塩見岳: 塩見小屋で撤退
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- GPS
- 51:20
- 距離
- 36.8km
- 登り
- 2,391m
- 下り
- 2,384m
コースタイム
- 山行
- 6:43
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 7:42
- 山行
- 9:51
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 11:03
- 山行
- 4:09
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 4:35
天候 | 27日 曇り: 28−29日 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
日本山岳会 岐阜支部の冬山山行で南アルプス 塩見岳 3047を目指す。時間が足りずに、塩見小屋 2766で撤退を余儀なくされたが、経験し難い素晴らしい山行だった。12月27日〜29日。メンバーは、CL水谷、SL 鈴木、今峰、松原、東明の5名。
27日: 冬季ゲートより山行を開始したときには天候は回復しておらず、曇と時折みぞれの中、三伏峠までを進む。長い林道歩きと登山道、そして冬山装備の重さが身にしみる。本来であれば、本谷山を超えた地点でテント泊予定であったが、総合的に考えて、三伏峠を初日の幕営場所と決定した。三伏峠までは前日に入っていた広島の登山者のトレースがあり、ありがたく使わせていただいた。
28日: アタックデイ。週中に降った雪のせいで、新雪のラッセルの行程となる。トレースはない。自分の膝くらいが平均で、ときに股まで、吹き溜まりでは腰までのラッセルだった。三伏峠から塩見まではすべての道が雪で埋もれてしまい、自らの力でルートファインディングとラッセルでの道ひらきを行わねばならない。よって、最初から登頂は諦め、主稜線までを目標に変更する。雪山をやらないとわからないが、夏とちがい雪のコンディションで行程が全く変わってしまう。自分たちで道を作りながら、塩見小屋に到着。ここからが楽しい岩稜登攀だが、塩見小屋11時30分到着では、山頂に立っても戻るのが困難と判断し、三伏峠まで戻ることとした。帰りの行程を考慮してのCL, SLの判断は素晴らしい。
三伏峠には多くのテントがはられており、翌日、29日のアタックパーティが数多くいた。トレースがあれば、山頂に立てるだろう。羨ましさはあるものの、道を切り開く楽しみが奪われてしまうので、どちらが良いのかはわからない。自分は途中で帰ってきたとしても、自分の足跡を残しながら、南アルプスの自然や木々の中を歩いた充実感でいっぱいだった。
29日: 下山。上りと違い下りは早い。下りの途中で、登ってくるパーティに数多く出会う。皆から、雪の状態を聞かれる。三伏峠から塩見までの雪の深さを説明しながら、トレースはガッチリつけてきたので、アタックは天候次第ですよ、と話をした。
今回は、登頂はできなかった。では残念かというとそういうわけでもない。逆にトレースのない新雪の峰々を、最高の天気と景色の中、自分たちの力で足跡を仲間とともに刻んだ時間は本当に楽しかった。最近、自分は思う。山には敗退もリベンジもない、だからその言葉を使うのをやめた。そのときに登頂を山や自然から、自分にその頂きに到達するのを許されるかどうかだと思っている。登れないときも多いけど、こんどまた来ればいいと思う。そのときに山が許してくれれば、私達は山頂に立つと思う。
ということで、楽しい山行でした。テント内での会話も楽しく、ご飯も美味かった。景色は最高で、山頂からでなくても素晴らしい眺めを堪能できた。今年の冬は、まだ行くところがいっぱいあるので、そこに行こうと思う。夏に仙塩尾根で塩見岳にこよう。予定は未定だけど。
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