白駒池でテント泊練習〜ニュウピストン

- GPS
- 06:47
- 距離
- 7.1km
- 登り
- 251m
- 下り
- 263m
コースタイム
- 山行
- 0:41
- 休憩
- 0:02
- 合計
- 0:43
- 山行
- 3:59
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 4:46
| 天候 | 曇り、晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
池の周りは木道が整備されている。ニュウへの登山道も迷うところはない。 登山者が増えて登山道が崩れてきているとのこと。道が深く掘れて水が溜まってドロドロになっている箇所がいくつかあり。 |
| その他周辺情報 | 青苔荘でテント泊 |
写真
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
調理用食材
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
携帯トイレ
|
|---|
感想
日本で「八」という数字は、しばしば多数を意味する。四方八方、八面六臂、口八丁手八丁。大江戸は八百八町で、わが国には八百万の神がいるといわれる。八ヶ岳の名前の由来も多数の頂があるからという説がある(諸説あり)。その八ヶ岳にテント泊をしようというのが今回の山行計画である、夏前にテント泊講習を受けたリーダーと筆者は、「ゆるテント泊」をする機会をうかがっていたが、なかなか適切な場所とタイミングがない。何せ、荷物が10圓鯆兇┐襪筏せちが萎えるヘタレ(これって方言?)2名である。公共交通機関の最終地点からテント場までが短く(かつ平坦で)、予約が取れるところ、というと選択肢は狭まってくるのである。
そんな中でリーダーが見つけてきたのが、10月の白駒池畔のテント場である。相当寒いのではないかと思ったが、今年は清水の舞台から飛び降りる思い(?)で高額なダウンパンツを購入したこともあり、チャレンジしてみることにした。
当初のリーダーが立てた計画は、2日目に中山展望台、黒百合ヒュッテ、ニュウと周回してくるものであったが、途中筆者がスピードダウンすると最終バスに乗り遅れる恐れがあったので、リーダーに泣きを入れ、ニュウまでのピストンにしてもらった。後から考えるとそうしてもらって正解だったと思う。
さて、まずは茅野駅からバスに揺られて白駒池入り口のターミナルまで行く。そこでリーダーの友人氏と待ち合わせており、無事合流。友人氏は自家用車で来ていたが、相当早くから白駒池の駐車場は満車になっていたということであった。早速青苔荘目指して出発。青苔荘までの距離が短いと聞いていたので、余計な食料などザックに詰めてしまい、よろよろと歩き始めたのだが、あとでリーダーから「お菓子が多すぎ」と指導を受けた。あなたに言われたくはない、と心の中で思ったが怖いので黙っていた。
それはそうと、青苔荘でテント場の受付をしようとすると、今、受付をしてしまうと余分な料金が掛かるらしい。それで、友人氏と3人で食事をしながら今日の計画を練ることにした。最大の論点は、高見石小屋まで行って揚げパンを食すかどうかという問題である。行くとテントを張るのがちょっと遅くなりそうなので、涙を呑んで諦めることにした。ということで、ゆっくりまったり食事をして、そのあと白駒池を1周した。北八ヶ岳特有の苔の森の美しさもさることながら、池の周囲はちょうど紅葉がいい具合になってきていた。白駒池周回には普通に観光で来ている方も多く、木道のすれ違いも気を遣う状況であったが、40分ほどで戻ってきて、テント場の受付をして、テント設営に入った。
経験豊富な友人氏も付き合ってくれて、我々がテントを張るのを見ていてくれたのだが、せっかくテント泊講習を受けたのに忘れていることも多く、それなりに時間をかけて張ることになった。この日は天気も良く、風もなかったので、順調に時間をかけて設営できた。祝完成。周囲はポツポツとテントが張られている程度で、さすがにこの時期は少ないのかなと思っていたら、それは間違いだったことが後からわかる。それはともかく、無事テントも張れたので、おやつにすることにした。
友人氏はその日じゅうに別の山行に行くので、まったりおやつのあと別れ、我々はテントの居住空間の整理をした。ごろごろして日暮れもちかくなったころ、高校生と思しき集団が到着し、テント設営を開始したのでにわかに賑やかになった。どこかの高校の山岳部かと思ったが、人数が多いので、複数の高校の合同合宿のようなものかもしれない。巨大な荷物を担いで歩いてきたのだろうなあ。彼らが着用していたポロシャツには某県立高校の名前が書かれていたが、リーダーが超優秀な高校だと教えてくれた。
高校生たちは自炊だったが、我々は青苔荘に焼鳥丼と焼肉丼を予約していた。食事は青苔荘の外でするのだが、食事の用意ができると拡声器でテント場に向かって名前を呼んでくれるという、ちょっとだけ恥ずかしい感じのシステムであった。食事は味付け濃いめ、ごはん大盛りで、小食の筆者にとってはややチャレンジングであったが、明日に山行のためにも完食。お腹がはちきれそうになりながらテントに戻った。
この日は星がよく見えた。山行で星空を眺めるのは久しぶりである。8時半ごろ白駒池のほとりまで行くと天の川と思しきものが筆者の頼りない視力でも見ることができた。このあと朝方目が覚めたときにもう一度同じところに来てみると半月が高々と上がっており、それでも星がよく見えて、まさに星月夜であった。ゴッホの絵のようにぐるぐる渦巻いてはいなかった。
お腹も一杯だし、ぐっすり眠れたかというとそうでもない。着込んで寝たのだがなんとなくうすら寒いのである。夜半に起きてからは寒いのが気になってなかなか寝られなかった。4時になると高校生たちが活動を開始したので、その物音を聞きながら休んでいる感じだった。我々が起き出した5時には高校生たちはすでに出発しており、迅速で規律の取れた行動をしているなと感心した。やはり我々のゆるゆる山行とは違う。
まあ、そんなわけで、ゆるゆると起きて、ゆるゆると朝食をとり、ゆるゆるとテントを撤収して、青苔荘にデポさせてもらい、ニュウまでのゆるゆるピストン山行に出発した。前日と同じ道を通って白駒池の反対側に出て、しばらくは平たんな道を行く。しばらくすると白駒湿原という場所に出る。広くはないのだが樹林帯の中に突然現れるので、森林化する際にここだけ何らかの理由で残ったのだろうか。この先、木道が途切れると途端にぬかるんだ道になる。このあたりの苔の生育の様子を見ると、道が乾くということはあるのだろうか。果たして帰宅後の靴洗いは一苦労であった。そして、ぬかるみが終わるころから急登になる。最近は忙しかったり腰痛が出たりして、近場の低山にもなかなか行けておらず、自宅周辺でのインターバル速歩なんかも怠け気味だったせいか、ゆっくり登っているはずなのに楽ではない。息は切れていないが登りが長く感じられる。それでも上方に空が見えてくると山頂は近い。樹林帯を抜けた、と思ったら正面は真っ白である。ああ、残念、と思いきや、振り返ると北八ヶ岳と白駒池が一望できる絶景だった。
気がせくのを抑えつつ、山頂までもう一登りし、写真を撮っていると既に東の方から雲が押し寄せてきていた。このタイミングで山頂に到着できたのはラッキーであった。山頂は狭いので、直下のスペースで休憩を取り、エネルギー補給をし、下山することにした。
帰りは来た道を戻る。順調に下ってほぼ予定通りに白駒池につき、前日と同じように白駒荘の方を回って青苔荘まで戻った。昼近くなっていたので観光客の数も多くなっていて、皆さん紅葉を楽しんでいるようであった。
青苔荘に着いてあわただしくデポしたものをパッキングし、いや結局見境なくザックに詰め込んだという方が正しいだろう。急に重くなったザックをよろよろと担ぎ、バス待ち列が気が遠くなるような長さでないことを祈りながら白駒池バス停まで行くと、意外にもそれほど待つ人の数は多くなかった。結局出発時には全員座れる乗車人数で出発し、予定通り茅野駅に着き、昼食をとりながら、そしてリーダーの目を気にしながらビールを飲み、帰りの列車に乗り込んだのだった。
帰宅後、狭い部屋でテントを干したり靴やストックを掃除したりしたが、衣類の洗濯の前に力尽きた。当初の予定の時間に帰っていたらかなり大変だったであろう。テント泊山行はとても楽しかったのだが、筆者の体力ではかなり余裕のある計画にしないといけないことを再認識したのであった。(完)
kwskyk












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