大朝日岳(古寺鉱泉からピストン)
- GPS
- 07:49
- 距離
- 17.7km
- 登り
- 1,693m
- 下り
- 1,701m
コースタイム
天候 | 快晴 ただし午前中は強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
合体の樹の少し上から雪面歩きだが、夏道がかなり出ている。アイゼンを使用したのはハナヌキ峰分岐の辺りから小朝日のトラバース分岐付近までで、それ以降帰路も含めて使用せず。 ピーカンだったので危険箇所は特になかったが、銀玉水付近の大雪面は吹きっさらし、強風に注意。 |
写真
感想
好天の予報が出ている。さあ、何処へ行こう。蔵王、岩手山、月山、栗駒が候補地だが、ここは一念発起、昨年は大雨の影響で行けなかった朝日に行こうじゃないか。Luskeさんのレコによると古寺鉱泉は3日から営業開始していて、クルマで行けるとのこと。夏秋シーズンよりは空いている(遅いと駐車場に駐められなくなる)のを期待しつつ、体力、起床時間などを加味し、小朝日を目指すことにした。
2時半、意外にすんなり起床。コーヒーを水筒に詰め、3時半に家を出た。5時半頃、古寺鉱泉駐車場に到着したが、10数台しか駐まっていない。意外に少ないのに拍子抜けしつつ、ゆっくり準備して6時過ぎに歩き始めた。
合体の樹からもう一登りで足元は雪面になるが、ストックのみで充分登れた。一服清水付近のトラバースは上の立派な雪庇を刺激しないように静かに通過(笑)。ハナヌキ峰分岐をすぎた当たりから滑り始めたためアイゼンを装着する。そしてウィンドブレーカーも。古寺山の稜線に上がるまで強風と急傾斜に苦しみながら登り切ると、そこには朝日連峰の主稜線が広がった。以東まで見えることに感激だ。以後、大展望に包まれながらの山行が始まった。
左手の雪庇をよけるように進み古寺山へ到着。小朝日の南面は雪解けが進み、崩れ残された大雪塊が豪雪を自己主張している一方、大朝日のY字雪渓は依然雪に覆われ荒々しさを包み隠しているようだ。そして中岳、西朝日へ続くマシュマロのような白くて柔らかい山肌には思わず見取れてしまった。
小朝日登りの中盤からは夏道が出ていたので、アイゼンはそこで外す。途中、大きな荷の登山者カップルと話したが、昨晩は猛烈な強風にもかかわらず稜線近くでテン泊したそうな。さらにこれから祝瓶に向かうと聞いてタフさに驚かされた。小朝日岳山頂は小さな広場状で休憩には持ってこいだが、今はこんもりと雪をかぶり山頂の標は完全に雪に埋もれていた。それにしても、小朝日から古寺山にかけての雪庇?は立派なもので、古寺山山頂付近の雪塊はまだ3mほどの高さはありそうだ。
さて、滅多にお目にかかれない好天、こんな日和で大朝日に向かわないのは誠に惜しい。時間は9時を過ぎたが、ゆっくり行けば脚も持つだろうし、下山は雪歩きだから速いはず。ということで、善は急げ、大朝日へ向けてGOだ。熊越まで慎重に下る。熊越を過ぎたところで、頻繁に脚が痙り始めたため、コンビニおにぎりと塩分補給キャンディーを食して少休止。銀玉水付近、これまた絶景の大雪面が広がる。如何せん、強風が容赦なく吹き荒れるこの斜面、一歩ずつ確実にキックステップしながら慎重に歩を進めたが、脚はヘトヘト、息も絶え々々で、この登りが今回一番怖くて辛かった(帰りのこの斜面は、はしゃぎたくなるほど快適に降りられるのだが)。
登り切ればもう急斜面はなく大朝日小屋は目の前、そしてもうひと踏ん張りで大朝日山頂到着した。一人占めの山頂は360度の展望で、飯豊、鳥海は霞んで見えなかったのが残念だが、これ以上望んではばちが当たるというものだ。
気温5度ほど、風吹きすさぶ山頂は10分で退散、小屋で大休止させてもらう。おにぎり2個目を食しつつ、小生より一足先に古寺を出発した日帰りのベテランさんと話をした。鶴岡から来たこの方、管理人さんとも顔なじみで相当通っているようだ(そして脚も速い)。いつものGWに比べると人が少ないと言っていたが、昨年の大雨で入山口が限られているのが影響しているのだろうか。
下山開始。休んでいるうちに風はだいぶ弱まり、気温も上がってきた。青空を背景に強い日差しを受ける中岳、西朝日そして北の峰々はさらに輝きを増しているようだ。登りは辛かった銀玉水の大雪面もあっという間に降り、稜線を快適に進んで最後の難関、小朝日の登り返しを終えた。振り返れば、大朝日の絶景もだいぶ遠退いてしまったのが殊の外名残惜しい。残された雪道下りも存分に堪能して、無事下山。帰りは高速渋滞が気になるのでどこにも寄らず、17時前に帰宅した。大井沢温泉は今度の機会にしよう。
運を使い果たしたのではないかと思ってしまうほど、天気・体調ともに恵まれた山行だった。紫外線とともに脳裏に焼き付けられた(笑)、大朝日から西朝日の穏やかな白い輝きは、しばらく夢に出てきそうだ。またすぐにでも行きたいという気になっているのは珍しい。翌朝の今、身体中が痛くて相当体力を消耗したというのに、、、
solo-soloさん、はじめまして。
この日は最高の朝日連峰でしたね。
僕は前日から、茶畑山から取り付いて、この日の昼前に以東岳に居ました。
前日は午後から暴風雨に遭いまして、茶畑山直下でビバークしました。
solo-soloさん、日帰りされて正解でしたよ
素晴らしい一日でしたよね
tooleさん、はじめまして。
Luskeさんのレコから、tooleさんも来てるだろうと思ってましたよ。
前日の荒天は、大変でしたね。仙台でもかなりの強風でした。
一転この日は初めこそ風に悩まされましたが、最高の眺めに恵まれ、ラッキーでした
ちょうど以東岳の写真を撮りまくっているとき、tooleさんがいたんですか
写ってるかもしれませんね
手を振ればよかったなあ(笑)
これからもtooleさんのレコを楽しみにしております
昨年は、自然災害でやや元気がなかった朝日連峰でしたので、
記録を拝見出来て嬉しく思います
この度は、良い日に朝日連峰に登られましたね。
先日、縦走した際に、雪山景色として最も美しく見栄えしたのが、
大朝日岳周辺でした。
大朝日岳〜西朝日間が特に良かったので、
次回、朝日連峰に行かれた際は是非その区間も見て頂きたいと思います
それにしても日帰りで大朝日往復とは健脚ですね
私が訪れた時は4名、古寺コース往復の登山者に会いましたが、
皆さん大朝日小屋泊まりの1泊2日でした。
それを日帰りとは、素晴らしい体力です
Luskeさん、はじめまして。
Luskeさんのレコは大変参考になりました
お蔭で妄想が膨らみ、チャレンジさせてもらったような次第です(笑)
ありがとうございました。
天気には恵まれまして、こんな絶景もう二度と拝めないだろうと思いつつ下山しました。
ぜひ、残雪期の主稜線をLuskeさんのように歩いてみたいものですね。
日暮沢から竜門山、大朝日周回を2011年秋に歩いたことがあるのですが、そのときは残念ながら雲の中のプチ縦走でした。次こそ晴れた稜線に遭遇したいものです。
今年は朝日鉱泉、日暮沢へのアプローチは復活するでしょうかね
入山者が少ない利点もあるので複雑な気分です。
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