庚申山・鋸山周回(コウシンソウ観賞)
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- GPS
- 12:23
- 距離
- 26.3km
- 登り
- 2,446m
- 下り
- 2,433m
コースタイム
- 山行
- 11:06
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 12:20
天候 | 晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
銀山平登山者用駐車場利用 |
コース状況/ 危険箇所等 |
銀山平→一の鳥居: 05:19 06:17 0:58 駐車場を出てすぐの林道入口のゲートで関係車両しか通行不可のため車を気にせず歩ける。途中まで舗装だがやがてダートになる。晴れていたが、数ヶ所、水溜まりがあった。落石により路上に石が散らばっていたりする。殆ど登っている感覚もないくらいの緩やかな傾斜。ダート、傾斜がきつくない所まで自転車で来たのか、道路脇に駐輪しているのも見られた。 一の鳥居→庚申山荘: 06:21 0:04 07:35 1:14 2:12 0:04 林道を離れ、登山道に入る。登りとなるが、まだやさしい登りである。古くから使われて来たのを思わせる、何丁目(1丁≒109m?)を示す石標がついている。登山道にはピンクテープ以外に、赤と黄色で塗り分けた四角のプレート(日光マーク?)がついており、こころ強い。夜間にはヘットライトの光を反射するためより目立つとのことだ。沢沿いに進み、何度か沢にかかった橋を越えながら進んで行く。一度、ぬかるみに気を取られ、慌てて踏み跡をトレースしたところ、登山道を外れて違った方に進みかける場面もあった。踏み跡も薄くなり、ピンクテープや日光マークも見あたらず、Geographicaで確認すると、道を逸れていたことがわかった。引き返して確認してみると、なんということはない、倒木が塞いでいるとはいえ、その後ろには日光マークがついており、またすぐのところにちゃんとした橋も架かっているではないか。足元の地面、踏み跡ばかり見て進むと危ないことを再認識した。 庚申山荘は、 庚申山荘使用停止 施設の不具合が判明したため、 しばらくの間、ご利用できない 状態です(緊急非難を除く)。 大変ご不便をお掛けいたしますが、 ご理解のほどよろしくお願いいたします。 日光市 足尾観光課 ということです。 しばらくがいつまでか気になるところだが、来年いっぱいともきくので、皇海山は、暫くは、なかなか行きにくい山になってしまうことになる。 庚申山荘→庚申山: 07:43 0:08 0:12 09:06 1:23 3:35 0:12 庚申山荘から庚申山へは、一の鳥居から来た道を少し引き返したところにある分岐を左手方向に進むことになる。庚申山荘に来たときと同じ方向に進むと、天下見晴、六林班峠に行ってしまう。いよいよここから先は急な登りになってくる。所々、手を使って登るところも出て来る。木々は綺麗で、草花も多くみることができ、飽きがこない、楽しんで登れるところだ。急なだけに、標高を稼ぐペースも上がる。お山巡りコースとの合流箇所を過ぎてしばらく登り、少し登山道から右に外れた岩壁の岩肌に、ここまでにたくさん見られるユキワリソウ/コウシンコザクラに混じって、コウシンソウが咲いているスポットがあった。既に先客もおり、20分近く写真撮影、鑑賞を楽しんだ。庚申山山頂手前は緩やかな稜線歩きとなる。 庚申山→鋸山: 09:11 0:05 3:40 0:12 09:20 0:09 0:21 12:08 2:48 6:28 0:21 ここから鋸山まで、鋸11峰のピークを超えて行く。庚申山山頂は木々に阻まれ見通しはない。数分進むと右手に視界が開いた展望スポットに出る。小休止はこちらがよい。 第1峰:庚申山(1892m) 09:20 第2峰:御岳山(18??m)? 09:31 0:11 0:11 第3峰:駒掛山(1808m) 09:50 0:19 0:30 第4峰:渓雲岳(1800m) 10:02 0:12 0:42 第5峰:地蔵岳(1810m) 10:06 0:04 0:46 第6峰:薬師岳(1910m) 10:36 0:30 1:16(含小休止) 第7峰:白山(1910m)? 10:45 0:09 1:25 第8峰:蔵王岳(1940m) 11:29 0:44 2:09(含核心部) 第9峰:熊野岳(19??m)? 11:53 0:24 2:33 第10峰:剣ノ山(1980m) 12:?? 0:?? 2:?? 第11峰:鋸山(1998m) 12:08 0:15 2:48 2、7、9峰の標高は事前にわからず、現地で確認しようと思ったが、山頂標識には山名のみで標高はかかれておらず、わからないままとなった。実際のピークもなだらかなところは標識がないと認識出来ないものもあった。また、地図上にプロットしていたピークとは違う箇所に標識があるものもあった。蔵王岳や熊野岳は切り立った岩の途中に標識がついていたりして、あまり山頂標識とは言えないものになっている。険しい岩場の連続かと身構えていたが、薬師岳あたりまでは適度な下り、笹原で木々が薄い峠、適度な登り、時々視界が得られるピークを繰り返して行く、楽しい稜線歩きという感じ。蔵王から先に、少し長めの鎖が設置してある切り立った岩場があり、ここが本コースの一番の難所になっている。一名ずつの通過となるため、鋸山に向かうもの、庚申山に向かうものが出会うと、渋滞が発生してしまう。それまでほとんど登山者と出会うことなく進んで来たが、ここで、登り客を数名待ち、下りでも、先客を数名、また途中後ろから来た、皇海山を目指す方々に先を譲ったりしていたので、5名のパーティーで来ていた我々はかなり足止めを余儀なくされてしまった。皇海山を目指す方々は予想以上にピストンを選んでいるようで、ここを通過するのに場合によってはかなり時間を消費してしまうことも含んだ計画としておいた方がいいだろう。なぜか10峰の剣の山だけ、確認を逃してしまった。気づかないまま巻いてしまったのだろう。次回の宿題である。 このルートでは、落石などによる危険も予想されるため、ヘルメットの着用を強く推奨する。鎖場もあり、滑り止めの効く手袋の着用も必要だろう。忘れていけないのはトラロープ!体重を預けて登る方もいるのだろう、中には突き出た岩との摩擦により断裂寸前のものもあった。下から軽く引っ張ったくらいでは判別不能。トラロープは極力頼りにせず、やむを得ず掴む場合も、いつ切れてもおかしくないという予想の上で対処する必要がある。(今回、気が付いたその場で切断すべきだったのかどうかと、後になっても悩んでしまっている) 鋸山→六林班峠: 12:36 0:28 0:49 13:20 0:44 7:12 0:49 事前の情報では熊遭遇の可能性が大きいとのことだったため、熊鈴を鳴らしながら通過した。(初めての実践投入σ(^_^;)。なだらかな稜線歩きが続く。背丈のある熊笹に覆われた登山道を進むことになる。覚悟していたほどには険しいものではなかったが、それでも、区間によっては背丈を越す藪の中を進む場面もあった。露が残っている場合には雨具やゲーターを使うとよいかもしれない。登山路を隠す熊笹だけでなく、葉が削ぎ落ちた茎だけの熊笹が、登山路を覆うように倒れている箇所があって、斜面との向き次第では靴底がスリップして転倒の危険を感じる所があった。目の前を覆う藪の足元に倒木や横から突き出た木の根などが隠れていたりするため、慎重に進む必要がある。 六林班峠→庚申山荘: 13:26 0:06 0:55 15:51 2:25 9:37 0:55 藪こぎは六林班峠までで終わるが、ここから先は、とにかくひたすら単調なトラバースが継続する。谷では少し下って沢を越し、少し登ってまき道を歩くというのを繰り返す。高度は殆ど変わらないまま山肌をトレースして行く。谷側に転倒すると深い谷への滑落となるため気は抜けない。体力的により精神的に負担がかかる区間。崩落した谷を超えるポイントが一箇所ある。トラロープが張られているので、場合によってはクライムダウンで通過することになる。次第に高度も下がって来て、樺平に着くと、景色に変化が出て嬉しくもある。何度か渡渉を繰り返す沢もあるので、浄水器などを準備していれば水分確保も可能だろう。長い工程なので水分の消費も嵩むので、計画的に準備するといいだろう。 庚申山荘→一の鳥居: 16:00 0:09 1:04 16:52 0:52 10:29 1:04 一の鳥居→銀山平: 17:43 0:51 11:20 1:04 山行:11:20 休憩:1:04 合計12:24 山行にはコウシンソウ鑑賞、核心部渋滞待ちを含むので、実際は30〜40分は山行が短く、休憩が長い感じ。 事前予想では、山行11:40を想定していたので、1時間弱早く動けたようだ。前日、駐車場着で仮眠の後、2:00〜3:00くらいに銀山平を出発すれば、皇海山まで日帰りでの山行計画も組める可能性が見えて来た。もちろん庚申山荘が使用出来て1泊2日の工程を組めば、無理のない山行も充分可能だろう。 銀山平コース(事前予想(左)と実際かかった時間(右)) 銀山平 70m(1:10) 0:58 一の鳥居 80m(1:20) 150m(2:30) 1:14 2:12 庚申山荘 70m(1:10) 220m(3:40) 1:23 3:35 庚申山 140m(2:20) 360m(6:00) 2:53 6:28 鋸山 60m(1:00) 420m(7:00) 0:44 7:12 六林班峠 150m(2:30) 570m(9:30) 2:25 9:37 庚申山荘 70m(1:10) 640m(10:40) 0:52 10:29 一の鳥居 60m(1:00) 700m(11:40) 0:51 11:20 銀山平 |
写真
駐車場は満車状態
他の車の出入りを妨害しないように空いたスペースの端に寄せて駐車した。
コウシンソウの季節だと5時だと遅過ぎだったようだ。
準備を整え登山を開始する。
庚申山(お山巡りコース)2.4KM
お山巡り崩落あり
お山巡りコース(時計回り)の入口付近で崩落箇所があるため通り抜けできません。
となっている。
地形図でコウシンソウ自生地(特)とされている箇所はお山巡りコースの途中にあり、コウシンソウ観賞目当てだとすると、引き返すのを覚悟して入って行くしかないのかも。
我々は先を急ぐので庚申山荘に進む
鋸山到着
(15分)
皇海山の道標
あれ???
鋸十一峰の10
剣ノ山
を抜かしてしまっている!
簡単だろうと気を抜いていたら見逃してしまった。
次回の宿題が出来てしまったσ(^_^;
さすがに、既に7時間行動しているので空腹になっている
他にも休憩中のパーティーが数組
不思議だったのはザックだけ放置してあったこと。此処から皇海山まで、デポして向かっているようだ。コースタイムで往復2:50はあるはずだが、少しでも身軽に行動したいとのことだろう。
自分も次回は皇海山まで行くつもりだが、せめて峠くらいまでは持って行きそうな気がする。
鋸山への移動中はよく見えていた皇海山だったが、いざ鋸山に着いてみると、雲に隠れてしまっていた。休憩終わり近く、少し雲が晴れたタイミングで記念撮影を行った。個人的に山頂記念撮影を撮ってもらった。
他に数組の先客あり。
我々と同じ男性3名、女性2名のパーティーを見かけなかったかと1人の男性からたずねられた。
11時台に皇海山に到着の連絡以降、まだ戻って来ないのを心配しているようだ。
我々は皇海山には行っておらず、12:40頃、鋸山を出て来て、3:20程かかって、庚申山荘に着いたところなので、まだもう少しかかるのではと伝えた。
少し寒そうに見えた。無事に合流出来たかなぁ。
小休止を終え、下山を再開する。
こんな処でさえ、道を外れてしまうこともあるので、注意しなきゃだ。
感想
A先輩が企画した鋸山計画に参加させてもらうことに。計画書が送られて来て、初めて鋸山や庚申山、皇海山を知ったような次第。実際にヤマレコで計画に落としてみると、なかなかにハードなコースのようだった。これは、少し気合いを入れて事前情報を仕入れておいた方がいいかもと、普段は山行前にはあまり視ることがないYouTubeなぞをみたり、ヤマレコの山行記録を読んでみたりし始めた。すると、今回不参加のM先輩からコウシンソウの情報と共に、ご自身の10年程前の山行記録、その他、コウシンソウ観察の参考となる山行記録など貴重な情報を頂いた。コウシンソウは岩肌に咲く、小さく目立たない花のため、意識して探さないと見逃す可能性が高い。コウシンソウの写真を目に焼き付けて参加者5名の目を使って必ずや見つけて欲しいとの励まし(厳命?)を頂いた。メンバーのMさんはちゃんと予習して来ており、こころ強い。自分もヤマレコのログからGeographicaのマーカーに落として、皆に共有するなど、可能な準備を済ませて挑んだ。すると、かなり容易に鑑賞スポットに着くことが出来た。M先輩はもちろん、ヤマレコを残してくれた方、そしてGeographicaの驚く程の有能ぶりに感謝しかない。それほど興味がある方ではないA先輩も、熱心に見入る我々を温かく見てくださり、助かる。
山行の方は、我々のように鋸山周回で帰る登山客は極々稀で、鋸山まで来る者は、皆さん、皇海山を目指しているようだった。あるいは、コウシンソウ目当ての方々は庚申山までで引き返し、わざわざ鋸山まで足を伸ばすこともないようである。私自身も、いざ計画を作り初めてみると、皇海山まで行かずに帰るなど、有り得ないくらいに思えて来た。したがって、当然、山行計画は皇海山まで行くAプランと、A先輩の計画通り鋸山までで引き返すBプランを用意し、消費時間の事前予想を立て、鋸山山頂に9:00に着けば、常識的な時間内で日帰り可能。これが11:00なら、最後は暗くなるかも知れないがなんとか日帰り可能。しかし、その時間を過ぎたら、絶対、鋸山から先には行くべきではないとの結論を持って臨んだ。しかし、いざ登山口に向かって車を走らせると、そんな欲張った考えの者は私ばかりで、皆さん鋸山までで引き返すことしか想定していないようだった。あまりの温度差にいささか拍子抜けした格好だが、皆の話を聞いているうちに、自分の欲の深さに恥ずかしいばかりだった。今回は、下見だと頭を切り替え、それでも、かなりのハードな工程のはずなので、何とか首尾よく工程を終えれるように、そして次回に繋がる成果(実際の経験やデータ)を得られたらと考えた。リーダーのA先輩を先頭に進んで行くが、決して無理をせず、安全に、無駄のない休憩や行動のおかげで、気持ちよい山歩きを心から楽しむことが出来た。皇海山コースを行く他の登山者との話しの中で、もう一度、このコースを歩くのを楽しみにしているようなことを言うと、一様に驚いた顔をして、自分はもうこりごりだ。おそらく二度と来ることもないだろうといった反応が返って来た。思い返してみるに、仮に自分たちが、単に皇海山登頂を目的として、無理を推して歩いたとしたら、おそらく同じような感想を抱いたのではないかということ。本来、登山などというものは、好きで行くのであって、それは、登山そのものを楽しむことが出来なきゃもったいないのではないかという思いを強く意識するようになった。考えてみると、A先輩と行く山行は、いつも楽しいばかりだったという印象がある。自分の今後の山行計画を考える際に、今回の気づきは大きな影響があると思う。
JOJYRさん
ご訪問、コメント下りありがとうございます。少しでも参考になることがあれば幸いです。田中陽希さんの放送でも危険なロープがあったのですね。断裂寸前のトラロープに遭遇した際、登山者としてどう対処すべきか難しいと感じています。いづれ、破断は目に見えており、どなたかが大事故に遭ったとしたら、やりきれない残念な気持ちを抱えてしまうことを想像するので、その場で切断すべきだったのかどうかと悩みます。設置された関係者に任せるのがよいのか。簡単に報告出来るような仕組みが望まれるところです。
ソロではなく、グループで登る時は、自分は写真を撮ることもあり、最後尾から着いて行くことが多いのですが、ルート確認が疎かになりがちな傾向があるので反省しています。
おっしゃる通り渡渉時は事前に沢に下る前、まだ降りた先が見えているうちにしっかりルート確認する事で迷うことなく安全に通過出来ることを実感しています。
私も遠からず、12峰の山頂を踏むことを考えています。
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