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最終更新:ヤマレコ/YamaReco
霊験あらたかな西日本第2位の高峰
剣山は徳島県にある山です。県のシンボル的存在であり、また日本百名山に選ばれています。標高は1955mで、西日本では愛媛県の石鎚山に次ぐ高さです。
山頂部は広々とした笹原で、日本百名山の選定者・深田久弥(ふかだきゅうや:1903-1971年)は、"昼寝を誘われるようなのんびりとした気持ちのいい所"と紹介しています。
太郎笈(たろうぎゅう)の別名も持ち、隣にならぶ次郎笈(じろうぎゅう)へかけての稜線漫歩が魅力です。
"剣"を冠する名は峻険な印象を与えますが、山容は至って穏やかです。
山名の由来は、山の形に依らない2つの説があります。一つは山中に鎮座する大剣神社(おおつるぎじんじゃ)の御神体・御塔石(おとうせき)が剣の形に似ているからとされています。もう片方の説によると、山頂にある巨岩「宝蔵石」の下に、安徳天皇(あんとくてんのう:1180-1185年)の御神剣が埋められたとする伝説にちなみます。
古代史学者注目の霊山
剣山は山岳信仰の山です。山域にはいくつもの神社が据えられており、白装束に身を包んだ修験者を見かけることがあります。毎年7月には山頂の剣山本宮宝蔵石神社で例大祭が催されます。信者らが神輿を担ぎ、「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」の掛け声を出し笹原を練り歩きます。
また剣山には、古代イスラエルのソロモン王の秘宝が眠っているのではないか、とする説がささやかれています。研究者らによると、例大祭で用いられる神輿は古代イスラエルの宝物を納めた箱に似ているそうです。さらに西麓の祖谷(いや)地方の伝承歌や、かつての「鶴亀山(つるぎさん)」の山名の表記は財宝の在りかを示す暗号ではないかなど、様々な物事において因果関係が考察されています。
見どころは広やかな笹原
山頂一帯はミヤマクマザサがどこまでも広がり、植生保護のために木道が敷かれています。笹原は「平家ノ馬場」と呼ばれており、平安時代末期に隆盛を極めた平家の一族が、この地に落ち延びたとの伝説が語られています。
一角には剣山本宮宝蔵石神社があり、裏手には御神体の宝蔵石が鎮座しています。
神社の隣に建つ剣山頂上ヒュッテは、休憩のほか宿泊することもでき、近くの広場には立派な公衆トイレが設けられています。
そこから南西に進むと、一等三角点と山頂標識があります。三角点は石に囲まれ、注連縄が掛けられています。
展望は素晴らしく、西日本最高峰の石鎚山をはじめ、四国の山々、足摺岬、太平洋や瀬戸内海などを望みます。
4つのコース
定番の登山口は北麓の「見の越」です。(登山口:見ノ越登山口)
ここで「剣山観光登山リフト」に乗車することもでき、その場合はリフトの終着「西島駅」から出発します。(登山口:リフト西島駅)
西島駅から先には4つのコースがあります。
「遊歩道コース」はなだらかな勾配の歩きやすい道で、ゆっくりと散策をしたい場合や、登山初心者におすすめです。
途中の「二度見展望所」は剣山山頂部に加え次郎笈(じろうぎゅう)の姿を目に捉えます。
山頂手前では、巨岩の鶴岩と亀岩を見ることもできます。
「大剣道コース」は大剣神社を経て山頂へ向かいます。
大剣神社は、悪縁を絶ち良縁を結ぶ御利益があるとされています。その裏手には磐座の御塔石が聳え、根元からは水がこんこんと湧き出ています。この湧水は「剣山御神水(おしきみず)」と名付けられており、若返りの水と謳われるほか、名水百選に選ばれています。
「尾根道コース」は石段や急坂が多いですが、最短距離で山頂に至ることができます。
行場コースとの分岐にある「刀掛の松」には、安徳天皇にまつわる伝説が残ります。安徳天皇が剣山へ登る途中、従者を気遣い、宝剣をこの松の枝に掛けて汗を拭くよう声をかけたそうです。
「行場コース」は、古剱神社および両剱神社を中心に様々な岩場を巡ります。
岩の割れ目から真っ暗な洞窟へ入る「不動の岩屋」や、「胎内くぐり」「おくさり」など変化に富んでいます。ただし、修行の場に相応しい難所で上級者向けです。自分の技量と体力を見極めて臨む必要があります。
また、行場コースではキレンゲショウマの群落が見られます。
キレンゲショウマは黄色い花をうつむき気味に咲かせる希少種で、見頃は8月の初旬です。宮尾登美子(みやおとみこ:1926-2014年)の小説「天涯の花」に登場する花として知られています。
太郎と次郎の両峰を目指す人気プラン
5時間1分 7.1km
見の越(64分)→西島駅(21分)→刀掛の松(29分)→剣山頂上ヒュッテ(7分)→剣山(28分)→次郎笈峠(35分)→次郎笈(21分)→次郎笈峠(39分)→大剣神社(21分)→西島駅(36分)→見の越
ポピュラーな登山口の見の越からは、比較的短い時間で剣山(太郎笈)に登頂することができます。そのため多くの登山者は、更に次郎笈(じろうぎゅう)まで足を延ばします。
登山口 |
リフト西島駅 見ノ越登山口 山の家 奥槍戸 富士の池登山口 奥祖谷二重かずら橋 |
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基本情報
標高 | 1955m |
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場所 | 北緯33度51分12秒, 東経134度05分39秒 |
山頂 | |
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展望ポイント |
山の解説 - [出典:Wikipedia]
剣山(つるぎさん)は、徳島県三好市東祖谷、美馬市木屋平、那賀郡那賀町木沢の間に位置する標高1,955mの山。徳島県の最高峰で、深田久弥の日本百名山に四国では石鎚山とともに選定され、徳島県では県のシンボルとされている。別名太郎笈(たろうぎゅう)と呼ばれ、南西側の次郎笈と対峙する。なお、このページでは神社寺院は劔山の文字で表記する。剣山は千数百メートルの山々が連なる四国山地の東部にあり、同じく四国山地西部の愛媛県の石鎚山に次いで近畿以西の西日本では2番目の高峰である。一帯は剣山国定公園に指定され、山頂には一等三角点「剣山」が設置されていて、一等三角点百名山にも選ばれている。
修験道の山として古くから知られ山岳信仰の対象とされ、一ノ森経由の表参道の登山拠点には藤之池本坊龍光寺と劔山本宮劔神社があり、見ノ越には円福寺と劔神社がある。また、中腹には西島神社と劔神社の本社である大劔神社、山頂には劔山本宮宝蔵石神社などがあり、山頂近くには「行場」(後述)と呼ばれる修行用の難所や祠がある。
頂上はなだらかな草地で、少しも剣らしいところがないが頂に近い所に大剣と呼ぶ巨岩(大劔神社の大剣岩)が立っていて、それをもって山全体の名とするわけにはいかない、膨大な山容から見るとそれはほんの一点景にすぎない。伝えによれば安徳天皇の剣を山頂に埋め、これを神体としたから剣山と呼ばれるようになったという。見ノ越の円福寺の寺伝には「・・安徳帝(略)・・の遺言にわが帯せし剣は清浄の高山に納め守護すべし、とあったので、御剣を当山に納め、劔山大權現を勧請された」とある。
徳島県を中心に「けんざん」と呼ぶ人が多く、その呼び名についての論争があったが1963年、徳島県は「つるぎさん」として統一することを決め、剣山の近隣自治体の名前は「つるぎ町」であるなど公式には「つるぎ」で統一された。
先述の日本百名山(93番)と四国百名山(81番)に選ばれているほか、四国八十八景(15番)西日本第二の高峰からの大パノラマとしてとくしま88景の徳島県の代表景観9選に「剣山系」として選ばれている。また、山頂付近の「劔山御神水」は環境省により名水百選に選定されているほか、山麓の森林は林野庁により「剣山水源の森」として水源の森百選に選定されている。