高柄山/落合集落から周回/岩壁群の通過に四苦八苦
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.3km
- 登り
- 703m
- 下り
- 702m
コースタイム
天候 | 晴れ時々薄曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
落合集落から新矢野根峠東尾根を登る。 林道田野入線を300m進んでから地形図の破線を辿る。踏跡はあるが道標は峠まで無い。なお、東尾根の480m圏コブに出る直前、4段に積み重なった岩壁群の通過に四苦八苦した。東尾根に乗ると、倒木が多く、この通過にも手間取った。 新矢野根峠から一般登山道を通って高柄(たかつか)山に立つ。良く踏まれ、道標も完備、急登にはロープが張られている。 高柄山から高柄山東尾根を下る。途中、552m峰手前の鞍部までは、登山道並みの良く踏まれた踏跡が続く。要所に道標が立ち、急坂にはロープが張られている。 552m峰手前の鞍部で金山集落へ下る道と分かれるが、その先の尾根上にも微かながら踏跡は続く。末端の430m圏コブ手前の鞍部から山腹を南下する踏跡を辿って金山集落から来る車道に降り立ち、落合集落に戻る。 |
写真
感想
上野原市の直ぐ南にある高柄山に登ることにし、コース状況に述べた周回ルートを選んだ。
上りに使った新矢野根峠東尾根には、地形図に破線で描かれているルートがあり、今回はこれを忠実に辿った。しかし、405m圏コブを過ぎて5分程登ると最初の岩壁が行く手を遮った。ここは簡単にパスできたが直ぐに第2の岩壁。この通過から厳しくなり、さらに第3の岩壁が木の間通しに望まれる。次々と出現する岩壁群に、この先、いったいどうなっているのか、次第に不安になってきた。
3年前の奥秩父の長峰での敗退を思い出した。僅か10m程の岩稜が越えられなかった。登れても下りがかなり厳しそうだ。往復ルートを予定していたので、この段階で登頂を断念した。
今回も同じ羽目になるかな?でも、あの時は痩尾根と石楠花の濃い藪のため、どちらの側面にも逃げようがなかった。今回は幅広い山腹に積み重なった岩壁群なので、いざとなれば一旦降りて、大きく巻けば良さそうだ。
このため、目の前のルートを登れても、その先で行き詰って降りる羽目になった場合を考え、確実に下れるかどうか、常に判断しながら登って行った。
この岩壁群の中でルートを求めて右往佐生。第3岩壁は直登を諦めて一旦下降し、左に巻くルートに登り直し、第3、第4の岩壁の左側ギリギリを突き上げた。
四苦八苦しながらも、この岩壁群を何とか無事に切り抜けられたから良い物の、もし滑落して怪我すれば、「後期高齢者の無謀登山!」と非難されることは目に見えている。ヤレヤレである。
地形図にこの岩壁は一切描かれていない。しかも地形図の破線は岩壁群の中央部を直上している。現場ではそこにルートは考えられない。一体どうなっているのだろうか。
地形図の破線は当てにならないことは、今までも何回か経験しているが、今回はその最も酷い例である。当てにならない地形図以外に情報は無く、現場でルートを探すしかない。しかし樹々に覆われて視界が利かず、岩壁の数や規模等が読めず、先行きに対する予想も立てられない中でのルート探索は非常に厳しかった。
これに比べれば、高柄山東尾根の下降は楽だった。
十数年前に、金山集落からこの東尾根を逆に辿って高柄山に登ったことがある。その時に比べて道が整備された印象だ。急な部分にはあちこちでロープが張られていた。さらに、要所には道標が立っていて、今回は下りなのに、ルート探索に腐心することはほとんど無かった。
ただし、「小高柄(塚)」のコブに立っていた山名板は頂けない。ここは標高640m圏のハズ。それなのに、山名板には552mの数値が書かれている。552m峰はまだまだ先である。今回この数値を見て、この小高柄が552m峰であるような錯覚を覚えてしまった。ぜひ、この数値は消して欲しいものだ。
当初の予定では、高柄山東尾根の末端まで下り、430m圏コブから北に伸びる支尾根を降りて林道田野入線に出る積りであった。
しかし、朝方この林道を通った時に観察し、予定の下山ルートでは、矢の根沢の横断と、林道へ攀じ登る崖の通過が厳しく思われた。
このため、430m圏コブ手前の鞍部から南に降りる踏跡が見つかったので、これを辿って金山集落から来る車道に直接降り立った。当初のルートより遠回りになるが、安全、かつ確実であった。
高柄山は小さな山である。しかも、直ぐ下にはゴルフ場を抱えていて、里山的性格もある。従って、のんびり歩いても夕方には楽々降りられる、と踏んでいた。
ところが、新矢野根峠東尾根の480m圏コブに出る前に、岩壁群と言う思わぬ伏兵が待ち構えていた。この通過に40分も掛かってしまった。さらに、尾根上には倒木が多く、これらの通過にも手間取った。
このため、一時、日暮れまでに降りられるかしら、と不安になったこともあった。しかし、高柄山東尾根が一般登山道並みの山道。お陰で順調に降りられたので、不安は杞憂に終わった。
高柄山は小粒な山ではあるが、ルートの採り方次第で、ピリリとした厳しさも含んだ山椒みたいな山である。
岩壁群の通過に緊張したり、なだらかな尾根道にのんびりしたり、と変化に富んだ充実した山行を楽しめました。
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