白馬・鬼無里の境界尾根、柄山から柳沢峠、東山
- GPS
- 11:44
- 距離
- 16.2km
- 登り
- 1,016m
- 下り
- 1,123m
コースタイム
- 山行
- 11:31
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 11:44
[ メモしていたコースタイム ]
( 5分単位に丸めています )
野平分校跡地=駐車場___ 04:55
柄山登山口________ 05:00
1093m標高点_____ 05:50 〜 06:00
1212.7m三角点___ 06:25
鉄塔___________ 06:50
主稜の手前の尾根_____ 07:00 〜 07:10
主稜線__________ 07:20
駒休めの頭________ 07:30
柄山峠__________ 07:45 〜 07:50
柄山___________ 08:10
1303m標高点の西横__ 08:50 〜 08:55
柳沢峠__________ 09:45 〜 09:50
1231m標高点_____ 10:15 〜 10:20
1244m標高点の西の峰_ 10:45
東山___________ 11:35 〜 12:00
1187m標高点_____ 12:40
1191m標高点_____ 13:40
1170m標高点手前のコル 14:35
花園___________ 15:45 〜 16:00
国道406スノーシェッド下 16:30
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
(GPSログのスタート地点です) |
コース状況/ 危険箇所等 |
ヤマレコや一般Web情報あるいは市販本でも柄山(カラヤマ)、柳沢峠、東山 を登ったという情報はありますが、繋いで歩いたという情報がありません。 これらの山はいずれも多少の薮漕ぎが必要な山です。 その薮漕ぎができるという人には比較的簡単に縦走できると思われますのでできるだけ詳しく書き残しておきます。 ・野平から柄山峠 標識はないですが登山道で歩きやすいです (尾根の取付きの先は、水がしみ出していてヌカルミ) ・柄山峠から柄山 踏み跡があるかないか程度です 頂上近くで笹の背が高くなります ・柄山から柳沢峠 最初、笹が濃くて先が思いやられますが数十m先でスーッと笹は消え獣道が明瞭です 柳沢峠の2つ手前のピークからは笹が多くなり、頂上付近は丸く広い上に左手へと曲がっていかねばならないので慎重なルート読みが必要です ・柳沢峠から東山 前半は獣道を追えば良いので歩きやすいですが、1244m標高点の西のピークの下りとその先の最低鞍部は広くて笹もありルートが分かりづらいです 東山手前400m程は獣道が明瞭で歩きやすいです ・東山から1191m標高点 総じて獣道が明瞭で歩きやすいです 1191m標高点手前の小ピークは東側の杣径を使って巻きました そこで熊と遭遇 1191m標高点の直前のコルから1191m標高点ピークまでは草刈りがされていました ・1191mの先 どうにもならない無茶苦茶きつい薮です 直径2〜30mでリングワンダリングを2回もしてしまいました スマホGPSとプレート付き磁石に頼っていても方向を失う薮漕ぎです 仮に薮がもう少し薄くても読みにくい地形のなだらかな下降なのでルート取りは難しいです |
写真
感想
ずっと堂津岳の主稜線に出ることができず林道等で赤線を延ばしてきましたが、今回は、久々に主稜線、そうです千曲川の分水嶺に出て歩きます。
そして、いよいよ今回の山行で国道406号白沢洞門まで歩ききりたいとヘッドランプでスタートしました。
稜線に出てから白沢洞門まで10キロ余り。
稜線に出られるのが朝の7時として白沢洞門に17時だとすると10時間で10キロ。
ちょっと無理かな〜、微妙。
薮の濃さ次第で何とか1日で届く可能性はあるが、さてどうだろう。
そしてもう一つ妙なことがありました。
この山域の情報は非常に少ないです。
でも、柄山(カラヤマ)、柳沢峠、東山とピークを踏んで戻ってきたというレコもWeb一般情報もさらには市販本もありますが、縦走という記録は全く見当たらない。
何で?と疑問がわく。
柄山峠も柳沢峠も白馬から長野への峠道として昔から使われていた、とのこと。
塩の道だったとか、善光寺参りの道だったとか、戸隠神社への講の道だったとか。
江戸時代や戦国時代よりもっと話は古くへ遡っていきそうな気配さえある。
そうなると昭和期にはこれらの山々の縦走を楽しんでいたのかしら?とさえ思えてくる。
けどまあ、今は縦走の記録は一切ないので私が歩いたらできるだけ丁寧な記録を残しておきたいという山行でもありました。
結果は、東山の2キロ余り先で猛烈な薮漕ぎに行く手を遮られかろうじて脱出してきました。
そのため残念ながら残り3キロほどが歩けていません。
【 今回は怖かったクマ 】
穂高の奥又白周辺を歩いていたら毎回のようにクマを見ていたので 慣れ からあまりクマへの恐怖心はありません。
小谷や白馬周辺でタクシーに乗ると決まって「熊に気を付けてネ」と言われてたが、私はいつも「里に近いところには熊いるでしょうけど私の歩く稜線では見かけませんヨ」と返事していた。
そんなわけで野平から稜線への登りと稜線から花園への下降の尾根では 電子ホイッスル を鳴らしながら歩いていましたが稜線では静かに歩いていました。
歩く予定の稜線に対してすぐ下に杣径(写真 27)があった
簡単に稜線に戻れるのなら杣径を歩きたいしと止まって確認しながら歩いていたら「フーッフーッ」と鼻息のようなでも地面から響くような音がした
足元の笹薮から?それとも背中の尾根側から?キョロキョロ見回すがよくわからないがず〜と聞こえる
「カモシカ?」
牛って「フーッ」とよく鼻息を吐いている。
カモシカも名前はシカだけどあいつは牛の仲間だ。
カモシカの鼻息か!
じゃあちょっと脅かしてやろうと大きな声と鼻息で「フーッ、フーッ」としてやったら突然足元の笹がガサガサ!!
「エッ?」と思った瞬間に2〜3m先の木に黒いものが飛びついた。
「クッ、クマ〜!!」
ヤバイ 近すぎる
敵から視線を外さずに後ずさりをする
敵も動く私に気が付いてこっちを見る
「僕、何も悪いことしてないよ〜ただ寝てただけ、殺さないで〜」という 懇願の目
明らかに敵も怖がっている
やっと少し落ち着いてカメラを出したがやっぱり慌てていたのか震えていたのかブレブレの写真だ(写真 28)
視線は外さず少し離れて、木を登る奴を撮った
クマって四つ足で歩いているときは1mぐらいしか身長はないと思っていたけれど足を延ばして木を登る姿は1m50は十分にある
四つ足で歩いているときの筋肉隆々の肩周りは惚れ惚れするたくましさだけど木登りで足が伸びると意外とスリムだ
そんな観察をしてかなり落ち着いてきたし、15mぐらい離れた
敵も木の上に上がって落ち着てきたらしく「何者だ?お前は」という目つきで私をのぞき込んでいた
お互い恐ろしい思いをした出会いだったけれど何もなく別れられてよかった
ホッとした
そして勉強になった、過去にも奥又白で聞いたことがある、あの「フーッ、フーッ」という地面に響くような鼻息、あれはクマだと
しかも見えなくても至近距離にいる、極めて危険な状態だ
そしてもう一つ、人の声はかなり大きいので武器になる
ただその武器を使った場合、相手が驚いて逃げてくれるか恐怖のあまりにこちらに向けて突進してくるかはその時の運しだい
【 猛烈な薮漕ぎ 】
東山の2キロ余り先で猛烈な薮漕ぎが待っていました。
スマホGPSもプレート付き磁石を持っていながら動き出すとすぐに方向感覚を失い南北2〜30m東西10数メートルの範囲で2回もリングワンダリングをやってしまいました。
日記の「樹や花に教えてもらう」の這松や石楠花ではない、草、笹、灌木、樹等々の混成の薮、あまりにもエグ過ぎました。
一応、植林帯なんです。
植林なので一度は山の斜面を丸裸に伐採し、杉の幼木を植樹してその後は放置されたのかと思われます。
斜面は日当たりのよい南西向き。
背の高い草は生える、笹は伸びる、灌木も成長する、杉も足元から四方八方に枝を延ばす、そんなグッチャグチャの薮でした。
「植林帯はどこでも好きに歩ける」と思っていた私には真逆の植林帯を見せつけられた場所でした(笑)。
【 野平・柄山登山口 − 1170m標高点の北 10.6 km 】
【 梶屋敷海岸 − 1170m標高点の北 116.3 km 】
コメント
この記録に関連する登山ルート
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今回のレコはすごいですね。読み応えがありました。晩酌しながらお気に入りの小説を読む様な感じで読ませていただきました。その感動をお伝えしたく、コメントさせていただきました。また、次のレコを楽しみにしています。どうぞ安全第一で、着実にゴールの太平洋に向けて進んでいってくださいね。応援いたしております。
こんにちは
コメントありがとうございます
今回久々に主稜線に戻れました
薮の濃さがどれぐらい?と気にはしながら歩いていましたが、まさか 熊 とは・・
色々また新しい経験をした一日でした
赤線延ばしの応援、いつもありがとうございます
頑張って太平洋を目指します
ありがとうございました
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