岡山県瀬戸内市 築山古墳〜妻池〜広高山〜高山〜蓮池下池
- GPS
- 04:31
- 距離
- 10.0km
- 登り
- 336m
- 下り
- 325m
コースタイム
- 山行
- 3:40
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 4:30
歩行距離10km、歩行時間3時間40分、歩行数16,800歩、消費カロリー2,090Kcal
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2019年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
さらに、美和神社随身門<写真29>南に広い駐車スペースがあります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
道は整備され、道標もありますが、一部、荒れ気味の所があります。雨天や大雨後は西須恵ルートや高山城ルート以外は要注意です。ヤブコギはありません。 妻池<写真20>の南から南下する道は、水が染み出してくることがあります。雨天や大雨後は気を付けた方がいいでしょう。 サザラシ1号墳<写真23,24>へは、分岐で道を間違えてサザラシ谷ルートに入ってしまい、引き返してから適当に西から巻いて道に合流しました。ヤブコギはありません。 蓮池下池<写真49>へと下る寺村ルートは、一部、不明瞭な箇所や崩落箇所があります。また、狩猟許可証のようなものがありました。あまり山に慣れていない方にはおすすめしません。 妻池<写真20>の南で地形図の実線の道から逸れて「東須恵・尻海ルート」の道標に従い、溝を飛び越えて土道に入りました。溝状の道は、踏み固められておらず、小石がゴロゴロしており、たまに水が染み出てきたりしますが、道は明瞭です。水はけが悪そうなので大雨の後などは歩きにくいでしょう。 西須恵ルートとの分岐<写真21>の手前から地面が乾いてきました。西に向かう西須恵ルートは、きれいで歩きやすかったです。 広高山<写真25,26>の東南東、サザラシ1号墳分岐で、うっかりサザラシ谷ルートに入って南西に進んでしまいました。分岐まで引き返せばよかったのですが、なんとなく踏み跡っぽいところから古墳<写真23,24>の北にある150m峰の西を巻き、東に登ると正しいルートに合流し、古墳まで無事到着しました。ヤブはなく、木の間をどこでも歩けたので助かりました。 復路は一本道を北上し、サザラシ1号墳分岐を通過してアスファルト道に合流しました。広高山<写真25,26>へは、明瞭な踏み跡があり迷うことはありません。 美和神社<写真28〜33>から高山<写真44>に向かう高山城ルートは、歩きやすく展望のいいコースです。基本、ザラついた滑りやすそうな土ですが、ロープ場も岩盤の上を歩けば滑りません。復路は150m峰からうっかり岩盤の上を通って北上してしまい、引き返しました。これ以外は間違えようがないでしょう。現在は高山頂上<写真44>で行き止まりですが、かつては麓に下りる道があったのかもしれません。なお、トビ<写真47>撮影地点に南へ下るカラス谷ルートとの分岐があります。 美和神社<写真28〜33>の西南西から蓮池下池<写真49>に下る寺村ルートは、掘り返されたようなボコボコした土道で、ピンク色のビニール紐が目印となります。他のルートに比べると荒れ気味で、雨天や大雨後は避けたほうがいいでしょう。また、蓮池下池<写真49>周辺は狩猟許可区域のようです。 標高100m辺りは細道の端が崩れそうになっていました。標高80m辺りは溝状の道なので、雨水が流れそうです。 標高55m辺りはピンク色のビニール紐がなくなり、道が不明瞭になっていました。適当に歩き始めると南側が崩れて倒木があったので、北側を巻きました。幸い、ヤブコギはなく、すぐ道に合流できピンク色のビニール紐も復活しました。 標高50mを過ぎると深さ1.5m程の亀裂が続いており、ピンク色のビニール紐に従って南西へ移動しました。 標高40m辺りのコンクリート堰からは踏み固められたきれいな道になり、ピンク色のビニール紐はなくなりましたが、蓮池下池<写真49>の南畔をさらに西に進みました。狩猟許可証らしきものがぶら下がっていましたが、銃声はしませんでした。池の西畔を北上しようとしてふと振り返ると、今まで歩いてきた土道のすぐ南に並行して道がありました。正規ルートはそちらだったのかもしれません。 蓮池下池<写真49>の北西端から北はヤブで、狩猟期間中を示すプレートがありました。引き返し、コンクリート道に入ると、すぐにアスファルト道に合流できました。 |
その他周辺情報 | 須恵古代館<写真51>前の県道39号線を東北東に数百メートル進んだところに「日本一のだがし売場」<写真09>があります。駄菓子やおもちゃなど懐かしい商品が税込み10円単位で売られており、幅広い年齢層の客でにぎわっています。 また、須恵古代館<写真51>の北西、国道2号線と吉井川が交わる辺りに「おさふねサービスエリア」があります。日帰り入浴可能な温泉施設があり、レストランでは土日祝日はランチバイキング<写真52,53>が楽しめます。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
防寒具
手袋(防水加工)
軍手
雨具
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
サブザック
ザックカバー
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex30(GPSナビゲーター)
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感想
古墳の宝庫”
今回出発点としたのは須恵古代館<写真51>駐車場です。周辺の瀬戸内市長船(おさふね)町には、地名に代表される須恵器窯跡をはじめ古墳、寺跡など数多くの遺跡が分布しており、これらから出土した多くの考古資料を展示しています。開館時間がまた変更になり、10時から16時になっていました。平日も見学可能になったのでしょうか。入館料は無料です。
この須恵古代館のすぐ南にある築山(つきやま)古墳は、岡山県指定史跡です。古墳時代中期の5世紀後半から6世紀前半に築造されたと考えられる全長82mの前方後円墳で、保存状態がよく墳丘の形がわかりやすいです。後円部には縦1.7m、横0.7mの家形石棺<写真01>が剥き出しの状態で置かれています。1896年(明治29年)に鏡、刀、勾玉、管玉などが多数発見され、現在は東京国立博物館に収蔵されています。
次に訪れた古墳は美和神社の東南東にあるサザラシ1号墳<写真23、24>です。今のところ、2号墳以下は発見されていません。広高山(166m峰)の東にある分岐からコース取りを誤り、いったんサザラシ谷ルートに進入するというハプニングがありました。引き返しなんとなく踏み跡っぽいところから古墳の北にある150m峰の西を巻き、東に登ると正しいルートに合流し、古墳まで無事到着しました。ヤブはなく、木の間をどこでも歩けたので助かりました。この古墳は7世紀代に造られた横穴式石室をもつ1辺15m、高さ3mの方墳です。
今回訪れた古墳は以上の2つですが、この地域には数百の古墳があるといわれているので、機会があれば、再度、“コフンGO(=古墳探し)”を実行したいと思います。
“パワースポット広高山・美和神社”
美和神社<写真28〜33>は広高山(166m峰)の山上(南西)に鎮座します。広高山は古来、三和(みわ)ノ峰と呼ばれており、奈良県の三輪(みわ)山と同様に神体山として崇められてきました。その三輪山の大神(おおみわ)神社から勧請されたと伝えられています。
頂上の広高山三角点近くには奥津磐座(いわくら)<写真25>があります。パワースポットとして参拝される方が後を絶たないそうです。これ以外にも山内随所に境外社や祠が設置されており、神体山としての様相を伺い知ることが出来ます。
さらに、広高山には神功皇后の愛馬「白鷹」に因んだ伝説があります。牛窓の蕪崎(かぶらさき)に船で逗留中、誤って海に落ちた白鷹は、泳いで北岸に渡り、そのまま山に駆け上がり息絶えました。住民は白鷹をこの山に手厚く葬ったため「白鷹山」と呼ばれるようになり、後世、訛って「広高山」となったといわれています。
“低山の魅力が詰まった高山”
岡山県には高山という名前の付いた山が10座以上あります。名前は高山ですが、そのうち7割が標高200m前後の低山です。
今回訪問した高山は山城が築かれたこともあり、美和神社からの歩きやすくアプローチしやすい東の尾根道を除き、山の北、西、南斜面は難攻不落の急斜面でした。前回は痛い思いをしながらヤブコギで急斜面を西北西に下り、文字通り痛感することになりました(>_<)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1703416.html
また、整備された尾根道の両端も急斜面のため、360度パノラマ展望が効く見晴らしのいいスポットがいくつもありました。南方面にはおくの細道アルプスや瀬戸内海の小豆島、北方面には桂山や熊山、西方面には千町平野・飯井条里制跡の景観など、魅力的な景観を楽しめます。
高山城址は資料が残っておらず、築年など具体的な歴史は不明です。ただ、県南の山城には必ずと言っていいほど宇喜多家が絡んでいるので、その証が見つかればよいかと思います。
“復活した古道”
今回のコースは、地元の有志の方々により復活した古道です。長船町東須恵・西須恵と邑久(おく)町尻海(しりみ)とを結ぶ道は、昭和30年頃までは海産物などを運ぶ主要道だったそうで、道標には「塩の道」と表記されていました。
その一部、妻池<写真20>から南下する道は、踏み固められておらず、たまに水が染み出てきたりしますが、道は明瞭です。水はけが悪そうなので大雨の後などは歩きにくいでしょう。
高山に向かう高山城ルートは、歩きやすく展望のいいコースです。現在は高山頂上で行き止まりですが、かつては麓に下りる道があったのかもしれません。
美和神社<写真28〜33>の西南西から蓮池下池<写真49>に下る寺村ルートは、掘り返されたようなボコボコした土道で、ピンク色のビニール紐が目印となりますが、他のルートに比べると荒れ気味で、不明瞭な箇所や崩落個所がありました。幸い、ヤブコギはなく、適当に迂回するとすぐ道に合流できますが、歩かれている様子がなく、狩猟許可証らしきものがぶら下がっていたりするので、あまり山に慣れていない方にはおすすめしません。
このように、道の整備状況に多少差はあるものの、歴史を感じられる魅力的なルートがまだまだあります。今度は邑久(おく)町尻海(しりみ)にも足を延ばしてみたいと思います。
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