日光白根山 東稜 菅沼から
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- GPS
- 06:04
- 距離
- 9.6km
- 登り
- 990m
- 下り
- 988m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■アプローチ 菅沼登山口から登山道を利用。雪はまだ多くないが、スタートしてすぐに凍結してくるのでチェンスパが有効。 弥陀ヶ池の分岐から五色沼方面に進む。こちらはトレースも少なく雪深い箇所もあるので、冬は浮力装備はあった方がいい。 この日の朝は固く沈み込みはほとんどなかったのでツボ足で通過。 凍結した五色沼を左手に見ながら登山道沿いを樹林帯に入っていき、適当な所から東稜取り付きに向かって進路を右にとる。 この辺りのルーファイは難しくない。 ■日光白根山東陵 取り付きはいきなり壁の登攀からスタート。この日はまだ雪が付いておらず、草付きの土壁と岩のミックス登攀となった。 土壁にアックスがよく効いて快適に登れる。 登り切ると雪が少ないミックス帯となり、リッジ沿いに進む。 ランドマークのトンガリ岩を左手に見ながら進み、草付きの細尾根と岩稜帯を慎重に進む。 この辺りも雪はまだ少なくちょっと拍子抜け。 早くも日光白根山山頂が視界に入ってくると、その手前に核心の大岩が現れる。 大岩の登攀はドラツー。ここは厳冬期でも雪は付かないらしいが、凍る可能性もあるのでダブルアックスは必要だろう。 登攀は弱点のルンゼ状から。ガバが多いので凍ってなければ手だけで登っていけそうだが、ここは敢えてドラツーで登る。脆い岩もあるが、しっかり選定すれば問題ない。 ザイルを出すならこの場面だろう。 因みに東稜のルート上に残置類は一切なし。見つけられなかっただけかもしれないが。 大岩を越えると、あとはビクトリーロード。上り詰めたピークは日光白根山の隣のピークなので、ピークハントする場合はお隣の山頂へ5分程である。 下山は一般ルートを弥陀ヶ池経由で下山。トレースはバッチリ。 |
写真
装備
個人装備 |
ダブルアックス
アイゼン
ガチャ類
30mロープ
ヘルメット
ビバーク装備
ワカン
|
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感想
日光白根山、正式名称は奥白根山らしいが、山をやり始めてからずっと登りたいと思っていた山だ。
最初に認識したのは、ガイドブックか何かで、関東以北最高峰と書かれているのを目にした時からである。
別に標高の高い山に興味がある訳ではないので、いつか登りに行こうと思ってから早10年くらいは経っただろう。
雪山に登るようになり、バリエーションやアルパインのルートに興味を抱くようになった。そんな時にこの日光白根山東稜の記録を目にしたのが2〜3年前だったか。
それから急激に登頂意欲は高まり、登るならばこの東稜のアルパインルートからの1択となった。
眠い目を擦りながら夜中の高速を走り、ようやく登山口に到着した時にはもう既に疲れていた。
ここで一眠りでもしたい気持ちだったが、今シーズンの雪山始めに選んだ日光白根山東稜への想いが身体を突き動かした。
久々に履く冬靴の感覚を確かめながら雪の凍結した道を歩くと、つい先日まで沢靴を履いてた事など遠い昔のような感覚になるから不思議だ。
そしてアイゼンを履きアックスを握るとやはり気分は高鳴る。
冬の凍てつく風を正面から強烈に浴びると、
「そうそう、これこれ」
と、嬉しい気持ちにさえなる。
冬山、雪山の魅力は沢登りと比べると非常に顕著でわかりやすい。
美しく華やかであり、晴れやかで明るい。凍える風やホワイトアウトの恐怖でさえも雪山の魅力の1つとして感じてしまう。
やはり雪山はいい。
そして日光白根山へ初登頂。
初登頂の喜びを何倍にも押し上げるのが、自分が辿ったルートであることは間違いない。
この日光白根山東稜は、距離も短く手頃な初級アルパインルートとして人気なのかもしれないが、そんな事はどうでも良い。
地形図を広げ、自分の思い描いたルートを辿り山頂へ立つ。
そこには初級だとか登攀グレードが何級だとかは関係なく、登りたいように登り歩きたい場所を歩けば良い。
それが雪山バリエーションの醍醐味であろう。
今シーズンの開幕に相応しい日光白根山東稜は、そんな雪山の素晴らしさ、バリエーションの醍醐味を存分に味わう事が出来る素晴らしい山であった。
冬になっても頭の中は来シーズンの沢の事でいっぱいであったが、ちょっとだけ雪山のモチベーションが高まった、そんな一日であった。
コメント
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パーティーで行かれるのであれば、メンバーにアルパイン初心者がいる場合はロープは必要だと思います。
ソロの場合でも、撤退用やソロシステムで登攀する場合なら必要です。
フリーで登るのか、ソロシステムを使うのか、巻くのか、撤退するのかは、その場での御自身の判断になると思います。
ダブルアックスも、使う使わないは、その時の岩の状態、登るルート、御自身のドラツーの技術など、これも御自身の判断となります。
白根山東稜は、アルパインルートとしては初級ですが、だからと言っておろそかな装備で行く場所ではないです。
雪山は全部そうですが😅
行ってみて、登れそうと判断すれば登ればいいし、無理かなと思えば巻けばいいし、巻くルートがわからないなら帰ってくればいいと思います。
とにかく、御自身で全て判断出来る能力だけは必要です。
ごめんなさい、おそらく欲しい答えではないと思いますが、この場で答えられるのはそれくらいになっちゃいます。
良い山旅を願っています。
ありがとうございます!いえいえ、まさにおっしゃる通りだと思います。なにぶん、まだ初心者なもので、答えようのない質問なのに親切にお答えいただき感謝します!あまりにレコが素晴らしく、ついつい質問しちゃいました🎵この土曜日に、湯元から行ってこようと思います、
いえいえ、あそこはコーヒーを飲みに行くだけです笑。
今回はドラツーで登る場面がありましたが、個人的には八ヶ岳等の岩稜帯のミックス登攀よりも雪壁やナイフ等の雪稜系の登攀の方が断然好みであります😁
なのでドラツーの技術自体は全然初心者レベルです。
本来なら鎌倉山などでドラツーの練習も必要なのでしょうが、目の前の壁だけを登るって行為にイマイチ腰が上がりません😅
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