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Yamareco

記録ID: 5118009
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山滑走
十和田湖・八甲田

八甲田雛岳 東側開拓で極上パウダー滑走

2023年01月22日(日) [日帰り]
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GPS
05:59
距離
6.4km
登り
715m
下り
716m

コースタイム

日帰り
山行
5:48
休憩
0:12
合計
6:00
8:13
252
スタート地点
12:25
12:37
96
14:13
ゴール地点
天候 前半薄日が差していたが、後半は雪
過去天気図(気象庁) 2023年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
除雪ステーションの向かいに駐車スペースがあり、一言除雪の方々に声をかけて停めさせてもらった。
下山したら車が地吹雪と雪壁からの雪庇張り出しで完全埋没し、大変な目に遭いました😁
停める時はその辺を考慮してください。
コース状況/
危険箇所等
太板で膝ラッセル。
登りでは特に不安なところはなかった。
でも新雪が少なければまた違った感想になるかもしれない。
下山は登り返し上等で南東へ思い切り落としました。
(途中の沢は埋まり切っていませんでしたので、トレース復帰の際の横断箇所の見極めに気を付けて)
でも雪も地形も雰囲気も大変良かった!

【弱層チェックについて】
歩いた感触では安定していたけれど、一晩の積雪がかなり多かったため念のためピットチェックを行った。
場所は1,050m付近の樹林帯の東向き斜面。

コンプレッションテストの結果、
↓50cmと↓70cmに弱層あり(これは前回木曜日に八甲田仙人岱でチェックした時と同じ日の積雪由来と思われる)
どちらも肩支点で数度叩いてようやく破断し、手を使って引き出せた(SC)
↓70はコシモザラメ(1月15日の融解凍結境界)
↓50はコシモザラメ一歩手前といった感じ(実際ルーペで見てないので詳しくはわからない)

ちなみに雪崩講習会では、タップの種類や回数は関係なく、SP(手前に勝手に切れ落ちてくる)やSC(今回のように破断後、手で引っ張り出せる)時には要注意と教わっております。
除雪ステーションの向かいのグダリ沼入り口のところに車を停めます。除雪の方々に一言お断りするとよいみたい。
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除雪ステーションの向かいのグダリ沼入り口のところに車を停めます。除雪の方々に一言お断りするとよいみたい。
除雪ステーション脇から入山します
除雪ステーション脇から入山します
106mmのファットスキーでも膝まで沈み、ラッセルしても板が雪中潜ったままで見えない!雪が軽いのでがんばれる。
106mmのファットスキーでも膝まで沈み、ラッセルしても板が雪中潜ったままで見えない!雪が軽いのでがんばれる。
まず目指すのはP816。
少し遠回りになるけれど、せっかくなので何があるのか調査する!
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まず目指すのはP816。
少し遠回りになるけれど、せっかくなので何があるのか調査する!
ほんのり明るいいつもの雛岳。
東側なので無風で穏やか。
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ほんのり明るいいつもの雛岳。
東側なので無風で穏やか。
スプリットボードのloreleyさんとラッセルを交代しながら進む。
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スプリットボードのloreleyさんとラッセルを交代しながら進む。
見上げる。そう、雛岳はいつもこんな感じの色合い。
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見上げる。そう、雛岳はいつもこんな感じの色合い。
第一チェックポイントのP816に着いた!
ちょっと開けた感じだけど特に何もない。しかし我々は満足したw
第一チェックポイントのP816に着いた!
ちょっと開けた感じだけど特に何もない。しかし我々は満足したw
徐々に傾斜が出てきて、滑走欲が沸き起こる♪
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徐々に傾斜が出てきて、滑走欲が沸き起こる♪
私はかなり行動食を食べるのだけどlさんも同じように燃費悪いタイプらしいので、安心して食べまくりました。食べてさえいれば私はとにかく元気!
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私はかなり行動食を食べるのだけどlさんも同じように燃費悪いタイプらしいので、安心して食べまくりました。食べてさえいれば私はとにかく元気!
歩いている感じでは安定している印象でしたが、とにかく前夜の降雪が多かったので念のため弱層テストをしました。lさんも久々にやるとのことで率先してお手伝いしてくれました。
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歩いている感じでは安定している印象でしたが、とにかく前夜の降雪が多かったので念のため弱層テストをしました。lさんも久々にやるとのことで率先してお手伝いしてくれました。
CTの結果はコース状況欄を参照ください。
木曜日と概ね似たような状況です。そこまで悪くはないけれど要警戒といったところ。
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CTの結果はコース状況欄を参照ください。
木曜日と概ね似たような状況です。そこまで悪くはないけれど要警戒といったところ。
いつも滑る北東斜面。滑った後が見えます。
こっちから眺めるのは新鮮。
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いつも滑る北東斜面。滑った後が見えます。
こっちから眺めるのは新鮮。
尾根の左右どちらの斜面もチェックしながら登ります。
やっぱり今日はせっかく来たのだし、左側の斜面だね!
尾根の左右どちらの斜面もチェックしながら登ります。
やっぱり今日はせっかく来たのだし、左側の斜面だね!
その斜面の様子。むふふ。
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その斜面の様子。むふふ。
山頂まであと少しのところで、1本滑って登り返してきたchohoさんとばったり遭遇!
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山頂まであと少しのところで、1本滑って登り返してきたchohoさんとばったり遭遇!
chohoさんがたくさん写真を撮ってくれていました。
ありがとう!
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chohoさんがたくさん写真を撮ってくれていました。
ありがとう!
この時は山頂部も陽が差してとても幻想的な良い雰囲気でした。
(高田大岳は残念ながら見えなかったけれど)
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この時は山頂部も陽が差してとても幻想的な良い雰囲気でした。
(高田大岳は残念ながら見えなかったけれど)
山頂へと向かう私たち
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山頂へと向かう私たち
看板のある部分だけが爆風なのはいつものことと高を括って、バラクラバを付けずに行ったら、サングラスとヘルメットの隙間風でおでこが痛すぎて凍傷になるかと思った!
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看板のある部分だけが爆風なのはいつものことと高を括って、バラクラバを付けずに行ったら、サングラスとヘルメットの隙間風でおでこが痛すぎて凍傷になるかと思った!
立つのもやっとだったけれど、気合でなんとか登頂証明写真を撮れた♪
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立つのもやっとだったけれど、気合でなんとか登頂証明写真を撮れた♪
滑走は穏やかな南東面へ!
良く走る軽い極上パウダーでした!
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滑走は穏やかな南東面へ!
良く走る軽い極上パウダーでした!
あんなにラッセルで時間かけて登ったのに、一瞬で終わってしまう。だがそれこそが山スキーの醍醐味!一本に全力投球だ。
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あんなにラッセルで時間かけて登ったのに、一瞬で終わってしまう。だがそれこそが山スキーの醍醐味!一本に全力投球だ。
続く林間はlさんが先陣を切る。ここでも抵抗を全然感じないパウダー。早すぎて追い撮りできなかった〜。
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続く林間はlさんが先陣を切る。ここでも抵抗を全然感じないパウダー。早すぎて追い撮りできなかった〜。
シールをつけて少々登り返してトレースに復帰。
そこからも少し林間滑走を楽しみ、終盤は線路に乗って。
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シールをつけて少々登り返してトレースに復帰。
そこからも少し林間滑走を楽しみ、終盤は線路に乗って。
最後は漕ぐ!がんばれスノーボーダー♪
(私も漕いだけど)
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最後は漕ぐ!がんばれスノーボーダー♪
(私も漕いだけど)
無事下山!
駐車場所に戻ってきたら、私の車が…ない…?
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駐車場所に戻ってきたら、私の車が…ない…?
雪壁から発達した雪庇に飲み込まれ完全埋没…
粉雪の移動力半端ない
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雪壁から発達した雪庇に飲み込まれ完全埋没…
粉雪の移動力半端ない
今日の本当の核心は下山後にあった。
Lさんのおかげで無事車と一緒に生還できた。
1人だったら野垂れ死んでたぞ〜
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今日の本当の核心は下山後にあった。
Lさんのおかげで無事車と一緒に生還できた。
1人だったら野垂れ死んでたぞ〜

装備

個人装備
長袖シャツ 長袖インナー ハードシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ3 防寒着2 バラクラバ ブーツ ザック スコップ ゾンデ ビーコン 地図(地形図) コンパス ヘッドランプ ファーストエイドキット ダクトテープ・スキーバンド3・結束バンド8 モバイルバッテリー 携帯 時計 サングラス 保温エマージェンシーシート ストック ナイフツール 360°カメラ ビンディング スキー板 シール 昼ご飯 行動食 非常食 水筒(保温性)2 ヘルメット ゴーグル 予備ゴーグル ネックウォーマー フェイスカバー スキーアイゼン スノーソー
共同装備
トランシーバー

感想

25年ぶりのピットチェック、おかげさまで忘れてたり間違えていた部分が見直せました。
トラックログを見て、林間でもう少し滑走を犠牲にして思い切ったトラーバースをしておけば...ごめんなさい。と思いましたが、犠牲にするにはもったいなさすぎるコンディション。何回行っても同じルートに落としてしまいそう。
下山後は車がカマクラに化けたのかと思いましたよ。
「雛岳東側開拓」楽しかったです。ありがとうございました。





久しぶりにソロで雪山へ行こうと思った。
厳冬期の深雪でも1人で安心して行けるところといったら、いつも人の多い雛岳の通常ルートくらいしか私には選択肢がない。
けれどいつもの北東斜面を滑ることに対して、雪崩の不安がどうしても拭いされない。
それで、地形図を眺めてだいぶ考えた。

昨年の雛岳でお会いしたLさんが、グダリ沼からも入山できると言っていたのを思い出し、猛烈に山の東側が気になりだした。
P816のある、広く裾野が広がった尾根がどんなところなのか見てみたい。
そしてそこから山頂へのルートがあるのかを見極めたい。

1人なら安全のために森林限界までになってしまうだろう。
でも風はそこまで強くないし、充分登頂を狙えるコンディションなのだ。
自分の考えたルートで登頂できるものなのか、どうしても試してみたい…!

私の好奇心は止まらなくなった。
すぐにLさんにDMを通じて連絡を取ってみたところ、予定を変更して私の計画に乗ってくれることとなった。


ラッセルは膝まで沈む深さだったけれど雪は軽い。
未知なる世界への期待と好奇心で、私の心と足も終始軽やかだ。
山頂までの4時間は、見る景色全てが新鮮であっという間だった。

風の当たらない山の東側を歩いている感触では、雪はとても安定しているようだった。
それでも念には念をと、途中で東面でピットチェックを行った。
こんな時面倒臭がらずに、一緒に楽しんでくれる仲間は本当に頼もしい。

CTの結果はやはり前回同様に破断した弱層が2箇所で、結果は肩から思い切り何度か叩いてのSC。
東面でよほどの急斜面でなければ大丈夫だろうという予感がしたけれど、風の当たる面はもっと不安定な結果がでるかもしれないし、沢地形はこの大量積雪のあとでは少し怖い。

そんなわけで、私たちの滑走舞台は真東〜南東に広がる尾根斜面に決定した。


無事登頂の目的を果たし、いよいよ滑走。
斜面を陽の光が照らし出すのも待ちきれず、1番に飛び出していった。
深いはずなのに深さを感じない。
雪はどこまでも軽く、楽に蹴散らしていける。
後から考えると、これが新しいファットスキーの浮力だったのかもしれない。
ディープパウダーをこんなに楽に滑ることができたのは初めてだった。
いつもならすぐに太ももがパンパンになるのに、今日はどこまでも滑っていけそうだった。

登り返し上等で落としたラインは、登りトレースからだいぶ逸れてしまっていた。
けれどトレースへの復帰は、ただ楽にトラバースするのではもったいなく感じ、再び深いラッセルを少しでも登りながら戻った。


どうせやるならとことん全力で楽しみたい。
中途半端なことはしたくない。
そんな私たちの気持ちは、下山後見たトラックログにはっきりと現れていて、眺めて清々しくなった。

既に私はもう一度今回のコースに挑戦してみたいと思っている。
次はさらにシンプルで直線的なコース取りをしてもっと早く登頂し、今回滑った尾根より小さな沢を挟んだ一本北側を滑りたい。
そして登り返して2本楽しめたら最高だな、とまで想像している。
今からその日が本当に楽しみだ。

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