甲斐駒ヶ岳〜鋸岳〜日向山
- GPS
- 23:18
- 距離
- 29.9km
- 登り
- 3,913m
- 下り
- 3,914m
コースタイム
- 山行
- 19:43
- 休憩
- 3:45
- 合計
- 23:28
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所だらけです |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
感想
二度目の鋸岳です。今回は二年前の消化不良のリベンジと、体力の現在地確認を含めた登山が目的です。
二年前、日向山登山口から鋸岳を往復しましたが、夜間下山となり日向山のすぐ手前で降雨にも会い、ルートを外してしまい、ビバーク後の翌朝下山となりあと一歩のところで日帰りできませんでした。
原因の一つに、日向山からの往復では途中に水場がないため、万一に備え水4.5Lを携行するなど、体力低下に反して軽量化できなかったこともあると思います。(下山後に1L残りましたが)
今回はその反省から軽量化や体力低下などを総合的に検討し、累積標高と歩行距離は増加しますが、水場のある黒戸尾根経由で周回することにしました。今回は秘密兵器の「チョロ助」もあるし。
大好きな黒戸尾根は50歳以降でも7〜8回登っていますので、その厳しさは知っているつもりです。
今回、問題の飲料水については、出発時1L、七丈小屋2L、大ギャップルンゼ0.5Lで合計3.5Lを取得しました。下山時残量が約0.8Lでしたので消費量は約2.7Lでした。七丈小屋までの区間(4時間)が軽量化できたのは良かったと思います。
なお、消費量2.7Lは少ないと思います。当日は終日快晴で梅雨明けを思わせる「THE夏山」でしたが、私は普段から水分消費が少なすぎるのが課題なのです(高齢者だからもっと飲まないとね😛)。
特に私の場合、ハイドレーションのチューブからの飲用は手軽にすぐ飲めるという利点がある反面、ボトルからゴクゴク飲むのと異なり総補給量が少なくなる傾向があります。
体力面についてですが、いつも地元にある低山の高草山(501m)に登っていて、定期的にガチでタイム測定をしますが、15年前と比べて2分は遅くなってはいないので、ある程度の自信はありました。
しかし、3千メートル近い高地での長時間行動は心肺機能や筋持久力などの体力低下が顕著でした。自信に過信が含まれていたことが分かり、現在地が確認できた山行となったことは良かったと思います。今後はトレーニング量の増加は難しいので、質向上を図っていきたいと思います。
最後に、今回のルートのうち、甲斐駒ヶ岳頂上から鋸岳までの間の注意点と反省点を記述します。
々暖絛陬岳〜三ツ頭のルートは稜線に沿って進みますが、稜線から左側(長野県側)へ少し離れる踏み跡が至る所にあり、ついそちらへ行きたくなります。しかし、そのほとんどは誤まったルート(迷いルート)で稜線へ登り返す羽目になります。自分の記憶では、稜線から一旦とは言え10mも左へ外れて下るルートはなかったと思います。正規ルートはほぼ稜線上につけられていて、岩の上にあるケースもあるので、左下へ迂回する踏み跡を追う前に稜線付近の岩を一度確認してください。
また、腰の高さのハイマツやシャクナゲの林で行く手を阻まれたと思っても、その中を良く見ると踏み跡があるケースも少なくありません。左へ迂回する誤ルートはそんな場所にもついています。多くの登山者が通るルートと違ってバリエーションルートのため、ハイマツはしっかり茂って踏み跡を隠していますのでまずは疑ってください。
なお、そういう場所ではハイマツの入口付近の岩に簡素なケルンを積んでくれてあることが多くて助かりました。
∋哀墜分岐〜中ノ川乗越のルートは樹林帯で、ここにも誤った踏み跡が多いです。二年前にはピンクテープを追って進んで行ったところ途中で踏み跡が消えました。今回はほぼルートが分かっていますので安心でしたが、古めのオレンジテープは数が少ないものの誘導が完全でした。
B腑ャップルンゼと鹿窓ルンゼは落石の巣ですから要注意です。写真の説明にも書きましたが、鹿窓ルンゼ下部のロープのある左上バンドへの踏み変え地点は要注意です。
また、上部の鹿窓付近の鎖の周りの岩棚上には写真にある通り大小の岩が乗っているので、鎖で岩を払って落石を起こす懸念があると書きました。しかし、これは懸念ではなく今回自分が起こしてしまったと思われる事なのです。
それは、私が鹿窓直下を登高中に鎖で上部の岩を払ってしまったようで、私の頭上から拳ほどの岩が二つ落ちて来ました。自分は避けましたが後続者がいたため、大声で「ラーク、ラーク」と連呼し事なきを得ましたが大事故に繋がりかねない事件でした。登頂後に再度丁重にお詫びをしましたが、注意していたとは言え大変危険な出来事であり反省しています。
ざ雋笋魏瓩て日向山が近づいて来ると、登山道は白い花崗岩の灌木帯となります。この辺りは錦滝方面へ下るルートのほか、迷った踏み跡がいくつもあるので要注意です。前述したとおり、前回もここの通過が夜間となり、降雨もあってルートを外してしまい苦労しました。ですから夜間は特に注意です(そもそも夜間行動はNGですね)。
この辺りをヤマレコ地図の「みんなの足跡」で見ると、1,622m峰手前の「雁ヶ原・錦滝分岐」から稜線の南側にはオレンジ色の踏み跡が濃く付いています。実際にその現場を通ると、正規ルートは直進の登りですが、右下への分岐でもあり、その右下へのルートの方がはっきりしているため、危うく右へ行きそうになって戻りました(昼間の通過でしたら何てことはないのかも知れませんが)。
ここ以外にも、尾根沿いに直進するよりも右下への踏み跡の方が正解ではと思う場所が二箇所ほどありますが、正規ルートは1,622m峰のやせ尾根から離れることなく付いています。
(過去二度、ここを逆コースで駒岩方面へ行ったことがあり、一度は夜間でしたが、二度とも迷う箇所など感じずに通過しました。ここを下山コースとする場合は分岐が出て来るため迷いやすいのだと思います。)
以上、今回の山行で感じたことを書きましたが、山頂やルートの途中でお会いして会話したり写真を撮ってもらったりで、非常に楽しく充実度は100%でした。お会いした皆さんありがとうございました。
コメント
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さすがっす。
3900って? 田舎者なもんで・・・。
登りの累計ですよ。富士山でお鉢回っても1500とかです。
なるほど3,900mですか。頑張っちゃいましたね。
何とまあ、長い1日お疲れ様でした。この連休に実行だったのですね。
流石の体力に脱帽です。
私にはとても歩けないルートですが、ドキドキしながら一緒に歩いた気分になれました。
ありがとうございます。
帰りの運転が大変だったと思いますが、事故や怪我もなく何よりでした。
またお会いした時にお話を聞かせてくださいね。
自分ではもう少し楽に歩けると思っていましたが全然ダメでした。
帰宅は午前3時頃となり、入浴後にテレビをつけてご褒美のビールを飲んだところまでは覚えていましたが、目が覚めたら朝の情報番組をやっており、即二度寝しました。
天気も良くて最高でした。膝痛がイタイ・・・。
地元の高草山、こよなく愛し、守り、そして知識豊富。
学ぶ事多いです。沢山のお写真とアドバイス!ありがとう ございます⛰
昔とった杵柄とは言いますが、かなり錆びついており体力面では杵柄は通用しませんね。
予定より大幅に遅れての下山となりましたが、天候にも恵まれ楽しい山行ができました。
高草山も大好きですが、やっぱり夏は涼しい高山がいいですね。
先ほど、中国、近畿、東海地方の梅雨明け発表があり、本格的な夏山シーズンに突入しました。
hiromiさんも精力的に活動しているようですが、お互い猛暑に負けずに乗り切りましょう
コメント有難うございました。
無事に下山できたようで良かったです。
このルートをハイクで回るのはスゴすぎです‼︎
鋸岳の稜線でお会いしましたね。その節はドーモでした😃
私と同じコースで、登山口を3時間半遅れでスタートされ、あの難所を風のように通り抜けて行きましたね。
特に、第二高点から大ギャップへの下降では、トレランスタイルであの急傾斜のガレ場ルンゼに突入して行く背中を見て心配しました。私は正規ルートを下降しましたが、大ギャップの底手前で鹿窓ルンゼを見た時、新たに張られたロープを登って行く青い短パンの人が見え、安堵すると同時にその速さに驚きました。
レコ見ましたら、12時間半切りでの周回でしたね、凄いです。
短い時間でしたが会話させていただき元気をもらいました。
また何処かでお会いしましょう。ありがとうございました。
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