素晴らしき雲ノ平の庭園 (亀谷より祖父岳)
- GPS
- 17:21
- 距離
- 69.3km
- 登り
- 5,594m
- 下り
- 5,593m
コースタイム
- 山行
- 15:50
- 休憩
- 1:32
- 合計
- 17:22
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・水は至る所で汲める。雲ノ平にも有り。 ・雲ノ平までは2350mから部分的に積雪あり。 特に2350-2400mは積雪のため登山道不明瞭。 |
写真
感想
雲ノ平は小学生の時に父に連れられてきたことがある。当時は夏休みに根性合宿と銘打って北アルプスを縦走しており、雲ノ平を経由していたようだが記憶はない。
大人になってまた来れたらなと漠然に思っていたが、夏になると暑くて長く尾根を歩いてられないのでまだ涼しさ残る6月にと思い立って日帰りで頑張った。
同行者は先日も一緒にチャリを駆使して白山へ連れたD作。今回ももちろんチャリを入れてのロングである。間髪をいれずに継続した方が着実に力はつく。自分もいつもは板収めした後は、オフシーズンに入るので偉そうなことは言えないが、今年は維持くらいはしておこうかな。
折立登山口まではチャリでアプローチ、トンネル内に電気がついた、ゲート開通までは真っ暗だったので幾分気持ちが楽。分岐からの急斜は各人のペースで漕ぐが、意地をだして後輩の視界に入らぬようペースを上げた。太郎小屋まではまずまずのペースで2時間半。D作「今日は自分調子よくないですか?」自分「まだまだ序盤だよ」と先が長いことを知らせる。休憩もそこそこに薬師沢小屋へ急いだ。三つの渡渉点はいずれも橋がかかっておらず、飛び石でクリアした。雲ノ平までの急登でD作が遅れ出す、ちょうど半分の所で待って喝を入れた。呼吸法とかその他諸々をアドバイス。木道がで始めるあたりで雪が残っていて度々登山道をロストする、踏み抜きもあり難儀した。雲ノ平には名前のついた庭園が3箇所、アラスカ、奥日本、スイス。特にスイス庭園は眼前に水晶岳を望むことができてとても素晴らしい庭園だった。祖父岳を登るのであればキャンプ場から短縮で登った方が早いが、スイス庭園は遠回りしてでも寄った方が良いであろう。広大な大地にポツんと佇む山荘も印象的だった。苦労に有り余る感動がそこにはあった。雪上には人が歩いた形跡がなかったのでこの夏一番乗りだろうか。
祖父岳の登りでD作の姿が長いこと見えなくなり心配した。途中で脚が棒になり、携帯で引き返しますと連絡を入れようと思ったらしいが圏外なので連絡を断念したらしい。最後の詰めのピークを諦めてしまえば後悔しか残らない。条件が良ければ、蓮華ー黒部五郎ー北ノ俣の周回をしようと企んでいたが、祖父から見たら蓮華ー黒部五郎間が雪渓ビッシリだったのでピストンにすることにした。まあ雪はなくても体力的に無理だったのは言うまでもない。雲ノ平でマッタリしたいが、時間もソコソコなので帰らねばならぬ。帰り、薬師沢の3つの渡渉点に橋を掛ける作業をされていた。太郎平までの最後250mの登りは本当にしんどかったが、これが最後だと言い聞かせて頑張った。D作をしばらく待って太郎からは折立へよーいどん、1時間45分で降りてきた。
今日は父の日だったので家族は自分の帰りを首を長くして待っていたようだが帰りが遅くなってしまった。それでもD作と山で17時間半の行動を共にすることができて良かった。彼もまた一皮剥けたでしょう。今後もD作の開花と育成に励む。
hywt先輩から突然「週末に日帰りで雲ノ平に行きましょう。」と連絡が。調べてみるとなんて良さそうな場所なのだろうと思い、即OK。お願いしますと返信。
この時自分は今回の登山が足イジメの鬼畜スケジュールだと知る由もなかった。。
金沢23時集合。15時に仕事を終えて、寝ようと思うが案の定全く寝られず、結局一睡もできずにスタート。
折立へと続く料金所ゲートに1時前に着。またまたチャリで登山口までゴー。今回は距離20km、標高1000mのヒルクライム。トンネル内は風が強くhywt先輩の後ろにピタリと着いていく。全然風の受け方が違うとチャリ初心者は実感する。
有峰ダムまではそこまできつい勾配はないが、最後の折立への分岐からはなかなかの勾配。チャリ始めたてのころだったら血反吐吐きながら登るような坂だが、思ったより大丈夫だった。尚、hywt先輩には置いてかれた。
折立に到着し、キャンプ勢を横目に登山開始。
木々の間から星がちらつく中の登山。初めての真夜中登山は思ったよりもよいものだった。hywt先輩は今回の登山スケジュールが頭に入っているので、サクサク登っていく。道が平らになると小走りに。初心者の自分はマジかよと思いながら頑張ってペースを合わせる。しばらく上がって振り返るとかなり標高が上がっていることに気づく。序盤以外はでそこまで勾配はきつくなかったのに。チャリでかなり登っていたことをここで実感する。
太郎平小屋に到着すると、登っているときには見えなかった山々が奥に広がっていた。薬師岳の向こうにはこれほどの山があったのかと。hywt先輩に山の名前を教えてもらう。これから行く祖父岳を確認したところで、今回の登山の厳しさを察する(遅)。
ここから薬師沢まで下っていく。雪渓もこのあたりからちょこちょこ出てきている。
沢まで行くときれいな水が流れている。3回の渡渉をし、しばらく歩くと薬師沢小屋。この時点で足がかなりきつくなっている。沢の水は透き通っていて、沢の名前もhywt先輩に教えてもらう。余力があったら沢に直接口をつけてナウシカごっこをしたかったが、そんな余裕はなかった。水筒に水を補充してゴー。
そこから雲ノ平までは今回の登山一の急勾配。息も荒くなる。そんな自分にhywt先輩から息の使い方や、登るときのコツを伝授する。ありがたい。
やっとの思い登りを終え、雲ノ平に繋がる台地に差しかかり、三つの庭園を抜けるとそこには素晴らしい景色が。広がる平地に、周囲には360度山に囲まれていた。頑張りが報われた気がした瞬間。カメラバシャバシャ。尚、このあたりで持参した一眼レフを出す余裕がなくhywt先輩に託していた。
雲ノ平山荘の前でくたばっていると、予定していたコースをhywt先輩から指をさしながら教えてもらう。うん、無理だ。。そこで祖父岳ピストンに変更していただく。
しかし祖父岳に上る道中精魂尽き果て、途中で引き返そうかと思ったがhywt先輩はもう見えないところに。電話もつながらず。熟考の末、いくしかない!雪渓を挟んで大きな岩も越え、なんとか祖父岳山頂へ。そこには雲ノ平から見るよりも周囲の山々が美しくそびえていた。槍ヶ岳も奥の方に確認。足もキツく、ここでテント泊するか、ヘリコプターに連れて行ってもらいたい願望があったが、そんなことはできない。
一眼レフを使用する余裕はないと感じバッグに入れ下山に集中。
祖父岳下山は序盤、靴スキーに。スパッツ着用しポールもがっちりつかんで降りていく。昨日購入したmonbellポール、買って正解だった。山スキーもするhywt先輩は気づいたら遥か彼方。ソロソロと雲ノ平まで下山。
ここから薬師沢までは朦朧としながら歩く。
薬師沢ではhywt先輩が僕のために沢に近道を作ってくれていた。優しい先輩。
そこから太郎平までも朦朧と歩く。もう日焼け止めを塗り足す余裕もなし。
太郎平につくとhywt先輩が待ってくれていたが、「2時間弱で折立まで降りるぞ。」「先に2組出ていったからごぼう抜きするぞ。」と。厳しい先輩。
でもそこからはノンストップで下山。習ったポールの使い方も駆使し、折立まで。
そこからゲートまでのチャリでのダウンヒルは草のにおいを感じながら気持ちよく走ることができた。
足が大変なことになっていたが、終了後は達成感に満ち溢れていた。
hywt先輩にはまたお世話になりたい。
初めまして、YSHR先生のレコ経由でhayawataさんのレコも楽しく拝見しております。
後輩さんの笑顔が素晴らしくて、「大変な山行だったけれど楽しかった」ということが伝わりました。
素敵なレコ&写真をありがとうございました。
はじめまして。
ご覧いただきありがとうございます。
辛いことは承知、その先にある達成感、感動を味ってくれればと思って一緒に行ってます。
残雪の雲ノ平は素晴らしかったです。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する