富士山 【須走口 0合目からグランドキャニオン、小富士経由】
- GPS
- 14:09
- 距離
- 22.0km
- 登り
- 2,955m
- 下り
- 1,791m
コースタイム
天候 | 快晴! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
今回のルートに織り込んだグランドキャニオンは立ち入り禁止区域になっています。 また、ルートが不明確な部分もあります。 行かれる際は自己責任でお願いします。 |
写真
感想
6月中旬から土日に所用が重なり1ヶ月半のブランクが空いてしまいました。
今週は夏休みということで、やっと山へ行けます。
今回の山行は兼ねてから狙っていた0合目からの富士山!
少し頭が良ければ、ブランク明けは少し足慣らしをしてからー と考えるのでしょうが、
もー我慢できん!思いの丈をぶつけてやる!といった感じでいきなりチャレンジです。
内容としては遭難未遂(?)もあり、問題の多い山行となりましたがその辺も含めてレコします。
さて、先日の夕刻に須走まで移動。
到着したときには富士山はちょうど雲に隠れてしまいましたが、直前までは山頂部が見えていました。
いやいや、果てしなく遠く、そして高く見えます。
明日はあの高みに向かう。でも登頂のイメージが沸きません。期待より不安が大きい感じです。
まずは神頼み。浅間神社を参拝して山行の無事を祈りました。「従事に登頂、そして下山できますように」
車の中でうつらうつらと眠れぬ夜を過ごし3時半に予定通り行動開始。
満点の星空が広がっています。
久しぶりの登山靴の感触がとても気持ちいイイ。もはや不安はなし!どこまでも歩けそうな気がしてきます。
ふじあざみラインを歩いている途中で夜が明けてきました。
雲海がとても低く広がっていて、朝焼けのなか雲海に浮かぶ箱根の山と真っ赤に染まった富士山がとてもキレイです。
(後で5合目登山口の案内人の話では今シーズン一番のご来光だったとのこと)
ほどなく1合目の旧馬返しに到着。
そしてグランドキャニオン入り口。いよいよ山道になります。
グランドキャニオン。
なんとも安直なネーミングはいただけませんが、5合目までの車道歩きは性に合わない自分にとってこの楽しみがあってこそのルート設定でした。
入り口には立派な石の案内板がありますが、直後に立ち入り禁止の警告板とトラロープがあります。
谷に下りる地点にもう一度立ち入り禁止のトラロープがありますが、自己責任ということでロープを潜り、中へ入ります。
(危険山域という禁止ではなく、自衛隊の演習地域による立ち入り禁止です。)
グランドキャニオンは入ってすぐは あれ?こんなもん??というスケールでしたが、奥に進むにつれ高さが増し、なかなかの景観でした。
20分程の渓谷散歩を静かに(当然のように誰もいません)楽しみましたが、ここから迷走が始まります。
まずは谷から上がる地点を見過ごして20分ほどタイムロス。
無事に谷から上がった後、今度は北側にコースアウトしてしまいました。
少し彷徨った末にヤブを漕いで約30分後にルート復帰。
ルートに戻るととてもしっかりした踏み跡があり、これで安心としばらく進みましたが、1906に向かうザレ坂の手前で南側の森に迷い込みました。
事態はちょっと深刻。
ルートを外れているかな?と自信がないまま冷静な判断を欠いて進んでいまい、かなり深入りしてヤバイ状況です。
遭難?そんなことが頭をよぎりました。
もはやけもの道すらないので真っすぐには戻れませんでしたが、幸いなことにルートを外れてから約1時間後に元の地点に戻ることができました。
グランドキャニオンに引き返そう。一度はそう思いましたが、最後にもう一度と気になっていた筋を進んでみました。
白ペイントのある岩を発見!これで小富士までのルートは明確になりました。ぎりぎりセーフといった感じでしょうか。やれやれです。
(写真を交えて正しいルートを紹介することはできますが、あえてしないことにします。
この山域の参考となるようなウェブサイトは少なく、参考にしたサイト(ヤマレコではないです)も「ちょっと違うな」といった感じでした。
時間が経てばルートが変わることもあるのでしょう(侵食の多い不安定な場所なので)。後々に参考にされてしまうこともあると思うとちょっと怖いです。
もともとが立ち入り禁止の場所なので、詳細な案内となるようなレコは避けます。ご了承ください)
須走口の登山道と合流した(五合目)のは予定を大きく遅れた9時過ぎ。
ちょっと遅れすぎですが、明確なルートのありがたさと人がいる心強さで迷わず山頂に向かいます。
去年の実績からすると、まだ時間的には十分余裕があるとの判断がありましたが、登り始めてすぐに甘い見通しであることが明確になりました。
思っている以上に消耗しておりペースが上がらず、六合目までが遠く厳しく感じます。
(おそらく道迷いしているときの消耗度が大きい。早く抜けたいの思いでオーバーペースだった。)
なんとかコースタイム程度の歩みを維持してお昼前に七合目に到達しますが、ここで心が折れかけます。
引き返すなら砂走り下山道の分岐になるこの地点というのは順当な判断。
「もともと設定がムリだったんだよ。道迷いもあったのだし、ここまで良くやったじゃん」折れかけた心が訴えます。
山頂は近くに見えていますが、それはスケールの大きさがなす錯覚。
ここからが厳しいのは昨年登ってよくわかっています。
しばし放心したのち、納得できる言い訳を探して自問自答します。
・足は進めないコンディションなのか?
・・・疲れはあるが、痛いところはない。
・時間的にムリなのか?
・・・苦しいけどコースタイム程度には歩けている。
このペースだと15時に登頂予定となり、余裕はないが暗くなる前に五合目まで下れそう。
・では、ここでやめる理由があるのか?
・・・ない。 苦しさから逃げたい。そう思った。
もともと厳しい計画なのは解っていたはず。納得できる言い訳がないのにここで撤退しては、何のためのチャレンジなんだ!!
葛藤の末に先に進むことを決意します。
(これが正しい判断だったか否かは今もよくわからないし、間違っていなかったと言い切る自信もない)
ここからは予想通り、いまだかつてないキビしいセクションになりました。
間近に見える山頂がなかなか近づきません。
喘ぎ喘ぎ、ヘロヘロとした足取りで、何度も立ち止まりながら登りましたが、15時ちょっと前に山頂に立つことができました!
これまでにない達成感!!
空は晴れわたっており、箱根の芦ノ湖や遠くは弓形を描く相模湾の向こうに三浦半島まで見通せます。
辿ってきた須走からの道のりを感慨深く眺めます。遠くまで歩けるもんだなぁ。
久須志神社でお守りを授かるとき掛けていただいた「よくぞお参りくださいました」という言葉には思わず涙腺が緩んでしまいました。
(年をとると涙もろくていけません。。)
山頂で過ごした時間はほんの少し。
お鉢の向こうにそびえる剣ヶ峰が眩しいですが、今日はさすがに断念。
次はあそこに立とう。また次回の宿題です。
須走下山道の砂走りは疲れた足には結構厳しく、見た目ほど楽なルートではありません。
昨年は途中で膝痛に襲われ苦難の下山を強いられた不安セクションでしたが、
今年はスピードこそ出ないものの、どこも痛むことなく、順調に下ることができました。
少しは逞しくなったと自負するところです。
問題の多い山行でしたが、結果的には予定の範疇。17:40に無事五合目に戻り今回の山行を終えました。
雄大な富士山に感謝! あなたの懐で厳しくも充実した1日を過ごすことができました!!
コメント
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山に行けない日々が続いていましたが、
その間のshadow1100さんの活躍には大いに刺激を受けていました!
凄いと言っていただけると嬉しいですが、
凄いと無謀は紙一重。
今回は限りなく無謀に近かったと反省しきりです
shadow1100さんのようにロングに耐える脚力をつけないといかんです。
また近くの山からぼちぼちやりたいと思います
doppo634さん、復帰おめでとうございます
あまりに動きがないので心配していました 笑
1ヶ月半のブランクでいきなりこの距離、
そして地図にも載っていないルート
今後のdoppo634さんの動向に注目ですね
これからも工夫を凝らした面白いルートを楽しみに
しています(ハードル上げてすみません!)
doppo634さん、こんばんは
昨日、そろそろ登山再開ですかとコメントしたら、早速あり得ないレコが載っていてビックリ。
ブランクがありながら、これだけの標高差を歩くというのは、やはり基礎体力があるのでしょう。
しかもルート選定が渋すぎます。
そもそも須走にグランドキャニオンがあるとは全然知りませんでした。
夏にどのようなルートに行かれるのか楽しみです。
ご心配を掛けてスイマセンでした
このルートは山と高原地図(2011年版)に載っていますよ(一部破線ですけど)
14枚目の写真とおり案内板にも小富士遊歩道方面は8.5km先に富士浅間神社となっている公式ルートです。
けど、現場は立ち入り禁止?? 不思議なルートです
今年はここまででやりたかったことがほぼ順調にできて、もうネタ切れです
ご期待に添えませんが、近郊のいつものパターンに戻ると思います
己の実力を省みないムリムリのプランで、
ボロボロになりましたが結果オーライでした
アルプスをお勧めいただいていてありがたいのですが、何か敷居が高い感じで・・
華々しいルートへの憧れはあるのですが、泥臭い方が自分にあっている気もしています
またまた土日は所用が押し寄せており思いように動けませんし、
近郊の山は暑すぎるので 秋待ちかもしれません
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