朝日岳・栂海新道(蓮華温泉→親不知)
- GPS
- 19:57
- 距離
- 38.8km
- 登り
- 2,729m
- 下り
- 4,184m
コースタイム
- 山行
- 12:01
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 12:48
- 山行
- 6:42
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 7:13
天候 | 1日目: 雨のち曇のち晴のち雨 2日目: 曇ときどき晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
蓮華温泉は10/15で営業終了、林道も冬期閉鎖 |
コース状況/ 危険箇所等 |
蓮華温泉〜朝日岳: 1800m付近から登山道に雪あり。吹上のコルで10cm、山頂直下で30cm程度の積雪。 朝日岳〜アヤメ平: 2100m付近まで雪あり。 アヤメ平〜栂海新道登山口: 特に問題なし。犬ヶ岳手前の崩壊地点は巻き道あり。 栂海新道登山口〜親不知海岸: 標高差80m程度の階段を往復する必要あり。時間に追われている人は要注意。 親不知海岸〜親不知駅: 国道8号線はそれなりの交通量だが歩道がない。 |
写真
感想
3連休だが前々日と前日は上部で降雪あり。しかも最終日は天候悪化。2日間なら何とかなりそうなので昨年の残雪期に敗退した朝日岳へ。ついでに栂海新道にも行くことにする。
前回、苦労して辿り着いた蓮華温泉にクルマでさくっと行き午前4時前に出発する。
瀬戸川橋への下りの途中で雨が降り出した。聞いてないよ。まあやむだろうと先に進む。ヒョウタン池で明るくなる。白高地沢から上部を眺めるがガスの中だ。幸い雨はしばらくしてやんだ。
高度を上げていくと紅葉が進んだ五輪高原に出る。青空も出てきてテンションが上がる。ただし稜線はまだガスの中。やがて雪も出てきていわゆる三段紅葉になる。1人くらい先行者がいるだろうと思っていたがトレースはない。
ガスも少しずつ取れてきて2200m付近まで十分な視界があった。
吹上のコルに上がると一転して爆風になる。ここにもトレースはない。風のおかげで新雪がパックされていてラッセルにはならなさそうだ。冬装備に転換してから荷物をデポして山頂に向かう。予想どおりラッセルはなかったが風は強いしガスのせいでホワイトアウト気味で厳しかった。それでも何とか朝日岳に登頂してリベンジを果たす。山頂にトレースがなかったので、少なくとも降雪後は最初の登頂だったようだ。写真を撮ったらすぐ引き返した。
吹上のコルまで戻るとちょうど栂海新道を登ってきた登山者と出会って軽く会話する。積雪状況次第でこの先に行けるかどうかが心配だったが、問題ないことがわかって安心する。高度を下げてアヤメ平付近まで降りていくと風はおさまり積雪も減り、その代わりに湿原一面に素晴らしい紅葉が広がる。狙っていたとおりの景色だ。ここから黒岩平まで、栂海山荘から来た数人の登山者を除いてほぼ貸切の景色を満喫した。道も想像していたよりはずっと歩きやすく、このルートを開拓した人々の苦労が偲ばれた。
黒岩山を過ぎるとまた空がガスりはじめた。サワガニ山の山頂でついに雨が降り始める。多少は降るだろうとは思っていたが、やがて本格的な雨になった。夜に備えて北又の水場で給水したが、かなりの雨が降っているのに水場まで往復しなければいけないのがうんざりさせられた。
それでも何とか犬ヶ岳まで登り返す。ずぶ濡れになりながら山頂で写真を撮っていたら電池不足でスマホの電源が切れてしまった。雨でスマホの端子が濡れているので充電ができない。幸い小屋はすぐそこなので予備のスマホを出さずにすんだ。
栂海山荘はとても快適な小屋だった。先行者は2名だけだったので一部屋分を占領させてもらった。私が寝た後にもう1人来たようだった。
翌朝は2時に起きる。車を回収するのに蓮華温泉まで戻る必要があり、バスの時刻を考えると10時頃に下山しなければならない。3時出発のつもりだったが準備で15分ほど遅れた。後になって考えると、この遅れの影響は大きかった。
雨はもうやんでいて濃いガスの中、昨日の疲れが残る足で急登を降りていく。登山道整備の大変さを思う。朝露で身体中が濡れるが、予想はしていたので対策済みだし昨日の雨に比べれば大したことはない。高度を下げていくとやがてガスは晴れた。月が出ているが星空もよく見えた。黄蓮の水場を過ぎ、菊石山で4:47。遅れを取り戻せておらず、まずいと考えはじめる。多少遅れても下山はできるが、蓮華温泉までバスで戻れないとお財布が痛い。しかし雨で濡れた登山道は思ったほど速く歩けない。これ以上遅れないようにするのが精一杯だ。
白鳥山で夜明けを迎えるつもりだったが山頂の手前で日の出。白鳥小屋に着いたときはもうすっかり明るくなっていた。時間は気になるが休憩は必要なのでしっかり休み、これからの気温上昇に備えて朝露装備を解いておく。梯子で小屋の屋上に登るとゴールの日本海がよく見えた。
さあここからは本気を出さないといけない。山姥平を過ぎてシキ割で最後の給水。金時の頭に登り返して急登を下ると舗装道が横切る坂田峠に出る。時刻は8時、目標の10時下山まであと2時間しかない。時計を見ながら疲れた足で全力で降りていく。尻高山と入道山は立ち止まらなかった。ゴールが近くなると高圧送電線のために立木が切り開かれて場所があり、一面に日本海が広がる。最後の急登を降りると国道8号線沿いの登山口に出る。目標としていた10時の2分前だった。
とりあえず電車には間に合いそうなので安心して、目の前にある親不知温泉ホテルの脇にある階段を降りていく。結構な標高差を降りるとようやく海に出る。ここが本当のゴールだ。波しぶきが自分を迎えてくれているような気分になった。
ホテルまで登り返して10時15分。予約すればホテルで日帰り入浴+送迎のサービスを受けられるが、下山時刻が微妙だったので予約はしていなかった。蓮華温泉に戻るべく親不知駅まで4.3kmの道のりを歩き出す。国道8号線は北陸在住時に何度も利用していて懐かしい気分になる。途中の駐車場に車を停めていたイケメン登山者の方が「送りますよ」と申し出てくれた。車内で話をするとなんと九州から来られた方で、降雪で登山を諦めて時間を潰していたそうだ。おかげで予想より20分も早く親不知駅に着くことができた。本当にありがとうございました。
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