有明山(表参道-裏参道)
- GPS
- 07:13
- 距離
- 11.5km
- 登り
- 1,710m
- 下り
- 1,071m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
そこから車道歩きで表参道口へ。 下山口(有明荘)からはバスで有明山神社へ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●区間別状況 [表参道登山口-妙見の滝] 主に黒川沢の右岸を登っていく。登山道は全体的に荒れている印象だが、赤テープがかなりの数あるため迷うことはないと思われる。 [妙見の滝-白河の滝] 妙見の滝から先、巨岩の右側の垂直の鎖場が難所。その先登山道は荒れたガレ場になるが、赤テープやマーキングを追えば道迷いはしない。 [白河の滝-落合] 白河の滝の右側を垂直鎖で30mほど登る。今回の核心部と思われる。鎖の登りきるとすぐにやせ尾根急登が続く。足場も悪いため滑落しないよう要注意。 急登後、何度かいやらしいトラバースを経由して笹原の急登を100mほど登って稜線(落合)に出る。 [落合-有明山] 岩混じりの尾根の登り。アップダウンあるが基本的に山頂直下まで急登。ハシゴ多数。この区間は若干展望あり。 [有明山-有明荘] 稜線鞍部まではなだらかな下りで歩きやすい。鞍部から下りはじめるとしばらくはアップダウンしながら徐々に下る。1800m付近からはひたすら急傾斜を下っていく。表参道側と違いこちらは展望がほとんどないが、登山者が数名。 ●水場、山小屋状況 表参道の白河の滝までの間は、一応沢水が確保可能。 ●その他状況 登山者数:2組5名 いずれも裏参道。 ●グレーディング 5D 沿面距離 12.2km(GPSログ) 累積標高+ 1942m(GPSログ) 累積標高- 1309m(GPSログ) C/T : 10.3h(山と高原地図 槍ヶ岳・穂高岳) ルート定数 : 42.0 技術レベル : D(案内は十分であるものの、不安定なガレ場、ハシゴ、鎖場多 数。また手を使う急な登下降がある。) |
写真
感想
前日までの常念山脈縦走の翌日、常念山脈前衛の有明山に向かいました。
なぜ今回、有明山に登ったのか。何で見たのかよく覚えていませんが...半年ほど前に信濃富士として紹介されていた安曇野市からみた有明山の姿が、強く心に残っていました。その直後、グレートトラバースで田中陽希さんがこの山を登っている映像を見ました。岩あり鎖ありの険しい登山道。けどそれがなぜか自分の心に火をつけ、いつか登ってみたい!と強く思うようになりました。
そう思うようになってから実現するまではそう時間はかからず、急遽今年常念山脈縦走をすることになり、このタイミングしかないと思いました。縦走後に詰め込むような厳しいコンディションではありましたが、若干勢い任せで実行しました。
有明山神社の駐車場は朝4時半の時点でほぼ満車でした。ここにいる99%以上の登山者がバスで燕岳の登山口に向かう一方で、私は車道歩きで有明山の登山口を目指します。
不安感と若干の優越感を持ちながら登山口に到着。けど本当にだれもいない...。
登山道は全体的にヤブっぽいところが多いものの、マーキングがこれ以上付けられないほど付けられていました。意外と獣っぽさもないため、割と安心して歩けました。
ただ技術的にも体力的にもかなり厳しい山。全体的に登り基調の登山道ではあるものの、細かくアップダウンがあるし、何より白河の滝以降の急登がえげつない。滑落したらアウトな部分も結構あり、なかなか気が抜けませんでした。今年一番疲れた登りだったと思います。前日までいた燕岳の合戦尾根もアルプス三大急登なんて言われていますが、よっぽどこっちの登りの方がきつかったです。
それにしても燕岳も有明山も同じ二百名山で、しかもすぐ隣同士。こんなにまで違うものかと...前日までの常念縦走含め、山には個性があると強く実感した今回の遠征でした。有明山は危険な箇所も多く展望も効かないため燕岳と比べたら人が入らないのも納得ですが、厳しい登りの分山頂に立った時の喜びはすごく大きかったです。また歴史ある山のようで、表参道の途中には祠がいくつもあり古人に想い馳せながら登ることもできました。こういう気持ちは燕岳では味わえなかったので、道一つ挟んで別世界だと思いました。
期待と不安で向かった有明山でしたが、終えてみるとどちらも想像以上。これぞ「登山」だと思います。私の登山歴の中でも印象深い山のひとつとなりました。
※追記
帰宅してから有明山の歴史について調査しました。
有明山は古くから水源の山として信仰が厚い山のようです。また戸隠と同じく、日本神話の天の岩戸伝説の舞台であるとのことで、戸隠神社と同じ神様が祀られているとのことでした。
そこから延長して麓の安曇野の開拓史を調べていくと、これまた興味深い。
安曇野の地は古来、福岡の八女から逃れてきた(?)安曇族という海運の一族によって拓かれた地だといわれているようです。常念山脈への移動日に友人と穂高神社に行った際、船の神輿が飾られているのを見て「なんで内陸に船?」と不思議に思っていましたが、どうやら安曇族と関係深そうです。ここはまだ勉強中。
「有明山」という山名は上述の天の岩戸伝説に由来するといわれていますが、安曇族の故郷の「有明海」からきているのでは、とも言われているようです。
ほかにも八面大王にまつわる伝承など、興味深い歴史が安曇野の地にはたくさんあるようです。調べるにつれて今回の登山の意味もより深められたと思います。
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