立山三山-大日岳-称名滝
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- GPS
- 56:01
- 距離
- 29.5km
- 登り
- 2,107m
- 下り
- 3,549m
コースタイム
5:30 みくりが池温泉荘(前泊)
6:36-46 立山カルデラ展望台
7:28 浄土山
7:37-45 富山大学立山研究所
8:10-25 一の越
9:23-38 雄山
10:03 大汝山
10:08-49 大汝山休憩所
11:04 富士の折立
11:58-12:09 真砂岳
13:06 別山
13:14-18 北峰
13:25 別山
14:25 剱澤小屋(泊まり)
(二日目)8/13火
6:12 剱澤小屋
7:20-34 別山乗越(剱御前小舎)
8:42 新室堂乗越
10:53-11:24 奥大日岳
12:02 梯子
12:55-13:14 七福園
13:31-14:41 大日小屋
14:58-15:11 大日岳
15:24 大日小屋(泊まり)
(三日目)8/14水
6:15 大日小屋
6:30-47 大日岳
7:02-26 大日小屋
8:23-32 水場
9:53-10:10 大日平山荘
11:08 牛ノ首
12:30 大日岳登山道入口
12:40-13:02 称名滝展望台
13:23 称名滝バス停
天候 | (一日目)8/12 月 快晴 (二日目)8/13 火 快晴のち曇り (三日目)8/14 水 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り バス 称名滝バス停−立山駅 15分 500円 詳しくはこちら → http://www.kurobe-dam.com/access/index.html |
予約できる山小屋 |
剱澤小屋
|
写真
感想
そ(1日目) 8/12 (月)
宿泊地の「みくりが池温泉荘」で目が覚めると外は快晴だった。
昨日は午前中に「黒部ダム」を見学して、そして午後からは室堂周辺を散策して、高度順化もばっちりだ。
ただし、今日は長い距離を歩くので、「みくりが池温泉荘」の朝食はパスして
その代わりに寿司弁当を受け取って5時半より歩きだした。
早朝の室堂平はまだ、歩く人も少なく静かだった。
しかも、そこから眺める「立山三山」はため息がでるほど美しい。
思わず、何度も立ち止まってカメラでその風景を写真におさめた。
とりあえずは「立山三山」の西南にある「浄土山」へと向かった。
登り始めは想像以上に息が上がる。ここら辺りの高度は地上の75%ほどの酸素濃度だそうだ。
しかも、前泊地の「みくりが池温泉荘」での夕食後にたまたま、
登山の注意喚起のためにと、富山県警山岳警備隊の方から簡単な公演を聞く機会があった。
そこでは、水分摂取の重要性を何度も力説されていた。
素直な私のザックの中には水分4L。ちょっと重すぎたかもしれない・・・
静かな山道を歩いて辿り着いた先の「立山カルデラ展望台」からの展望は
北アルプスの雄大な山並が一望できた。(相変わらず、「槍ヶ岳」は目立っていました。)
そこから先は、雪渓を渡って、いよいよ本格的な登山が始まった。
想像以上の急登のガレ場を喘ぎながら登りきった先が「浄土山」。
そこから稜線上を歩き、これからのルート「一の越」そして「立山三山」への稜線が見渡せた。
「一旦登りきったのに下るのは勿体ないなあ」と思いながら下った先は山小屋のある「一の越」。
時間はもう8時を過ぎていて、周囲にはたくさんの登山者が歩いていた。
そんなたくさんの登山者に混ざって私も「雄山」に向かって登山を開始する。
先ほどと同じようなガレ場を登り1時間ほどで「雄山」の山頂に着いた。
そこからは明日に歩く「奥大日岳・大日岳」の雄大な山並みまでが見渡せた。
続いて、「大汝山・富士の折立」と「立山三山」を全て登りきり、
どんどん北に向かって歩くにつれて、憧れの「剱岳」の山容が近付いてきた。
「別山」「北峰」あたりからはカラフルなテントの花の咲く「剱澤キャンプ場」。
そして、その先には、今日の宿泊地の「剱澤小屋」までが見えはじめた。
疲れた体を引きづり、最後の力を振り絞って、ようやく14時半頃に今日の目的地の「剱澤小屋」に着いた。
小屋の前から眺める「剱岳」はどーんと圧倒的な存在感があって、
ずっと見ていても飽きることはなく、カメラを片手に何度も小屋を出たり入ったりした。
(2日目) 8/13(火)
昨日は早朝からのスタートで疲れてしまったので、今日は小屋でゆっくりと朝食をいただいて
6時過ぎから、とりえず「剱御前小舎」を目指して登り始めた。
今日のスタートは、後ろに見えるどーんと存在感のある「剱岳」を
何度も名残惜しそうに見返しながらの登り始めとなった。
文句のつけようのない美しい青空が山並みの上に広がっていた。
その時、どこからともなく鳥の鳴き声がした。
周囲を見回すと登山道の脇に「ライチョウ」の親子を発見した。
今日は天気がいいので、会えることはないと思っていたので、朝からちょっと、びっくり。
「剱御前小舎」からは進路を西に、これから、「奥大日岳・大日岳」へと縦走する。
奥大日岳の手前で初老の単独男性とたまたま話しをする機会があり、
せっかくなので奥大日岳のピークで一緒に記念写真を撮っていただいた。
その男性は、100名山を達成して、今は200名山と300名山の達成を目指しておられるらしい。
もうすでに、合計で210座を登られて、あと90座ほどで全山達成されるそうだ。
できる限り効率的に登らないといけないらしく、その苦労話がおもしろかった。
明日はこの近くにある300名山の一つの「鍬崎山」に登山されるそうだ。
(お気をつけて!あと90座がんばってくださいね!)
そこからは予想外の鎖場や梯子を経て、歩いていると
先ほどまでの晴れ渡っていた山並みはどんどんガスに包まれてきた。
その時、どこからともなくヘリコプターの飛ぶ音が近づいてきた。
音のする先を眺めると、赤い機体のヘリコプターが爆音とともに近付いてきた
そして、細い稜線上でホバリングして人を二人降ろして、大きな音を立てて、どこかへ飛び去っていった。
降りてきた二人は若い男性で、頭にヘルメットそして、パンツの上からハーネスをつけて、
腰にロープを下げて、いかにも人命救助をしてきました姿で、
無言のまま早足で私を追い越して、先へと消え去って行った。
(何があったのだろう?事故でもあったんだろうか?)
それにしても、あのヘリの操縦技術はすごかった。本日の2度目のびっくりである。
13時半頃には「大日小屋」に着いた。 残念だがもう、山並はガスに包まれていた。
小屋の中で荷物を下ろしながら、まだ、時間があるので「大日岳」まで行こうかどうかと思案していた。
その時、どこからともなく聞き覚えのある声が・・・
まさかまさかの、山の友人popoiさん登場。これはもう、お互いにびっくりするしかなかった。
これで、本日の3度目のびっくりである。
popoiさんには週の後半に立山に来られると聞いていたのだが
事前には、いつ、どのルートを歩くかの情報交換はしておらず全くの偶然の遭遇であった。
まあ、せっかくなので、偶然の再会を喜びながら一緒に「大日岳」のピークへ。
そして、3度のびっくりのあった日の夜は、暖かなランプの灯りに包まれて静かに更けていった・・・
(3日目) 8/14(水)
朝の4時半に目を覚ますと、前日の宣言通り、早立ちをされたらしく
popoiさんの姿はもう、小屋にはなかった。私は外に出て小屋の前で、ご来光を眺めた。
「剱岳」の背後から現れた太陽は神秘的で思わず「おーっ」って声が出た。
それからは朝食後に昨日はガスで展望のなかった「大日岳」へもう再度、登ってみることにした。
今回の山行の最後のピークは、見事なまでの青空がどこまでも広がっていた。
あとは、ゴールの称名滝バス停までコースタイムで約5時間。
標高にして1500mの下りを残すのみである。
そこからは、昨日の小屋でも、ご一緒に話しをさせていただいた豊中市から来られたご夫婦と
抜きつ抜かれつで(別に競争していた訳じゃないけど・・・)ゴールを目指した。
結構、急下りのルートだったので膝を痛めないように、そして転倒しないように休みながら、ゆっくりと降っていった。
どんどんと下るにつれて「疲れてきたので早くゴールしたい」と気持ちが湧きあがり、
でも「最後にけがはしたくないのでゆっくり降りないと・・・」と考えて自制した。
しかし、頭の中では「早く下界に戻って富山市内でおいしいビールを飲みながら新鮮な海鮮料理を食べたい」
と言う欲望が頭をもたげはじめ、心の奥底で「こんな夢のような旅はまだ終わってほしくない」と声がして
もう、訳がわからなくなってきた・・・・
そして、旅のフィナーレは、大迫力の「称名滝」。
落差は350メートルあり、日本最大の滝だそうだ。
私は橋の上に立ち、両手を広げて、滝から降り注いでくる冷たい水しぶきを浴びながら、熱く疲れた体を癒した。
素晴らしかった時間と、山々の風景が走馬灯のように頭の中を駆け抜けた・・・
そして、無事に帰れたことを神様に感謝した。そう、私は今、ここにいるんだ。
コメント
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こんばんは〜
小屋の食事良し、天候良し、眺望すべて良し。文句なしの3日間でしたね。
行程に抜かりなく完璧な下調べ・・・恐れ入りました。
締めの称名滝は、スケール大きく絶景だったんでしょうね。
私は起点のため、余裕なくて立ち寄れずだったんで、
またの機会に眺めたいと思います。
最後の激下りでの訳わからない心中・・・
私には、よ〜くわかります。
いい天気で最高でしたね
なかでも剱岳の眺望は最高ですね。
私も行きたくなってきました。
そしてpopoiさんとの出会い。なんか絵に描いたようですね
最後のところの感想は私は少し違っていて、早く下山して美味しいもんとビール飲みたいだけでしたね。折立への下山中ずっと思っていました。
でも今になって24時間前には、まだ山中だったんだと感慨にふけっています。
去年のぶんまでお天気に恵まれたのですね。
素敵な写真の数々を一緒に楽しませていただきました。
剱岳の眺望最高ですね
それから、私はギターとランプの宿らしい一枚がとても素敵だと思いました。
スタッフの方が弾くギターの音色が聞こえてきそうです
今回の山旅はせっかくなので、その前後に「黒部ダム」に観光に行ったり、
富山市内で白えび天丼や海鮮料理や富山ブラックラーメンと
地元の美味しいものもいただきました。
立山のルートも3日間でほぼ全部歩けたのでも、やり残したことはありません。
それに、念願の剱澤小屋から「剱岳」を眺めることができたし、とても、充実していました。
次に来るとしたら、薬師岳へと縦走するか、剱岳へ登るかですね。
今回、小屋で会った人の話を聞くと、
「登りたい山があったら、行けるうちに行っておいたほうが・・・」
と言う言葉が心に残っています。いつか、行ける日が来るのでしょうか?
大日小屋でpopoiさんにお目にかかった時に、
地図を広げてmetsさんが計画されているルートを聞きましたよ。レコを楽しみにしています。
今回のルートは、「剱岳」が主役です。どこから眺めても存在感があって、目立ちますよね。
写真は900枚くらい撮ったので、今回は帰宅後にその整理が大変でした。
今は「剱岳」には「いつかは、登ってみたい気持ち」と
「でも、私には無理だろうな」とで揺れています。
そうですね。このルートは昨年は天候がよくないので、中止にしたのです。
それで、今年は3日間共に最高の天気で、幸せでした。
それでもね、私の場合は3日間も山にいると、下界が恋しくなるのです。
いくら夢のような山の時間でも、3日くらいが限度です。
たまに「1月でも2月でもずっと山にいたい」と言う人がおられますが私には信じられません。
なので、私自身は本当に「山」が好きなんだろうかとたまに思います。
確か、neko-obabaさんは「立山」は、まだ来られてないですよね?
大日方面は人も少なく、静かで「ランプの小屋」とともにおすすめです。
立山で良い天気に恵まれて最高の遠征でしたね。
今回もたっぷりと歩いていらっしゃいますね。
立山は私は今まで歩いた山ではいちばん感動的でした。
今回の八ヶ岳もその次に匹敵するくらい良かったです。
剱澤小屋(展望に夕食メニュー良いですね)とランプの宿は泊まってみたいと思いました。
キバラーさんのおっしゃっておられた通り立山はまさに桃源郷でした。
今回は天気にも恵まれて最高の3日間でした。
剱澤小屋から見える「剱岳」は圧倒的な存在感があり、感動的でしたよ。
小屋泊まりだと費用はかかりますが、テン泊より美味しい食事にありつけるし、
それに重い荷物から解放されますね。
長期に休みがとれないので、なかなか北アには行けないのですが、来年は「白馬」に行きたいです。
八ケ岳は私にとって、その次くらいでしょう。
連日の晴天で 最高にきれいですね
私は 観光ルートで 室堂に宿泊した事しかありません。
いつか嫁さんと 立山を歩こうとは言ってるんですけどね・・・
こんなの見せたら ますます行きたくなりますね。
本当に3日かともに晴天に恵まれて幸せな日々でした。
やっぱり山は天気次第で満足度が全然、違いますよね。
ぜひ、ご夫婦で「立山」にお越ししあれ!
この絶景がNANIWANさんを待っています。
下調べはきっちりされるので、必要ないかと思いますが、
その節は必要な情報は提供しますので、なんでも、聞いてくださいね。
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