八紘嶺〜大谷嶺〜山伏
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- GPS
- 14:26
- 距離
- 31.6km
- 登り
- 2,129m
- 下り
- 2,344m
コースタイム
10:40梅ヶ島温泉-10:50登山口10:55-11:55林道豊岡梅ヶ島線出合12:00-12:33富士見台12:36-13:50八紘嶺14:00-14:56五色の頭15:00-15:30大谷嶺手前でビバーク
2日目
4:07ビバーク地点-4:28大谷嶺4:33-5:02新窪乗越-6:30山伏7:00-7:35百畳峠7:38-7:54猪の段-8:10牛首峠-9:40林道からの下山路入口9:45-11:30井川大橋-13:11井川駅
天候 | 1日目:晴れ 2日目:曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰りは大井川鐵道井川線の井川駅が最寄りといえば最寄りです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
稜線を除き、南側斜面にはあまり雪がありません。雪があるところもトレースがあるところがほとんどです。 新窪乗越までは切り立った崖の際を歩くところもあります。さほど難しくはありませんが、注意して歩くことが肝心でしょう。 登山ポストは梅ヶ島温泉の登山口にありました。 林道途中の登山口にもありました。 下山後は接岨峡温泉で入浴しました。 |
写真
感想
1 記録
(1)コース
初日:梅ヶ島温泉→八紘嶺→大谷嶺手前
2日目:大谷嶺手前→大谷嶺→山伏→百畳峠→井川大橋→井川駅
(2)ルート状況
ア 梅ヶ島温泉→八紘嶺
あまり雪はありません。雪が出てくるのは1300m付近からです。
ただ、林道駐車場直下は滑りやすい箇所がありました。アイゼンがあると便宜でしょう。
もっとも、全体的に雪は少ないのでずっとアイゼンをつけていると、かえって歩きにくいです。
登山道ははっきりしていて迷うところはありませんが、
滑落した場合にどこまでも落ちていきそうなところもあります。
言うまでもないことですが、十分に注意してご通行下さい。
イ 八紘嶺→大谷嶺
雪は膝下くらいでした。
トレースは一応ありますが、大谷嶺と西日影沢コース分岐までと比べるとかなり頼りなく、
風の通り道にあたるところでは消えていました。
ただ、消えている距離はそれほど長くないので、
読図しつつ(基本的に登山道は尾根をたどっています。)進めば迷うことはないでしょう。
ウ 大谷嶺→山伏
雪は膝上くらいでしたが、しっかりとしたトレースがあります。特に問題はないと思います。
エ 山伏→百畳峠
西日影沢コースの分岐まではトレースがしっかりとしています。
そこから先はあまり人が通っていないようではありますが、
はっきりとしているので迷うところはないでしょう。
オ 百畳峠→井川大橋
林道勘行峰線は特に問題はないでしょう(笹山(牛首峠?)から林道井川雨畑線との
合流地点までは歩行者も含めて通行禁止となっているようですが、
表示はなく、ゲートによる封鎖もありません。)。
なお、百畳峠から1kmほど南に行ったあたりから先は、雪上に車の轍がありました。
林道から井川大橋に降りるルートは、地形図上では登山道の記載になっています。
しかし、ほとんど歩かれていないようで、道は不鮮明、
テープも不十分(しばらく進まないと次のテープが見つからない箇所が多いです。)
ないし不適切(明らかに違う方向に向かう踏み跡に付けられているテープがあります。)です。
読図しつつ、ごく薄い踏み跡をたどることができないと迷うこと必定です。
なお、雪はほとんどありませんが、間違った方向に向かうかすかなトレースもありました。
カ 井川大橋→井川駅
井川大橋を渡ってしまえばあとは県道をたどるだけです。距離が長いですが。
井川大橋は転落に注意しましょう(その旨の注意書きも右岸側にありました。)。
2 感想
(1)梅ヶ島温泉→八紘嶺
静岡8時48分発のバスで梅ヶ島温泉入りしたので、登山口に着いたのは10時50分。
バスに乗っている途中、西日影沢コースをたどればよかったと思いつつ、
地形図のそのあたりをプリントアウトしてこなかったため、諦めて計画どおり遂行することに。
バス停で準備しているとき、地元の方から、今年は雪が多いという情報を得たものの、
今更どうしようもないので、無理そうだったら引き返すつもりで入山。
最初から結構な勾配の坂が続きます。
服装はTシャツと長袖シャツ(下半身はタイツとハーフパンツ)でしたが、すぐに暑くなりTシャツ1枚に。
いかに急勾配といえ、やけに汗をかくな〜という感じでしたが、
いまにして思えば体調不良のサインだったかも。
林道駐車場から上はアイゼンが必要な箇所はなかったのですが、外すのが面倒なのでそのまま。
言うまでもないことながら、アイゼンを付けていると足が重くなるので、
足の筋力を無駄に使ったような気がします。このあたりも後々影響したのでしょう。
普段の調子と比べるとちょっと遅いかなという感じだったので、
先にトレースがなければ適当なところでビバークして引き返そうと思いながら
八紘嶺に何とか14時前にたどり着いてみると、一応はトレースが。
ほっとしたような残念なような気がしながら、休憩後先に進みます。
(2)八紘嶺→大谷嶺手前
八紘嶺から降りたところのコルではトレースが消えていました。
やっぱり帰ろうかと思いつつ、時間もそれなりにあるし、
(真の目的であった)大井川鐵道の乗り潰しのためには
井川に抜けたいという思いもあったので、そのまま進むことに。
細かいアップダウンが続いたことに加え、元々の体調不良もあり、
五色の頭(1859mピーク)のあたりでついに両足太ももの内側が攣りました。
そこから先は何とか大谷嶺(地形図における1999.7mピーク)手前まで行くも、
気力がなくなり諦めて平坦なところでビバーク。
(3)大谷嶺手前→山伏
山伏山頂で日の出を見たかったこともあり、2日目は3時ころ起きて4時出発。
一晩休んだものの、何となく足には痛みが。
大谷嶺までの間で足が攣るようであれば、大谷崩からエスケープしようと思いながら進むと、
特に問題なく大谷嶺へ(ただし、トレースが消えている箇所がありました。)。
ビバーク時は、現在地が1901mピーク手前だと思っていたので、
かなり気分が楽になって山伏に行けるかもと思い始めます。
今回のルートはどこも全く通ったことがなかったので、
持っていた情報は過去の記録と地形図だけでした。
大谷嶺から新窪乗越(地形図でいう1852mコルの西のコル)までは、
地形図上崖の際に登山道が記載されているので、かなりドキドキしていた区間です。
ヘッデン歩行で問題がありそうなルートであれば、明るくなるまで待機しようと思っていましたが、
実際には稜線の北側を通る区間が長く、崖の際を歩く箇所も、
風が大谷崩から吹き上げてきたことや、手がかりとなる立木やロープが豊富にあることから、
問題があるようには思えませんでした。
さはさりながら、急坂があるので、慎重に行く必要は当然ながらあるのですが。
新窪乗越から先は危険箇所もないため気楽…と思いきや、前日に攣った箇所に痛みが。
そこをかばって変なところに力が入っていたのか、単に体調不良の故か、異様に息が上がります。
注意力もかなり散漫になっていたようで、右足のアイゼンの爪を左足のアイゼンに
引っかける始末(人生初めてアイゼンを履いて3歩目で引っかけて以来通算2回目。)。
ごく緩やかな登りだったことで特に問題もなかったのですが、
やっぱり今日は体調が悪いと再確認した次第です。
皆さん、体調がよくないときは山に行くのはやめましょう。
そこから数分で山伏山頂。6時30分ころの到着で、日の出までにはかなり時間があります。
こまったな〜と思いながら、せっかくなのでフリースやヤッケを着て待機。
ヘッデンを外そうとしたところ、髪(暑いので帽子はかぶっていませんでした。)にくっついている様子。
はて?と髪を触ると(汗が)ガチガチに凍結。さすがにびっくり。
風がなかったので、歩いている間は寒いと思ってはいなかったのですが、
山頂にあった温度計は氷点下12度を指していました。
あと、気になることが一点。一般には山伏は標高が2014mとされていますが、
2013.7mとの記載もあります(山頂の看板も2種類ありました。)。
入山前日の1月3日に地理院地図をプリントアウトしたところ、
2013.1mと記載がありました。どれが正しいんでしょう?
(4)山伏→百畳峠
上記のとおり西日影沢コースの分岐まではトレースがしっかりとしており、
かつ、傾斜も緩いので、あ〜楽だ〜と思いつつ進行。
百畳峠側にトレースがなかったらどうしようと不安もありましたが、一応はトレースがあったので一安心。
それほどしっかりとしたものではありませんでしたが、下りなので大して苦労することなく百畳峠に到着。
なお、元々は尾根伝いに牛首峠まで行こうかと思っていましたが、
体調がよろしくないうえに、トレースがなかったのであっさり却下。
(5)百畳峠→井川大橋
百畳峠から林道歩きが7kmほど続きます。正直萎えます。
当初の計画では笹山も歩こうと思っていましたが、体調的に考えて間違いなく無理なので、
計画を変更してそのまま林道を。
なお、牛首峠から笹山へ向かう登山道には、しばらく前のものと思われる踏み跡がありましたが、
体調が万全であっても難儀したであろうことが容易に想定され、時間的に無理があったと思われます。
林道を進むこと7km弱のあたりで林道から降りるトレースが(地形図では、
後述の下山路以外に2本の下山路が林道から降りていますが、それらは見当たりませんでした。)。
おかしいと思いつつちょっと入ってみたりして体力を浪費しつつ、もう少し進んで巨木の森観察路入口へ。
ここから下山?と思いながら周りを見渡すと、少し先になにやら標識と思しきものが。
一応見ておくか、と歩みを進めるとそこが井川大橋への下山路の入口。
井川大橋まで60分との記載があり、それはさすがに無理と思いつつ、無事下山できそうと安堵。
で、降り始めるも、上記のとおりよろしくない道でした。
しっかりと整備してくれなどと求めるつもりは毛頭もないのですが、
せめてテープはもう少ししっかりと付けてくれないと、道迷いの原因になります。
それが無理なようであれば、入口/出口に一言コメントをしてほしかったところです。
何でもかんでも人に頼るつもりはありませんが、道迷い防止の観点からは最低限必要なことかと。
登るときは適当に歩いても大丈夫ですが、下山の時はそういうわけにはいきません。
読図しながら歩こうにも、高山と異なってすべての稜線が明瞭なわけではないので、
それだけではやや不安です。ふざけるな〜と何度怒鳴ったことか。
このルートは下山には使わない方がいいでしょう。
私が今後この近辺に行くことがあっても、このルートは通りません。
さんざん悪態をつきながら井川湖の畔に降り、上流側へ少し歩みを進めると井川大橋です。
下山路の入口から井川大橋までたっぷり105分かかりました。
(6)井川大橋→井川駅
井川大橋は吊り橋ですが、車も通れるのでさほど揺れてはいなかったような。
ただ、湖上を吹き抜ける風があるので、高所恐怖症のnamemaniaにとっては緊張しまくりでした。
一番の核心部だったかも。何とか渡り終えて振り返ると、「歩行者転落注意」の看板が。
だったらもう少し何とかしてくれ〜。歩行者があまりいないから問題がないのでしょうか。
井川大橋を渡り終えてからは延々と県道歩きが続きます。
途中何度か沢を越えますが、遡行価値があるかという観点から眺めていたような。
沢屋としてはこれでいいですかね。ちなみに、井川線の車中でも同じように見てました。
そんなこんなで何とか井川駅まで。さすがにくたびれました。井川大橋から休憩込みで100分くらいでした。
帰りは井川14時23分の便で接岨峡温泉へ行き、駅前の温泉で入浴のうえ、
接岨峡温泉16時36分の便(最終!)で千頭へ。
目的の大井川鐵道乗り潰しも済ませたことで満足して家路につきました。なかなかハードでした〜。
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