燕岳・大天井岳・常念岳 〜北アルプスパノラマ銀座を重装で縦走♪〜

2017年09月25日(月) ~ 2017年09月27日(水)

• GPS: 26:46
• 距離: 25.7km
• 登り: 2,494m
• 下り: 2,600m

コースタイム

1日目

• 山行: 4:18
• 休憩: 1:04
• 合計: 5:22

11:02 中房温泉登山口
11:51 11:54 第１ベンチ
12:32 12:41 第２ベンチ
13:23 13:28 第３ベンチ
13:50 14:12 富士見ベンチ
14:50 15:13 合戦小屋
15:39 15:41 合戦山(合戦沢ノ頭)
16:12 16:12 ベンチ
16:24 燕山荘

2日目

• 山行: 7:43
• 休憩: 1:44
• 合計: 9:27

6:07 燕山荘
6:10 6:10 いるか岩
6:20 6:25 めがね岩
6:30 6:47 燕岳
6:50 6:51 めがね岩
6:58 6:59 いるか岩
7:05 7:45 燕山荘
8:19 8:20 蛙岩
8:43 8:46 大下りの頭
10:48 10:55 小林喜作レリーフ
11:04 11:05 槍ヶ岳・大天井岳、常念岳分岐
11:39 11:40 大天荘
11:59 12:02 大天井岳
12:12 12:36 大天荘
13:32 13:32 東天井岳
15:34 常念小屋

3日目

• 山行: 6:02
• 休憩: 4:43
• 合計: 10:45

5:05 常念小屋
6:14 7:41 常念岳
8:15 10:44 常念小屋
11:46 11:53 最終水場
13:15 13:16 笠原沢
14:01 14:01 烏帽子沢
14:24 15:03 王滝ベンチ
15:41 15:41 山ノ神
15:50 一ノ沢登山口

天候

25日：稜線到達時には曇りがち
26日：快晴
27日：朝方は晴れ　午後から曇りがちになり下山時は小雨

アクセス

利用交通機関：

タクシー 自家用車

しゃくなげの湯付近の登山者用駐車場を利用
中房温泉登山口までの行き、一ノ沢登山口からの帰りにタクシー利用

コース状況／危険箇所等

≪登山道の状況≫
・全体的によく整備されており、ルートも明瞭
・合戦尾根：合戦小屋まで急登が続く。整備は行き届いて安心して登れる。
・燕山荘〜燕岳：歩きやすい道が続く。
・燕山荘〜大天井岳：松本側をトラバースする区間では片側が急斜面になっているので道の踏み外しに注意のこと。大天井岳手前に鎖場・短いハシゴ有り。高度感はさほどない。
・大天井岳〜常念岳：ルートは鮮明だが、ガレ・ザレていて歩きにくい箇所も有り。
・常念乗越〜一ノ沢登山口：胸突八丁から常念乗越までが急登。途中、黒部の下ノ廊下をほうふつとさせる沢の高巻き箇所があり転落すると危険。そのあとは一ノ沢登山口までゆったりした道を長く歩くことになる。

≪トイレ≫
・各登山口、山小屋に有り。

≪商店・自販機≫
・各山小屋で飲料・食料を購入できる。
・中房温泉登山口には飲料の自販機があったような・・・
・一ノ沢登山口には商店・自販機ともなかったように思うので、前もって用意して来られたし。

写真

9/25 10:54

将来的にテント装備を揃えるためまずは70ℓザックを用意。
テント泊する仲間4人の食料などを満載し、総重量20�埀曚─�
これで合戦尾根を登ることになるとは…

9/25 10:55

中房温泉登山口を出発

9/25 12:08

合戦小屋まで急登が続く

9/25 12:13

ハナニガナ

9/25 12:21

松茸…じゃないですよね…

9/25 12:47

合戦尾根下部では紅葉はこれから

9/25 12:53

山椒の若木？

9/25 13:16

合戦尾根中腹から木々が色づいてくる

9/25 13:27

ゴゼンタチバナの果実

9/25 13:30

合戦尾根でエビフライを見つけました

9/25 14:36

紅葉ゾーンに入って来た
カエデが色づく

9/25 14:53

合戦小屋のスイカ
ギリギリ間に合いました！

9/25 15:23

オヤマリンドウ

9/25 15:25

槍ヶ岳が姿を現す
常念乗越までずっとその雄姿を見ながらの旅が始まる

9/25 15:41

合戦沢ノ頭付近
紅葉が鮮やか

9/25 15:48

霞む燕岳をバックにカエデの紅葉

9/25 16:22

本日のゴール、燕山荘にやっとたどり着いた
夏にはお花畑になる斜面も秋の装い

9/25 16:31

合戦小屋手前でブロッケン現象を見れました！

9/25 16:36

燕岳にまた帰ってきました
登頂は明日にお預け

9/25 20:42

松本の夜景

9/25 21:14

燕岳上空の星空
カメラの感度を上げると星は見た目以上に映るけれど、ノイズもすごい…

9/25 21:28

槍ヶ岳に流れる天の川

9/26 5:39

26日朝
浅間山から太陽が昇る

9/26 5:40

日の出時のパノラマ

9/26 5:47

大天井岳モルゲンレート

9/26 5:51

槍ヶ岳と表銀座縦走路のモルゲンレート
槍ヶ岳はあまり赤く焼けなかった

9/26 6:01

朝の北アルプスオールスターズ

9/26 6:06

風景が赤から青に変わっていく

9/26 6:23

メガネ岩
心無い登山者の書き込み（削り込み？）が残念過ぎる

9/26 6:32

これから向かう表銀座縦走路

9/26 6:34

立山・劔、後立山連峰をバックにした北燕岳

9/26 6:36

燕岳から北側のパノラマ

9/26 6:44

燕岳から南側のパノラマ

9/26 6:47

燕岳上空の紺碧の空

9/26 6:54

水晶岳山腹の紅葉が美しい

9/26 6:58

イルカ岩

9/26 7:46

槍ヶ岳と表銀座縦走路
鉄板の一枚

9/26 7:48

秋の燕岳
展望抜群の素晴らしい山
燕岳から見る北アルプスが一番きれい…と思っていましたが…

9/26 8:05

縦走スタート地点のベースになる燕山荘

9/26 8:05

紅葉と槍ヶ岳

9/26 8:32

平らなピークの双六岳〜三俣蓮華岳

9/26 8:37

縦走区間の紅葉はピークを迎えている

9/26 8:49

大下りの頭にて
大天井岳はすぐ近くに見えるけれどなかなか近づいてこない

9/26 8:51

大下りの頭からのパノラマ

9/26 8:59

ナナカマドと大天井岳

9/26 9:00

少し下った鞍部は紅葉が美しい区間

9/26 9:01

真っ青な空と真っ赤なナナカマド
素晴らしいコントラスト

9/26 9:10

大下りの頭を振り返って
山腹の紅葉が美しい

9/26 9:33

稜線の暗部では鮮やかな紅葉の中を行く

9/26 9:35

紅葉の尾根越しに槍ヶ岳

9/26 9:44

コゴメグサ

9/26 10:14

燕山荘から2時間半歩いてようやく大天井岳へ

9/26 10:53

喜作レリーフ横にハシゴと鎖

9/26 10:58

燕岳からこんな気持ちのいい稜線を歩いてきた

9/26 11:22

ハイマツの緑とウラシマツツジの赤と青空のコントラスト

9/26 11:34

チングルマの綿毛と草紅葉

9/26 11:50

ウラシマツツジの草紅葉

9/26 12:01

大天井岳山頂のパノラマ
ここもすこぶる展望が良い

9/26 11:53

高瀬ダム

9/26 11:53

燕岳から見るのとは印象が変わる裏銀座の山々

9/26 11:53

平坦な山頂部の双六岳

9/26 11:57

燕岳からの縦走路

9/26 12:02

槍ヶ岳と東鎌尾根

9/26 12:05

穂高連峰がだいぶ近くなった

9/26 12:09

チングルマの草紅葉

9/26 12:29

イワツメクサ
今日まで咲いていてくれてありがとう

9/26 10:38

イワツメクサのアップ
小さな花だけど拡大すると美しい花姿

9/26 12:43

大天井岳と大天荘

9/26 12:52

トウヤクリンドウ
稜線に秋の訪れを告げる花も残りわずか

9/26 12:56

常念岳を目指して縦走路を行く

9/26 13:08

槍ヶ岳のアップ
8月はあそこからここを見ていたんだ

9/26 13:20

合戦尾根を望む
合戦小屋まではわりと平坦
そこから中房温泉までの急こう配がよくわかる

9/26 13:23

近くの地面も鮮やかに彩られる

9/26 13:29

今回の山旅3座目の常念岳

9/26 14:14

豊かなハイマツの中を行く

9/26 15:01

常念乗越
今夜の宿の常念小屋が見える

9/26 15:12

鮮やかな岩稜を歩き…

9/26 15:34

常念乗越近くに来ると森の中を歩く

9/27 5:03

27日朝
残念ながら曇りがち
夜明け前の空と安曇野の街の灯

9/27 6:03

常念岳山頂はもうすぐ
我が登山隊の後ろ姿

9/27 6:51

常念山頂にたたずむわたくし

9/27 7:32

常念岳山頂から南側のパノラマ

9/27 6:49

この山旅で初めて富士山を見た

9/27 7:28

富士山と南アルプス
北岳からもここは見えるのだね

9/27 7:19

中央アルプス

9/27 7:28

蝶ヶ岳へと続く縦走路
こちらへも足を延ばしてみたい

9/27 7:29

蝶ヶ岳
穂高連峰の最高の展望台

9/27 7:29

御嶽・乗鞍岳・霞沢岳
絶景の中を流れる梓川

9/27 7:42

槍と穂高

9/27 7:34

穂高連峰

9/27 7:35

涸沢の紅葉も美しいことだろう

9/27 7:35

大キレット

9/27 7:42

南岳・中岳・大喰岳・そして槍ヶ岳

9/27 7:41

槍ヶ岳と山腹の紅葉

9/27 7:31

天を衝く槍ヶ岳
島崎三歩曰く、「ずっときれい見えるんだよ　頂上まで行った山は！」

9/27 7:31

北鎌尾根
今回の山旅のサブリーダーはこういうところを歩くのが専門だそうな

9/27 7:39

常念岳山頂から北側のパノラマ

9/27 7:18

東鎌尾根の向こうに裏銀座の山並み

9/27 7:31

鷲羽岳？
水晶岳？
裏銀座は山座同定が今一つ…

9/27 7:18

立山・劔

9/27 7:18

二日間歩いてきた縦走路

9/27 7:14

燕岳
こうやって見ると燕山荘が天空の城みたい
背後は針ノ木岳

9/27 7:25

後立山連峰

9/27 7:19

浅間山

9/27 7:57

常念乗越下の紅葉が鮮やか

9/27 7:58

常念小屋に戻り帰り支度
横通岳もこうやって見るとピラミダルで格好いい山

9/27 9:00

槍ヶ岳の山並みを見渡す常念小屋
お世話になりました。

9/27 10:23

テント場から
紅葉と槍ヶ岳と

9/27 10:21

ヤマハハコ

9/27 10:48

常念乗越
ずっと槍ヶ岳を見ながらの山旅もフィナーレ

9/27 10:49

一ノ沢上部も紅葉が美しい

9/27 10:55

ありがとう常念岳
いつかまた！

9/27 11:00

紅葉の中を下山開始

9/27 11:09

セリ科は同定が難しい…
この花何でしょうか？

9/27 11:17

常念岳と紅葉

9/27 11:36

登山道脇も鮮やか

9/27 12:04

最終水場付近で登山道の整備をして下さっていました
ありがとうございます

9/27 12:02

とても親切な設計の階段
ステップの幅が広くて滑りにくい！

9/27 12:06

一ノ沢に沿って下る

9/27 12:09

沢の高巻き区間は路肩に注意
ちょっと下ノ廊下気分。

9/27 12:16

センジュガンピ

9/27 12:21

ソバナ

9/27 12:24

トリカブト

9/27 12:29

沢沿いの紅葉も鮮やか

9/27 12:39

沢の上部が霞むと幻想的な雰囲気に

9/27 13:15

？？

9/27 14:48

きれいな淵の中をのぞいてみた

9/27 15:39

山ぶどうを食べるサル

9/27 15:46

明るい森になってくると一ノ沢登山口は近い

9/27 15:59

紫のノコンギクが見送ってくれた

撮影機器：

OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II オリンパス

OLYMPUS STYLUS TG-4 Tough オリンパス

iPad Air 2 Wi-Fiモデル 16GB Apple

感想

Tomi-Ton

山仲間と北アルプスパノラマ銀座を縦走してきました。
今回は私以外の4人はテント泊。
いつも小屋泊まりで荷物は軽くして山を楽しんでいる自分はまだ知らない楽しみ。
テントに泊まると山を一層身近に感じらるというので、テント装備を揃えるのも一興かと思うも、軍資金が…。
将来のテント泊も視野に入れて、まず70ℓの大型ザックを用意。
小屋泊まりで荷物が軽いはず、ということで食料輸送係を買って出て食料満載のザックで出掛けてきました。

パッキングして背負ってみると…こいつは異次元の重さだ。
脚力には自信があるほうだけれど、自由な動きがままならない。
背中に重い荷物があるので、バランスを崩すとあお向けに倒れそうになる。
登る前にみんなのザックを背負わせてもらうと、自分のザックが一番重い。
なぜだ！？　自分のザックにはテントは入っていないんだが…。
自分のパッキングがいかにお粗末なのかを思い知らされました。

早朝の仕事を終えてくる仲間と合流してから出発したので中房温泉登山口には11時着。
平日なので駐車場はガラガラだろうと思いきや、中房温泉の駐車場は満車で路上駐車も少なくない。
慎重派サブリーダーM君の提案で麓のしゃくなげの湯からタクシーで来て正解でした

駐車場がこの混雑では燕山荘のテント場がいっぱいでないか心配で焦りも覚えますが、背中に重量物があるので焦ってもペースは上がらない…。
北アルプス三大急登の合戦尾根は第一ベンチから合戦小屋までが勾配がきつい区間なので、がんばりどころ。
中房温泉付近では青々としていた周りの森も標高を上げるに従って色づいてきて辛い登りの気分転換になります。
辿り着いた合戦小屋ではスイカの販売がまだ行われていて、疲れた身体に優しい甘みがひときわうれしかったです。

合戦小屋から本格的な紅葉ゾーンに突入。
ダケカンバの黄色、ナナカマドの赤、ハイマツの緑…。
霧の向こうに本日の宿泊地燕山荘が見えてくると、あと少しでこの重荷から解放される〜と足取りも軽くなる。
燕山荘手前で稜線に飛び出すと北アルプス裏銀座の山々が視界に飛び込んでくる。
苦労して登って稜線に到達すると圧巻の大パノラマが待っているのが、このコースのいいところ。
心配していたテント場も十分に空きがあって余裕でテントが張れました。

仲間がテント設営をしている間に小屋泊まりの私は着替えを済ませて夕食の料理。
一日目の夕食は自家製キーマカレーをジップロックに入れて凍らせてもってきました。こいつを湯煎して頂きます。
重装備背負って合戦尾根を登り切ったのだから、さぞおなかが減るだろうから喜んでもらえるはずと思いきや…。
喜んではもらえましたが、持ってきた量が多すぎた。
過ぎたるは猶及ばざるが如し、とはこういうことか。
山に冷蔵庫は無いので、保存がきかない食事は残るととても困る。
残った分は私が2日目の朝ごはんになりましたが、朝からカレー山盛りを食べるのは胃腸に全然優しくない…。
山の料理は保存がきく食材を種類はたくさん・量は少な目で持ってくるといいことがわかり、ひとつ勉強になりました。

2日目朝、燕山荘から日の出を鑑賞。
雲海に浮かぶ浅間山から登って来た太陽が風景を染め上げていく。
槍ヶ岳のモルゲンレートを期待しましたが、今日は思ったほど赤く焼けませんでした。
初めて来たときはもっと真っ赤に焼けたので、季節が進んで太陽の光が当たる角度でモルゲンレートの見え方も変わるのでしょうか。興味深いですね。

出発の準備をした後、空身で燕岳まで往復。
紺碧の空の下にある燕岳からは北アルプスオールスターズの大パノラマが楽しめました。
特に槍ヶ岳から裏銀座の峰々を見るのに燕岳は最高の展望台ですね。

燕山荘へ戻って常念岳までアルプスパノラマ銀座の縦走開始。
右手に穂高連峰、槍ヶ岳、裏銀座の峰々をずっと眺めながらの山旅。
歩を進めるに従って表情が変わっていくので、ずっと見ていても全然飽きない。
ピークとピークの間の鞍部では紅葉が最高潮。
背中の荷物は重いけれど、疲れをはるかに上回る満足感がありました。

燕山荘からすぐ近くに見えていた大天井岳。
ちょちょっと歩けばすぐに着くだろうと思いきや、実際に歩いてみると燕山荘から喜作レリーフまで3時間かかりました。
近くに見えてもこれほど歩かなばならないとは…山は広いですね。

遠目でみると大天荘までのトラバース道はとても険しいところに道が付いているように見えますが、登ってみるとハイマツに覆われた穏やかな山腹の道で歩いてきた縦走路を眺めながらのんびり歩けました。
ザイテングラートも離れてみると絶壁に見えますが、近づいて見るとさほど険しいとは感じないので、遠近法の妙なのだろうか。

大天荘で荷物を降ろして大休憩。
メンバー全員の顔にも疲労の色が濃い…。
空身で大天井岳山頂へ向かいますが、身体の軽いことといったら…
スキップして歩けてしまうし、空を飛べそうだよ…
たどりついた大天井岳山頂では充実の大パノラマが待っていてくれました。
遠くに見えていた穂高連峰、紅葉の涸沢カール、槍ヶ岳とそこへ伸びる東鎌尾根、歩いてきた燕岳からの縦走路と、これから向かう常念岳への道
同じ山でも眺める角度が変わると味わい深いもの。
ここ大天井岳は槍・穂高の絶好の展望台です！