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Yamareco

記録ID: 911957
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ハイキング
奥秩父

八幡山=西尾根で石楠花の藪と格闘/その後チョキへ周回

2016年07月04日(月) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
13.5km
登り
1,006m
下り
994m

コースタイム

出発5:00―西尾根取付き6:00〜6:40―八幡山北峰10:50―同主峰11:05〜11:45―2036m峰12:35―その先のコル12:45〜13:05―1990m圏13:10―チョキ手前のコル14:05〜14:15―チョキ14:45〜15:10―雨宿り15:20〜15:55―池の平林道16:30―MTB置き場16:55〜17:10―ゴール17:50
天候 曇時々晴れ一時雷雨
過去天気図(気象庁) 2016年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 自転車
増富温泉から金山平へ向かい、クリスタルラインの木賊峠への標識で右折し、1km程で枇杷窪沢を渡る。数十m先でダートの林道に左折すると、100mも行かないうちにゲートがある。ゲート前に2, 3台駐車可。
コース状況/
危険箇所等
八幡山西尾根に関しては後で詳しく述べる。
八幡山からチョキを通って池の平林道までは、比較的踏跡が明瞭だし、赤テープも豊富。甲府市と北杜市の市境になっているので、この境界標識が随所にあって、これが道案内になっている。
なお、1990m圏から南下してきて1880m辺りで直角に西に向きを変える。そのまま南にも尾根が続いているが、西に延びている尾根に乗り移らないとチョキには行けない。北上コースなら何気なしに通過するだろうが、南下の場合は要注意地点である。
藪漕ぎはたまにあるが、枝を払う程度の疎らな藪。危険個所は無い。
昨日登った五里山から見た八幡尾根。目的の八幡山は、左奥の2333m峰と重なって分かりにくい。手前に落ちている西尾根を登り、右の2036m峰へと縦走する予定
昨日登った五里山から見た八幡尾根。目的の八幡山は、左奥の2333m峰と重なって分かりにくい。手前に落ちている西尾根を登り、右の2036m峰へと縦走する予定
同じ所から見た八幡尾根上のチョキ(写真中央)
2016年07月03日 13:16撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/3 13:16
同じ所から見た八幡尾根上のチョキ(写真中央)
枇杷窪沢林道入口のゲートは閉まっていた。この手前に駐車
2016年07月04日 04:59撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 4:59
枇杷窪沢林道入口のゲートは閉まっていた。この手前に駐車
林道が沢を3度横切るが、3度目の直前が西尾根の取付きになる。写真中央の木に赤テープが巻いてあったが、この後、八幡尾根に出るまでテープは無い
2016年07月04日 06:40撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 6:40
林道が沢を3度横切るが、3度目の直前が西尾根の取付きになる。写真中央の木に赤テープが巻いてあったが、この後、八幡尾根に出るまでテープは無い
石楠花が現れてきたが、まだ疎らなので藪漕ぎという程ではない
2016年07月04日 06:50撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 6:50
石楠花が現れてきたが、まだ疎らなので藪漕ぎという程ではない
アズマシャクナゲか。時期を過ぎているので名残の花がちらほら。ほとんどが色あせて白いが、たまにはピンク色の花を見かける
2016年07月04日 06:58撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/4 6:58
アズマシャクナゲか。時期を過ぎているので名残の花がちらほら。ほとんどが色あせて白いが、たまにはピンク色の花を見かける
次第に石楠花の藪が密になってきたので、巻ける場合は巻く。写真上部に石楠花の密藪が見える。これを避けて尾根の右緩斜面を巻く
2016年07月04日 07:06撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 7:06
次第に石楠花の藪が密になってきたので、巻ける場合は巻く。写真上部に石楠花の密藪が見える。これを避けて尾根の右緩斜面を巻く
石楠花が高く太くなってくると密林状態。まだ隙間があるから、なんとか抜けられる
2016年07月04日 07:56撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 7:56
石楠花が高く太くなってくると密林状態。まだ隙間があるから、なんとか抜けられる
これだけ混んでくるとお手上げ。左に巻けるか見に行くがだめ
2016年07月04日 07:57撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 7:57
これだけ混んでくるとお手上げ。左に巻けるか見に行くがだめ
右も巻けない。写真の左端に隙間があるのでここを突破するがその先でまた行く手を阻まれる
2016年07月04日 08:05撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 8:05
右も巻けない。写真の左端に隙間があるのでここを突破するがその先でまた行く手を阻まれる
藪の中の小空間で一休みし、下を見る。どこを抜けてきたのか分からないほど濃い藪だ。まだ西尾根の半分程しか来ていない。先が思いやられる
2016年07月04日 08:31撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/4 8:31
藪の中の小空間で一休みし、下を見る。どこを抜けてきたのか分からないほど濃い藪だ。まだ西尾根の半分程しか来ていない。先が思いやられる
先ほどの写真辺りが最も濃密な藪だった。この先は一時楽になる
2016年07月04日 09:14撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 9:14
先ほどの写真辺りが最も濃密な藪だった。この先は一時楽になる
楽になったと言ったって、この中を登って行かなければならない
2016年07月04日 09:39撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 9:39
楽になったと言ったって、この中を登って行かなければならない
もう一つ危惧していた岩場が出てきたが、まだ小さい岩が多いので簡単に巻ける。岩の上に木の根がとぐろを巻いている
2016年07月04日 09:43撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/4 9:43
もう一つ危惧していた岩場が出てきたが、まだ小さい岩が多いので簡単に巻ける。岩の上に木の根がとぐろを巻いている
高さ十数mの一枚岩に阻まれる。右に回り込み、一段上がると狭いバンドが続いているが、末端を直上するのは怖い。下は谷が急峻なガリーとなっていて、高度感満点
2016年07月04日 09:52撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 9:52
高さ十数mの一枚岩に阻まれる。右に回り込み、一段上がると狭いバンドが続いているが、末端を直上するのは怖い。下は谷が急峻なガリーとなっていて、高度感満点
一枚岩とバンドがある岩の間に急なルンゼがあったので、ここを突き上げる。ホールドにした石楠花が折れないことを祈りながら
2016年07月04日 09:53撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 9:53
一枚岩とバンドがある岩の間に急なルンゼがあったので、ここを突き上げる。ホールドにした石楠花が折れないことを祈りながら
先ほどの岩峰が最難関の岩場で、再び石楠花の密藪。いい加減にしてくれえ
2016年07月04日 10:15撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 10:15
先ほどの岩峰が最難関の岩場で、再び石楠花の密藪。いい加減にしてくれえ
八幡山北峰まで距離で数十m手前まで来たと思われるけれど、猛烈な石楠花の藪。体が入る隙間も無い。どうしよう
2016年07月04日 10:40撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 10:40
八幡山北峰まで距離で数十m手前まで来たと思われるけれど、猛烈な石楠花の藪。体が入る隙間も無い。どうしよう
少し戻り、急斜面だが北側を巻くと、あっけなく八幡尾根に出た。明瞭な踏跡があり、西尾根の取付き以来の赤リボンを見つけた
2016年07月04日 10:45撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 10:45
少し戻り、急斜面だが北側を巻くと、あっけなく八幡尾根に出た。明瞭な踏跡があり、西尾根の取付き以来の赤リボンを見つけた
八幡山北峰に着いた。小さな岩峰だ
2016年07月04日 10:49撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/4 10:49
八幡山北峰に着いた。小さな岩峰だ
岩峰の上に立つと金峰山頂上の五丈岩と砂払いの頭の岩稜が望めた。
2016年07月04日 10:51撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/4 10:51
岩峰の上に立つと金峰山頂上の五丈岩と砂払いの頭の岩稜が望めた。
北峰から主峰に向かう。八幡尾根は甲府市と北杜市の境なので境界標識が次々と現れ、良い道案内になる
2016年07月04日 10:55撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 10:55
北峰から主峰に向かう。八幡尾根は甲府市と北杜市の境なので境界標識が次々と現れ、良い道案内になる
2088mの八幡山主峰頂上。山名板はなく、ただ境界標識があるのみ
2016年07月04日 11:06撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/4 11:06
2088mの八幡山主峰頂上。山名板はなく、ただ境界標識があるのみ
頂上から一段下がった所は眺望が利き、富士山が良く見えるが、雲がかかっていた
2016年07月04日 11:42撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/4 11:42
頂上から一段下がった所は眺望が利き、富士山が良く見えるが、雲がかかっていた
頂上直ぐ近くの岩峰群。いずれも巻くように踏跡が付いているので、楽に通過できる
2016年07月04日 11:42撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 11:42
頂上直ぐ近くの岩峰群。いずれも巻くように踏跡が付いているので、楽に通過できる
八幡山主峰の下り
2016年07月04日 11:46撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 11:46
八幡山主峰の下り
大岩の上にまた岩が乗っている。よく落ちないものだ
2016年07月04日 11:51撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/4 11:51
大岩の上にまた岩が乗っている。よく落ちないものだ
奥秩父らしい雰囲気の中を進む。西尾根とは雲泥の差だ
2016年07月04日 11:56撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 11:56
奥秩父らしい雰囲気の中を進む。西尾根とは雲泥の差だ
2036m峰に着いた。やはり境界標識のみ
2016年07月04日 12:33撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 12:33
2036m峰に着いた。やはり境界標識のみ
2036m峰の下り途中で甲府盆地が望めた
2016年07月04日 12:42撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 12:42
2036m峰の下り途中で甲府盆地が望めた
1990m圏手前の草原状の鞍部。のんびり休むに最適
2016年07月04日 12:46撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 12:46
1990m圏手前の草原状の鞍部。のんびり休むに最適
1990m圏から下り、この岩場を巻いた先で進路が南から西に90度変わる。南下の際の要注意地点
2016年07月04日 13:33撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 13:33
1990m圏から下り、この岩場を巻いた先で進路が南から西に90度変わる。南下の際の要注意地点
西に延びている尾根に乗り移ると、今までの苔むした鬱蒼とした雰囲気から、草原状の明るい尾根になる
2016年07月04日 13:58撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 13:58
西に延びている尾根に乗り移ると、今までの苔むした鬱蒼とした雰囲気から、草原状の明るい尾根になる
チョキ手前の鞍部も明るい草原
2016年07月04日 14:04撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 14:04
チョキ手前の鞍部も明るい草原
踏跡は不明瞭だが丈の低い草地は自由に歩ける
2016年07月04日 14:17撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 14:17
踏跡は不明瞭だが丈の低い草地は自由に歩ける
チョキ頂上の三角点
2016年07月04日 14:44撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 14:44
チョキ頂上の三角点
チョキ頂上の山名板。本日唯一の道標でもある
2016年07月04日 14:44撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/4 14:44
チョキ頂上の山名板。本日唯一の道標でもある
ここから木の間越しに瑞牆山が望めた
2016年07月04日 14:45撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/4 14:45
ここから木の間越しに瑞牆山が望めた
チョキから降り始めて直ぐに激しい雷雨。滝のような雨に40分近く雨宿り。小降りになったので歩き出す。晴れていれば気持ち良いだろうなあ
2016年07月04日 15:59撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 15:59
チョキから降り始めて直ぐに激しい雷雨。滝のような雨に40分近く雨宿り。小降りになったので歩き出す。晴れていれば気持ち良いだろうなあ
池の平林道に出る直前は平坦地
2016年07月04日 16:30撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 16:30
池の平林道に出る直前は平坦地
林道への出口から振り返る。テープやペンキが多く、林道からこのルートに入るにも間違えることはないだろう
2016年07月04日 16:31撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 16:31
林道への出口から振り返る。テープやペンキが多く、林道からこのルートに入るにも間違えることはないだろう
先ほどの激しい雷雨で林道は一段と削られていた
2016年07月04日 16:38撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 16:38
先ほどの激しい雷雨で林道は一段と削られていた
林道は途中で100万V用超高圧送電線を潜る
2016年07月04日 16:47撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 16:47
林道は途中で100万V用超高圧送電線を潜る
林道から昨日登った五里山が見えた
2016年07月04日 16:49撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 16:49
林道から昨日登った五里山が見えた
同じく金峰山頂上部。五丈岩もはっきり見える
2016年07月04日 16:50撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 16:50
同じく金峰山頂上部。五丈岩もはっきり見える
送電線鉄塔の先に、昨日のうちに置いておいたMTBを取り出す
2016年07月04日 17:10撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 17:10
送電線鉄塔の先に、昨日のうちに置いておいたMTBを取り出す
2.5kmほどの砂利道をMTBがパンクしないようにゆっくり下る(一部上りあり)。木賊峠から来る舗装道に出れば、3kmほどを一気に下って車に到着
2016年07月04日 17:14撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/4 17:14
2.5kmほどの砂利道をMTBがパンクしないようにゆっくり下る(一部上りあり)。木賊峠から来る舗装道に出れば、3kmほどを一気に下って車に到着
撮影機器:

感想

昨日(7月3日)は西隣の五里山にのんびりと登った。今日は八幡山にチャレンジする。

金峰山頂上稜線の西端2540m圏から南に延びている八幡尾根は、かつては金峰山への登山路の一つであったが今は廃道である。今回は、この尾根上にあり、尾根の名称の元となっている八幡山と、ちょっと変わった名前のチョキに登ることにした。クリスタルラインから往復できるが、これでは変化が無くて面白くない。そこで独自の周回コースを設定した。

枇杷窪沢添の林道を進み、まず八幡山北峰の西尾根を登る。八幡尾根に合流した後、これを南下してチョキを越え、クリスタルラインから延びている池の平林道に出る。後は林道から県道を降りて元に戻る周回コースである。

登路に八幡山北峰の西尾根を選んだのは、いつものことながら地形図を読み、ここなら登れるだろう、との判断である。ただし、地形図から読めない懸念材料が2つあった。

まず第1の懸念は石楠花の藪。八幡尾根の記録に石楠花の藪に関する記述を見かける。当然ながら八幡山西尾根にも石楠花の藪は多いだろうが、これがどの程度濃いのかは地形図では読めない。石楠花はしなりが少ないため、細い枝でもかなりの抵抗を受ける。濃い藪だったら相当体力を消耗し、通過にかなりの時間を要するだろう。

実際に登ってみて、石楠花と格闘、といった印象。特に西尾根を半分程登った標高1750m〜1800m辺りは密林。わずか距離100mほど進むのに30分もかかったのではないか。藪の中の狭い空き地で一休みしている間に、諦めの気分が次第に強まった。ここまででこんなに時間も体力も消耗するのでは、この先どうなるのだろうか。無理だな、退却しよう、と腰を上げ、降り始めた。しかし、ふと見ると密藪の中にもほんの微かな踏跡が見えた。獣道だろう。鹿だって通っているのだから、これを繋いで行けば何とか切り抜けられるのではないか。もう少し登ってみよう、と、下りかかったのをUターン。先ほどの弱気もどこへやら、上を目指した。
結局、一休みした所の直前が最も濃い藪だったようで、その先は時間がかかっても何とか順調に登れた。

しかし、最後の最後でさらに強烈な藪に遭遇した。距離にしてあと数十mで北峰に出られる地点まで来たが、その先は体を入れる隙間もない藪。とても通過は不可能。4年前に同じ奥秩父の鶏冠山から木賊山に登った時、やはりあと数十mで木賊山の頂上といった地点で、同じように体をねじ込む隙間も無い石楠花の藪に阻まれた。この時は、その手前で踏跡を見失なったからで、密藪の縁を100mほど歩き回って、やっと踏跡を見つけて事なきを得た。でも、今回の西尾根ではそんな踏跡は期待できない。仕方ない、北側が急斜面ながら巻けそうなので、ここを強引にトラバースして行ったら、あっけなく八幡尾根に飛び出すことが出来た。

もう一つの懸念材料は岩場の通過である。八幡山の頂上付近には数多くの岩峰がある。地形図で西尾根には岩場記号が示されていないが、西尾根にも岩峰があって不思議はない。これらを無事にパスすることができるか、やはり行ってみなければ分からない。
1900mを越えた辺りから、小さな岩場が現れてきた。ほとんどは巻くことが出来たが、ただ一つだけ、どうしても乗り越さざるを得ない十数mの岩場があった。写真15, 16に説明してあるので参考にして頂きたい。あとの岩場は大したことなくパス出来てやれやれである。

八幡山の北峰に辿りついた時には心底ホッとした。一時、前進を諦め、退却と決めたが、密藪を見下して、この中を降りなければならないのか、と躊躇する気持ちも強かった。その時、藪の中の微かな踏跡に気付いて、もう少し登ってみよう、もう少し、もう少し、と先に進んだ。次第に深入りするにつれて、ここから退却するなら、藪漕ぎの距離と労力を考えると、前進の方が楽なのではないか、八幡尾根に出さえすれば、後はなんとかなる、といった気分になってきた。それだけこの西尾根は下るのも容易ではない。
と言うことで、この八幡山北峰の西尾根は、上るにしても下るにしても、あまりお勧め出来ません。

予想した通り、八幡尾根に出れば後は楽勝。登って来た西尾根に比べれば、藪漕ぎと言えるほどの藪漕ぎはなかった。進路も赤テープ、境界標識がいたる所に付けられているので迷うこともない。

チョキを越え、池の平林道に出た後、車に戻るためには5〜6kmほどの林道歩きを強いられる。そこで、今回もMTBを利用した。昨日のうちに池の平林道の鉄塔近くにMTBを置いてきたので、これに乗れば楽だ。ただ、砂利道はパンクしないようにゆっくり走ったし、1kmほど登りとなった区間では押していかなければならなかったが、全行程を歩くよりははるかに楽だし、早かった。

チョキを降り始めて直ぐに激しい雷雨に見舞われたため、40分近く雨宿りした。このため、車に戻ったのは18時近かった。朝は5時から歩き出したので、13時間近い行動となった。

石楠花の藪との格闘といい、長時間にわたる行動といい、こんな山行は老人がやることかしら。でも「岳狂老」の名に恥じないように、たまには過激な山行も良いのではないでしょうかねえ。
今日は充実した一日でした。

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