記録ID: 281367
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
栗駒・早池峰
神室山 積雪期限定の東稜をゆく
2013年03月30日(土) ~
2013年03月31日(日)
体力度
5
1泊以上が適当
- GPS
- 10:08
- 距離
- 20.8km
- 登り
- 1,989m
- 下り
- 1,984m
コースタイム
3/30(sat)
07:30 役内大橋たもとP
08:45 稜線に乗る
09:10 P1035
09:40 P1154
10:20 P1115.6南東のピークで西方向へルートミス
10:30 P1115.6
10:40 P951
休憩
10:55 出発
11:40 P1160
12:40 神室山頂
12:50 避難小屋(泊)
3/31(sun)
06:50 避難小屋発
07:35 P1160
08:30 P1115.6
09:05 P1154南斜面トラバース
09:45 軍沢岳山頂
10:40 カモシカ橋たもと
11:00 R108を歩いて役内大橋たもとPへ戻る
07:30 役内大橋たもとP
08:45 稜線に乗る
09:10 P1035
09:40 P1154
10:20 P1115.6南東のピークで西方向へルートミス
10:30 P1115.6
10:40 P951
休憩
10:55 出発
11:40 P1160
12:40 神室山頂
12:50 避難小屋(泊)
3/31(sun)
06:50 避難小屋発
07:35 P1160
08:30 P1115.6
09:05 P1154南斜面トラバース
09:45 軍沢岳山頂
10:40 カモシカ橋たもと
11:00 R108を歩いて役内大橋たもとPへ戻る
天候 | 3/30(sat)晴れのち曇 3/31(sun)吹雪(弱め)&ガスで視界不良 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
利用できる公共交通機関は無い。自家用車の無い方はレンタカー、またはタクシーの利用となる。 秋田と宮城を結ぶR108鬼首道路は通年通行可能。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
✿かつて雪の無い新緑の6月に役内大橋のたもとからP1035を目指したことがあった。稜線上に何かしら踏み跡を期待したのだが、人の踏み入れない濃密な笹薮だった。ゆえに今回歩いた道は、笹薮が雪で覆われた時期だけの限定ルートである。 ✿R108(役内大橋たもと)から稜線までは直接P1035に出る尾根と今回利用した標高850で稜線に合流する尾根がある。前者はコンター750付近が急傾斜であることと、P1035の東側に発達した雪庇がネックになる。上級者向きと言える。 後者の尾根は先週kiyoshiさんが開拓してくれたコース。末端の沢の渡渉さえ上手く行けば、緩やかな斜面で雪庇の心配も無い。何方かと言えば、僕は後者の尾根を多くの方にお勧めする。 ✿稜線上は雪庇の淵にクラックが走っていることが多いので注意。しかし雪庇崩壊の進度はまだ浅く、全体的に危険度は低いと感じた。 ✿稜線の進行方向が変わるP1115.6南東のピークで道をロストした。地形の急激な変化があった場合は地図で現在地の確認を。 ✿P1115.6はこのコース上で最も神室連峰が美しく見える場所である。お天気が良ければ、ここに来るだけでも良いと思う。 ✿稜線がナイフリッジ状になるのはP1160付近から先。この二日間は気温がかなり低めだったので、足下は比較的安定していたが、気温が高い日は踏み抜きや、雪崩、滑落に要注意。 ✿全行程でアイゼンを使用した。9割方ストックで良いが、下りの一部でピッケルを使用した。ワカンは使用しなかった。 ✿小屋1Fのトイレの扉は開かなかった。(凍結していた?)マット、毛布などは豊富にある。小屋内部の気温は16時で2.5℃ 深夜から明け方にかけて-5℃だった。なお小屋でiPhone5(au)で通話とインターネット通信が可能。充電用のバッテリーを用意すれば、山頂でヤマレコの記録が書けてしまう。 |
写真
撮影機器:
感想
2012年に軍沢岳の周回コースを歩いたときだったと思う。R108から神室山に至るこの稜線のことを考えていた。軍沢岳や大鏑山の稜線から眺める神室連峰は美しいが、ショーウインドウ越しに宝石を眺めているみたいで決して手は届かない。白く輝く神室連峰を東側から眺めては、あの頂に到達することを望んでいた。
昼過ぎには山頂に着いてしまったので、このまますぐに下山とも考えた。でもその考えを押止めるように小屋の2階の窓から見える小又山へ続く稜線が僕に言う。「ちょっと待て」と。もうすぐ赤く染まりますぜ旦那、と来たもんだ。僕は負けた。神室連峰の誘惑に完敗である。もうひとつ別の窓をあけて地平線にかかる厚い雲に隠れようとしている太陽を眺めていたら、翌日の悪天の心配ごとなどどうでも良くなってしまった。それほど神室の稜線は美しかったのである。
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コメント
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素晴らしい!の一言。 ロングルートを高速で歩く強さ、神室山頂直下のナイフリッジを克服する技量と勇気、それに加えて昨夜は寒かったよ〜
小又山へ延びる稜線、白い世界ならどんなにか美しいでしょう。たいがいの旦那はまいるんだろうな〜
県境稜線上では、やはりP1115,6mが最高のロケーションでしたか。写真全部に拍手を入れそうになってきて、削るのに苦労しましたよ
核心部のナイフリッジは、神室特有のかなりの高度感ありそうですね。
さすがはtooleさん。無事に通過して振返った時はさぞ気持ちよかったことでしょうね
残雪気の美しい神室連峰を独り占め、羨ましいです
登頂おめでとうございます
tooleさんらしいレコ楽しませていただきました。
前にも申しましたがやっぱり映像で見てみたい
神室はまだ行った事がないので
初心者向けの映像などがあれば私のようなものでも覚悟を決められるかと…
それにしてもルートの作り方、 さすがです
tooleさん初めまして。
だれが書くかなと期待していたレコ。とうとう軍沢から神室までつないでしまいましたね。かなり難所続きだったようにお見受けしますが。素晴らしいです
個人的には、今シーズン一番の魅力的なレコですね。
やはり、神室連峰に行かれましたか!
夏の神室連峰の写真を見た時、この尾根に雪が付けばどれほど美しい事か、と想像を巡らせましたが、想像以上の美しさですね
核心部だらけのロングルート、振り返って眺めた時の達成感は感慨深いものがあったかと思います。
お疲れ様でした、今日はゆっくりお休み下さい
尚、私の方も連峰つながり、と言う事でこの週末、某連峰へ行ってきました。
こちらも一日目は晴れでしたが、二日目は雪、とtoolesさんと同じ条件でした^^;
なーんにも見えないのでかえりませう、と同じく私も足早に下山しました
tooleさんへ
核心部に次ぐ核心部!!
写真のコメントもニヤリとさせていただきました\(*^▽^*)/
確かに、あの小又山へ続く稜線に「ちょっと待て」と言われちゃ〜待っちゃいますね、tooleの旦那
美しい充実した一日の終わりにふさわしい素晴らしい景色でしたね。
でも二日目
tooleさん的には「あ〜やっぱり雪降っちゃった」みたいな感じかもしれませんが、写真を見ているだけでハラハラです。
ご無事での下山、本当に良かったです。
お疲れ様でした。
軍沢岳から神室岳を眺めていると,
近いようで遠いなーと感じていましたが,tooleさんの健脚だと近いようでもっと近いのですかね.
私には役内沢の斜面が気になってしまいますが,この時期でもクラック等はなかったですか?
兎に角,
貴重な山行報告をありがとうございました.
このルートを安心して歩けたのはkamadamさんの5月の記録があったからこそですよ
今回は薮漕ぎはしてないですからね。でも藪漕ぎも楽しそうです
それにしてもこの二日間は冷えましたよね。特に日曜日は下界でも雪降ってましたから
日曜は停滞して、長居したかったですね。
いや、そのまま山頂に住みたかったです
すごいですねぇ!!ただただ感心です
土曜日、オニコウベスキー場からの眺めは素晴らしかったですよ。
私はハゲカムロしか分からないのですが、その右側に見える山並みが美しいなぁと見ていたのです。
それが神室連峰なのでしょうか?
山小屋が見えるなぁと思っていたのです。
なんだかそちら方面から呼ばれたような気もしたんですが…
え?お呼びでない??
スミマセン
あとで日記に写真をアップしようと思います
核心部のナイフリッジですが、下から見上げると無理なような気もしました
でも歩いている最中は特に恐怖感もなく、淡々と通過してしまいましたよ
上から稜線を振り返ったときが、最も高度感、満足感が得られますよね
今回、祝杯の酒を装備に入れるのを忘れたことだけが心残りなのでした〜
meikenさんはNHKのドキュメンタリーとか、きっと大好きなタイプですね。
でも僕が撮っても、(もしくは僕を撮っても)絵になりませんからね
家に帰って写真を見てもどうもリアルさが削ぎ落とされてしまっているような気がしてなら無いのです
やっぱり生でご自身の目でご覧頂くのがよろしいかと思います
まずは夏にぜひ神室連峰、歩きに来てみてください
コメントありがとうございます。
本当は神室山から北東尾根の三角石山を経由して下山の予定だったのです。
でも未知のルートでしかもガスかかって吹雪いていたので、取りやめたのでした
ナイフリッジとは言え、往路を戻った方が自分のトレースもありますしね
三角石山はまたの機会を窺いたいと思います。
syasyuさんのレコを拝見しては、早く秋田側から栗駒への道が解除にならないかと待ち遠しいこの頃です
Luskeさんにはバレバレでしたね
誰もが同じ事を考えていたと思いますが、この週末の日曜日のお天気には、目をつぶるしかなかったですね。
Luskeさんはもちろんあちらの連峰ですよね
今年こそは行ってみたい山域のひとつなので、記録を楽しみにお待ちしております
小又山へ続く稜線に「ちょっと待て」だけなら良いのですが、あの白いとんがり小又山に本当は呼ばれていたんです
よっぽどザックデポして軽身で行こうかとも思いましたが、さすがにね
下山ルートは三角石山へ行く気満々だったのですが、悪天で冒険は出来ませんよね。
それに山小屋は電波が入っていたので、電話がかかってきて用事が出来てしまいました
きっとまた次がありますよね
軍沢岳を歩かれている方であれば、この辺りの地形の特徴は似ていますから歩き易いと思います
mutさんであればスキーでの山行になりそうですね。
役内沢の斜面はスキーで滑降するには最適だと思いました。
でも今時期だとクラストバーンであまり楽しくはないかもしれません
クラックは所々ありまして、これからどんどん大きな口を開けるのかなと言った具合でした。
パウダー楽しめる厳冬期だと立ち入るのが難儀な山域ですからね。
神室の東稜は本当に貴重な空白域だと思いますよ
なんと、鬼首でスキーを楽しまれていたんですね
鬼首から神室連峰はおそらくは見えないと思われます。
軍沢から大鏑、そして禿岳まで裏神室の稜線が手前に続いていますからね。
神室連峰はその陰になっているはずです。
Springさんが見た小屋は虎毛小屋ですね
虎毛山は見えたはずですよん
念願の裏神室つなぎましたね。
素晴らしい記録、何より強い精神力に胸を打たれました。
ここをソロで歩ける人はそんなにいないでしょうね。
そもそもこの山域を知っている人が少ないのが残念です。ヤマレコでも本当に貴重な記録だと思います。(ネットでは見当たりませんね)
距離、標高差を見ると日帰りは私には無理な道なので、tooleさんのレコで満足します
ありがとうございます。
僕もネットで検索いろいろかけましたが、このルートは見当たりませんよね
昨年3月のはじめに軍沢岳を歩いたときはまだ雪が深くてとてもロングを快適に歩けるようなコンディションではありませんでした。
そして今年の3月半ばにkiyoshiさんと大鏑をご一緒したとき、この雪の状態であれば快適なロングも可能であろうと漠然とした確信が得られました。
そして今回3月の終わりに挑戦という運びになりましたが、雪質はまさに予想通り、ベストコンディションでした。気温が低くかったので、クラストバーンでアイゼンきかせてサクサク♪アメンボのような歩調で歩けたのです。
山頂直下のナイフリッジエリアは雪解けが早くて崩壊が進んでいましたから、長く見て今月いっぱいくらいが安全に歩けるチャンスでしょうか。
でも5月にkamadamさん歩かれてますよね
kamadamさんは例外中の例外ですけどね
長くなりましたが、このルートは賞味期限がとっても短いと思うのです。
だからあまり歩かれる方が居ないのだと思います。
はじめまして、私も秋田県内在住のものです。神室山正面のお写真がとてもすてきでしたので、FB東北の山好き全員集合グループの イベント作成画面に使用させて下さい、今後も楽しい山行記録楽しみにしております。
はじめまして。
コメントに気づかず、返信が遅くなってしまいました。
僕の写真を使っていただけるとは嬉しいですね。
Face book の方でも東北の山好きが集まって盛り上がっているんでしょうか?
このルートは僕のお気に入りです。
masa0220さんも春山の神室、是非歩いてみてください。
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