幌尻岳 糠平川振内コース日帰り 額平川ピストン登山 北海道連戦第9座目
- GPS
- 09:32
- 距離
- 22.5km
- 登り
- 1,562m
- 下り
- 1,558m
コースタイム
- 山行
- 8:30
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 9:32
天候 | 朝もやのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ゲート〜取水施設 車両も通れる幅のある林道です。何カ所か落石の可能性の高い箇所がありますが、それ以外危険箇所も迷う箇所もありません。 取水施設〜渡渉開始点 一般的な土の登山道です。危険箇所はありません。 渡渉開始点〜幌尻山荘 天候がよく、通常の水量の日であれば、マーカーに従えばはっきり言って余裕です。水の下の岩の配置や形状がよく見えるため、足やストックの付き位置をしっかり考えればまったく危険はありません。ただし水はかなり冷たく1回ごとに足首がしびれました。 幌尻山荘〜命之水 段差が大きめで急ですが一般的な登山道です。分岐もないので迷うこともないでしょう。 命之水〜山頂 尾根筋に出るまではこれまでと同じような登山道です。尾根に出るとなだらかな稜線歩きになり、カールを巻きながら段々と標高を上げていきます。 |
写真
感想
北海道の百名山である意味一番ハードルが高い山、山に入るのに一番ビビる気持ちが強くなる山、それがこの幌尻岳ではないでしょうか。
というのも長い林道歩きによる行程の長さ、バス規制による時間制限、幌尻山荘の予約確保の難しさ、前日又は当日に雨が降ると増水によって渡るのが難しくなり、ひどい場合は山に閉じ込められる可能性のある渡渉。これらの要素により日高幌尻岳は百名山最難関の山の一つと見なされています。
実際に山行を行った感想を結果論から言うと、完全な好天に支えられたため、自分の大きなミスにも関わらず、楽勝の日帰り登山となりました。しかしそこに至るまでに紆余曲折の行程変更を強いられ、厳しい自動車での移動を乗り越えた上での結果であります。
前日羅臼岳に登った後、その日まったく幌尻に雨が降らなかったことと、翌日も晴天の予報であったこと、翌々日も晴天の予報であったが絶対とは言えないこと、山荘の予約を取り直せたことから、確実に幌尻岳に登るため、羅臼の近所の斜里岳ではなく、400キロ走って平取に向かいました。
悪天でバスでゲートまで行ったのに全員諦めて引き返した16日早朝以来2回目ののとよぬか山荘宿泊とジンギスカンです。
前回と同じように午前2時15分くらいに起床し、送迎バスで3時にとよぬか山荘を出発し、3時43分に登山を開始できました。しかしバスが出発して10分ほど経った頃、渡渉のある山であるにも関わらずストックを忘れてきたことに気づきました。しかし、日帰り狙いの方が自分の他にもいらっしゃる可能性がある中、バスに山荘へ戻って欲しいと言い出すことが出来ず、そのままゲートへ向かいました。
ゲートに到着してバスを降りるとその足で即林道歩きを開始しました。行きは暗く上に先を急いでいたためあまり感じませんでしたが帰りに下ってくる時の感じでは登っている部分が多かったようです。途中で渡渉時のストックの代わりとなる、木の枝を倒木よりゲットしておきました。
1時間20分ほど林道を歩ききって取水施設に到着すると、そろそろ明るくなってきた空の下、普通の登山道が始まります。あまり標高の上がらない軽いアップダウンをいくつか超え、川沿いの道を進んでいくといよいよ渡渉の始まりです。ここで沢用の靴に履き替え、水に入ります。水量が少ないため、簡単に渡っていくことが出来ましたが、何と言う水の冷たさ、1回ごとに足がしびれます。そのような渡渉を20回近く繰り返し、少し登山道を歩くと、直前の最後の渡渉を超えて幌尻山荘に到着します。
山荘では昨日登頂したツアーが下山出発直前で記念撮影などをしていましたが、日帰りを狙うこちらは黙々と靴の履き替えと軽量化のためにデポする荷物の整理を行い、ストック代わりの棒とともに置いていきます。
軽くなった荷物と共に6時40分頃山荘を出発し、やっと普通の登山の開始です。命之水までは最初トラバース状の歩きやすい土の登山道で標高を上げ、その後段差の大きな急な登り坂になります。命之水の状況は確認せず、そのまま登り続け、小ピークに達すると尾根に飛び出し、いきなりカール状の光景が開けます。2000m級の標高にも関わらず黒部五郎岳のような立派なカールが素晴らしい山容です。
尾根に沿って小さなピークを越えるごとに標高を上げていき、少し岩歩きのある最後の登りを登りきると山頂に到着です。ゲートから山頂まで5時間ちょっとでした。
山頂からは幌尻の美しいカールだけでなく、奥深い日高の山々を晴れ上がった好天の下望むことが出来ました。まだ雲が残っていたため完全に遠望がきいたわけではなかったですが。ちょうど同じ時間に登頂していたご夫婦らしき年配の方がちょうど百名山全て登頂された瞬間で記念撮影のシャッターを押させて頂きました。その後10分ほどいろんな山のお話しをさせて頂き、日帰り狙いで先を急ぐため下山を開始しました。
歩きやすい尾根筋を一気に下り、命之水からも小屋に向けてどんどん下るとかなり早い時間に幌尻山荘に到着しました。デポしてあった荷物をリュックに戻し、予約してあった山荘の予約をキャンセルして、沢靴に履き替えて下りの渡渉を開始します。
好天で気温の高めな日でしたが川の水はそんなことは関係なくしびれる冷たさでした。渡渉が終了するとお世話になった棒とお別れし、沢沿いの登山道のアップダウンを超えて取水施設まで下りてきます。
睡眠不足もあり、そろそろペースにキレがなくなってはきていましたが、そのまま林道を下りきり、予想よりかなり早く、13時15分に9時間半ほどで下山完了し、迎えのバスを待つことになりました。
眠さがかなり強くなっていたので、待合の小屋で1時間ほど寝ていましたが、このタイルカーペットとマットにはかなりダニがいるようで足や手をたくさん噛まれてしまいました。それでも緊急時のバス待ちにはありがたい小屋なんですけどね
翌日は斜里岳までまた300キロ走って戻ることになりますが、予想外に早く日帰り下山でき、また疲れも少なかったことが、後に1日早い帰阪につながりました。
北海道百名山遠征日程表
第1日 8月10日 移動のみ(舞鶴出航)
第2日 8月12日 後方羊蹄山
第3日 8月13日 トムラウシ山
第4日 8月14日 大雪山旭岳
第5日 8月15日 十勝岳
第6日 8月16日 移動のみ(襟裳から宗谷へ)
第7日 8月17日 礼文岳
第8日 8月18日 利尻岳
第9日 8月19日 雌阿寒岳
第10日 8月20日 羅臼岳
第12日 8月22日 斜里岳
第13日 8月23日 駒ヶ岳
第14日 8月24日 移動のみ(大阪へ帰還)
幌尻岳の日帰り登山お疲れ様でした。
トレイルランのような短パン・Tシャツにたくましい脚。
かなりのアスリートでいらっしゃいますね。
僕には到底真似できない山行、羨ましいです。
経験の少ない僕が言うのもなんですが、ニペソツ山をはじめ、まだまだいい山がいっぱいありますので、
また北海道遠征にいらしてください。
まさか脚にお褒めを頂くとは夢にも思っておらず、驚きながらも感謝申し上げます☆
今回北海道自体が初めてで、山と観光地をたくさん巡りましたが、とにかく広くて移動距離が長くて大変でした
今回は百名山の日帰り登山がメインでしたが、一度行くと、ニペソツ山・雄阿寒岳・羊蹄山を眺められるニセコアンヌプリなど次回に訪れたい山、層雲峡から大雪山の縦走、大雪山からトムラウシの縦走など、もっともっとやってみたいことを発見して帰りました。
yah様の山行を山行にさせて頂きながら,ゆっくりと北海道の第二弾を考えてみようかと思ってます。
P.S.お車、生で目にしてみたかったです。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する