阿弥陀岳北陵 〜雪上訓練とバリエーションへの誘い〜
- GPS
- 32:00
- 距離
- 13.5km
- 登り
- 1,497m
- 下り
- 1,497m
コースタイム
10:00 美濃戸口
11:00 美濃戸発
12:10 赤岳鉱泉
14:00 雪上訓練
16:30 アイスクライミング講習
3/24(日)
7:10 赤岳鉱泉
7:50 行者小屋
8:10 中岳沢分岐
10:20 第一岩稜取り付き
11:00 第二岩稜取り付き
11:45 3ピッチ目終了
12:00 阿弥陀岳山頂
12:15 下山
12:35 中岳沢
13:00 行者小屋
13:20 赤岳鉱泉
14:20 赤岳鉱泉発
15:10 美濃戸
15:30 美濃戸口
*2日目コースタイムは雪上訓練しながらのため、通常よりかなり遅いです。
天候 | 3/23(土) 曇り〜晴れ 3/24(日) 快晴 阿弥陀岳周辺ほぼ無風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
美濃戸〜美濃戸口 雪の箇所は3カ所程度 ・出て数分後の下り ・分岐のある直線のワダチの所(わかるかな?) ・やまのこ近く 帰りにはこれら以外の場所に、雪はありませんでした。 4WDのSUV車であれば、チェーンは不要かと思われる。 |
写真
感想
初めての阿弥陀岳北陵、それは
積雪期アルパイン、そしてバリエーションルートの登竜門であった。
今回はガイド山行であるため目的は下記の2つ
1、 雪上確保訓練の習得
2、 本チャンでのリードと確保
赤岳鉱泉へ到着すると、大勢がアイスクライミングを楽しんでいる。
僕らは、雪上訓練のため中山乗越下部の斜面へ向かう。
ここの雪は軟らかい雪、締まった硬い雪など様々であり、それぞれの雪質での確保方法を試みた。
アックスの使い方:軟らかい時は、横。硬い時は縦。
・ 軟らかい時・・・T字型に深く雪を掘りアックスを横に埋める。
・ 硬い時・・・埋まる時→縦向きに埋める
埋まらない時→ピックを雪面に刺し、アックスの石突にカラビナ、
ただしアックスは高い位置のほうが良い
この方法でセルフと確保支点を作る。
登攀時の支点になるのは、灌木、岩などのナチュラルプロテクション、ペツルなどの人工支点、
そしてアックス、スノバで作る支点のどれかである。
確保の基本は、セルフで1つ、確保支点は2つ以上となる。
雪稜を想定した場合、木も何もないところでこれら2〜3点の支点を作ろうと思うと、
アックスもしくはスノバを3本は持っていかないといけないことになる。
ただし、道具はなるべく少なく持っていくことが大切。
スリングでもカラビナでも必要最小限に減らす努力はしなければならない。
この日は、いろいろな雪面で、クライミング用アックスと縦走用のアックスの違いからアックスの効き方を試し、
状況によって善し悪しもあることがわかった。
次にアイスキャンディでアイスクライミング講習である。
1本目は腕の力がある状態でなんとか登ることができたが、登り方が悪い。
基本として、アックスはあまり高い位置で打たない。
アックスを決めたら、腕は伸ばし、懐を深く保ち、前爪を刺す場所を見る。
膝90度程度で両足きめる、足が決まったらヨッコイショで両足伸ばす。
伸ばすというより、立ち上がる感じ。でこの繰り返し。
そうすると腕を使うことが断然少なり負担が減った。
翌日は天気予報を裏切るドピーカン!
行者から中岳沢を渡り尾根へ出る。
雪稜帯ではスタンディングアックスの練習を行う。
雪稜の上の平らなところで、雪質を見ながら方法を考える。
締まっているので、硬い所にアックスを縦にブッ刺す。これをセルフとした。
次に、アックスの刺さる硬い雪にもう1本刺してこれにカラビナをセットする。
スタンディングアックスビレイでは、アックスにつけるスリングは短めが良い。
アックスからすぐにカラビナが出ている感じにして、
その真上にロープが出るように立つ。ビレイ中は、かならず手は離さないようにロープをたぐる。
次は樹林帯のある急斜面である。
所々で凍結しており、かなりイヤラシイ斜面であった。
ここは灌木が点在しており、ビレイ点は取りやすい。
立木の支点の場合は、かけるスリングは必ず木の根元に巻くこと。
そして枯れ木は極力避けることに注意する。
樹林帯は3ピッチで抜けた。
3ピッチ目は急な雪稜の終了部でハイマツをセルフ支点とした腰がらみで確保していた。
樹林帯を抜け、その雪稜を越えるといよいよ岩稜のお出ましである。
第一岩稜は、10m程度の岩稜であった。雪も氷もないので、素手でもいけう
うだったが、練習なのでグローブをつけて登る。
1ピッチは短く10m程度、2ピッチは20mほどか。
2ピッチ目は岩沿いに登るが途中雪と氷と岩のミックスであった。
第二岩稜の3ピッチ目はリードさせてもらうことになった、やった!!
第二岩稜を越えると、これがナイフリッジか?と思うほど雪が減り、岩と土が出ている。
ちょっとビビリながら進み、途中で岩に出ていたペツルでランニングと取り、ナイフリッジを越えると急な雪壁を登る。
終了点はハイマツの幹にセルフと分散支点の1点を取り、残置スリングで残り1点を取る。
ATCを支点にセットし、大声を上げる。ビレイ解除、登ってください!
これがやりたかった。今季目標にしていた一つが達成できたと思えた瞬間でした。
2人が登ったこところで、コンテに切り替えて阿弥陀岳の山頂へ。
ドピーカンなお天気にバリエーションの充実感は最高な気分!
今度は主稜に行きたいなぁ。残雪期はどこのバリエーションに行こうかなぁと妄想をふくらます。
中岳のコルへの下りは、やばいよ、ヤバイヨ、腐り雪のため、冷や汗ビッショリorz
コルへは、ゆっくり下りて中岳沢は走るように下山し、鉱泉へと戻った。
阿弥陀岳北陵でのアルパインクライミング講習は、非常に有意義な講習になりました。
最後に、ご一緒したSさん、そしてガイドのエグチさん、ありがとうございました☆
ムーチョ素晴らしい天気でなによりでした☆
来季ぜひご一緒してくだされ<(_ _)>
これからの季節は岩&バリですな〜☆
とりあえず×3で御在所前尾根行こまい!
hansuさま
本当に、ムーチョ天気良しでした☆
来期こそ是非いこまい
冬場は岩に行けなかったので、春からは行くぞ
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