笈ヶ岳に雪が降る☆西尾根薮ルート[199/200名山]
- GPS
- 09:29
- 距離
- 17.8km
- 登り
- 2,191m
- 下り
- 2,230m
コースタイム
- 山行
- 7:38
- 休憩
- 1:49
- 合計
- 9:27
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
未舗装路と舗装路の分岐は、左の未舗装路へ。悪路ではあるけども、車で通れないほどではない。少し行くと、広くなっている場所があり、そこが手前の駐車場所。車高の低い車や、枯草での車体擦りが気になる場合は、ここに止めた方がよい。この辺りにある分岐は、右へ行くと、林道終点。 つまり。笥笠中宮神社の先にある分岐は、2か所。最初は、左。次は、右。で、林道終点へ。 林道終点までは、ハイエースなら、枯草で車体を擦りながらも、なんとか通れる。 さらに、排水用の段差が無数にあり、速度は出せない。 自分は、もう一度行くとしたら、絶対に林道終点までは行かない。手前に駐車します。そのような悪路。 林道終点は、転回スペース。ここに、すでに軽トラックが2台駐車してて置けないので、片側が崖の狭い林道を慎重に後退して、手前の少し広い場所で何度も切り返して方向転換し、その辺りに駐車。ここに2台程度おける。さらに手前に、数台は置けるような感じだった。 笥笠中宮神社の先から、林道終点まで、部分的に舗装されてる箇所があり、距離は約5キロ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
○林道終点〜中宮ダム ごく普通な登山道。崩落してザレてるところだけ、注意。 ○中宮ダム〜水晶谷 中宮ダムを渡って、反対側へ。 明瞭な登山道が続いているが、足元は細く、ザレてる。 急斜面の登下降多い。崖下転落注意。 水晶谷までの何か所かある渡渉区間は、靴脱ぎなし。 カワキ谷で、沢の中を進むのか、涸れた沢を登るか、判断に迷う箇所がある。 沢を進むのが正解。そっちに小さいケルンもある。 が。涸れた沢のほうは登山道のようにも見える。 実際、間違えてそちらに行ってしまう人もいる。私もその一人。 登るにつれて、傾斜が増してきて、最終的には登れず、 降りるのも困難になる、、、のではないかというのは、正しいほうへ 進むと、その直線的に伸びている沢が良く見える地点があるので、 分かるかと思います。 事前にそういう箇所があるということを先人のレコで知っていたのに、 間違えてしまった、、、というくらいに分かり辛い。 ○水晶谷 水晶谷は、かつて架かっていた橋が崩落している。 この日の水量は少ないが、幅広いので、靴脱ぎは必須。 私は、面倒なので、行きも帰りも、靴のまま、突っ込み、ズボンまでずぶぬれ。 この日の水深は、脛くらいまで。飛び石でなんとか行けるような感じではなかった。 ○水晶谷〜西尾根取付 水晶谷を過ぎて、崖沿いを過ぎると、平坦地に出る。登山道明瞭。 整備してるのかってくらいに。 西尾根取付地点の近くで、人声が聞こえる。建物があり、人がいた。 あの建物には、どうやって来るのだろうか。 あそこまで車で入ってしまえば、笈ヶ岳の登山はかなり短絡的なモノになりそうだ。 ○西尾根取付〜殺生岩 急斜面の登り。踏み跡は明瞭だが、枝ぶりがうるさくなってくる。 この辺りからピンテが無数に取り付けられていた。 傾斜が緩んで、少し行くと、殺生岩。 特段、「殺生岩」という看板等は無い。 ○殺生岩〜笈ヶ岳山頂 殺生岩は、向かって右側へ進む。踏み跡、ピンテあり。 崖のキワを進みますが、足元はかなり際どいので、要注意。 落下すれば、一発アウト。行程中、最大の危険個所かもしれない。 殺生岩の下部を水平移動した先は、急斜面の登り。 ここには、ロープかかってます。足元は降雪のぬかるみでスリップ注意。 殺生岩脇の急斜面を登り切ると、ここから、激烈薮。主に笹。 丈は、胸から頭上くらい。ピンテがこれでもかってくらいにあるので、 かき分ければ、ニンゲンが良く歩いている場所は分かる。 が。前進するのは、困難そのもの。距離的には、たいしたことないものの、時間がかかる。 そこそこ崖キワを歩く箇所があるので、踏み出す時には、よく足元を確認する必要あり。 足の置き場に、笹の茎しか無かったら、大変なことになります。 かつては、整備された夏道があったようですが、現在は、部分的に整備されている箇所もありますが、全体的に見れば、自然に還りつつある状態に近いと思います。薮っぽくなってくると、ピンテが、あちこちに取り付けられていましたが、道標の類は、一部を除いて、ほぼありません。足元は際どく、危険個所だらけで、残雪期ルートとは一味違った、危険が危ない山でした。もう一度、登ることはないでしょうけども、敢えて行くなら、残雪期ルートから行きます。このルートは、1回きりでいい。むしろ、残雪期ルートのほうがいいと思います。 |
その他周辺情報 | ▼温泉 ○比廚療(ひめのゆ) 日帰り施設 12.00-21.00 木休 ¥600 石川県白山市瀬戸辰3-1 076-256-7770 金沢工業大学 国際高等専門学校 白山麓キャンパス内 https://www.himenoyu.jp/ ▼食事 ○お食事処しもむら 11.00-15.00 17.30-20.30 月休 福井県大野市新庄15-22-2 077-965-2339 https://o-shimomura.com/ ▼笈ヶ岳バッジ 調べた限り、実売店舗なし |
写真
感想
笈ヶ岳には、どうやって登るか。登山道が無いので、残雪期に、シリタカ山や冬瓜山を経由して登るしかない、、、と数年前から考えていたけども。どうやら、山頂近くまで実は夏道があって、山頂手前の猛烈薮を抜けて登るルートがあるらしいというのを知る。これまた、何年か前に。とはいえ。主たるシーズンは、残雪期のようだから、私もその辺りで登ろうと画策して、機が熟するのを待っていたのです。そして。本年。ゴールデンウィークが終わった後あたりを狙っておりましたら。不都合な仕事の都合により、休みを取得できないという残酷な宿命により、笈ヶ岳の残雪期登山シーズンは、終了してしまいました。
今年は、永らくの懸念だった金北山に登り、農鳥岳、アサヨ峰、餓鬼岳、南駒ヶ岳、越百山と登頂し、どうやって登るか思い悩んでいた鋸岳にも登れた。残す200名山、300名山も数えるほどになった。来年には、それぞれ完登できると思う。しかし。万が一。来年、笈ヶ岳に登れないようなことがあれば、完登がまた翌年になってしまう。笈ヶ岳1つのために、それは嫌だ。ならば、残雪期シーズンにこだわることなく、今年中に登ってしまえばいいじゃんてなりました。
残雪期ルートでも薮ルートでも、距離や標高差はたいして変わらない。問題は。山頂手前に、激烈な藪があること。笈ヶ岳は、かつては整備された夏道があったと思われる。しかしながら、その行程の長大さからか、訪れる登山者が乏しく、整備がなされずに自然に還りつつある状態って感じ。いつしか、水晶谷に架かっていた橋も落下して、余計にマニア向けな山になってしまった印象。とはいえ。実際のところは、西尾根取りつき辺りまで、明瞭な踏み跡以上登山道未満な状態が続きます。しかしながら、足元は危険だらけで、部分的に分かり辛いところもあります。西尾根取りつき地点からは、若干、枝ぶりがうるさくなりますが、踏み跡は明瞭。殺生岩を巻いた辺りから、背丈ほどの笹薮の繁茂が著しくなる。ニンゲンが良く歩いているところは、笹をかき分ければ、分かるっちゃわかる。ピンテもこれでもかってくらいに付いていた。が。僅かな距離ではありますが、殺生岩から先は時間がかかりました。けっこう、崖のキワみたいなトコロもあったりして。
山頂手前辺りから、積雪あり。この日は、大した量ではなかったけど。急斜面の笹薮の下に積もっているので、スリップ注意。溶けてるところは、ぬかるんで、これまたスリップ。やっとの思いで、熊に破壊された有名な標識の立つ、笈ヶ岳山頂。360度視界の大展望を満喫しましたが、それよりも何より、もう2度とこの場所に来なくてよいということに、心の安らぎを得ました。あー晴れてて、よかったー。絶対に来ることはないだろう。残雪期にもだ。いや、ほんと、こんなとこ、よく行ったよ。つくづくそう思いました。
帰りの藪行程もあるので、山頂ではあまりのんびりすることもなく、足早に下山しました。下山後は、岩間温泉山崎旅館に日帰り入浴しようと思ったら、源泉施設が災害で破損したとかで、休業中。白山一里野温泉に電話したら、こちらも、源泉が届かない状態が続いているとかで、白山一里野温泉の施設全てが日帰り入浴を休止しているらしい。仕方なく、日帰り入浴施設の比廚療(ひめのゆ)に行くことにした。
食事は、レストラン手取川で、熊の丼か鹿の丼を食べようかと画策していたが、時間前に終了してしまったので、福井県大野市まで移動して、食事処しもむらで、しょうゆカツ丼と越前おろしそばセットを食べ、新しくできたばかりの道の駅おおので車中泊した。
これにて。二百名山は、残すところ針ノ木岳の1座のみとなりました。200名山と300名山、共に、来年には完登できそうだ。
▼北陸遠征1日目 富山県の二上山
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-6091993.html
▼北陸遠征2日目 笈ヶ岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-6096092.html
▼北陸遠征3日目 経ヶ岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-6097962.html
▼北陸遠征4日目 大川入山 ※北陸ではない
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-6101267.html
ついでに帰りも同じ沢で右往左往してしまいました。アソコは分かりづらいですね。
途中の小屋はわさび生産者の所有だと聞きました。今でも作っているかはわかりませんが。
カワキ谷の涸れた沢は、うまい具合に登山道のように見えます。そこまでは、明瞭な登山道が続いていて、はたと途切れるので、つい登山道のように見える涸れ沢を登ってしまいます。事前に、先人のレコでそういう沢があるというのを知っていたので、早い段階で気づくことができましたが、危ないところでした。知っていても、入り込んでしまうのですから、知らなかったら、どこまでも行ってしまったかもしれません。
わさび小屋があるという話は知っていたのですが、もっと手前のほうだろうと思ってました。まさか、西尾根取りつき付近の奥まったところにあるとは思いませんでした。人の声がした時には、ついに幻聴を聞いてしまったのかと思いました。あそこまで、地図に乗っていない林道があるのでしょう。確かに人影もあったので。
わさび小屋の辺りから、夏道を整備すれば、笈ヶ岳も登りやすい山になるのでしょうけど、それはそれで、笈ヶ岳の"魅力"に影響が出てしまいますかね。
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