硫黄岳・横岳 〜花と大パノラマの稜線歩き〜
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- GPS
- 09:37
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,331m
- 下り
- 1,320m
コースタイム
- 山行
- 8:18
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 9:35
天候 | 午前中晴れ 午後から曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
≪登山道の状況≫ 各コース共残雪はほぼ無し。ごく一部に氷の塊になったものがあるが避けて通れるので問題なし。 各コース共に整備が行き届いており、安心して登降できる。 ・硫黄岳山荘〜横岳〜地蔵の頭 岩稜歩きになり、ハシゴ、鎖場が随所にある。3点支持を確実に行って通過のこと。踏み跡が各所にあるが正規ルートはどこかをきちんと見極めて歩かれたし。 ・地蔵尾根 非常に険しい。高度感もあるので登り下りともに慎重に行動されたし。 ・南沢 新たな砂防堰堤の完成に伴って迂回する登山道が整備されている。以前のコースとは若干異なるので道標やグリーンロープなどを確認して進まれたし。 ≪危険動物情報≫ ・ヤマビル、マダニ、ヘビ:遭遇せず ・クマ:八ヶ岳には棲息していないらしい ・その他:シカは非常によく見る。ばったり出くわすこともある。特に夜に車で美濃戸へ来る際に衝突しないように気を付けて。 ≪トイレ≫ 赤岳山荘、硫黄岳山荘のトイレは利用できた。 赤岳鉱泉、行者小屋のトイレは使えるのか不明。赤岳鉱泉のものは使えそうだった。 |
その他周辺情報 | ≪商店・自販機≫ ・美濃戸には自販機無し。 ・赤岳山荘では飲料の販売があるが、早朝は販売してもらえるのか不明。 |
写真
感想
八ヶ岳の主峰赤岳と横岳・硫黄岳
2015年は中山展望台から眺めるだけ
2016年に夏の奥穂高挑戦を前に岩稜歩きの練習で初挑戦
そこで出会った稜線に咲く花、蒼い山脈の大パノラマに感動したのも懐かしい思い出です。
梅雨入り前の最後の晴天を狙って、大パノラマと花に会いに出かけてきました。
個人的に新型コロナ対策をした上で…。
ツクモグサは陽の光を浴びないと開かないので、二十三夜峰通過が昼前になることを狙った前回の行程とは逆回り。
なおかつ午後から天気が下り坂なのと夕方には所要があったので遅くとも15時には下山完了、逆算して11時までに地蔵の頭を通過できなければ赤岳登頂は諦めて下山するスケジュールで臨みました。
準備をして朝5時に美濃戸出発。
自分と同じ行程で臨む人は少ない、というより新型コロナの影響でしょうが追い越しも追い越されもしない。
硫黄岳山頂手前まで誰にも会いませんでした。
硫黄岳山頂に到達する頃、空は八ヶ岳ブルー一色の快晴。
南・中央・北アルプス、北八ヶ岳、浅間山、甲信の山々まできれいに見えています。
富士山は横岳手前で始めて見えます。
息を切らしてピークを登ったら目の前に圧倒的な美しさで現れるものだから、感激して涙してしまいました。
足元を見ると稜線の夏の花も咲き誇り、キバナシャクナゲ、ミネズオウ、オヤマノエンドウ、イワウメは探すのに全く苦労しません。
チョウノスケソウもたくさん開花しています。
コマクサやウルップソウはまだ葉やつぼみだけでしたが、これから本格化するでしょう。
4年前は恐る恐るだった横岳の岩稜も、アスレチック感覚で楽しく歩けました。
あれから宝剣岳・穂高・槍の登頂を果たしたのでやっと慣れてきたかな…。
しかし整備は行き届いているものの、道の片側は絶壁だし、上からの落石もあり得るので油断はできません。
慣れてきた頃に事故は良く起きるので、今日も慎重に通過しました。
今日のお目当ての花ツクモグサは三ツ又峰を過ぎると咲いていました。
特に二十三夜峰では群落になっています。
青空で風も弱く暖かい今日は幾つもの花が開いてくれています。
開花前の産毛に覆われたふわふわの状態もチャーミング。
開花しているものは綺麗なレモンイエローでマクロレンズで撮影すると息を呑む美しさです。
誰が世話をするわけでもない、しかも厳しい環境にこんな美しい花が咲くのは不思議ですね。
簡単には来れませんが、苦労してでも見に来る価値があると思います。
予報通り天気は下り坂で、ガスが沸き立ってきたので赤岳登頂は断念し地蔵尾根から下山しました。
地蔵尾根は登りも下りも超スパルタンなルート。
今までで自分が経験したコースの中で一番きついコースです。
帰りの南沢。
苔に覆われた森は美しいですが、曇って陽の光が無いとその美しさも引き立ちません。
苔の森はミヤマキンバイを見るくらいで花は少な目。
時折見かけるキバナノコマノツメ、コイワカガミの群落が一息つかせてくれます。
今日のもう一つのねらいはホテイラン。
しかし、今年はもう遅いのか、グリーンロープの外から撮影できるものはごくわずかでした。
でも前日のレコを拝見するとロープ外から撮ったであろうきれいな株も出ているので、自分の観察力が悪いのか…。自生地を往復して探したんだけどな…。
またいつか森の妖精のような美しい姿を見に来たいと思います。
梅雨入り前の最後の晴天の元、花と展望を楽しめて無事戻ってこれました。
今は新型コロナも落ち着いている感じですが、未だ克服されてはいません。
山を楽しめることは当たり前のことではないのだと実感する毎日です。
今年最初で最後の夏山になるかもしれませんが、今回無事に楽しませてもらえたことを感謝したいです。
新型コロナが治まり、全ての人が再び思う存分山を楽しめるようになりますように。
コメント
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ツクモグサ沢山ですね。初めて見に行こうかと思っているのですが三ツ又峰から二十三夜峰まで結構危ない感じでしょうか?そっち方面は歩いたことがないので少し不安もありますがツクモグサをどうしても見たくて💦いきなりのメッセージ申し訳ありません。。もしよろしければ教えて頂けると助かります。
こんばんは。
三ツ又峰〜二十三夜峰の難易度ですが、アルプスの岩稜歩きを経験なさっているなら、さほど難しく無いと思います。
私も初めて行った時はおそるおそるでしたが、思ったほどではありませんでした。
幾つかのピークを東西側交互にトラバースしながら進むルートです。
道端のハイマツの向こうは絶壁だろうな…と思う、やや高度感のある場所は有りますが、切れ落ちた絶壁の上を歩くような場所(剱岳のカニの横ばいみたいな場所)はありません。
二十三夜峰手前の、鎖が無く、足元にはるか下の行者小屋が見える急斜面の上をトラバースとなる場所が怖いかもしれませんが、道幅が広めでホールド・ステップも豊富なので落ち着いて通過すれば大丈夫です。
注意すべき点としては、踏み跡と思わしきところが散見され、ペンキのマーキングも少なめなので、次は直進なのか尾根をまたぐのかが分かりにくい場所が少々あります。
特にガスっている時は注意が必要かと思います。
歩けそうなところをそのまま進んでしまうと、切れ落ちた斜面の上に飛び出してしまうところもありそうなので、おかしいと思ったら確実なところまでバックして正規ルートを探してみて下さい。
難易度は高くないとはいえ、斜面側へ転倒すれば命に関わる箇所はありますので、慎重に行動なさってください。
簡単にはたどり着けないからこそ、ツクモグサに会えた時の感動はひとしおです。お怪我のないように楽しまれてきてください。
たくさん開花するのは、晴れて風が弱い日のお昼ごろですので、梅雨の晴れ間を狙えるといいですね!
ありがとうございます!!そうでもなく楽しむことが出来ました(*´▽`*)
かわいいツクモグサに逢えてもう嬉しかったです♪
返信遅くなり申し訳ありませんでした(#^.^#)
Tomi-Tonさん、はじめまして
おいらは16日にツクモグサに会いに横岳歩いてました。
当日は会うには会えたのですが、気温のせいか日照のせいかツクモグサの横顔ばかり。
かろうじて一輪笑顔のツクモグサで大喜びでした。
Tomi-Tonさんのツクモグサのお写真素敵です。
うれしくてコメントさせていただきました。
Q_Bさんコメントありがとうございます。
ツクモグサは閉じている状態でもふわふわで味があるものの、やっぱり開いていてほしいなと思います。今回も先回も開いているものを見つけられたのは幸いでした。
開花しているかはタイミング次第なので、自然相手の活動であれば仕方ないです。
花には会えましたが、赤岳登頂は見送り、阿弥陀岳には足跡も残せていないので、阿弥陀岳から硫黄岳まで縦走なさった Q_Bさんの脚力がうらやましくあります。
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