五竜・唐松
- GPS
- 32:00
- 距離
- 16.6km
- 登り
- 1,966m
- 下り
- 1,965m
コースタイム
八方池山荘6:47→唐松岳頂上山荘9:53→五竜山荘12:46
五竜山荘13:53→五竜岳頂上15:04
五竜岳頂上15:10→五竜山荘16:07
26日
五竜山荘06:32→唐松岳頂上山荘09:51→唐松岳10:15
唐松岳10:23→唐松岳頂上山荘10:45
唐松岳頂上山荘11:04→八方池山荘14:14
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
唐松岳頂上山荘から五竜岳にかけては、慎重に通過したいところが何カ所かあります。気を付けて。 |
その他周辺情報 | 麓の第二駐車場(無料)横には日帰り温泉あり。 |
写真
感想
今回の山行きは、五竜岳と唐松岳(北アルプス)。
唐松岳から五竜岳に向かう途中に少々難所があるようだが、地図上には特に危険マーク等は入っていない。気を付けて通れば大丈夫だろう。
ということで、八方尾根コースを通って五竜岳往復、一泊二日の予定で出発。
25日朝。麓の第二駐車場(無料)に車を置いて、ゴンドラ乗り場へ。
隣に居合わせた、同じテント装備の名古屋の単独女性の話では「この時期、遠見尾根を下りて、バスで500円で戻ってくる方法があるのでそれを利用する」とのこと。その手もあったか。と思うもここは予定通り行動することに。
ゴンドラとリフトを乗り継ぐこと30分程で終点の八方池山荘前に到着。
6時46分出発。
八方池を目指す人、唐松岳を目指す人、更には五竜岳、それ以遠を目指す人達で登山道は結構な賑やかさだ。
ニッコーキスゲの鮮やかな黄色が沿道に彩りを添える中、八方池まで続く木道を登って行く。50分程で八方池に到着。前方に広がる天狗の頭、白馬方面の山の上はあいにくガスがかかって望めない。ここからの景色は明日の帰りに期待しよう。
歩きはじめてから2時間超、丸山(2,420m)のあたりだったと思う。突然目の前に雷鳥が現れた。
山登りを始めて8年、雷鳥にお目にかかるのは今回が初めてだ。
だが、その雷鳥さん、なかなかこちらを向いてくれない。やや消化不良の感もないではないが贅沢はいえない。後ろ姿を見られただけでも満足。
これから行く五竜も頭にガスがかかっていたが、唐松岳頂上山荘近くになって、ようやくそのガスも取れてきた。
ガッシリした山容は見るからに男性的だ。
9時53分、唐松岳頂上山荘に到着。
すぐ目の前には唐松岳が、そして、西方向に目をやると2年前の夏に歩いた剱、立山の山並みが連なっている。
唐松岳は往復で35分のコースタイムだが、ここはこの後のために体力を温存。明日の帰りに登ることにして今日は通過。
山荘から5分。今回の一番の難所、牛首が待っている。
少し渋滞も起きている。思っていたより険しそうだ。
それに、今日は台風のような強風が絶え間なく横から吹きつけてくる。
油断しようものなら、思わずバランスを崩してしまいそうな強い風だ。まだこんなところで新聞の記事にはなりたくない。前を行く人と少し距離をおいて慎重に通過する。
思えば、明日もここを通らなくてはいけない。ちょっと憂鬱。
他にも1、2カ所難所はあるものの、なだらかな稜線が続いたりして、景色も素晴しい。
進むほどに五竜岳も大きくなってくる。
それにしても、山荘がなかなか見えてこない。足どりはだんだん重くなる一方で、せっかくの景色を楽しむ余裕も徐々に薄れてくる。
程なくして前方に案内表示が見えてきた。遠見尾根との合流点の表示だ。突然、目の前に五竜山荘が現れた。ここまで山荘は見え隠れすることもなかっただけに、なんともあっけない到着になった。時間は12時46分。
なにはさておき、まずはテント設営。
この時点でテント数は20張り程度だったと思うが、当然いい場所はもうほとんど残っていない。
やや地面が傾いてはいるが、空いている一角に張ることにした。
ところが、風がビュービュー吹き荒れる中、テントをセットしたはいいが、風に煽られっぱなしでなかなか地に据え付けることができない。
そんな様子を見かねたのだと思う。両隣の男性お二人が手を貸してくれた。
おかげでなんとか設営することができたが、こんなことは初めてとはいえ、自分の未熟さ加減を思い知らされた。
お二人に感謝。
テント張りもなんとか終ってまずはビール、といきたいところだが、そうもしていられない。明日、少しでも楽をするためには今日のうちには頂上に登っておきたい。
水だけ持って13時53分、テントを出発。
途中、最初のうちは見えていた頂上にも徐々にガスがかかりだしてきた。
身軽とはいえ足どりは重い。
五竜岳頂上(2,814m)到着が15時04分。頂きはもうすっかりガスに包まれていた。
残念だが運が無かったということだ。少し待てば晴れそうという感じもないので、写真だけ撮って早々に下山開始。
しかし、運は見放していなかった。
途中でこの日二度目の雷鳥に出会うことができた。しかも、今度はしっかりとこちらを向いてくれている。
これだけでも、登ってきた甲斐があったというものだ。
テント場帰着16時07分。
ようやくビールにありつくことができた。
明けて26日朝。
昨夜は一晩中風がテントを揺らしていた。
若干地面が傾いているせいもあって、夜中に何度か目が覚めたが、すぐにまた眠りについた。疲れていた証だ。
相変わらず風は吹き続けているが、外はいい天気だ。
五竜頂上もスッキリと青い空が広がっている。
昨日、テント張りを手伝ってくれた男性の一人も、朝登ってくると言っていたし、先程お話した男性もこれから登ってくるとのこと。
今登っている人も、これから登る人も羨ましい。そして、ちょっぴり悔しい。
簡単な食事を済ませた後、テントを撤収して6時32分、五竜山荘を出発。
昨日にも増して天気がいいこともあって、一段と映えて見える景色や花々、そして、時々後ろの五竜にレンズを向けながら順調に(でもないが)来た道を辿って、難所牛首に到着。
が、昨日はあんなに難所だと思っていたのに、今日は思いの外順調に通過できた。やっぱり風は侮れない。
唐松岳頂上山荘着9時51分。山荘前は既に多くの人で賑わっている。
さっそく頂上に向かう。山荘のすぐ横にはコマクサの群落がある。コマクサは他でも見かけたが、ここが一番繁殖域が広いようだ。
唐松岳頂上(2,696m)到着、10時15分。
剱、立山、富士山、白馬方面、そして、五竜の右はるか後方には北アルプスのランドマーク、槍が小さいながらもしっかりと存在感を現している。
唐松岳頂上山荘に戻って小休憩の後、再びザックを担いで11時04分、登山口の八方池山荘に向かった。
となりにテントを張らせていただいた者です。あの日の風はなかなかなものでしたね。わたしも経験は少ないので苦労しました。ですが、やっぱりテント泊は気持ちよくてやめられません。翌朝は4時スタートで、五竜岳山頂からはため息もののご来光を拝むことができました。唐松岳への道が剣岳以上に険しく感じたと仰っていらしたので、果たして未熟な自分は大丈夫かと、おそるおそる歩を進めました。しかも、その一番の難所で20名ほどの団体様が。岩に張り付いて静止する団体様の外側からかわしてすれ違うという、ちょっとドキドキの体験をしましたが、無事通過できました。ゆくゆくはお隣り鹿島槍のキレットを経験できればと考えています。
gamazouさん、あの時はテント張り手伝っていただいてありがとうございました。なにしろ、あんな強い風ははじめての経験。テントを組み立てたまでは良かったが、後は風に煽られっぱなしでオロオロするのみでした。この後どうしたものかと頭の中が真っ白になってしまったところでの助け舟、ほんっとに助かりました。
>五竜岳山頂からはため息もののご来光を拝むことができました。
でしょう!でしょう! あの日は朝から抜けるような青空が広がっていましたから。その頃、こちらはなんとも悔しい思いで頂上を眺めながらテントを畳んでいましたけどネ(笑)。
でも、年にそう何回も訪れることができないアルプス。今回もじっくり楽しんでくることができました。
また、お立ち寄りください。
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