那須 井戸沢遡行 中ノ沢下降
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
- GPS
- 06:14
- 距離
- 14.8km
- 登り
- 1,127m
- 下り
- 1,114m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
鍵付きの終点ゲートから先は三斗小屋関係者の車が往来するようなので、ゲート前や邪魔になる場所の駐車は厳禁である。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
那珂川水系 湯川支流 井戸沢 体感2級下 水量少ない フェルト△ ■アプローチ 終点ゲートからスタートして程なく行くと2個目のゲートがあるが、進路はゲート前を左に折れて林道を進む。 ボーっと歩いていた私は2個目のゲートを越えて少し進んでしまったがこれは間違い。 小一時間程で三斗小屋温泉跡地に到着。 三斗小屋温泉跡地を過ぎたら、建物の下から湯川に降り立ち、すぐ上流の右岸から出合う井戸沢へ入渓も出来る。 今回は井戸沢の右岸に伸びてる林道をギリギリまで進むと堰堤の前まで行けたので、堰堤を右岸から越えて井戸沢に入渓した。 ■井戸沢 遡行 堰堤の下までは枯れ沢だが、堰堤上からは水流は復活する。 初っ端から明るい渓相で気持ちがいいスタート。 小滝を越えて行くと、F1の10m滝登場。 水線は厳しそうなので左岸のリッジを攀じる。残置スリングがこれでもかと垂れていたが、触らなくても突破出来る。卦蕕らい。 その後も全て登れる滝が連続して実に気持ちがいい。 1440m二俣は右へ。次第に水量がなくなってきて、枯滝を何個か直登していく。 この辺りはハイシーズンには水流がある滝なのか、この時期だから枯滝になるのかはよくわからない。 次第にガレ場になり高度を稼ぎ、何個かある二俣は左に進路を取り詰めに入る。 最後は登山道直前の20m程を腰丈程度の笹薮を掻き分けて登山道へ合流。笹薮地帯の通過は3分程である。 ■中ノ沢 下降 登山道を流石山から大峠まで辿り、そこから三斗小屋方面の南へ登山道を進む。 途中で峠沢にぶつかり、そのまま峠沢を下降しても良いが、距離もあるしゴーロしかなさそうなので、もう少し登山道を下る。 1310m付近に三斗小屋温泉と三斗小屋温泉跡地への分岐があり、これを温泉跡地方面の右へ入る。この道は地形図には記載されてないが、踏跡は明瞭である。 そのまま峠沢の左岸沿いを進むと中ノ沢にぶつかり、ここから中ノ沢の下降に入る。 中ノ沢はナメとゴーロだけで下降しやすく、沢幅も広く開放的な雰囲気である。 順調に下ると、右岸から遡行に使った井戸沢が枯れ沢で出合い、その対岸辺りに木製の橋が見えてきたので、そこで脱渓。 あとは林道を少し登ると、三斗小屋温泉跡地に至り、朝歩いた林道を戻る。 ■尚、遡行した井戸沢ではあまり感じなかったが、それ以外のアプローチの林道、登山道、中ノ沢では野生動物の遭遇率が高い気がした。 猿の群れには2回遭遇、鹿も2回遭遇、熊には合わなかったが、真新しい熊糞を3回見た。 三斗小屋周辺登山道は昔から熊の目撃も多い場所なので、それなりの対策と覚悟は必要かと思う。 |
写真
装備
個人装備 |
30mザイル ガチャ類 ビバーク装備
|
---|
感想
那須の沢の記録ではよく目にする井戸沢。
いつか行けたらいいなくらいに思っていた沢だが、晩秋の沢選びで頭を悩ませていた時に、ここにしようと突然思い立ち、今シーズン3度目の栃木の沢へ訪れる事にした。
この時期の沢登りの一番の天敵は、朝の寒さである。
冬山もそうだが、スタート地点で車から降りて準備する時間が、もうとにかく億劫でしょうがない。
この日も大川林道終点ゲートに到着して、まずは車内で一服してから恐る恐るドアを開けて外に出てみる。
「あれ、寒くない」
朝から快晴だったので放射冷却で冷え込んでると思ったが、それ程でもなかったらしい。
アプローチの林道歩きでは早々に合羽も脱ぎ、入渓地点に着いた頃には既に汗だくの状態であった。
遡行した井戸沢は人気があるのも頷ける、良き沢であった。
水線から登ってもそんなに濡れない滝が多く、この日のように小春日和の陽気だと飛抹を浴びるのも気持ちいいくらいである。
焚火休憩もする必要なく、テンポよく遡行して行くとあっという間に詰めのガレ場に辿り着いてしまった。
登山道は目と鼻の先だが、このまま終わるのは勿体ないと思い、ガレ場の上部で大休止。
遡行してきた井戸沢を振り返ると、谷筋の先に朝に通ってきた深山ダムが見える。
横に目をやると那須連山の山々、茶臼岳の下には三斗小屋の源泉の白煙と旅館の屋根も確認出来た。
「また近いうちに三斗小屋に泊まりに行きたいなぁ」
そんな事を思いながらぼんやり景色を堪能していたが、さすがに稜線直下になると風が冷たい。
ジッとしていると汗が冷えて寒いので、重い腰を上げ笹薮に突入した。
下降に使った中ノ沢もいい渓相で、いつも惰性で終わる沢下降も気持ちよく歩く事が出来て充実の一日となった。
ただ野生動物が多く、終始その緊張感があり、常に声を出しながらの行動で喉が若干痛い。
猿の群れの中を通る時などは、目を合わせないようにしながら、
「ちょっとごめんね〜、通らせてね〜」
と友好的に挨拶しながら進むと、気持ちよく道を空けてくれた。
しかし、猿にその思いが届いてたかどうかはわからないが。
天気予報では地元の東北も良さげではあったが、他の方の記録を見ると雪の写真が多く、この日は那須まで出向いて正確だったらしい。
え?・・・雪?もう?
もうそんな季節ですか・・・。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
仙台から来るなら、大峠から入った方が良かったのでは?
なるほど、観音沼方面から入って、中ノ沢下降を最初に歩くルートですか。
確かに仙台からの移動だと、大川林道に行くより30分くらいは早く大峠登山口に着くようですね。
リサーチ不足でした💦
帰ってから色々あの近辺の沢を見てましたら、大沢や、三倉山に突き上げる加藤谷川など面白そうな沢が多いですね。
また機会があれば訪れたいと思います。ありがとうございました😊
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する