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Yamareco

記録ID: 6824440
全員に公開
沢登り
中央アルプス

中ア・宝剣岳〜木曽駒ヶ岳〜将棋棊山〜滝ノ谷下降

2024年05月18日(土) ~ 2024年05月19日(日)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
24.8km
登り
1,619m
下り
2,463m

コースタイム

5/18;起床(330)発(350)菅ノ台駐車場(730/50)菅ノ台BS(815)しらび平(845/900)千畳敷(910/30)宝剣岳(1030-40)木曾駒ケ岳(1140-1205)将棊頭山(1505-1605)西穂山荘(???)
5/19;起床(330)将棊頭山(430)下降開始地点(515)林道(815-35)駐車場(1130)帰宅(1555)
天候 晴/曇
過去天気図(気象庁) 2024年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
地下足袋で登る。
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地下足袋で登る。
凄ぇ老人が登っていた。
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凄ぇ老人が登っていた。
2000年以来、だろうか。先週眺めた山頂に立てた。
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2000年以来、だろうか。先週眺めた山頂に立てた。
空木に三ノ沢岳
農鳥岳と塩見岳の間に、薄っすらと富士山が見えている。
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農鳥岳と塩見岳の間に、薄っすらと富士山が見えている。
一度は断ったのだが、オバちゃんが撮ってくれた。
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一度は断ったのだが、オバちゃんが撮ってくれた。
このオバちゃん、凄ぇ目が良くて甲斐駒あたりを飛ぶパラパントを教えてくれた。
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このオバちゃん、凄ぇ目が良くて甲斐駒あたりを飛ぶパラパントを教えてくれた。
ようやく訪れることができた「聖職の碑(いしぶみ)」。煙草を巻いて、鶴田浩二もとい赤羽校長らに供えた。
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ようやく訪れることができた「聖職の碑(いしぶみ)」。煙草を巻いて、鶴田浩二もとい赤羽校長らに供えた。
二週連続の将棊頭山。
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二週連続の将棊頭山。
夕昏の槍穂を望む
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夕昏の槍穂を望む
こちらは日の出頃の東の空。
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こちらは日の出頃の東の空。
農鳥岳と塩見岳の間の富士山
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農鳥岳と塩見岳の間の富士山
生憎の空で御来光は拝めず。
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生憎の空で御来光は拝めず。
聖職の碑あたりから滝ノ谷に下降を開始する。
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聖職の碑あたりから滝ノ谷に下降を開始する。
源頭は穏やかで素晴らしい雰囲気の場所だった。
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源頭は穏やかで素晴らしい雰囲気の場所だった。
藪から解放されると滝が現われ出す。
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藪から解放されると滝が現われ出す。
標高2270mからの直線から連瀑が始まった。
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標高2270mからの直線から連瀑が始まった。
2150m二俣の右俣滝
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2150m二俣の右俣滝
核心部に入っていく。左岸捲き。沢の向こうに甲斐駒ヶ岳。
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核心部に入っていく。左岸捲き。沢の向こうに甲斐駒ヶ岳。
20m級の滝が幾つも現れた。
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20m級の滝が幾つも現れた。
主に左岸を捲くが、どれも厳しい。
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主に左岸を捲くが、どれも厳しい。
ロープ無く、着実に下降していく。
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ロープ無く、着実に下降していく。
伊勢滝は確認できなかったが、伊勢滝と称される滝の上部には幾つもの滝が懸かっていた。
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伊勢滝は確認できなかったが、伊勢滝と称される滝の上部には幾つもの滝が懸かっていた。
これもその一つ。
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これもその一つ。
下山路の不動滝。登るのは難しそう。
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下山路の不動滝。登るのは難しそう。

装備

備考 無人小屋をアテにしてテントは携行せず。ロープも携行せず。

感想

 二週連続して将棊頭山に立った。その訳は|罐∨棉瑤魯蹇璽廛ΕДけ悗ら離れて静かで、西穂山荘の冬季小屋が解放されている上に一人泊まりができそうだったこと∪莉気論賛Δ糧(いしぶみ)に手を合わせることができなかったからE賁未琉棒滝の沢【滝ノ谷】の源頭が穏やかで興味を惹いたから。宝剣から将棊頭山に至る穏やかな尾根をのんびり歩いてもみたかった。
 5/18(土)下道で駒ケ根まで。無料駐車場に置き、2200円で千畳敷まで。先週同様にスパイク地下足袋で八丁坂のカール状雪渓を登る。乗越浄土から宝剣岳、そして木曽駒ヶ岳へ。将棊頭山までの穏やかな稜線を、カップルを追い抜かないようゆ〜っくり歩いた。西穂山荘は意外にも三組の宿泊者があり、16時には既に就寝中のカップルアリ。これでは泊まれない、山にまで来てお隣さんを気にして生活するなんて私にはできない。小屋を当てにしてテントを持ってこなかった、これで私の外寝んねが決定。小屋の軒を借り、標高2690mでのゴロ寝を敢行する。意外にも寒くはなかった。
 5/19(日) 将棊頭山頂で日の出を待つも、生憎の雲でボンヤリとした朝を迎えた。煙草を巻いて供えて再度、聖職の碑に手を合わせた。さあ、今回のメインである滝ノ谷の下降に入る。源頭で早や這松に突っ込むシーンあり、緩傾斜部を雪に乗って通るには二週ほど遅かった感がある。雪割れも早く、水線通しに歩くには灌木が些か煩い。しかし、標高2300m辺りまでの穏やかな雰囲気は悪くない。周囲の雪解け水を集めたせせらぎの音に耳を傾け、米山さんが同行していたらこの素晴らしい空間を何と表現しただろうかと思った。それを上手く伝えられないことがもどかしい。ただ、沢歩きとしては快適とは言えず、両岸のコメツガシラビソの林内の雪を拾って下降してゆく。標高2270mの、向きと傾斜が変わる辺りから沢らしくなっていよいよ滝が現れ始める。二三あった2150mまでの滝は序の口で、2120m支流周辺から高捲きが悪くなっていく。2100mの15m滝の左岸捲きでホッと一息付けたが以降、益々悪い。2050mからは手の施しようもなく、大きそうな滝の落ち口までギリギリ接近して左岸を捲く、という繰り返しになる。今回もロープの類は一切携行していないため、滑ったらアウトのシーンでは極めて慎重に藪を掴んで横這っていく。花崗岩の滝の、小さくは捲かせてくれない例の高捲きである。沢を登り始めて35年、高捲きにだけは自信があるので泣きこそ入らないがシリアス度はかなり高い。最後の伊勢滝周辺もドカンと捲いて林道へ降り立った際には、久しく感じてこなかった捲きのあまりの充実に巻いて呑んだ煙草と湧水とが美味かった。伊勢滝より上流の黒川左岸は、その右岸とは対照的にやけに傾斜が強く表記されている。伊勢滝はその強傾斜の花崗岩岩盤を割るように垂れた連瀑帯だった。木曽駒ヶ岳を源として広い集水域を持つ浸食の早い黒川と、広くはないが緩傾斜源流部を有する滝ノ谷の浸食の度合いの違いが生んだ今回のゴルジュ状連瀑帯だと想像した。長〜い林道をツッタカ歩いて菅の台まで3時間、この長いアプローチを厭わず今回の滝ノ谷に取り付こうとする沢登り源流マンはまず現れまい。昭和四十年代には登られているはずだが、これほど多くの人達に登られていいる中アにも未だ知られざる空間は残されていた。
 雪の付いたただの夏道歩きも楽しいけれど、不確定な要素を一つでも含めて山に登るとこんなにも充実の度が高まる、それが良く判った今回だった。手応えのある山行と成せて満足した。
※本山行から降りてくるまで「滝ノ谷」のことは知らずにいた。帰宅して登山大系を開いて掲載項と名称があることを恥ずかしながら知った次第。

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コメント

うーむ!ザイルフリーの下降。忘れ物はこれでしたか。スキーで下った黒川の支流に、こんな沢があるのだねえ。
2024/5/22 23:01
おお、黒川滑降してましたか! スキーの世界ではメジャーなルートなんでしょうか? 確かに好ましげな傾斜に見えます。滝ノ谷は、悪かった!
2024/5/23 10:21
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