奥利根残雪期ヤブ縦走
- GPS
- 51:45
- 距離
- 35.8km
- 登り
- 2,270m
- 下り
- 1,133m
コースタイム
4/29(日)5:00出発-5:55 C1680-7:30 C1730あたり-8:30池ノ段-11:15兎岳-12:15-大水上山-15:35藤原山-16:20藤原山下のC1650コル(幕営)
4/30(月)5:05発-8:10曲がり角ピーク手前-8:55曲がり角ピーク-10:05滝ヶ倉を過ぎたC1750-11:50剱ヶ倉-13:30 C2072-14:25平ヶ岳-15:00目玉焼きポコン-15:45白沢山-16:00 C1895-17:05 C1920-17:15 C1920下(幕営)
5/1(月)5:05発-5:30大白沢山-6:35 C1898-7:10カッパ山-8:30背中アブリ山-9:35尾根を下りきったC1410(尾瀬ヶ原)-11:10渡渉成功-11:30木道-12:25山の鼻-13:50鳩待峠(下山)→戸倉→沼田→東京
天候 | 1日目、2日目は快晴。3日目は高曇り。4日目は曇りのち晴れ。 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
帰路は鳩待峠より乗り合いタクシーとバスを乗り継いで沼田駅まで。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
車で入れるのはダムまで。その先の十字峡までの右岸の車道は一部崩落個所あり。 日向山への稜線から積雪あり。主稜線上は内側が溶けて崩落しかかった雪庇が続くので、東斜面に寄り過ぎないように注意。大水上山から平ヶ岳へのルートはおおむね稜線上に雪庇が残っているが、崩落が進んでいるためルート取りは注意を要する。崩落の状況に応じて西側斜面を大きくトラバースしたり、稜線上を藪こぎする(夏道は無いが、かすかなトレースがある)。稜線は比較的細く、切り立っている。 平ヶ岳からの下りは視界が良ければトレースも多く問題ない。 カッパ山、背中アブリ山は視界が良ければ問題ない。 背中アブリ山から尾瀬ヶ原に出ると、川の渡渉が必要となる。渡渉はかなり難しいので、山の鼻方面へ進み、川をまたいでいる倒木を利用して越える。 |
写真
感想
奥利根源流の道なき国境稜線を歩こうというヤブ企画である。夏のヤブ漕ぎは大変な労力が要るが、この残雪期であれば労力は少ない。とはいえ、幕営装備一式と4日分の食糧、そしてピッケル、アイゼン、ワカンを詰め込むと、ザックは本格的な重量となる。
初日、始発で東京駅に向かい、新幹線で越後湯沢へ。乗り換えて六日町駅からタクシーでしゃくなげ湖へ。十字峡までの右岸の林道は途中崩落している箇所があり工事の人にだいぶ脅されたが、稜線上の危険個所に比べれば全く何でもない。
十字峡に着きサグリ川ルートを見に行くが、雪で半分埋まっていて恐ろしい。登山届の箱を見るとこのルートで単独行者がい。我々は日向山への長い回り道を行く。
登山道は積雪に覆われているが、連日の陽気で緩んで沈む。直射日光と雪面の照り返しで暑い。日影での休憩をはさみつつ、ツボ足のキックステップで高度を稼ぐ。
ダムを出発して7時間45分にして、ようやく日向山に到着。雨量計小屋の脇に平らで雪が無いスペースを見つけ、幕営。ビールで乾杯。
2日目、3時起き5時発。氷点まで下がらず緩いままの雪面をアイゼンを履いて歩きだす。終日、雪崩の轟音あり。雪庇の崩落も目撃する。中岳への登りは左側をトラバース気味に登り、途中から笹薮を漕いで尾根に上がる。アイゼンの歯が笹薮に良く効く。雪稜と夏道をつないで池の段まで登る。振り返ると、通ってきた雪稜はやはり雪庇だった。恐ろしいことである。
中の岳の往復はせずに、兎岳へ向かう。途中、対行者とすれ違う。しばしトレースが期待できる。快晴で、行く手の平ヶ岳から右回りに、至仏、赤城、谷川、巻機、八海山、越後駒、守門、会津駒と周囲の雪山を一望できる。大水上山からいよいよ夏道のない国境稜線だ。幸い、見通しは良く、ルートが全部見えている上に、先行者の新しいトレースがある。藤原山へ下る尾根には、崩壊した雪庇が部分的に張り付いている。その上を行く。出発から10時間以上行動し、藤原山を越したC1650コルを整地して幕営。
3日目も3時起き5時発。にせ藤原山、曲がり角ピークと、稜線に雪がないため藪を避けて大回りにトラバースしたところ、無暗に時間がかかる。急斜面を藪をつかんで振り子トラバースするような箇所まで出る。曲り角ピークから藪を行くことに心を決め、アイゼンとピッケルを仕舞う。剱ヶ倉からの下りの岩場は中途半端に残った雪庇がルートを邪魔しており、この稜線上で一番の危険個所だった。
C2072への登りから広い雪面になり危険は去る。平ヶ岳につくと、尾瀬方面に向かって広い尾根をトレースがたくさん下っており視界の良さも加えて解放感がある。
ペースを上げて17時過ぎにC1920を下った場所に幕営。
4日目もまた3時起き5時発。あいにくの霧。コンパスで角度を読みながら大白沢を登り、下る。C1898からネーミングに惹かれてカッパ山へ曲がる。地図読みの難しさを心配していたが、急に晴れだして地図読み不要となった。南隣の背中アブリ山を越え、尾根を下り切り、尾瀬ヶ原に出た。すぐ目の前の川の渡渉に失敗し(わずか2歩で胸までの深さ)、だいぶ西側へ歩いたところで、1本の丸太が対岸まで渡っているのを発見。これを利用し対岸へ渡り、木道の乾いている場所に出て休憩。山の鼻経由で鳩待峠へ下山した。
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