燕岳・大天井岳・常念岳・蝶ヶ岳 縦走
- GPS
- 27:00
- 距離
- 26.5km
- 登り
- 2,792m
- 下り
- 2,968m
コースタイム
9/27 燕山荘5:10-大天井岳7:20-常念岳10:00-蝶ヶ岳ヒュッテ12:25-三股登山口14:50
天候 | 9月26日晴れのち曇り 9月27日晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年09月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
合戦尾根は北ア3大急登との称号を戴くが、歩き易く決して急登ではないと思う。 燕山荘〜燕岳間の奇岩はちょっと遊べて楽しい。 燕山荘〜常念小屋までは距離はあるがアップダウンがそれ程きつくなく展望が効けば日本一?の眺望を楽しめる。 常念小屋から常念岳の登りはシンドイ。岩場もある。 常念岳から蝶ヶ岳方面の下りも急。少し気を遣う。 そこからはアップダウンが続き、思ったより絞られる。 蝶ヶ岳のピークを踏まずに下山しないように。蝶ヶ岳ヒュッテで満足すると最高地点を踏まずに下山する可能性大←俺 三股でタクシーを呼ぶなら、本来は蝶ヶ岳ヒュッテで予約しておくのだが 三股手前にある吊り橋で携帯が通じるのでそこで頼むのも良い。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
今(2010年5月20日)となってはあの頃(2009年9月)になぜ燕岳から蝶ヶ岳に縦走しようとしたのか憶えていない。
動機は特別なくとも、この縦走には魅力が沢山ある。
9月26日
八王子から特急に乗って穂高に。初めて降り立つ地はいつもドキドキだ。
調べると駅から燕岳登山口まではバスがあるとのことだったが
駅に着いてみると商魂たくましい一人のタクシー運転手が声を掛けまくっていた。
「お客さん何人グループ?5人乗れば一人当たりはバスより安くなるよ〜」
自分は単独だし、端数処理でしか声はかからないだろうしと、一切関心向けずいたら
2人組×2つであと一人、具合のいい単独男がいるということで、かなり最後の方で声が掛かった。
山屋は合理的かつ経済的であるべき。ここは何の躊躇いもなくタクシーに乗り込む。
自分はカップルと後部座席に。前には女性客2人組と運転手さん。6人乗車・・・いいのか?マイッカ
乗り込むと営業力のある運転手さん(以後運ちゃん)を中心に会話が始まる。
単独のオッサンには声が掛からない・・・別にむっつりしてるつもりもないけど(TT
かと言って自分から話すこともできず。カップルはカップル同士で何やら話しをしてるし
車内では完全に孤立ポツーン。単独行の男ってのはもっと社交的にならないと駄目かな。
など思っていると、運ちゃんが「おたくはどこ行くの?」と声をかける。
今回の行程を言うと、女性客二人が驚いていた。まあこのコースは2泊3日が普通だろうしね・・・
車内で重要な話は三股への迎えのタクシーのこと。運ちゃん曰く、三股の手前にある吊り橋は
携帯の電波が入るのでそこからタクシーを呼べば登山口に着く頃にタクシーも着くよ、とのこと。
名前入りの名刺を貰っておく。女性組は一ノ沢(ヒエ平)に降りるそうで運ちゃんはここで2人に営業。
そんなタクシーは中房温泉へのクネクネ道を快調に登っていく。一気に標高を1000メートルぐらい稼げた。
登山口に降りると腹ごしらえ&念入りな準備体操。
なんと言っても北アルプス3大急登のひとつ合戦尾根に挑戦するのだから!
あ、思い出した。今回のコースの理由の一つは3大尾根シリーズに行きたかったからだ(笑)ビョーキだな
意気込んで登るも、拍子抜けするような登りやすい道。しかも人が多い。
女性が多い団体客もノンビリ楽しそうに上がっている。
3大急登・・・もっと殺伐として圧迫感のある登りであるべき、自分には拍子抜け。
有名な合戦小屋も素通りして一気に燕山荘に。コースタイム的にはほぼ半分で到達。
ちょっと大袈裟なコースタイム設定だと思う。標高差1300メートルで4時間10分はない。
燕山荘にチェックインしてそのまま燕岳に向かう。辺りは紅葉の見頃の最後。奇岩とのマッチングは良好。
控えめな山頂の標を写真に納め下山、途中メガネ岩に登ったりして時間を潰す。
山荘に戻り部屋に通されるが、今までの山小屋にはない、どこぞやのホテル並みな接客に逆に違和感を憶える。
混んでいるかと思いきや、単独男は少ないらしくて空いている寝床に案内された。
単独者がもう一人いるだけ、のようだが、姿は見えない。
ロビーに戻りウロウロ、ホットワインがある売店で一つ注文してテラスで飲む。優雅なひととき。(バッチをゲットン)
ご飯は何やら神社の祭りがあったとかで普段より豪華料理&振る舞い神酒があった。設備も接客もサービスも良い。
こりゃヤマケイのランキングで上位(1位?)に来るのも頷ける。
寝床に戻ると相方が。同じく静岡県在住の単独オッサン。地理的には南アルプス南部に近い。
ここはいつも聞き役になる。どこはこうだったああだった・・・聞いているとワインを振る舞ってくれた。
こちらは一切自炊しないつもりで来たのでコッフェルすら持ってない。
なんとその方は小屋でグラスを借りてきてくれた。乾杯!
9月27日
翌朝は朝食無用で小屋を発つ。長い一日、少しでも早く発ちたい。まだ暗い中ヘッデンをつけて出発。小屋を出てすぐにご来光タイム。残念ながら良い写真は撮れなかった。
気を取り直して西を観れば見事な槍ヶ岳。槍の穂先はすでに朝日を浴びてオレンジ色に。
これこれ!この風景待ってました。雲は少々あるけど展望に期待が持てる一日になりそう。
大天井岳に着くとそこはまさに槍ヶ岳展望の地。(バッチは大天荘でゲットン)写真を撮りまくる。
大天井から常念までの縦走路は気持ちがいい。眺めはいいし、登りが少なく快適なトレッキングが楽しめる。
途中、女性の単独者に追いつこうとした時に、その女性が自分を気味悪がってかペースを上げてコースを外れていく。
俺が悪いのか・・・と悲しくなる一方で、ここはシッカリ指導しなければと、勇気を振り絞って
「おーーーーーーい!登山道はこっちだよ〜」と手を振る。一応返事があり安堵する。
大天井から常念小屋まではかなり標高が下がる、そしてそこから常念岳はかなりの登り。一番この山行で辛いところ。
小屋でバッチをゲットンして、いよいよ常念岳への登り。急登と言えばこれでしょ!ってな急登。
なんとか頂上に着くとそこは他のコースから来た登山客が結構いる。乗りの良い社交的な若者に写真を撮って貰う。
他人の写真なのに色々注文(気を遣って)してくる。「槍が被ってる」「もっと笑って」
お陰で良い写真が撮れたのでそれを2010年の年賀状にした(笑)
常念からの下りも急な下り。そして蝶ヶ岳への縦走路は長くアップダウンもありで絞られる。
そんなこともありヒュッテに着いた時点で勝手に今回の山行を締めくくってしまった。
後で気付いた「あ、蝶ヶ岳のピーク踏んでないじゃん!!」(TT)バッチをゲットンして満足してもた。
ヒュッテ内部にはタクシーのことが書いてあった。三股でタクシー乗るならここで頼むべし、と。
あの運ちゃんの言葉を信じ、予約せずに下山。ちょっとした賭けだ。
ピークを踏んでいないことも知らずに、ささっと下山。コースタイムはやはり大袈裟。
標高差1300メートルの下りが2時間50分。んなにかかる訳ない。
そしていよいよ例の吊り橋に。「おいおい、電波立ってないぞ!」と焦る。
橋の上を歩いて電波を拾う。渡りきった辺りで電波が立つ!嘘じゃなかった!
早速、あの運ちゃんの名前を出して登山口に来て貰うことに。
三股登山口はかなりの台数が駐まれる駐車場が完備。トイレもある。
別の客を待つタクシーもいたりする。
着いたところで着替えたり、CW-X脱いだり、顔を洗ったりしているが
いっこうに運ちゃんは来ない。吊り橋で呼べばちょうどいいは嘘だった。
そうこうしてるうちに単独のオジサンが登場。言葉を交わすとその方はヒュッテでタクシーを呼んだらしい。
例の運ちゃんが登場すると、単独オジサンは一緒に乗っていい?と聞いてくる。
割り勘で安くなる、勿論大歓迎と一緒に乗り込む。
運ちゃんは行きで一緒になった女性客をさっき送ったばかりと話をしてくる。
その話の中で、女性客は自分のことを心配してくれていたそうで、ちゃんと降りてくるかなって言ってたよ、とのこと。
なんか有り難くて嬉しくてじわっときた。ハイ、無事に降りましたよ〜。
穂高駅に着いてからはよく憶えていません。松本まで各停で松本からは「はまかいじ」に乗って町田まで行ったような。
そこからはたぶんロマンスカーで小田原へ。
紅葉と槍と、快適山小屋、縦走ロマン、山屋の人情。おまけ3大急登。
充実した山行となった。お疲れ様でした。
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