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更新日:2013年08月24日 訪問者数:0
登山・ハイキング 技術・知識 下書き
山の植物
ヤマレコ公式 - (著者:aspeman
赤城山の植物たち(1)
・アキノキリンソウ
アキノキリンソウは黄色くかわいらしい花を着けます。丈は70〜80cmと大きく、花がつくのは8〜11月です。黄色い花はまばらではなく、多数咲きます。葉は互生で、茎は根に近づくにつれて先端がとがる楕円形の葉となり、茎の上部では披針状となっています。
キク科の植物で、北海道から九州まで日本全国に分布しています。日当たりのよい丘陵地や山地に分布しています。かつては山ではなく水田の周辺やため池の土手などに普通に見られ、学校の教科書や絵本などで良く紹介されたものでした。しかし、都市化に伴ってそのような環境が少なくなったことで、山地で見られる花として認識されるようになりました。アキノキリンソウの若葉は食べることができ、水にさらした後おひたしや和え物として食べることができます。また、陰干ししたものは薬用にもなります。

・アザミ
 葉っぱには深い切れ込みの有るものがおおいです。根や葉や総苞には棘があり、間違って触って痛い思いをすることがよくあります。花から雄しべや雌しべが棒状に着きだしている形状です。花の色は赤紫や薄紫色、または紫色をしています。
 とにかく触れれば痛い草の代表です。スコットランドでは、そのトゲによって外敵から国土を守ったとされ国花となっています。
東北地方や長野県の一部では、春先にアザミの若芽が食用としてスーパーマーケットなどで売られます。用途は味噌汁の具であったり、新芽や根はてんぷらにして食べられます。「山ごぼう」や「菊ごぼう」などといわれることもあり、味噌漬けなどの加工品として山間部の観光地・温泉地などで販売されています。

・ホタルブクロ
 やや乾燥した草原や道ばたなどによく見られる草であり、全体に毛が生えています。根出葉には長い柄があり、葉身はハートのようなかたちをしています。匍匐枝を横に出して増殖します。高さは、最大80cmと高くなり、数個の釣り鐘型の花を稲穂のようにつけます。花には柄があり、うつむいて咲きます。
本来は野生植物であるが、美しいので山野草として栽培されることも多くあります。花色の色は赤紫と白があり、関東では赤紫、関西では城が多いです。
赤城山の植物たち(2)
・マツムシソウ
マツムシソウはスイカズラ科の植物です。世界に17属、500種という膨大な種が存在し、主に北半球の温帯に分布しています。日本には8属、90種が生息しています。
マツムシソウは北海道、本州、四国、九州と全国的に分布する日本の固有種であり、山地の草原に生育します。草丈はおよそ60〜90 cmで、葉は対生し、羽状に裂ける形です。夏から秋にかけて紫色のかわいらしい花をつけます。花は頭状花序で、花の大きさは4 cmほどです。開花時期は、8〜10月であり、マツムシ(スズムシの別名)が鳴くころに咲くことが和名の由来であるとする説があります。薬草として皮膚病などに用いられることもあります。日本の31の各都道府県で減少傾向にあり、各々のレッドリストに指定されています。
属名の「スカビオサ」という名前で園芸品種として栽培されているものの多くは、近縁種のセイヨウマツムシソウです。

・ニシキウツギ
 漢字で書くと二色空木であり、花の色が初めは淡い黄色で、のちに紅色に変わることからこの名前が付けられました。
ハコネウツギと良く似ていますが、ハコネウツギは神奈川県の沿海地に生えるのと対照的に、ニシキウツギは山地に生育します。さらには、ハコネウツギとの雑種も多く、個々の個体の同定は難しい場合があります。ニシキウツギは日本海側には無く、タニウツギとは逆の分布になります。
樹高は高く、2〜5mにもなります。樹形としては、茎の先端が下向きに垂れ下がるため逆U字型のような形となり、垂れ下がる枝に葉や花が付きます。
樹皮は灰色で、まばらに縦にさけたようになっており、縞模様となっています。
葉は対生する形でつき、葉の形はは楕円形で先端が尖っています。葉の縁は鋸のようにぎざぎざとした形です。表面には短毛があり、裏面には葉脈に沿って毛が生えています。
 5〜6月ころになると、枝の先端や葉腋に散房花序を出し、1〜3個の花を咲かせます。花の色は、淡い黄色をしており、名前の通り途中から紅色に変わります。
赤城山の植物たち(3)
・フデリンドウ
フデリンドウはリンドウ科の植物であり、文豪・吉川英治が愛したリンドウの一種です。高さは5〜10cmくらいと低く、葉は対生し、形は広卵形卵のような形をしており、やや厚みがあります。 ハルリンドウにはある根生葉はありません。花は4〜5月に咲き、ろうとのような形の青紫色を咲かせます。茎の上部に1〜10数個、天に向かってすっくと花が咲くのが特徴的です。花は日が当った時にだけ咲きます。曇りや雨の日には罪の状態になって閉じていますが、この閉じたつぼみの形が筆のような形をしているため「フデリンドウ」という名前がつきました。

・リンドウ
 文豪・吉川英治が愛した花であり、県花や市町村花としても多く取り上げられている、日本の象徴的な花のひとつです。本州から四国・九州の湿った野山に自生しています。フデリンドウとは違い、穴を咲かせるのは秋です。花は晴天の時だけ開き、釣り鐘型のきれいな紫色をしています。茎の先に上向きに多くの花を咲かせます。高さは50cmほどと比較的高く、これも丈の低いフデリンドウとは違うところです。葉は細長く、対生につきます。
かつては水田周辺の草地やため池の堤防などにリンドウやアキノキリンソウなどの草花がたくさん自生していましたが、これは人間が農業を行うに際して定期的に草刈りがなされ、そのため草の嶽が低い状態に保たれているためでした。近年ではこのように手入れの入る場所が少なくなり、リンドウを始めとすめとする、こういった環境を必要とする草花を人里で見る機会は減りました。リンドウを探すこと自体難しくなったのです。
リンドウは人と密接な関係を持った草花でした。園芸植物やとしてよく栽培されていますが、園芸店でよく売られているのはリンドウではなく、リンドウの近縁種であるエゾリンドウです。また、生薬に竜胆(りゅうたん)というものがありますが、リンドウはこの生薬の原料の一種です。
 群生せずに孤独に凛と咲く姿が特徴的であり、一本ずつ咲く姿から花言葉は「悲しんでいるあなたを愛する」といわれています。
赤城山の植物たち(4)
・アズマシャクナゲ
 アズマシャクナゲは漢字で書くと東石南花または東石楠花であり、東日本(特に関東周辺)に生息するシャクナゲという意味でこの名前が着きました。石楠花とは中国ではバラ科のオオカナメモチの名です。シャクナゲの語源については不明。
 山深い場所のの尾根筋に生息し、高さは2〜3mにもなります。シャクナゲは、ツツジ属の中で常緑のものの総称名あり、中でも関西ではホンシャクナゲ、関東ではこのアズマシャクナゲが一般的な存在です。一般的であることから、ホンシャクナゲやアズマシャクナゲを指して単にシャクナゲとも呼ばれます。ホンシャクナゲは花弁が7枚であるのに対して、アズマシャクナゲは花弁が5枚という違いがあり、どちらもツクシシャクナゲの変種とされています。ここに挙げた以外にもシャクナゲには他に種があり、多くの園芸品種があることで知られます。
 幹はすっくと直立しますが、枝は曲がって地に着くこともあるほどにしなった形状をしています。古くなると、樹皮はぼろぼろと剥げ落ちます。
 葉は互生しており、枝の先にやや輪状に集まっているのが特徴的です。葉身は、倒披針形あるいは狭長楕円形をしており、表面には光沢があります。縁はぎざぎざなどがない全縁です。
 ツツジ科の花の中では最も豪華な花を咲かせます。花の色は、開くにつれ淡い色になります。5〜6月に、枝の先から出る総状花序に、多数の花をつけます。花冠は5つに分かれ、雄しべは10本であり、雌しべより短いです。関西に生育するホンシャクナゲは花冠が7つに分かれており、雄しべが14本であるという違いがあります。
 常緑広葉樹ではあるものの、寒冷地にも生息することができます。冬の間は、葉が裏面を内側にして、くるりと丸まります。
 学名はRhododendron metternichii Siebであり、学名にあるmetternichiiは、オーストリアのメッテルニッヒ公をの名を記念したものとしてつけられました。メッテルニッヒ公は、自分の庭でヒマラヤのシャクナゲから新しい園芸品種を作り出したほどの好事家であったそうです。
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