クワンナイ川〜化雲岳〜天人峡
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- GPS
- 56:00
- 距離
- 28.9km
- 登り
- 1,654m
- 下り
- 1,623m
コースタイム
5日:テン場5:50〜(滝の瀬十三丁のナメが始まる)〜ハング滝下7:35〜滝上8:00〜H1355二俣8:25〜(踏み跡)〜稜線登山道11:35〜(登山道)〜ひさご沼避難小屋13:05
6日:ひさご沼避難小屋6:00〜化雲岳7:00/7:10〜第1公園10:25〜滝見台12:35〜天人峡登山口13:15
天候 | 4日晴れ 5日雨とガス(稜線強風) 6日朝の内ガスのち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
飛行機
旭川空港で4日間レンタカー〜を借りた 青流橋には10台くらい駐められる広い駐車場有り 登山ポストは天人峡の登山口に有り |
コース状況/ 危険箇所等 |
※クワンナイ川の入渓には国有林への入林届の提出が必要 提出先:上川中部森林管理署 http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/kamikawacyubu/nyuukeitetuzuki.html 登山計画書(登山届)の提出 提出先:旭川東警察署 http://www.asahikawahonbu.police.pref.hokkaido.lg.jp/kakuka/chiiki/anzentozan/anzentozan.html 入林届と登山届けはFAXでも受け付けてくれます。 ※コース状況 魚留めの滝まではほぼゴーロ歩きと徒渉が続く 大きな滝には明確な捲き道が着いている 詰めの上部も踏み跡が有る、時々不明瞭になるが慎重に探せば稜線に出られる |
写真
感想
去年のさわね忘年会の時に来年はクワンナイに行きたいねと言う話しがでて私も行きたい!!と言っていたが本当に実現するかは(お酒の席だったので)半信半疑だった。7月に入った頃石井さんから飛行機のチケット予約のメールが来てクワンナイの遡行が現実味をおびてきたのです。参加者は私を含めて女性4人とリーダーの石井さん、それから高貫さんの北海道のお友達橋本さんが加わり総勢6人パーティーになりました。私は北海道の山は利尻岳しか登っていないので出来ればトムラウシに行けたら良いなと密かに思っていたのですが・・・・結果はそれどころでは無かったのが残念でした。
8/3
私を含めた女性4人は成田からスカイマークの朝イチの便で旭川に向かう、石井さんは仕事があるので夕方の便で来る。旭川に着いて日産レンタカー営業所に行き手続きをする。予約時にザックを積む旨言っておいたのでステーションワゴンタイプを用意してくれたので助かりました。車でまず向かったのが旭川の秀岳荘、ここでガスを3個と山食を買う。途中に有ったスーパーで共同食とそれぞれの食料を調達しました。
お昼を食べて旭川駅前のビジネスホテルにチェックイン、部屋で共同食を分配してやっとひと息入れることが出来た。外は旭川の夏祭りをやっていて工藤さんが見に行かないかと誘ってくれたけど部屋でオリンピックを見ていたので行かなかった。石井さんが着く時間にみんなで空港に迎えに行き夕食を食べながら明日のことを相談する。
8/4
ホテルを朝5時に出発して一路入渓予定の天人峡の清流橋に向かう。1時間ちょっとで橋の側にある駐車場に着くと北海道在住で今回一緒に行く橋本さんが待っていました。橋本さんが私達を待っている間に8人の人が入渓していったとのこと、私達も支度をして歩きはじめる。まずは橋の横に着いている踏み跡をたどってポンクワンナイ川との出合から入渓。
川幅は広く水量は膝下くらいですが場所によっては膝くらいまであるので徒渉するときには慎重に渡る。ほとんどゴーロ歩きですが続きますが50分ほど歩いた所に淵が現れ、左から小さく巻いた。左に柱状節理の岩壁が見えるが今まで見たのよりも岩が大きい、時々深い淵が現れますがほとんどが河原歩きでカウン沢出合いの二俣に着いた。途中で遇った単独の男性はこの二俣で泊まるつもりのようで、私達もここに泊まる予定でしたが明日の予報が余りよくないのでもうすこし頑張って先に進むことにします。1時間ほど歩くと初めて大きな滝が出てきてここが魚留めの滝10m、幅広の滝はとても綺麗です。右側に赤テープがありそこを登るとちょうど良いテン場になっていて、7時間近く歩いて来たのでみんな疲れていてここで泊まる事しました。橋本さんはマイテントと私達のテントが丁度張れる広さがありました。ザックはテントの中には入らないので外にまとめて持ってきたフライを掛けておいた。夕食はご飯を炊きレトルトカレーで簡単に済ます。
8/5
天気が悪い予報なのでなるべく早く出発するというので4時起床6時出発、起きたときにはまだ雨は降ってなく、昨日の残りのご飯に卵スープを入れた雑炊を食べてから急いで出発準備をしたら6時前には出ることが出来た。私達が出発をしようとしたときに昨日の単独の男性が登って来た、結局二俣では1人だったと言って先に登っていった。快適な露営地を後に滝の脇を登り滝上に出ると昨日とはうって変わった風景が待っていた魚留めの滝の上も同じような滝が続いていてみんな感嘆の声を上げている。滝も巻き気味に登り上に出るとクワンナイ川のハイライト「滝の瀬十三丁」と呼ばれているオオナメ帯に突入、本州のナメで有名な沢になんどか行っていますがここまで沢幅が広くゆったりとしたナメは初めてやっぱり北海道はスケールが大きい。歩いていると雨が降ってきてだんだんと本降りになって来た、雨でもこれだけ綺麗なのだから晴れていたらさぞかし綺麗だろうねぇと言いながら登っていく。
ゴーロになって来たなと思ったら前方にハング滝8mが見えてきた、巻きは左からで登り口に赤テープ有った。登っていくと垂直岩棚にロープが3本ぶら下がっている、ロープは雨でドロドロなので滑るのと振られそうで恐かった。なんとかみんな登り滝上に出ることが出来てホッとひと息、クワンナイで唯一恐いなと思ったところでした。
雨はますます降ってきてこの頃になるとみんな必死に歩く、ハング滝を少し行くとH1355二俣に着く、左には二段の立派な滝が見え右には放水しているような滝が見えた。これだけ雨が降っているとまだ水は濁っていないがそろそろ増水してきているのかも。ここの高巻きは中間の尾根に捲き道が着いていて巻き終わり沢に下りるところにサイト適地が有った。きのう私達よりも前に登った人がここまで来て泊まったのかな?綺麗になっていました。
ながれが細くなってきても水量は減らず雨も止む気配が無い、左側に踏み跡が出てきたので沢から離れ踏み跡をたどっていきますが時々無くなる。探すと右に有ったりしましたが源頭になると岩が出てきて慎重にルートを探して登る。右に明確な踏み跡が出てきてそれをたどっていくと平らなとこに出ました。ここが日本庭園と呼ばれている所だろうか・・・雪渓が残っていてチングルマやイワイチョウが咲いています。ここでまた天気が良かったらどんな景色なのだろうとつぶやく。
登山道に出る道を探しながら雪渓を渡って登ると赤テープが巻いてあるケルンのところに出て無事登山道に出ることが出来ました。稜線は風が強く吹いていて寒い、登山道をひさご沼避難小屋目指してひたすら歩いて行きますが、途中のお花畑が見事でここでまた天気だったらなぁとつぶやく。ひさご沼の分岐から30分雪渓を渡り左に行くとひさご沼に着き遠くに避難小屋が見えた時は嬉しかったなぁ〜沼を半周してやっと小屋にたどり着きました。
小屋には4人パーティーがいて話しを聞くと土曜日にクワンナを登って来たが天気が悪いので停滞しているとのことで、私達が入って行くと気持ち良く場所を空けていただきとても有りがたかった。2階には単独の男性が1人いました、私達の1時間後に私達の前後を歩いていた単独の男性が小屋に入ってきて、心配していたのでホッとした。外はますます雨風が強く大荒れでこういうとき本当に避難小屋はありがたいとつくづく思った。日曜で小屋も空いていたことも良かった、停滞していた人の話では土曜日はツアーの人達が居たので外にテントを張ったと聞き、私達も混んでいたらそうなっていたところでした。
乾いた洋服に着替えてホッとひと息いれていたら橋本さんの着替えが全部濡れてしまって震えている、見かねた高貫さんがダウンを貸して石井さんもTシャツを貸してあげていてこういうとき仲間って有りがたいですね。夕食を食べてからとりとめの無い話しをしながらいつしか寝ていました。
8/6
朝方外に出てみたら風はやんでいましたがガスっていて霧雨が降っている。4人パーティーの人達が出発の準備をしているので予定を聞くと、石狩岳に縦走予定だったが天人峡に下りてからもう一度考えますと言って出発して行った。私達も朝食を食べてから出発、北海道の橋本さんはもう一泊小屋に泊まり体力を回復してから下山したいと言ったので本来なら一緒に行動しなくては行けないが、無理して下りても大変だと思うので小屋に残ることになった。橋本さんは何度か来ているところなので下山には心配は無いと思うがやっぱり心残りですね。そうそう、下山路は橋本さんの情報だと相当悪いらしく特に雨が降った後ぬかるんでいるので全員沢靴で下山することにしました。
橋本さんに見送られて出発します、化雲岳までの登りは緩やかで一面チングルマの群落、ここでまた「天気が良かったらなぁ」とつぶやく。稜線に出てひと登りで化雲岳山頂に到着、山頂には大きな岩が有りました。天人峡方面に行く途中下を何気なく見たらコマクサが咲いていてびっくり!!北海道にもコマクサが咲いているなんて思ってもいなかった。
化雲岳からの稜線を歩いていると少しガスが晴れてトムラウシが一瞬見えた、今回の山登りで唯一山の写真が撮れた。旭岳は見えそうで結局見えなかったのが残念、広々とした台地は雄大でやっぱり北海道だなと実感。いつかこの台地を縦走してみたい物です。もちろん天気の良いときに(笑)
標高を下げて歩いて行くといつしかハイマツ帯になり登山道は沢状態で歩くのが大変、特に第2公園付近は田んぼ状態なので沢靴で下りてきて大正解。途中で若者3人が登ってきたので登山道は沢状態ですよと教えてあげたけど登山靴が水没するのは時間の問題だわ。木道が出てくると第1公園の湿原に到着、一面紫色になっていて何事かと思ったら一面タチギボウシが咲いていました、天気も良くなってきて最後に素敵なプレゼントを貰った気分。第1公園を過ぎると樹林帯の下りになりしばらく行くと右側に羽衣の滝が見えて来た、滝見台からは羽衣の滝の全容が見えました。天気が良ければ旭岳も見えるようですが今回は見えなかった。滝見台を過ぎジグザグに下って行くと天人峡温泉の化雲岳登山口に着きました。
下りたと思ったら雨が降って間一髪でした、石井さんが車を取りに行ってくれている間私達は雨宿りして荷物の整理、車で近くの天神閣に行き温泉に入ってから空港に向かい帰路に着いた。今回一番のハイライトが雨で何回「晴れていたらなぁ」とつぶやいたことか、それでも初日が2日目のような雨だったら入渓すら出来なかったと思う。せっかく北海道まで来たのに入渓も出来ずに、レンタカーでグルメツアーになっていたかも知れないと思うと予定通り遡行出来たのである意味ラッキーだったのかもしれません。それにしても天気には恵まれなかったですが楽しい沢旅でした参加者の皆さまありがとう〜それからリーダーの石井さん最後からいつも見守っていてくれてありがとうとても安心でした。帰宅した翌日高貫さんから橋本さんが無事に下山したと報告が有り、これで私達のクワンナイは無事終了しました。
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