爺ヶ岳(柏原新道往復)
- GPS
- 10:25
- 距離
- 14.2km
- 登り
- 1,620m
- 下り
- 1,619m
コースタイム
天候 | 晴れ後曇り、一時雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
扇沢から車道を歩くこと15分ほどにある柏原新道登山口に仮設テントがあり そこにスタッフさんが一人いて登山届の記入を促しています。 登山口周辺には駐車スペースが結構あります。 柏原新道は種池山荘まで1000メートルほど標高を稼ぐなかなかの急登ですが 初心者にも歩き易いよく整備された道です。 途中ガレ場のトラバース(残雪あり)もありますが、アイゼンは不要、落石に注意を払いながらさっと通過します。 行き交うことができないので、登りと下り、譲り合って通過することになります。 種池山荘と爺ヶ岳南峰間には雷鳥がいました。 地図上では中峰(2669.8メートル)が山頂扱いでした。 南峰と中峰の間はお花畑があり、コマクサを観ることができました。 |
写真
感想
各地でゲリラ豪雨なるものが猛威を振るう中、確実に日本列島は梅雨明けに向かっていた。
そんな週末。ga-koさんの初「日本アルプス」を兼ねて、自分にとっても今シーズンの「日本アルプス初め」に爺ヶ岳に行くことにした。
なぜ爺ヶ岳なのか・・・5月に九州で祖母山に登ったからではない(笑)
自分も行ったことがない、初心者にも歩き易い、日帰りできる、それでいて流石!日本アルプスと思わせることができる・・・
山地図と睨めっこすること数日、柏原新道からの爺ヶ岳がもっとも条件がよいと分かった。
アクセスも新宿からの高速バスで明け方に扇沢に降り立てる。大町温泉に宿をとり、翌日には黒部ダムを観光することにした。
天気予報は(17日の)前日の朝まで雨マークが付いていた。場合によっては先に黒部ダム、翌日に山歩きにすることも考えた。
が、16日の昼になると天気予報は晴れマーク、やや降水確率は高いものの、どうも梅雨明けらしい。
仕事を定時に切り上げ、一度帰宅してすぐに品川に向かう。
ここで山手線に乗り換えて新宿に向かうのだが、デカイ荷物を持った登山者2人は完全に浮いてる存在。邪魔者。
しかも大崎駅で人が線路に降りたとかで暑く狭い車内で7分ぐらい待たされた。
新宿駅から高速バスターミナルは地味に遠く、着いた頃には2人ともクタクタ。
バスに乗れば乗ったで、エンジンかかってないのでエアコンなし。暑い。
大汗かいてちっとも「さわやか」じゃない信州号はようやく扇沢に向かう。
明け方気になる天気は・・・車窓からは稜線がハッキリ見える!やった!晴れた!
扇沢のターミナルには5時30分ちょっと前に到着、要らない荷物をコインロッカーに預け、飲み水を補給してその他色々やって出発。
扇沢ターミナルから柏原新道の登山口までは10分程度歩くことになる。下りで調子はいいが、帰りを思うと嫌になるかも。
登山口周辺には既に車が沢山駐まっている。少し登山口を入ったところにはテントが一張り、登山届を記入するようにスタッフさんが一人いた。
ga-koさんに書いてもらって、スタッフさんに写真をお願いして出発。
柏原新道は標高1350メートルから種池山荘2450メートルまで1100メートルも登るなかなかの急登。
しかし事前情報ではとても歩き易い道であることが分かっていた。果たしてその通りで、つづら折りになった道はよく整備されている。
暑いには暑いが、低山のそれとは全く違う。登りが続くと不機嫌になる?ga-koさんも眺めの良さも相まってご機嫌に登る。
種池山荘まで結構休憩したり写真を撮ったりしながら登ったが、コースタイムよりも早く着いた。
途中、ガレ場のトラバースが2カ所、まだ雪が残っていたが、そういう箇所も難なく通過できた。
普段平地で生活して山歩きもままならなかったga-koさん、よくぞ登ってこれたと褒めてあげたい。
山荘には寄らずに爺ヶ岳山頂を目指す。さすがに柏原新道を登ってきた体には堪える登り。
自分も普段より数キロ重いザックを背負っているので、言うほど余裕もない。何とか励まして(誰がハゲやねん)山頂に到着。
って地図で調べるとそこは南峰。正確には爺ヶ岳のピークではない。
それほど広くない山頂には結構人がいて、そのうち1グループの男女は声が大きい。
なぜそこまで大きい声を出さないといけないのか分からないが、とにかく周りに聞こえるように会話している(><)
居心地が悪いけど、お腹も減っているしここで休憩することにした。グループからは出来るだけ離れて。
今回はフリーズドライの食事。実は賞味期限が迫っているもので、単独が多い自分は面倒で買ったはいいが食べずに保管したままだった。
いい機会なので、ga-koさんと片付けることにした(笑)
食事を摂っていると高速バスで眠れなかったことや仕事の疲れが出てきてお互い少し無口になる。
日射しは強烈で長袖に着替えて良かった。なぜか今回は日焼け止めを塗ってなかったのは反省点。
南峰は360度のパノラマ・・・と言いたいところだが、山荘に着くあたりから周囲の山々には雲がかかってきていた。
爺ヶ岳も例外なく、日射しが遮られるのは嬉しいが、眺望は悪くなる一方。剱岳方面はまだ雲がなく、棒小屋沢(十字峡にそそぐ)もハッキリ見下ろせた。
雲行きが怪しくなる中、とりあえず爺ヶ岳の山頂たる中峰に登ることに決めて一旦南峰を下る。
すぐにお花畑が広がり、植生保護のロープが張られる先にはコマクサが。植生が好きなga-koさんは興奮気味。写真を撮り撮り進む。
中峰への登り返しは僅かなものだが、それでもキツイにはキツイ。山頂は誰もいない、みんな鹿島槍方面に行ってしまったようだ。
何枚か写真を撮って下山、先ほどのコマクサを自分も撮影。あとでツイッターで公開したらコマクサは「駒草」と書き、姿が馬の頭に似ているからと知る。
高山植物の女王様らしいが、ウマヅラとは・・・
南峰を巻いて下山する途中から雨がポツポツ。いよいよ来たか!と気持ちが暗くなる。
が、自分が慌てて合羽を着ると雨が止むという変なジンクスがあり、断続的にポツポツ降る程度なので着ないでいた。
山荘への道すがら、雷鳥に遭遇。距離も近い。ga-koさんはここでも興奮気味。物音たてたり大声出しては駄目、と注意する。
二人でそおっと近づいてカメラに収めた。あの可愛くない鳴き声も聞かせたかったけど鳴いてくれなかった。
駒草に雷鳥、日本アルプスを堪能する二人にいよいよ雨が降ってきた。それでも合羽を着ない二人、折り畳み傘で凌ごうとするも雨脚は強くなる。
観念して合羽を着る。久しぶりのストームクルーザー。しっかり水も弾いてくれた。
しかし思った通り、山荘に近づく頃には雨は小降りに(苦笑)山荘でお約束のバッチをゲットン!種池山荘の種池たる「種池」を見てから下山開始。
雨は完全に上がったとは言えないが、合羽は不要な程度。暑くなって脱いだ。
その頃から登山道には人懐っこい虫さん達がブンブン。止まると直ぐに群がられる。ga-koさんの目に怒りの炎が浮かんでくる・・・
基本的には自分が先導していたが、ちょっとしたきっかけでga-koさんが前になり下るようになった。
驚いたのがその速さ。先行者をガンガン抜いて行く。本人曰く虫にたかられるのが嫌だったからと言うが、そのスピードはかなりのもの。
また、本人曰く、スピードを殺しながら歩くためとのことで、腰を落としてカクカクと下って行く姿はどこか滑稽。
思い出したのは昔の「アシモ」の歩き方。そっくり(笑)
しかしながら登ってくる人とのすれ違い時には、呼吸が分からないらしくてどうにも停滞してしまう。
登り優先と言えども、登っている人からすれば譲られてペースを乱すのは困るはずなので、ある程度は下りが先んじることが普通。
ここは慣れた自分が先になり、ga-koさんの速さを背中に感じながら高度を下げた。
とにかく虫さんが嫌なので、休憩らしい休憩もせず写真も殆ど撮らないで登山口まで急行してしまった。
登山口から扇沢ターミナルまでの登りは、行きに覚悟していたとは言えやはり長くてきつかった。
飲み水を補給する場所には行きには気付かなかった「タワシ」がかかっていた。登山靴は仕舞って家に送るつもりの二人には助かった。
コインロッカーから荷物を出して、タクシーで本日のお宿に移動。
ga-koさんには初めての日本アルプス、眺望はそこそこだったが高山植物に雷鳥と満足してもらえたようだ。
自分もやや重い荷物だったが、全く足に違和感なく登れて降りられたことに満足。
お疲れ様でした。
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