羽後朝日岳から鎌尾根の二ノ沢畚へ
- GPS
- 10:04
- 距離
- 21.0km
- 登り
- 1,641m
- 下り
- 1,631m
コースタイム
天候 | 青空ながら上部は強風でした |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
1年前から登りたいと思っていた二ノ沢畚。昨年は1泊予定でしたが、悪天候で沢尻手前で引き返しました。今年こそ…と思いを重ね、1時半頃青森を出発。
予報通り晴天ですが強風で山が唸っている。沢尻岳手前で目出帽までかぶり強風の中を進みます。沢尻では飛ばされそうな中、和賀岳を撮影。さらに進みますがアイゼンがはずれる。「強風とアイゼン故障。こりゃ〜今日は無理だな」と9割方撤退のつもりでしたが、「行けるところまで」とさらに進む。すると2度目のアイゼンはずれ。家でメンテしてきたのに、とブツブツ言いながら金具を力を込めて曲げてみた。その後はなんとかなりました。
朝日岳を下りいよいよ二ノ沢畚への稜線ポイントへ。「時間がかかってもいい。安全・確実に歩を進めること」と自分に言い聞かせスタート。すると数メートルで左右に足元が切れる状況。先ほど水を飲んだのに咽喉はカラカラ。足を決めて一歩一歩進みます。細い雪庇、雪ブロックの崩壊、急傾斜の固い斜面など形容しがたい状況が続き、顔が引きつり泣きが入ります。リッジでは左足底は南側日射で柔らかく、右足底は北面で固くバランスをとるのが難しい。斜面側を向きアイゼンの前爪とピッケルを刺して恐る恐るクライムダウンする箇所も。下は切れ落ちている。「戻ろうか」と思う一方、「どこかに弱点があるはず」と状況をなんとか打開しながら核心部を進みました。
次第に穏やかな尾根となり一気に安堵。藪漕ぎも交えながらついに二ノ沢畚の頂上に立ちました。稜線のうち岩手県側半分が鎌尾根、秋田県側が穏やかな尾根という感じです。この稜線を歩いたtooleさん、kamadamさんは「東北でも屈指の美しさ」「形容しがたいほどの美しさ」と表現しています。二ノ沢畚から見上げる朝日岳はまさにその通りで、言葉もなく呆けたように見続けました。戻りも確実に手足を決め、三点支持を意識し登りました。下降ポイントに戻った時は安堵感・達成感でいっぱい。その後はのんびりと行動し、車に戻りました。先週の袴腰岳へのスキー縦走と合わせ数年来の目標を実現でき、しばらく余韻に浸っていたいと思います。
驚きの出来事。
誰も居ない大荒沢岳で14時頃、スキーを担いで登ってくる人が。お話しすると昨年、十和田湖の御鼻部山から睡蓮沼までスキー縦走したyanmerさんでした。私が翌日歩くと、誰も来るはずもないルートのスキー跡に驚き、ヤマレコでわかったという次第です。もちろん初対面でしたが、互いに「お世話になってます!」とガッチリ握手。yanmerさんは貝沢から登り朝日岳〜和賀岳への稜線〜テント泊〜和賀岳 という計画だそうで、私が昨年断念したものと同じでした。埼玉からいらしたとのことでしたが、同じことを考える人がいるもんですね。っていうか思考回路が似ているのかな…?
ダラダラと長い動画です。適宜ご覧ください。
お疲れ様でした!緊張感バリバリ溢れるレコでした!この日は何処もそよ風が吹き荒れ大変な中、アイゼンが調子悪いのもモノともせず宿願を達成してしまうのは流石でございます!ワタスは今ちょっと落ちつきが無いので行けそうにありませんね🥺
しかし、二ノ沢畚から眺める朝日岳もカッコいいですねー!見てみたい!!
とりあえず、標柱出て来た様ですので、補修がてらもう一回朝日岳までは行かないとなー🥺
素晴らしいレコありがとうございます!!!
行けました。登れました。 ありがとうございます。
ihatovさんの先日のレコ中No38の写真が決定的でした。背中を押してくれました。おととしの志度内畚も今回も、ihatovさんのレコがなければ行動に移すことはなかったと思います。
その意味で、ihatovさんの存在はもちろん、大きな意味ではこのヤマレコや情報が容易に入手できる今、この時代に感謝しております。
いや〜、なかなかすごい所でしたよ。緊張の連続でした。下降ポイントから数メートル進むともう左右切れ落ち斜面が出てくるので、心の準備が追いつきませんでした。 「もう帰ろうか?」と本気で思いましたよ。二ノ沢畚の頂上から見る朝日岳は本当に美しかったです。
これまでとまた異なる感情が沸き起こってくるかもしれません。ihatovさんも、ぜひ行ってみてください。
ハラハラしながらレコ拝読しました。
岩手側から羽後朝日岳を経て志度内畚や今回の二ノ沢畚、その前には和賀岳。
mametanさんのチャレンジは同年代でもここまでやれるという気持ちを奮い立たせてくれます。
ありがとうございます
kamadam師匠、やりました! 登れました!
強風やらアイゼン不調やらで、“家に帰ろうモード”になりかけたのですが、しぶとく歩き進むうちに状況が好転してきました。鎌尾根に入ってからも退却が頭をよぎりましたが、頭と体をフル回転してパズルを解くように、何がベストかベターかを考えて対応しました。頂上に立った時は緊張から解放されましたが、戻りの対応もあるので100%の解放感ではありませんでした。
それにしても二ノ沢畚から見る朝日岳や尾根の連なりの美しさは、たとえようもありませんね。山頂ではtooleさんとkamadamさんに思いを馳せておりました。二人はどのような気持ちでこの場所に立ったのか、何を感じたのか…。少なくとも、ほぼだれも来ないこの場所に到達しようとする意志を有している、という意味でお二人にシンパシーを感じました。一方的ですが…。
雪解けは早いですが、“kamadamさんワールド”をこれからもお待ちしております。私も自分らしい山行を模索していきたいと思います。
そしてこちらにコメントされている顔ぶれを見て「あ、皆さんの記録も拝見しているな…本当にお世話になっています…」という気持ちになっています^^
自分はと言えば行程を変更して大幅に短縮してしまったので、また次回の楽しみが増えてしまいました。まだまだこのエリアに通わなければ…(笑)
またどこかでお会いできることを楽しみにしています♪
先日はありがとうございました。お互いに、この時期にこの山域に出没するのですから似ているところがあるのでしょうね。初対面なのにお聞きしたいことがたくさんあったのですが、時間も遅くなってきたので叶いませんでした。
根菅分岐〜和賀岳は夏道がありませんので、ほぼ冬季限定です。その4キロほどの道程から見る景観も素晴らしいですし、ほぼ人が入らないのでウィルダネスを感じます。朝日岳から先の志度内畚、二ノ沢畚もそう。また生保内川源流部は周氷河地形といわれ、私がこのエリアに惹きつけられる端緒となった箇所です。
それにしても、初対面なのに互いに「お世話になってます!」というのがおもしろかったですね!
またお会いしましょう!
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