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記録ID: 780212
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ハイキング
中国

初冬の長者山から長者屋敷跡を歩く

2015年12月13日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
9.0km
登り
749m
下り
749m

コースタイム

日帰り
山行
6:08
休憩
0:00
合計
6:08
10:07
368
スタート地点(第二駐車場)
16:15
ゴール地点(第二駐車場)
帰途の長者山で地図を広げたり写真を撮っているとチワワ?を連れた単独の登山者と出合い、30分位話に弾んだ。そのため下山時間をすっかり忘れ長者山には1時間近く滞在した。駐車場に着いたのは閉門時刻まであと15分だった。
天候 晴れ後曇り
過去天気図(気象庁) 2015年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
初冬の長者山から長者屋敷跡へ

日時:2015年12月13日(日)   天気:晴れのち曇り
コース:広島県緑化センター〜ミノコージ峠〜555m〜長者山(571m)〜612m(狩小川)〜長者屋敷跡
メンバー:単独

      長者屋敷跡とは長者山から北東に伸びる尾根と市境尾根が交差する地形図上の無名峰。山頂は長者の屋敷でもあったような平坦地が広がっていた。また手前の三角点のある612m峰には「狩小川」の標識が掛けられていた。

今回は緑化センターシリーズ第4回目。北東方向は長者山までとほぼ決めていたが、私の所属する山の会の古い記録を見ると、市境縦走の折り湯坂峠から榎ノ木峠まで歩いていることがわかった。すると何がなんでも長者山と市境を結ばなければならないと言う気持ちに駆り立てられた。これが実現されれば自分の足跡として岩谷の観音さん(高尾山手前のピークで地元ではこのように呼んでいた)や船越の岩滝山からの尾根と市境が繋がるのである。
始めは湯坂峠までの縦走を考えていたが、車で出かけたため往復せざるを得ない。緑化センターの閉門時刻は16時30分。時間的には無理だと判断し、手前の長者屋敷までとした。

長者山から長者屋敷までは尾根伝いであるが、あまり大きなアップダウンもなくしかも危険個所は全くない。ただ展望は落葉した木々の間からわずかばかり望める程度でほとんど利かない。それでも常緑樹の自然林(たまに人工林もあり)に囲まれ、落ち葉の積もった柔らかな登山道を歩くのは快適そのもの。
今日は 日曜日ということもあってか山の中で出会ったのは二人( そのうちの一人は山登りというより何かを調べている感じだった)だったが、もう少し登られても良いのではないかとも思った。


 コース概略
 
緑化センター〜長者山

緑化センターから長者山への最短コースはセンター内の第二駐車場少し手前の作業道入口から取っ付いてミノコージへと至る道。このコースは入り口には標識もなく分かりにくい。例え分かったとしても最初に出くわす左手の枝沢からの取っ付きも分かりにくい。この2ヶ所さえ間違えなかったら後ははっきりしているので間違うことはない。
作業道入口をもう少し詳しく説明すると石碑や四阿(あずまや)のある緑化センター入口から1.5卉賄澄並2駐車場の手前600m)に作業道(林道)入口がある。ここには標識も何もないので見過ごしやすい。右手の河原に複数の小岩の他、石碑らしきものが立っている場所の少し手前である。

 作業道に入るとじき右手に小沢が現れ、この小沢に沿って歩く。すると入口から5分ばかりで左から枝沢に出くわす。始めはこの枝沢に沿って登るが、この取っ付きが分かりにくい。小さな露岩が散乱し、どこを登ればいいのか一瞬迷ってしまうが、とにかく沢の右手(上流から見ると左手、つまり左岸)を登る。するとじきはっきりした踏み跡に出くわす。取っ付きからわずか3分ばかりで枝沢から離れ、右手の桧林の急斜面を登る。登るに従い急になり、一気に高度を稼ぐ。急な斜面から尾根道へ、そして短い巻き道に変わると目の前には送電線用の鉄塔が現れ、展望も開ける。この間、枝沢から離れて15分余り。

 この鉄塔から尾根伝いに5分ばかり登ると左手にトラバース道(巻き道)が現れ、これを1分ばかり歩くと下り途中の縦走路と合流し、さらに3分ばかり下るとミノコージ峠。
 峠には右と左にそれぞれ分岐があり、左(南)に下ると瀬野の立石方面へそして右(北)に下ると小河原麻下方面の道標があった。

 
 ミノコージ峠から長者山までは比較的長くてきつい上りが2ヶ所ある。始めは555m手前の鉄塔までの15分近い上りと長者山直下の10分足らずの上り。この上りは長者山手前の鞍部より山頂まで一気に(始めは多少緩いが)登っている感じで、登山道の両脇には所々ロープも現れ、今コース中一番きつい上りである。
 また鉄塔を越え555m峰から長者山手前の鞍部までには、展望の優れた平坦な巨岩(千丈岩)が横たわる。この岩から長者山に向かうとじき短い痩せた岩稜に出くわす。尾根を忠実に下るので足元に十分気を付けよう。

 なおこの間の展望地は鉄塔と千丈岩そして長者山(山頂には巨大な電波の反射板あり)の3ヶ所のみ。いずれも明るい展望地でとくに長者山からは芸北方面の山々までが見渡せる。


長者山〜長者屋敷跡(市境との合流点、榎ノ山峠分岐)

 部分的には短くて急な上りや下りがあるものの全体としては緩やかなアップダウンの繰り返し。時には人工林があるもののほとんどは常緑樹の自然林。落ち葉の積もる柔らかな登山道は快適そのもの。ミノコージ峠から長者山間のように変化はないものの、優しさそのものがこの山稜の特徴と言えるのではないか。
 市境との合流点であり榎ノ山峠への分岐でもある長者屋敷跡は確かに屋敷でもあったのではないかと思わせるような平坦地。しかしよく考えてみると水も得られないような場所に果たしてあったのか疑問を抱かざるをえない。少し離れすぎているが長者山とこじ付けて名が付けられたのではないかと思ったりするのだが。
 昨夏、山梨県の毛無山に登った折り、かなりの山奥に金を採掘するために作られた集落跡を見たことがある。豊富な水となだらかな傾斜地があったのでうなづけたが果たして長者屋敷跡には屋敷があったのだろうか。


(参考タイム)

(往路)
緑化センター第二駐車場(0.07)作業道入口(0.05)枝沢出合い(0.19)鉄塔(0.10)ミノコージ峠(0.40)長者山(0.24)560m峰(0.18)612.2m峰(0.06)長者屋敷跡

(復路)
長者屋敷跡(0.08)612.6(0.17)560m峰(0.27)長者山(0.37)ミノコージ峠(0.09)鉄塔(0.13)枝沢出合い(0.04)作業道入口(0.08)緑化センター第二駐車場

したがって
(往路) 作業道入口〜長者山       約1時間15分
     長者山〜長者屋敷跡       約50分

(復路) 長者屋敷跡〜長者山       約50分
     長者山〜作業道入口       約1時間5分

なお 第二駐車場〜作業道入口 下り7分 上り8分

したがって 第二駐車場より長者屋敷跡までの往復時間は  約4時間15分


長者山への登山口は第二駐車場から車道を600m下がった所。
2015年12月13日 10:05撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 10:05
長者山への登山口は第二駐車場から車道を600m下がった所。
緑化センターの入口から来ると約1.5キロ地点が登山口だがその少し上の川原にこのような石碑みたいなものが立っている。
2015年12月13日 10:11撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 10:11
緑化センターの入口から来ると約1.5キロ地点が登山口だがその少し上の川原にこのような石碑みたいなものが立っている。
これが登山口。というより作業道の入口で標識もなにもないのでわかりにくい。ここから車道と別れて左の道に入る。緑化センター入口から1.5キロ地点。
2015年12月13日 10:14撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 10:14
これが登山口。というより作業道の入口で標識もなにもないのでわかりにくい。ここから車道と別れて左の道に入る。緑化センター入口から1.5キロ地点。
作業道を少し入るとこのように荒廃している。入口から5分ばかりで左から枝沢に出くわす。取っ付きはわかりにくいが始めはこの枝沢に沿って登る。
2015年12月13日 10:17撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 10:17
作業道を少し入るとこのように荒廃している。入口から5分ばかりで左から枝沢に出くわす。取っ付きはわかりにくいが始めはこの枝沢に沿って登る。
作業道入口から5分ほど登ると左手から枝沢が流れてくる。この沢に沿って写真の右手をわずかばかり登る(取っ付きが分かりにくい)。するとはっきりしたふみ跡に出くわす。ピンボケで申し訳ない。
2015年12月13日 10:22撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 10:22
作業道入口から5分ほど登ると左手から枝沢が流れてくる。この沢に沿って写真の右手をわずかばかり登る(取っ付きが分かりにくい)。するとはっきりしたふみ跡に出くわす。ピンボケで申し訳ない。
枝沢の取っ付きから急な斜面や尾根を20分足らず登ると最初の鉄塔に出くわす。向かいに見えるのはこれから登る555m峰手前の鉄塔と550m峰。
2015年12月13日 10:43撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 10:43
枝沢の取っ付きから急な斜面や尾根を20分足らず登ると最初の鉄塔に出くわす。向かいに見えるのはこれから登る555m峰手前の鉄塔と550m峰。
これは555m峰手前の鉄塔から見た絵下山(中央奥)。
2015年12月13日 11:13撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 11:13
これは555m峰手前の鉄塔から見た絵下山(中央奥)。
555m峰を長者山に向かって少し下ると小さな露岩帯に出くわす。するとじき展望良好の千丈岩の上に出る。
2015年12月13日 11:21撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 11:21
555m峰を長者山に向かって少し下ると小さな露岩帯に出くわす。するとじき展望良好の千丈岩の上に出る。
千丈岩を通過すると短い岩稜が現れ、岩稜伝いに下る。これは下った後、振り返ってみたところ。最上部が岩稜。
2015年12月13日 11:26撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 11:26
千丈岩を通過すると短い岩稜が現れ、岩稜伝いに下る。これは下った後、振り返ってみたところ。最上部が岩稜。
長者山直下の鞍部から長者山への上り。今コース中、一番きつい上りで所々ロープもある。
2015年12月13日 11:38撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 11:38
長者山直下の鞍部から長者山への上り。今コース中、一番きつい上りで所々ロープもある。
地形図上の612.2mの三角点。「狩小川」の標識があった。個人が勝手につけたのではないと思われるが、先につけたのが勝ち。
2015年12月13日 12:37撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
1
12/13 12:37
地形図上の612.2mの三角点。「狩小川」の標識があった。個人が勝手につけたのではないと思われるが、先につけたのが勝ち。
市境との合流点で榎ノ山(地理院地図)峠への分岐でもある長者屋敷跡。屋敷跡かどうかは不明だが、これだけの平坦地だから何かはあったのだろう。
2015年12月13日 12:45撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 12:45
市境との合流点で榎ノ山(地理院地図)峠への分岐でもある長者屋敷跡。屋敷跡かどうかは不明だが、これだけの平坦地だから何かはあったのだろう。
以下長者屋敷からの帰途の写真。560m峰から長者山への登山道。長者屋敷跡から長者山までは大体こんな登山道が続く。
2015年12月13日 13:44撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 13:44
以下長者屋敷からの帰途の写真。560m峰から長者山への登山道。長者屋敷跡から長者山までは大体こんな登山道が続く。
短い痩せた岩稜への上り。この最上部が岩稜。
2015年12月13日 15:18撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 15:18
短い痩せた岩稜への上り。この最上部が岩稜。
痩せた岩稜を登り切ると千丈岩。これは千丈岩からの展望で瀬野川と鉾取山そしてその奥に野呂山が見える。
2015年12月13日 15:21撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 15:21
痩せた岩稜を登り切ると千丈岩。これは千丈岩からの展望で瀬野川と鉾取山そしてその奥に野呂山が見える。
千丈岩を越えると小さな露岩帯が現れる。
2015年12月13日 15:22撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 15:22
千丈岩を越えると小さな露岩帯が現れる。
緑化センターは比婆山のように馬蹄形の山並みに取り囲まれている。緑化センターは中央の鉄塔の背後にある沢沿いでレストハウスや管理事務所はこの沢の左手奥にある。ここは上り始めて最初に出会う鉄塔で、ここから急な尾根や斜面を一気に下ると緑化センターに出る。
2015年12月13日 15:48撮影 by  Canon IXY DIGITAL 220 IS, Canon
12/13 15:48
緑化センターは比婆山のように馬蹄形の山並みに取り囲まれている。緑化センターは中央の鉄塔の背後にある沢沿いでレストハウスや管理事務所はこの沢の左手奥にある。ここは上り始めて最初に出会う鉄塔で、ここから急な尾根や斜面を一気に下ると緑化センターに出る。
緑化センターから長者屋敷跡(山名)までの概念図。
2015年12月18日 17:48撮影
12/18 17:48
緑化センターから長者屋敷跡(山名)までの概念図。
撮影機器:

感想

今回で緑化センターシリーズ第4回。センター主催の「秋の三本木を歩こう」をきっかけに登り始めたが、どこを登ってもそれなりに捨てがたい味があった。市内にありながら忘れられている山だ。緑化センターをベースにもう少し登られても良いのではないか。

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