ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

HOME > ヤマノート > 山座同定の方法〜表計算ソフトの活用〜
更新日:2013年09月03日 訪問者数:5814
登山・ハイキング 技術・知識
山座同定の方法〜表計算ソフトの活用〜
登山前の準備
tomizumi
山座同定表の作成
地図とコンパスを使って山座同定する方法だと まず磁北線を書き込まねばなりません また遠くの山の場合  5万分の1の地図が数枚必要ですし コンパスの長辺の長さが短いため容易に磁北角度が求められません

そこで ダン杉本氏が作成した多機能地図ソフト『カシミール(Kashmir)3D』を使って あらかじめ山座同定したい山の磁北角度を求めた一覧表(山座同定表)を作成する

ここでは カシミール3Dがインストールされ
標高データが重ねられている
日本山名データが使える
ことを前提とする

山座同定表の作成
1
ウオッチちず(電子国土基本版)の『電子国土』3万6千を開く
(遠くを同定したい場合は 7万5千 15万 30万…を開く)

A山からB山が眺望できるかどうかを例にすると
2
A山頂にマウスを近づけるとA山と山名が表示される ここで右クリック
いくつかのメニューの中から「見通し」を選べば黒い直線が現れる
マウスを同定したいB山頂まで移動して左クリック
その後に右クリックで決定
すると断面図付きの見通し判定が得られる
3
断面図には距離などの数値が付されている
このうち距離 標高差 方位を表計算ソフトに転記
この作業を他の山 C山 D山 E山 F山についても繰り返し次のような表を作成する


表計算ソフトでは 距離 標高差 磁北角度などで並べ替えすれば より山座同定がしやすくなります
また カシミールの可視マップを併用しても おもしろいでしょう
コンパス操作
山座同定したい山名の磁北角度を「山座同定表」から読み取り コンパスの回転リングを回して読み取った角度を回転リングの固定部分の度数線(度数線がない場合は進行線)に合わせる

コンパスの下(進行線と逆の方)を体に当て コンパスを水平に保ちながら
磁針の北(赤い針)とカプセルの矢印(ノースマーク)が ピッタリ合うまで体を回す

進行線(トラベルライン)方向が山座同定したい山の方向です


ここでは シルバコンパスを用いましたが
1万円少々で購入できる コンパスグラスも お勧めです
山座同定できれば双眼鏡あるいは望遠レンズで 見たり撮影がおもしろくなります

注)「山座同定表」は三角点からの角度です
  三角点を離れると近距離の山ほど誤差は大きくなります
  なお 実際には樹木や構築物が邪魔になって見えない山があります
お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手

tomizumiさんの記事一覧

※この記事はヤマレコの「ヤマノート」機能を利用して作られています。
どなたでも、山に関する知識や技術などのノウハウを簡単に残して共有できます。 ぜひご協力ください!

詳しくはこちら

コメント

このヤマノートはコメントを受け付けていません。