雷雨を乗り越え世界遺産を独り占め!「宮之浦岳縦走」
- GPS
- 19:27
- 距離
- 22.4km
- 登り
- 1,492m
- 下り
- 2,054m
コースタイム
- 山行
- 7:38
- 休憩
- 4:24
- 合計
- 12:02
- 山行
- 6:57
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 8:07
雷雨のため投石の岩屋で3時間ほど待機・避難
また、以下の区間は充電が切れてしまいました。
1日目:坊主岩〜新高塚小屋
2日目:さつき吊り橋〜白谷広場
天候 | 6/28(日)天候:雷雨 気温:16℃ 6/29(月)天候:雨ときどき曇り 気温:18℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
船 飛行機
▼羽田空港⇒鹿児島空港 【出発】羽田空港JAL641便06:40発 【到着】鹿児島空港08:20着 ▼鹿児島空港⇒鹿児島港 バスでの移動 【料金】1250円 【時間】55分 【時刻】9:10 【URL】http://www.orion-tour.co.jp/special/yakushima/access/bustime.pdf 【案内】鹿児島空港1階2番乗り場より直通バスの利用が便利 【備考】その他、鹿児島中央駅経由天文館行き・市役所前行きリムジンバスが 10〜20分間隔で運行中。 ▼鹿児島港⇒安房港 高速船での移動。 【出発】鹿児島港114便10:20発 【到着】安房港13:00頃着 ▼安房港⇒宿泊地:屋久島いわさきホテル 【バス】約30分 約670円(※ツアーのオプション「路線バス無料券」で無料) 【運行】8:40〜18:50位まで1時間に1本程度 【URL】http://yakushima.iwasakihotels.com/ 【備考】タクシーだと約20分 約3500円 【宿泊地に向かう前に以下のお店が徒歩圏内にあるので登山準備ができます。】 ■山岳太郎ショップ 【電話】0997-49-7112 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町安房410-8 【営業】9:00〜18:30 【備考】ガス缶の購入 【URL】http://www.andes-k.co.jp/ ■屋久島観光協会 安房・宮之浦案内所は移転の為、6月30日(火)まで閉鎖していたので、 協会事務局に電話で登山道の最新情報を問合せました。 【電話】0997-49-4010 【URL】http://yakukan.jp/ ■Aコープ安房店(ショッピングセンターばんちゃん) 【電話】0997-49-7820 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町安房410-155 【営業】9:00〜20:00 【備考】食料や日用品全般 ■日の出弁当 【電話】0997-46-2882 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町安房410-104 【営業】4:00〜6:00 【備考】登山弁当が買いたければこちらのお店へ 【予約】事前予約は17:00〜19:30 ▼宿泊地⇒淀川登山口 【料金】9000円弱(※安房からだと5180円) タクシー会社と料金一覧表は以下のURLをチェック! 【URL】http://realwave-corp.com/04transportation/03/index.htm 【備考】早朝4時出発だと2割増しだったので、5時に出発 【注意】前日までに予約する必要アリ ------------------------------------------------------------------------------------ 【復路詳細】 ▼白谷広⇒宿泊地:ロッジ 八重岳山荘 【バス】種子島・屋久島交通バス&まつばんだ交通による2社共同運行 【時刻】14:40 【時間】27分 【URL】http://www.yakukan.jp/doc/pdf/yakubus150301.pdf 【乗車】白谷雲水峡 【下車】宮之浦 【料金】530円(※ツアーのオプション「路線バス無料券」で無料) 【備考】民宿 八重岳本館より送迎サービスを利用 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦208 【電話】0997-42-2552 ▼宿泊地⇒宮之浦港 宮之浦港まで送迎あり。車で約8分 ▼宮之浦港⇒鹿児島港 【出発】復路111便 宮之浦10:45発 【到着】鹿児島港12:35頃着 ▼鹿児島港⇒鹿児島空港 【料金】1250円 【時間】55分 【時刻】12:51 【URL】http://www.orion-tour.co.jp/special/yakushima/access/bustime.pdf ▼鹿児島空港⇒羽田空港 【出発】鹿児島空港JAL654便19:40発 【到着】羽田空港21:20着 ▼羽田空港⇒国分寺駅 リムジンバスで帰宅。 【運行】22:25 【時間】1.5時間 【料金】1440円 【URL】http://www.limousinebus.co.jp/platform_searches/index/4/139 |
コース状況/ 危険箇所等 |
▼シーズン毎の混雑状況について 以下のサイトを参照しましょう。オススメは6月や10末〜11月とのことです。 【URL】http://www.env.go.jp/park/yakushima/ywhcc/tozan/kaitekic.htm ▼コース状況 さすが世界遺産。とても整備されており、案内板も多く安心して歩けます。 ▼避難小屋や岩屋について ■避難小屋 およその収容人員は以下になります。 白谷山荘 (40人)高塚小屋 (14人)新高塚小屋(40人) 鹿之沢小屋(20人)淀川小屋 (40人)石塚小屋 (14人) ■岩屋 緊急時以外、宿泊は禁止です。 【URL】http://realwave-corp.com/08climbing/03/index.htm ▼餌付けについて サルやシカに餌を与えないようにしましょう。 ▼トイレ 携帯トイレを推奨してますので、持参しましょう。 携帯トイレブースや回収BOXの場所は以下参照 【URL】http://yakukan.jp/mtblog/2011keitai.pdf ▼電波 接続率ドコモ 30.2% 荒川登山口、淀川登山口やほとんどの山中で携帯電話は通じません。 縄文杉デッキ、宮之浦岳山頂、永田岳山頂、黒味岳山頂、栗生岳山頂、太忠岳山頂、投石平など一部地域で一部の携帯電話は通じるようです。 ▼淀川登山口 【設備】登山ポスト・トイレ・整備協力金BOXあり 【料金】1口500円 【URL】協力金については以下をご確認ください。 https://www.pref.kagoshima.jp/ad04/kurashi-kankyo/kankyo/yakushima/hozen/yakushimasangakubuhozenbokin.html |
その他周辺情報 | ▼格安ツアー詳細!! 【料金】3万円(復路:選択フライトによる便指定により+1000円) 【宿泊】屋久島で2番目に高級の「屋久島いわさきホテル」 【オプション付き】 ┗・滞在中4日間の「路線バス無料券(4000円相当)」 ┗・屋久島通貨「1,000円分の金券」 ▼飲食店 【店名】かもがわ 【評価】3.25 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町安房78 【電話】0997-46-2101 【営業】9:00〜15:00/17:00〜21:00 【URL】http://tabelog.com/kagoshima/A4605/A460501/46000332/ 【ウリ】ガイドや安房観光協会のオススメの定食屋 ▼宿泊地 ■初日:いわさきホテル 屋久島で2番目に高級なホテルなんだとか。最高でした! 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町尾之間1306 【電話】0997-47-3888 【URL】http://yakushima.iwasakihotels.com/ ■3日目:ロッジ八重ヶ岳山荘 ミシュラングリーンガイドにも掲載されており、クチコミ通りオススメです! 【住所】鹿児島県熊毛群屋久島町宮之浦ディリー上 【電話】0997-42-1551 【料金】朝食付きで5500円 【URL】http://www17.ocn.ne.jp/~yakusima/lodge/ ▼温泉 鹿児島で時間があったので、空港近くでクチコミの高い「優湯庵」を利用 【住所】鹿児島県霧島市姫城1-177 【電話】0995-42-0550 【料金】500円 【営業】9:30〜24:00(※受付最終:23:00) 【案内】空港からタクシーで15分(料金:2600円) 【URL】0995-42-0550 ----------------------------------------------------------------------- 【今後のための備忘録】 ▼飲食店 クチコミが高い飲食店は以下です。 それぞれのウリについては以下のツアーサイトで確認すると便利。 http://tabira.biz/syokuji-yado.htm 【店名】いその香り 【評価】3.52 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町安房788-150 【電話】0997-46-3218 【営業】11:30〜14:00/18:00〜22:00 【URL】http://tabelog.com/kagoshima/A4605/A460501/46000334/ 【ウリ】その日に獲れた新鮮な魚を味わえる寿司居酒屋 【店名】屋久どん 【評価】3.04 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町安房500-46 【電話】0997-46-3210 【営業】11:00〜14:30/18:00〜21:00 【URL】http://tabelog.com/kagoshima/A4605/A460501/46000328/ 【ウリ】屋久島近海で取れる飛魚料理がおすすめ ■宮之浦付近 【店名】お食事処 潮騒 【評価】3.28 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦305-3 【電話】0997-42-2721 【営業】11:30〜14:00/17:30〜22:00 【URL】http://tabelog.com/kagoshima/A4605/A460501/46000290/ 【店名】漁火 【評価】3.27 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦2450-64 【電話】0997-42-1088 【営業】17:00〜22:00 【URL】http://tabelog.com/kagoshima/A4605/A460501/46000291/ 【店名】恵比寿大黒とし 【評価】3.04 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦129 【電話】0997-42-0461 【営業】17:30〜22:30 【URL】http://tabelog.com/kagoshima/A4605/A460501/46000287/ ■屋久島空港付近 【店名】イルマーレ 【評価】3.15 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町小瀬田815-92 【電話】0997-43-5666 【URL】http://tabelog.com/kagoshima/A4605/A460501/46000286/ ▼お土産屋 【店名】ふるさと市場 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦797-1 【電話】0997-42-3333 【営業】8:00〜21:00 【URL】http://www.yakushima-marche.com/cust-spot/5817/ 【店名】新月堂 【住所】鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦94 【電話】0997-42-0131 【営業】8:30〜19:00 【URL】http://www.yakushima-marche.com/cust-spot/5492/ 【ウリ】「本格焼酎饅頭 愛子」などを製造する菓子店 ---------------------------------------------------------- 【今後のための備忘録】 ▼観光スポット 【名称】ウミガメ観察 【電話】090-8768-4281(13:00-17:00) 【営業】20:30分〜23:00 【定員】1日80名 【料金】協力金として1000円 【URL】http://umigame.refire.jp/#yoyaku 【備考】事前予約制となる 【名称】大川(おおじ)の滝 【ウリ】落差88m。日本の滝百選に選ばれている屋久島最大の滝。 駐車場から徒歩1分と近く、 水しぶきを浴びるほど滝壷近くまで行ける。 ▼レンタカー クチコミの評価が高い 【名称】株式会社ゆたか 【住所】鹿児島県熊毛群屋久島町宮之浦2467-8 【電話】0997-42-0168 【料金】12時間4200円 【URL】http://www.yutaka-rentacar.jp/index.html |
写真
感想
出発2週間前。
突如クライマーの仲間から屋久島行きのツアーが安い!と連絡が入る。
調べてみると、高級ホテルに滞在中のバス代も含みコミコミで3万円!!
口永良部島の噴火災害の影響で、観光への風評被害が出ているようで、
激安ツアーが急遽募集していたのだ。
即効で有休を申請し、出発日1週間前の最終申込み日になんとか間に合った。
そもそも屋久島にはもう少しテン泊の経験を積んでから行こうと考えていた。
それはというのも、屋久島縦走はテン泊経験者でも辛いという声を聞いていたため、
過去2回ほどしかテン泊経験がなかったので、歩ききれるのか不安だったからだ。
そんな不安の中、鹿児島では雨が続き、雨量が例年の3倍。
場所によっては50年に1度の大雨とのことだった。期待と不安が募る一週間が続いた。
出発当日。
悪天候の中、屋久島にたどり着く事がまず第一関門だ。
今回のツアーは、空港から港で高速船に乗り換えるのだが、びっくりするほどタイト。
飛行機が少し遅れたことで、バスで向かうと間に合わないではないか。
そのためバスの途中でタクシーに乗り換える羽目になった。
タクシーのおっちゃんも、急いでくれたお陰で無事乗船することができた。
以前竹富島に行った際に高速船を利用した時は結構揺れたので、
酔い止め薬を事前に飲んでいたのだが、揺れも小さくなかなか快適。
「高速船」といってもさまざまなようだ。
安房港周辺にさまざまなお店があるため、徒歩圏内で登山準備をすることができる。
・山岳太郎ショップでガス缶を購入
・Aコープで食料を購入。
・安房タクシーで翌朝のタクシーを予約
・お昼は屋久島のガイドや地元の人がオススメする「かもがわ」へ。オススメの一軒である。
歩いてると地元のおじちゃんが、車から「どこ行くの?乗ってきな。」と声をかけてくれた。
ありがたかったけど、あまりにも近い所を周っていたので結局断ることになってしまった。
屋久島について早速人の温かさに触れ、なんだかとてもいい気持ちになれた初日であった。
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翌朝の登山日。
前日に続き、相変わらずの雨であり、雷警報も出ているではないか。
山は自己責任ということで、仲間とどうするかそれぞれの意思を確認しあう。、
さまざまな遭難のドキュメント本を読んできたが、遠方の登山は危ないと書いてあった。
「わざわざ来たんだから登らないとっ!」という思いから入山してしまうのだ。
完全にそのパターンだなと仲間と話すが、登りたい衝動に負けてしまった。
とりあえず行ける所まで向かうことにした。
淀川登山口に到着すると誰もいない。
周りからは雨音しか聞こえず、静けさが漂っていた。
登り始めると道はとても整備されており、歩きやすく道案内も所々に点在している。
大きな屋久杉に囲まれており、とりあえず雷の心配はいらなそうだった。
屋久島の森は梅雨の時期が、一年の内で最も綺麗だというが、想像以上の世界だった。
苔も新芽が出揃い、時には淡く、そして時には深い緑が重なっている。
こんなにもたくさんの緑色を見たのは初めてだ。
雨粒によって緑は輝き、霧という演出によって幻想的な湿潤の森が広がる。
テン泊の重装備でも重みも疲れも感じずに登れるのは屋久島マジックのお陰だと感じた。
順調に足を進め稜線が近くになってくると、雷の音が聞こえてきた。
本来は黒味岳をピストンする予定だったが諦めることにした。
投石の岩屋に着く頃には雨風ともに強くなってきたので様子を見ることにした。
予報だと昼に悪天候がピークになるとのことだった。
投石の岩屋から先は稜線歩きになるし、新高塚小屋まで非難小屋がないので、
最悪ここでビバークする予定だった。
午後には天候も回復するという予報を信じ、ツェルトに入ってひたすら待つことにした。
身体はずぶ濡れになってしまい、着替えずに長くいたことで芯から身体が冷えてしまった。
こんなに手が震えたのは初めてだったが、低体温症の講習を受けていた知識が役立った。
低体温症になると、意識が混濁してきたり、何をするのもだるくなるという。
震えているうちにと、急いでココアを飲みひたすら待った。
初めてツェルトが役に立った。ツェルトがあるとないでは天国と地獄である。
正直7月になる屋久島の山でこんなに寒い思いをするとは思わなかった。
待つこと3時間。13時を過ぎた。
ここから高塚小屋まで歩くと5時間ぐらいかかり夜になってしまうため、
そろそろ行くかビバークするのかのジャッジが迫られてきた。
仲間と再度相談した結果、空もだいぶ明るくなってきたので、
携帯型雷警報器「ストライクアラート」を片手に新高塚小屋まで向かうことにした。
アラートが鳴ると、低い位置や岩陰に移動したり仲間と距離をあけて歩くことにした。
その後、雷雨ともにおさまり宮之浦岳に登頂することができた時は感無量だった。
そのご褒美か、テン場・縄文杉は貸切状態!!世界遺産を独り占めである。
この半年の間に、ビバーク・天気講習・低体温症・ナイトハイキングなどの経験、
講習への参加、そしてツェルトやストライクアラートなどの装備の拡充に力を入れてきたことが役に立ち、行動の選択肢にも幅が広がった。ただ屋久島の寒さを舐めて痛い目にもあった。
宮之浦岳から360度の展望が見れず少し残念な気持ちはあったが、
それ以上に雨の森の良さを肌で感じる山行になった。
次回もまた雨の時に登りたいと思う。
ただ雷は…お腹いっぱいである。
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