が見えました。
14三ツ松集落より玉葛山
東方面には玉葛(たまかずら)山が見えました。去年の12月30日に東大平山から笹尾山に行った際に、何度も見えて気になった山です。北から見ると、きれいに尖った三角形ですが、西から見ると登れそうに思えます。登山道が整備され、急斜面にはロープが設置されているそうです。
14三ツ松集落より玉葛山
東方面には玉葛(たまかずら)山が見えました。去年の12月30日に東大平山から笹尾山に行った際に、何度も見えて気になった山です。北から見ると、きれいに尖った三角形ですが、西から見ると登れそうに思えます。登山道が整備され、急斜面にはロープが設置されているそうです。
15三ツ松集落より龍王山
南南西には、歩いてきた龍王山<写真05>の稜線が見えました。
15三ツ松集落より龍王山
南南西には、歩いてきた龍王山<写真05>の稜線が見えました。
16オオダイサギ
白いサギにはいくつか種類があり、一番大きいのが冬鳥のオオダイサギです。以前はチュウダイサギと区別せず、どちらもダイサギと呼ばれていました。オオダイサギはアオサギよりも少し大きく、脚の関節より上が黄色っぽいです。ただし、チュウダイサギも似たような脚の色をしていることがあるので、大きさで区別するのが確実です。飛び立ったので動画も撮りました。
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16オオダイサギ
白いサギにはいくつか種類があり、一番大きいのが冬鳥のオオダイサギです。以前はチュウダイサギと区別せず、どちらもダイサギと呼ばれていました。オオダイサギはアオサギよりも少し大きく、脚の関節より上が黄色っぽいです。ただし、チュウダイサギも似たような脚の色をしていることがあるので、大きさで区別するのが確実です。飛び立ったので動画も撮りました。
17惣田奥1号墳
東にあるはずの塚のマチ古墳群はわからなかったので、適当に竹林を抜けて惣田奥古墳群へと向かいました。この1号墳は、直径約10mの円墳だそうですが、盛り上がっている部分は直径3m程に見えました。
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17惣田奥1号墳
東にあるはずの塚のマチ古墳群はわからなかったので、適当に竹林を抜けて惣田奥古墳群へと向かいました。この1号墳は、直径約10mの円墳だそうですが、盛り上がっている部分は直径3m程に見えました。
18惣田奧1号墳石室内部鏡石
石室の高さは2.4m、幅は2mだそうです。最奥の大きな鏡石には、文字が書かれているように見えました。内部から動画も撮りました。
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18惣田奧1号墳石室内部鏡石
石室の高さは2.4m、幅は2mだそうです。最奥の大きな鏡石には、文字が書かれているように見えました。内部から動画も撮りました。
19惣田奧1号墳
   石室全長約10.5m⁉
説明板によれば、墳丘は直径約10mですが、石室は全長約10.5mだそうです。はみ出てる⁉石室内部の奥行きは5.5mといいますが、中に入った連れには4m程に感じられたそうです。周辺には他にも10基ほどあるそうですが、シダヤブ状態らしいので、今回は探索はやめてアスファルト道を引き返しました。
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19惣田奧1号墳
   石室全長約10.5m⁉
説明板によれば、墳丘は直径約10mですが、石室は全長約10.5mだそうです。はみ出てる⁉石室内部の奥行きは5.5mといいますが、中に入った連れには4m程に感じられたそうです。周辺には他にも10基ほどあるそうですが、シダヤブ状態らしいので、今回は探索はやめてアスファルト道を引き返しました。
20渋染一揆野営の地
1856年6月14日、岡山藩の倹約令による差別に反発した被差別部落の人々が、嘆願書を手に岡山藩の筆頭家老(伊木家)の陣屋のある瀬戸内市邑久町虫明(むしあげ)に向かいました。しかし、軍勢に阻まれ、ここで一夜を明かしたとのことです。詳細は感想にて。
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20渋染一揆野営の地
1856年6月14日、岡山藩の倹約令による差別に反発した被差別部落の人々が、嘆願書を手に岡山藩の筆頭家老(伊木家)の陣屋のある瀬戸内市邑久町虫明(むしあげ)に向かいました。しかし、軍勢に阻まれ、ここで一夜を明かしたとのことです。詳細は感想にて。
21乢池カルガモ
この池にだけ少しカモがいました。カルガモが一番多かったようですが、動画には、正面から見ると顔が覆面レスラーのように見えるコガモのオスや、赤茶色の頭部と白っぽい胴体が特徴のホシハジロのオスも映っています。
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21乢池カルガモ
この池にだけ少しカモがいました。カルガモが一番多かったようですが、動画には、正面から見ると顔が覆面レスラーのように見えるコガモのオスや、赤茶色の頭部と白っぽい胴体が特徴のホシハジロのオスも映っています。
22あっかんべぇ猫⁉
いったんは走り去ったのですが、乢池<写真21>でカモを撮って戻ってくると、ここにうずくまっていました。前歯が見えているのかと思い、よく見ると舌を出していました。あっかんべぇに見えますが、リラックスした状態で悪気はないそうです(^^♪動画には、ふっと目を細めた穏やかな表情も映っています。
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22あっかんべぇ猫⁉
いったんは走り去ったのですが、乢池<写真21>でカモを撮って戻ってくると、ここにうずくまっていました。前歯が見えているのかと思い、よく見ると舌を出していました。あっかんべぇに見えますが、リラックスした状態で悪気はないそうです(^^♪動画には、ふっと目を細めた穏やかな表情も映っています。
23シロミナンテン
ナンテンの実は通常、赤いのですが、このようにクリーム色のものもあり、シロミナンテン、あるいは白南天、キミノナンテンとも呼ばれます。自生もあるそうですが、たいていは植栽です。これは、民家の玄関先に赤い実のナンテンと一緒に植えられていました。
23シロミナンテン
ナンテンの実は通常、赤いのですが、このようにクリーム色のものもあり、シロミナンテン、あるいは白南天、キミノナンテンとも呼ばれます。自生もあるそうですが、たいていは植栽です。これは、民家の玄関先に赤い実のナンテンと一緒に植えられていました。
24謎の祠
おそらく、以前はもっと立派な建物があったのでしょう。石灯籠には年号などは見られませんでした。
24謎の祠
おそらく、以前はもっと立派な建物があったのでしょう。石灯籠には年号などは見られませんでした。
25四辻山展望台分岐
ここにも石灯籠がありました。反対側は題目石です。以前は神仏習合の寺だったのかもしれません。道標は東を指していますが、南下するアスファルト道を上ると四辻山展望台<写真01>です。
25四辻山展望台分岐
ここにも石灯籠がありました。反対側は題目石です。以前は神仏習合の寺だったのかもしれません。道標は東を指していますが、南下するアスファルト道を上ると四辻山展望台<写真01>です。
26祇園様
祇園様の道標に従い、コンクリートの階段を上るとここで行き止まりでした。詳細は不明ですが、牛頭天王(スサノオノミコト)をお祀りしてあるのでしょう。
26祇園様
祇園様の道標に従い、コンクリートの階段を上るとここで行き止まりでした。詳細は不明ですが、牛頭天王(スサノオノミコト)をお祀りしてあるのでしょう。
27モチツツジ
葉などに毛が多く、萼などにある腺毛から分泌される粘液は触るとベタベタします。分布の西限は岡山県の旭川だそうです。よく狂い咲きするようで、このように真冬でも1つ2つ花が咲いていることがあります。
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27モチツツジ
葉などに毛が多く、萼などにある腺毛から分泌される粘液は触るとベタベタします。分布の西限は岡山県の旭川だそうです。よく狂い咲きするようで、このように真冬でも1つ2つ花が咲いていることがあります。
28高畑山頂上
標高206mの高畑山頂上付近です。展望は効きません。周辺はフラットでどこが最高点なのかわかりにくいです。もう少し西に進めそうでしたが、今回は引き返しました。
28高畑山頂上
標高206mの高畑山頂上付近です。展望は効きません。周辺はフラットでどこが最高点なのかわかりにくいです。もう少し西に進めそうでしたが、今回は引き返しました。

装備

個人装備
長袖シャツ ズボン 靴下(厚手) 防寒具 手袋(防水加工) 軍手 雨具 日よけ帽子とフード 雨用帽子 登山靴(防水加工) 靴ひも予備 サブザック ザックカバー 地形図 コンパス マップケース 筆記用具 携帯 時計(防水) タオル カメラ 飲料水(スポドリ&茶) 水筒(保温) 非常食(栄養補助食品) スマホ(山使用可能) eTrex30(GPSナビゲーター)

感想

 先週は同じ瀬戸内市長船(おさふね)町の築山古墳〜広高山〜高山を訪問しました。今回はその東隣の山域巡りです。前日の雨の影響はなく、ほぼ乾いた土だったので、道がわかりにくいものの歩きやすかったです。

【四辻山〜龍王山〜八反峠までの尾根道は迷路】
 今回の出発点は四辻山頂上直下の駐車場です。麓に駐車スペースらしき場所がないので、ここにしました。
 四辻山展望台<写真01>までは道が整備され、とても歩きやすかったのですが、四辻山頂上三角点<写真03>から龍王山<写真05>、八反峠<写真09>に至る尾根道はササの間や木の間のわかりにくい細道がたびたび現われ、行きたい方向の道を何度か探しました。結果的には少しアドベンチャーな山行となりました。展望が効かない尾根歩きなので、気が紛れてよかったです。

【八反峠から里山の魅力を満喫】
 八反峠<写真09>からは周辺の山々を見渡しながら、水鳥のいる池や古墳など寄り道して、里山散策を楽しみました。龍王山(=雨乞いの神様が祀られている山)があることからも、ため池の多い地域であることがわかりますが、乢(たわ)池<写真21>にだけカモが集中して見られました。
 また、西ノ宮集落から荒池にかけて、古墳探しに興じました。「塚のマチ古墳群」は分からずじまいでしたが、「惣田奧古墳群」の1号墳<写真17〜19>は目立つところにあり、石室内にも入ることができました。周辺には10基少々あるそうですが、もうシダヤブ状態らしいので今回はあきらめました。
 意外な出会いは「渋染一揆野営の地」でした。1856年、岡山藩で起こった渋染一揆はえた・ひにんと呼ばれた被差別部落の人々による日本初の一揆として有名です。
 1855年、藩財政が逼迫していることを理由に出された29か条の「御触(倹約令)」の最後の5つの条文は、被差別部落の人々に対してかなり厳しいものでした。「着るものは、無紋・渋染・藍染に限る。雨天に村内で百姓に出会ったら、はだしであいさつをしなければならない。」などです。これらの差別に反発して藩内50余りの被差別部落の人々が郡会所へ差し出した嘆願書は差し戻され、請印せよと役人の厳しい強要が始まりました。そこで、強訴に踏み切ったのです。
 1856年6月13日夜半から14日にかけて、八日市河原(現瀬戸内市福岡城跡)に非武装の千数百人が集まり、午後3時ごろ、岡山藩の筆頭家老(伊木家)の陣屋のある瀬戸内市邑久(おく)町の虫明(むしあげ)に向かいました。ところが、備前市に入ると、伊木家の軍勢に行く手を阻まれました。八反峠<写真09>を越えると家老の陣屋ですが、峠の手前を西に下った佐山地区<写真20>で野営しました。
 翌15日にかけて、伊木勢の陣取った佐山村榎塚で交渉が行われました。嘆願書の内容は認められ、一揆は成功しましたが、後に12名が囚われました。残念ながら、そのうち6名が獄中で亡くなりましたが、赦免を願う嘆願書により、2年後に存命の6名が釈放されました。
 岡山市中区には渋染一揆資料館(要予約)があり、無料で見学できるそうです。

 想定外の自然や史跡の発見も含め、味わい深い山行となりました。



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