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Yamareco

記録ID: 7297155
全員に公開
アルパインクライミング
槍・穂高・乗鞍

北アルプス 穂高 岳沢 滝沢大滝登攀

2024年09月28日(土) ~ 2024年09月29日(日)
 - 拍手
がんちゃん その他1人
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
17:20
距離
20.0km
登り
1,884m
下り
1,888m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
4:41
休憩
2:11
合計
6:52
7:07
8
9:16
9:19
7
9:26
9:45
89
11:14
11:40
46
12:26
13:27
19
13:46
13:53
3
13:56
宿泊地
2日目
山行
6:14
休憩
4:13
合計
10:27
5:34
19
宿泊地
5:53
9:03
206
12:29
13:19
41
14:00
14:05
36
14:41
14:42
33
15:15
15:18
3
15:21
15:24
19
15:57
4
天候 2日とも曇り
過去天気図(気象庁) 2024年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車
1日目は短いアプローチのみのため、あかんだなから適当に6時頃のバスに乗車
コース状況/
危険箇所等
岳沢小屋からも視認できアプローチは明瞭。ただし雪渓の状態のよる。今回は雪渓がないので岳沢を単純に歩くだけ
その他周辺情報 お気に入りの平湯の湯で汗を流した
むかう
2024年09月28日 07:08撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
9/28 7:08
むかう
明神ぼろぼろや
2024年09月28日 07:11撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
1
9/28 7:11
明神ぼろぼろや
開けたところで寝転がって休憩
2024年09月28日 09:29撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
1
9/28 9:29
開けたところで寝転がって休憩
岳沢、みえてきた
2024年09月28日 11:10撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 11:10
岳沢、みえてきた
人はそこそこいた
2024年09月28日 11:37撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
9/28 11:37
人はそこそこいた
2024年09月28日 11:37撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
9/28 11:37
テント場からもよく見えてテンション上がる
2024年09月28日 12:09撮影 by  Canon PowerShot G5 X Mark II, Canon
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9/28 12:09
テント場からもよく見えてテンション上がる
2024年09月28日 12:11撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 12:11
結構ガスったり取れたりした
2024年09月28日 12:17撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
9/28 12:17
結構ガスったり取れたりした
大滝下段の偵察、やばそう
2024年09月28日 12:29撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 12:29
大滝下段の偵察、やばそう
正面の岩質はそこそこ硬く、脆いという感じではない
2024年09月28日 12:29撮影 by  Canon PowerShot G5 X Mark II, Canon
1
9/28 12:29
正面の岩質はそこそこ硬く、脆いという感じではない
#今日のおいなりさん
2024年09月28日 12:34撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 12:34
#今日のおいなりさん
右岸よりから見ると印象が変わる
2024年09月28日 12:49撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 12:49
右岸よりから見ると印象が変わる
右岸に乗り上がり偵察。よく見ると残置ハーケンが散見される。
2024年09月28日 12:51撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 12:51
右岸に乗り上がり偵察。よく見ると残置ハーケンが散見される。
残置ハーケンこそが弱点で、それ以外のラインは到底登れそうにない
2024年09月28日 12:52撮影 by  Canon PowerShot G5 X Mark II, Canon
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9/28 12:52
残置ハーケンこそが弱点で、それ以外のラインは到底登れそうにない
左岸側の柱状節理
2024年09月28日 12:53撮影 by  Canon PowerShot G5 X Mark II, Canon
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9/28 12:53
左岸側の柱状節理
そのライン無理だろといったリスにも残置が見受けられるが恐らくその先は無理。先人の遺構だ
2024年09月28日 12:53撮影 by  Canon PowerShot G5 X Mark II, Canon
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9/28 12:53
そのライン無理だろといったリスにも残置が見受けられるが恐らくその先は無理。先人の遺構だ
2024年09月28日 12:54撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 12:54
中間部の凹各にはハーケン連打
2024年09月28日 12:54撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 12:54
中間部の凹各にはハーケン連打
2024年09月28日 13:02撮影 by  Canon PowerShot G5 X Mark II, Canon
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9/28 13:02
2024年09月28日 13:03撮影 by  Canon PowerShot G5 X Mark II, Canon
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9/28 13:03
2024年09月28日 13:06撮影 by  Canon PowerShot G5 X Mark II, Canon
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9/28 13:06
2024年09月28日 13:06撮影 by  Canon PowerShot G5 X Mark II, Canon
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9/28 13:06
2024年09月28日 13:07撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 13:07
真下から。やばい
2024年09月28日 13:16撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 13:16
真下から。やばい
2024年09月28日 13:17撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 13:17
2024年09月28日 13:19撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 13:19
2024年09月28日 13:20撮影 by  Canon PowerShot G5 X Mark II, Canon
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9/28 13:20
テントに戻りダラダラする
2024年09月28日 14:04撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
9/28 14:04
テントに戻りダラダラする
ギアを並べて確認
2024年09月28日 14:30撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 14:30
ギアを並べて確認
岩瀬た寝た
2024年09月28日 15:20撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/28 15:20
岩瀬た寝た
大滝下段1ピッチ目リード、まずはA1で離陸
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大滝下段1ピッチ目リード、まずはA1で離陸
凹角でピッチを切ってフォローを迎えた
2024年09月29日 08:08撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 8:08
凹角でピッチを切ってフォローを迎えた
2024年09月29日 08:19撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 8:19
ここはなんだかんだA1せずにフェイスからいけた
2024年09月29日 08:55撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 8:55
ここはなんだかんだA1せずにフェイスからいけた
中段は簡単。右岸側のとこを歩く
2024年09月29日 09:26撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 9:26
中段は簡単。右岸側のとこを歩く
上部見えてきた
2024年09月29日 09:28撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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上部見えてきた
大滝上段、異空間だ
2024年09月29日 09:31撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 9:31
大滝上段、異空間だ
左岸側、やばい。
2024年09月29日 09:34撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 9:34
左岸側、やばい。
左岸よりのルンゼ状が少し脆いけど傾斜も緩めで弱点か。ここにも残置ハーケンあり
2024年09月29日 09:48撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 9:48
左岸よりのルンゼ状が少し脆いけど傾斜も緩めで弱点か。ここにも残置ハーケンあり
上段1ピッチ目岩瀬たリード
2024年09月29日 09:52撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 9:52
上段1ピッチ目岩瀬たリード
2024年09月29日 09:52撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 9:52
2024年09月29日 10:08撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 10:08
2ピッチ目を私がリード
2024年09月29日 11:20撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 11:20
2ピッチ目を私がリード
2024年09月29日 11:23撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 11:23
むかえる
2024年09月29日 11:25撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 11:25
むかえる
若干浮き気味の岩も使わざるを得ない
2024年09月29日 11:33撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 11:33
若干浮き気味の岩も使わざるを得ない
上段3ピッチ目、トラトラトラバースから落口へ、岩瀬たリード
2024年09月29日 11:37撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 11:37
上段3ピッチ目、トラトラトラバースから落口へ、岩瀬たリード
2024年09月29日 11:37撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 11:37
フリー突破可能
2024年09月29日 11:46撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 11:46
フリー突破可能
2024年09月29日 11:46撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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下を見るとすごい景色だ
2024年09月29日 11:50撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 11:50
下を見るとすごい景色だ
ぬけたー!あとは小滝を歩いて処理
2024年09月29日 12:09撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 12:09
ぬけたー!あとは小滝を歩いて処理
落口にあった
2024年09月29日 12:26撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 12:26
落口にあった
2024年09月29日 12:26撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 12:26
時折残置物がある、流れてきたのか?
2024年09月29日 12:28撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 12:28
時折残置物がある、流れてきたのか?
2024年09月29日 12:29撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 12:29
小滝もまたかっこいい
2024年09月29日 12:29撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 12:29
小滝もまたかっこいい
2024年09月29日 12:34撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 12:34
2024年09月29日 12:35撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 12:35
残置物
2024年09月29日 12:35撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 12:35
残置物
奥穂南稜を目指す
2024年09月29日 12:44撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 12:44
奥穂南稜を目指す
2024年09月29日 12:44撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 12:44
微妙なところはさっさと懸垂判断、踏み跡は明瞭だが
2024年09月29日 13:06撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 13:06
微妙なところはさっさと懸垂判断、踏み跡は明瞭だが
2024年09月29日 13:35撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 13:35
取り付きに帰還
2024年09月29日 13:59撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 13:59
取り付きに帰還
ありがとう!楽しかったぞ!
2024年09月29日 14:23撮影 by  Pixel 8 Pro, Google
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9/29 14:23
ありがとう!楽しかったぞ!
上段2ピッチ目リード、手が悪い、草付きが嫌
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上段2ピッチ目リード、手が悪い、草付きが嫌
アイラブ柱状節理
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アイラブ柱状節理
下段のスタート
中段で休憩
下段でピッチ切ったところ
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下段でピッチ切ったところ
岳沢小屋へのアプローチ
岳沢小屋へのアプローチ
上段2ピッチ目出だし、もよもよした
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上段2ピッチ目出だし、もよもよした
そこから空中トラバースをこなしピッチを切った
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そこから空中トラバースをこなしピッチを切った

装備

共同装備
ハーフロープ50mx2 カム#0.1~#0.2x1 #0.3~#3x2 #4x1 BDナッツ#4~#6 DMMオフセットナッツ7~11 DMMテリアx1 BDペッカーx1 BDクリフハンガーx1 ハーケン4 アングルハーケン3 アブミx3 アルヌン60?x12 アルヌン120?x2 捨て縄 アルパインタワシ
備考 ギアが多いためちゃんとしたギアラックが2つあってもよかった

感想

前置きや取り組んだ際の想いなどは下記ブログにアップしているのでそちらを参照されたし。
https://yorimichiii.blogspot.com/2024/08/takizawaotaki.html

ここでは登攀の詳細について簡潔に記す。

●2024年9月28日、偵察
アプローチは岳沢小屋のテント場かから沢沿いに20分ほど。雪渓が無いので楽だ。

登攀ラインを探る。よく見ると残置ハーケンがある。他の可能性も探るべくいろんなラインを複数の角度から偵察する。右岸側に少し上がり見てみると雰囲気が変わった。

あーだーこーだ議論し、恐らくこのラインなら頑張れば・・・という結論になる。私がリードしたいと申し出ておいた。

●2024年9月29日、登攀の記録
5時半ごろ、岳沢のテン場を発つ。5時ぐらいスタートのつもりではあったが。。。私が勘違いしていたのだ。ニッコリ。

5時55分、取り付き。

1ピッチ目(大滝下段):がんちゃん、20m、A2、
6時17分、登攀開始。

水流(といっても雨も降っておらず流れていないが、黒くなっているので良く分かる)の左寄りから離陸。
出だしから腐ったハーケンでA1である。今回はアブミ祭り(なぜか私のピッチだけ)。あまりアブミ練習をしていなかったということもあり、全体的にはあまりうまくいかないアブミワークで、すっきりした気持ちにはなれなかった。

このあとは腐ったハーケンと手汗をアドレナリンでごまかしジワリジワリと上がっていく。ハーケン、ナッツ、カム、ペッカー、テリア、アングル。すべてを活用した。

にっちもさっちもいかなさそうなところで、泣きの軟鉄ハーケンを叩いていた時、何かが落ちる音がした。うっかり何かを落としたと思ったら腐った残置ハーケンの頭がが落ちただけだった。
尚、軟鉄ハーケンは先っちょ1cm程度が曲がっただけで入らなかったので諦めた。

なんとか凹角まで這い上がり、人ひとり立てる凹角の外径したテラスへたどり着く。
そのまま上がろうとも思ったがギアの残数も不安だ。細いクラックに連打されたハーケンでちょいとアブミであがったら、ちょうどピナクル状になっており安定してそうなのでスリングをかけまた下がってピッチを切った。

8時8分、頭にルーフと握り飯状の岩を見据え、つかの間の安息を得る。
フォローも大変だったらしい
実に2時間弱の1ピッチ目。時間をかけ過ぎた。もっとエイドの練習してうまくやれれば1時間程度だっただろうか。それでもフォローの岩瀬たが、これは悪かった、リードでよく行ったと慰めてくれた。実際、腐ってるであろう(というか手で動くものや折れるものも多かった)ハーケンにアブミを何度かけなおしたことか。

2ピッチ目(大滝下段):岩瀬た、20m、A0、+
8時30分、スタート。

アブミも使わずひょいひょいと登っていくではないか。ルーフしたにカムを聞かせ右トラバースでA0。A0とはいうもののバランス取りでカムを掴んだだけである。ロープクリップしやんのかい。きっと流れを考慮してのことだろう。

8時52分、ビレイ解除のコールがかかる。
9時10分、フォロー登攀完了。

抜け口は割とひょいひょいといけてすっきり登れた。南稜から続く広いテラスだ。一安心。いったん休憩する。

ここから見える中段の滝は5mほどで、左からいけばロープを出すほどでもないので歩く。

9時30分、上部大滝取り付き。

水流あたりが過去に登られてるラインのようで残置ハーケンも少し見えるがかなり悪く、難しそうだ。
右のルンゼ上を登るのは、ちょいとガレてるいて嫌らしいがそっちの方が弱点だろう。柱状節理のクラックもかっこいい。クラックといってもギリギリハーケンを打てるところがありそうってだけでほぼ閉じているが。離陸になぜかある(きっと雪渓があったりすると有用なランナーなのだろう)残置ハーケンもひん曲がってタイオフすらできないじゃないか。

3ピッチ目(大滝上段):岩瀬た、30m、
9時48分、スタート。
ステミングでぐいぐい登る。落石が怖い。クラックグローブを付けている彼はどこかでフィンガージャムをしたらしいが私はしなかった。多分必要ないやつ。

3ピッチ目かっこいい

ルンゼを抜けたら左壁に大きく15mほどトラバースしピッチを切る。
10時11分、フォロー開始。

4ピッチ目:がんちゃん、20m、A1、
10時30分、出来ればこれで落ち口まで抜けたいが、、、
と思い全集中の呼吸をしてリード開始。

スタンスがいまいち悪く、足を乗せていた足が欠けたりして2ピン目になかなか進めない。多分ガバだろうなとおもい、確認のためエイやと右手を取りにいったら少し滑り危うくフォールしかける。
しかし、ガバがあることが分かったので全集中の呼吸(2回目)をして手汗をひかせてからエイやと上がってガバ確保して立ち上がったのはいいが、やっぱりプロテクションが悪い。なんとかかんとか探して上開きクラックに#0.4をさしこみ右に進む。

ああまたプロテクションとれないぼろい草付きやないかい。と思いながらほじっくて#0.75を野に放ったが多分効いていないだろう。いいのだ、心の支えだ。
そこから直上しようとしたがぼろい草付き。ああ、嫌になっちゃう。下から左のトラバースはどう?と言われる。
あ、空中トラバースね。。。とりあえず様子をみてみたら、まぁなんかやれんこともない気がするので行くことに。

下開きクラックにカムをあっちにこっちに差し込み、気合いのA1空中トラバース。思い出している今、手汗がすごい。
ジワリジワリとすすみ、最後に大きめのナッツを聞かせ左足をえいやと開いてようやく安定したとこに立てた。

そこからちょちょいと左上し、落ち口までリードしたい気持ちを抑え、まぁまぁよさげなクラック(と思わせて一つは浮石気味の場所だが)でカム3つ突っ込みフォローを迎えることとした。

11時35分、ビレイ解除。

5ピッチ目:岩瀬た、30m、
大滝の落ち口への抜けの最終ピッチは、まさにこの登攀のハイライトである。彼に譲ろうじゃないか。

まずは10mほどトラバース。まぁまぁ悪いムーブが続くがさすが、フリーで突破する。最後はちょうど水流(もちろん流れていないが)のラインを登り滝沢大滝の落ち口へと出たのである。そこから少し伸ばしてコールがかかる。
11時55分。


●デプローチ
12時6分、私も登攀を終えた。凄く嬉しかったが時間は迫っている。そして目の前には小滝が連続している。さてどうやって戻ろうか。休憩しながら考える。吊り尾根に抜ける時間はなさそうだ。

小滝は容易に登れそう。二股に分かれるところで左に行けば南稜に合流できそうなのでその作戦で行くことにした。

12時45分、南稜に合流。

地形図を見ながら進めばいい感じに南稜に合流することが出来た。若干クライムダウンが嫌なところもあったので50m懸垂2回を交えた。

13時59分、取り付きに帰還。
14時16分、テント場。
16時半、バスに乗車。

●完走した感想
近年の登攀記録が無いため不安なことばかりだった。そもそもプロテクションを取れるのか、終了点を構築できるような状態なのか、天気は?そんなことばかりが取り留めもなく頭の中を渦巻いていた日々だった。

また、当初予定していた、たごちゃんと一緒に登れなかったことは非常に残念だったが、私の強い意志を汲み取ってくれ、快く送り出してくれたことが本当に嬉しく、ありがたかった。

一抹の不安を抱え、それらと対峙し、私の中に詰め込まれていた大量のカロリーを消費しながら、自分のすべてをぶつけてやり切った。あまり効率よくできなかったこともあったが(エイド)これほど自分を見つめる作業としてふさわしいものはないように思う。

これが私の情熱であり、登攀大系なのかもしれない。

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奥穂高岳南稜(重太郎新道から下山)
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技術レベル
5/5
体力レベル
4/5

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