北ア・有明荘から裏参道経由で有明山往復
- GPS
- 05:50
- 距離
- 7.3km
- 登り
- 1,082m
- 下り
- 1,079m
コースタイム
- 山行
- 5:00
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 5:50
天候 | 晴れのち曇りのち小雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
<ゆき> 有明山神社526=602有明荘 <かえり> 有明荘1233=1304有明山神社 |
コース状況/ 危険箇所等 |
途中からトラヴァース気味となり、アップダウンが激しくなるため、思いの外、時間がかかる。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
アームウォーマー
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
靴
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
飲料
ライター
地図(地形図)
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
時計
携帯
タオル
スパッツ
サングラス
携帯トイレ
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感想
秋分の日の振替休日の9月23日に、有明山に行って来た。有明山は、信州大学松本ワンダーフォーゲル部を不本意な形で脱退した私が、ソロの登山者として1989年に活動を再開するにあたりテントやシュラフなど必要な山道具一式を買い揃えてから一番最初に挑んだ思い入れのある山。当時はJR大糸線の信濃松川駅から徒歩で馬羅尾コースに向かったはいいものの、悪天候に阻まれ、途中でビバーク。登頂を果たせず、翌日そのまま引き返した「因縁の山」である。当然、在学中はリヴェンジの機会を狙ってたけど、その機会も無いまま卒業してしまい、さらに登りに行かないうちに馬羅尾コースは荒れに荒れ、今やヴァリエーション・コース扱いとなっている。今回35年ぶりに有明山を目指すにあたって、馬羅尾コースを取ると返り討ちを喰らいそうだったので、現在の自分の身の丈を弁えて裏参道コースの往復とした。馬羅尾登山口は、雨引山に登った際に再訪したしな(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4991384.html)。表参道コースも検討したけど、難易度が高そうなので、次回以降に試すことに。
35年もの間、有明山を放ったらかしにしてたのは、登山口となる中房温泉界隈の駐車場事情が悪いから。秋分の日三連休は天候がイマイチだったから、9月22日の夜に安曇野市のホームページの「登山者駐車場情報」(https://mt-parking-info.azumino-e-tabi.net)の中房登山口駐車場が「空車」になってるのをみて「クルマで中房まで行ける!」と考え、有明山に登るまたと無いチャンスと思ったけど、寝てる間に「空車」から「混雑」に変わり、『キャラメルハウス』(自宅)を3時に出発し、5時半前に有明山神社前に着いたら交通整理員が中房温泉に向かうクルマをみんな有明山神社の駐車場に誘導してる…(汗)。中房登山口駐車場は、すでに、満車…(泣)。クルマを入れたのが、ちょうど有明山神社登山者用駐車場からバスが発車する直前。本来なら、次の6:56発の便まで待たなければならなかったところ、1人空きがあるというので、慌てて支度して無事、バスの乗車に成功。6:05頃には、有明荘の前で下車してた。慌ててバスに乗ったため、まだ朝食も喰ってなかったので、有明荘の物置の前でミニカツ丼弁当喰ってから、6:13に有明荘を出発。
満車となった第3駐車場の奥まで進むと、有明山の登山口がある。登山口からしばらくは車道の幅を持った広めの道。大昔はクルマが入ったかもしれない。そのうち、両側から雑草に侵食され始めて、フツウの登山道の道幅に。前日の雨のせいか、ササの葉には水滴が残っており、5週前に登った坊主山で草露で全身ズブ濡れになった悪夢を思い出す…(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7150850.html)。三段の滝分岐まではフツウの遊歩道だけど、分岐から先は本領発揮。ロープがアタリマエの急坂が続く。標高1,800 m手前で尾根に乗ったところで有明荘から約1時間経ったので、休憩。休憩を終えて、さらに尾根を進む。このまま尾根通しに行ってくれたほうがラクなのかもしれないけど、我らが裏参道は尾根の東側へトラヴァース気味に進んで行く。足許が不安定だったり、鎖場があったりするうえ、一旦大きく沢筋に下りて上り返す箇所が何ヶ所かあったりして、思うように先に進まない。一番大きく下る箇所の鎖場では、ザックの左右のポケットに入れてたペットボトルが岩と擦れて両方とも落下するハプニングも…。幸いなことに途中で止まってくれたので、1滴も飲まないうちにペットボトル飲料が奈落の底に…というサイアクな事態だけは回避…(汗)。標高差だけ考えたら、さっき休憩したところから1時間プラスαで頂上に着くハズだったけど、1時間を大幅に超えてもまだ古びた八合目標識…。しょうがないので、ここで休憩。先週、山梨県の岩殿山に登りに行った時(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7242285.html)に泊まった富士河口湖町の登り坂ホテルでサーヴィスでもらった「登飴」をここで舐めてると、登頂を済まされた男性ソロとすれ違う。この日山中で初めてみた登山者。
10分ごとに標高差約50 m登るペースで歩木、古びた九合目標識を過ぎ、やがて木々の間から東面の景色がみえ始める。頂上に着いた時に晴れてる保証が無いので、木々が写り込もうとも写真を撮る。『ヤマレコMAP』のアプリが表参道との合流が近いことを知らせてからひと登りで、金属の鳥居が立つ北岳の祠に到着。頂上の三角点はもう少し先なので、そこを目指す。9:12に有明山の頂上に到着。頂上で燕や大天井や中央アルプスや南アルプスや浅間山や安曇野の写真を撮ってると、中岳・南岳を往復された登山者がひとり通過。せっかくここまで来たんだから、南岳に向かう。頂上から少し南い下ると、常念山脈側がスッキリ見渡せる岩場に出た。素晴らしい絶景だけど、足元に注意。中岳に向かうと、女性ソロとすれ違う。この日3人目の登山者だ。中岳にも祠があり、さらに南岳に向かう。中岳には「南岳へ往復30分」という標識があり、「そんなにかかるワケないだろう」と高を括ってたけど、結果から言うと往復に正味22分かかってるから、強ち間違いではない…(苦笑)。
中岳の祠から少し進むと松川村側の奥宮がある。細かいアップダウンを経て、9:38に南岳の祠に到着。ここでミニ唐揚げ丼を喰ったけど、いつの間にか頂上の周りは真っ白…。下山の際に、10:05に有明山の頂上を通過したけど、ほんの40分ほど前にみえていた絶景はどこへやら。すっかり真っ白…。北岳の鳥居からは表参道や馬羅尾コースに下りるようなマネはせずに、往路を忠実に下る。先ほどまでの青空はどこへやら、薄暗いなか足元の不安定な道を下る。さっきぺットボトル2本を危うく失いかけた難所付近で夫婦と思われる高年ハイカーとすれ違う。南岳を出発して1時間以上経過した頃、水がチョロチョロ流れる箇所を横断したので、その「水場」で休憩。飲むモノを飲んで空になったペットボトルを流れの下に置いておいたら、そんなに時間もかからずに満水になった。南アルプス茶臼小屋手前の水呑場より水量多いんじゃないの?(苦笑)
尾根に戻り、しばらくは尾根上の比較的緩い下り。尾根を離れてロープだらけの激下りが続く。何度か滑って尻餅をついたものの、「命に関わらない箇所であれば何度転んでもOK。ズボンがドロで汚れて帰りのバスに乗車拒否を喰らわない程度なら」というのが私の考えのため(苦笑)めげずに下ってくと、先行する下りの登山者に追いつき、追い抜く。まだ姿をお見かけしたことがないかただったので、有明山頂上で引き返して南岳まで行ってないか、表参道など別ルートで来られたかただろう。この日山中でみかけた登山者は合計6名。200名山の割には、少ない? 三段の滝分岐に出て急坂が終わってホッとしたのも束の間、細かい雨が降り始め、登山道両脇のササの葉を濡らす。ここまで来て全身ビショ濡れはイヤだ!…という願いが通じたのか、雨は本降りになること無く、12:03に無事に有明荘前のバス停に到着。次の穂高駅方面のバスは12:33発なので余裕シャクシャクだけど、有明荘で温泉に入るには時間に余裕が無いので、温泉には入らずバスを待つ。中房温泉からすでに満員のバスが来るのでは?…という不安も杞憂で、それなりの空席があり、難なく有明山神社の登山者用駐車場まで戻った。
有明山は「信濃富士」という異名を持つ。富士山の他に、全国にある「ふるさと富士」を羊蹄山(蝦夷富士)、岩手山(南部の片富士)、黒姫山(信濃富士)、蓼科山(諏訪富士)、戸倉山(伊那富士)、高爪山(能登富士)、南保富士、富士写ヶ岳、荒島岳(大野富士)、青葉山(若狭富士)、尾張富士、大山(伯耆富士)、伊予富士、開聞岳(薩摩富士)などこれまで登ってるけど、こんなに途中にアップダウンがある山は無かった。したがって、私は有明山を「富士」とは、頑として認めない!
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