中倉山〜沢入山〜オロ山〜庚申山
- GPS
- 18:38
- 距離
- 34.0km
- 登り
- 2,408m
- 下り
- 2,421m
コースタイム
- 山行
- 5:25
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 5:56
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 【温泉】 - かじか荘の入浴時間に間に合わない場合は日光方面の「やしおの湯」がおすすめ。 |
写真
装備
MYアイテム |
heesaid
重量:-kg
|
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個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
|
感想
日光周辺の林道を調べていたところ、庚申山の北東に興味深い台地状の地形があることに気付く。調べてみると手前のピークにはオロ山という名前があるようで、沢入山〜庚申山をつなぐ縦走路として歩いている先人もいるらしい。連休だけど静かな山で過ごしたいというワガママが叶いそうな気がしたため行ってみることにした。結果としてこれまでの山行の中でもトップに入るほどの素晴らしいハイクになった。
【アプローチ】
県道250号沿いを日光方面に行く途中にある「古河橋」を渡り、銀山平方面へ。舟石峠に50台ほど停められそうな駐車場がある。
※2019年11月3日現在、道路の一部崩落のため、かじか荘側から舟石峠へのアプローチはできません。
【舟石峠〜中倉山登山口】
駐車場前の法面にうっすら見える踏み跡をたどって入山。まず1070mのピークに乗り、その北にある1080mのコルを目指す。広々としていて道迷いしやすい地形なので注意が必要だが、よく見ると踏み跡が見つかるので見失わないようにしながら進む。コルから下りに転じる場所は最初こそ急なものの、しばらくするとなだらかな涸れ沢に出る。そのまま沢沿いに下っていくと仁田元川に出るのでどうにかして対岸に渡る。川幅は地形図を見て想像するよりもずっと広く、おおよそ3〜4mはあった。水量も多いので渡渉の際は注意したい。なだらかな斜面を上がり林道に出て西に少し進むとピンクテープがいくつか付けられた木があり、ここが中倉山への登山口だと分かる。本来は銅親水公園から林道を歩いてここまでアプローチするようだ。
【中倉山登山口〜中倉山】
急登だがしっかりとした登山道で、特に危険箇所などはない。登りに必死で下を向いているとピンクテープを見逃すので、たまに顔を上げて行く先を確認する。緩やかな尾根をしばらく歩くと眺めが素晴らしい中倉山の山頂に出る。
【中倉山〜沢入山】
中倉山から沢入山の方を見ると、北アルプスにも負けないダイナミックに開けた稜線が続いており、否が応にも期待が高まる。孤高のブナを過ぎると一部急峻な岩場があるが、ここは南側から巻くことができる。ミステリーサークルのような波平ピークを過ぎてしばらく登ると沢入山の山頂に到着。ここも眺望が素晴らしい。
【沢入山〜幕営地】
沢入山に着いた時点で16時半を回っており日の入りが迫ってきていたが、道は明瞭なのであまり不安感もなく、夕陽を眺めながら幕営地を目指してさらに進む。当初はオロ山北の台地を幕営地に考えていたが、安全を考慮して手前で良さそうな場所を見繕うことにした。あっという間に陽が沈みきってナイトハイクに突入。いい具合に風が避けられそうな樹林帯を見つけたので、今日はここで泊まることにした。夜中は近くのシカの鳴き声で起こされたりしたものの、気温は0度を下回ることもなくよく眠ることができた。
【幕営地〜オロ山北台地】
翌朝は6時ごろ起床。気持ちのいい朝日を浴びながら昨晩の残りの豚汁を啜り、ゆるゆると出発の準備をする。8時半ごろから歩き始め、当初の目的地であったオロ山北台地を目指す。オロ山のピークをややトラバースする形で北面の尾根に取り付くのだが、場所によっては背丈ほどの笹の中を藪漕ぎすることになる。地形を見失いやすいのでGPSを確認しながら注意して進む。時折踏み跡らしきトレースも見られる。40分ほど歩くと明瞭な稜線に乗り、そのまま道なりに進むと開けた笹原に出る。ここがあの台地状の場所だ。なぜこの場所だけこんな地形になったのか、考えれば考えるほど不思議でならないが素晴らしい場所であるのは確かだ。北東方面には松木川を挟んでシゲト山、大平山、黒槍岳などの山々が見える。また、東側には昨日から歩いてきた稜線が一望できる。眺望もよく人も来ない、こんな穴場が日光、それも皇海山のすぐそばにあったとは...。しばらく静かな時間を楽しんだ後、庚申山を目指して歩き出した。
【オロ山北台地〜庚申山】
庚申山への道は明瞭ですぐにたどり着くことができた。庚申山の山頂は眺望がなく地味。
【庚申山〜庚申山荘】
下りはまったりかと思いきや、急峻な岩場が続くテクニカルなルートでかなり面食らった。気分的にはこれまで通ってきた道よりもこちらの方がバリエーションルートに感じられる。梯子や鎖場も多く気が抜けないが、次から次へと現れる奇岩は地形好きにとっては堪らない景色だ。庚申山荘まで残りわずかという所まで来てようやく安心して歩ける道になる。水場は山荘の手前200mにあるので、必要であればここで汲んでおく。
【庚申山荘〜一ノ鳥居〜かじか荘〜舟石峠】
水ノ面沢沿いをひたすら下っていくと真っ赤な一ノ鳥居に出る。横に駐車場があるので、ここまでは車で入れるようだ。ここから約4kmの退屈な林道歩きをこなすとかじか荘にたどり着く。道中の崖上には今にも落ちてきそうな岩溜まりがたくさんあるので要注意。かじか荘から舟石峠までは車道を30分ほど歩く。
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日光方面の山といえば白根山や皇海山にしか目が行かなかったが、今回オロ山北台地を見つけたことで、周辺に面白い地形がたくさんあることに気付くことができた。たおやかという形容がよく似合う稜線は北アルプス北部や朝日連峰にも匹敵する素晴らしさで、自分が深田久弥だったら迷うことなく百名山に選ぶだろう。開けた場所ゆえに悪天候時は厳しいコンディションになることが予想されるが、今回は終始天候に恵まれて最高の山行となった。中倉山〜オロ山の穏やかさに比べて庚申山からの下りは険しい岩場が続き面食らったものの、見方を変えれば一粒で2度楽しめる充実度の高いルートとも言える。次回はぜひ山巡りルートにも挑戦してみたい。
この日、かじか荘の温泉は16時半までの営業だった。入れなくもなかったが、入浴後に舟石峠までの歩きをこなすのは憚られたため日光方面の「やしおの湯」まで足を延ばすことに。3連休の中日ということもありなかなか混雑していたものの、泉質は良く、2日間の疲れを十分に落とすことができた。宇都宮の「δ癲廚巴羃變鼠を楽しんだ後、土砂降りの東北自動車道で帰路についた。
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