西穂独標(ロープウェイピストン)
- GPS
- 04:15
- 距離
- 5.9km
- 登り
- 659m
- 下り
- 621m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
新穂高ロープウェイ第1と第2あり。運休・終電に注意。 往復3300円+荷物600円。ぎふ旅コインは窓口で利用できます。 web購入(指定日時可能プラス300円)がお勧め。混雑時でも優先乗車できますので日帰り登山者には便利。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ロープウェイ西穂高口からは雪は深いがトレースありで危険箇所なし。西穂山荘直下の冬季登山道は急登が続く。 西穂山荘から丸山まで危険箇所なし。独標直前直下は岩と雪のミックス箇所に注意。 場所によってはチェーン使用または岩を伝ったほうが安全(あくまで当日の状況です。降雪・気温変化の雪の状況で変わります) |
その他周辺情報 | 平湯温泉スキー場、雪不測の為、第2リフト運休。 初級者、ファミリーゲレンデの第1リフトのみ。 |
写真
装備
個人装備 |
アウター手袋
ゲイター
ネックウォーマー
バラクラバ
アイゼン
ピッケル
スコップ
非常食
ガスカートリッジ
ヘッドランプ
予備電池
GPS
常備薬
携帯
サングラス
ヘルメット
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感想
まさかのロープウェイ運休。またかよ、また平日マジックかよ。まあ急なメンテナンスなら仕方ない。西穂山荘までいってテン泊する予定が、大幅に狂うことになる。
困っている人は結構いたらしい。同じく平湯の宿に泊まった人もいれば、高山まで戻って観光した人など。
明日は平湯の宿に予約してあるので戻ってこないといけない。当初は新穂高まで行って槍方面へすぐの穂高平小屋、又は弓折岳方面のわさび平小屋近くでテン泊してテントをロープウェイ駅ロッカーにデポして西穂独標に往復とか考えたが、ワカンもスノーシューも持ってこなかったので小屋周辺状況わからず不安に。
やむなくじゃらんで検索。右往左往あれこれ考えてもしょうがないので槍行った時に泊まった宿が空いてたので予約。旅行支援割引とクーポンでかなりお得。その日はBTで時間潰して15時にチェックイン。
なんとしても西穂山荘にテン泊したかったので翌日は平湯温泉にとどまる為、スキー場で遊ぼうかと、だが雪不足で低いリフトしか動いておらず断念。ここもかよ〜って。やむなく翌日はテントは平湯温泉のロッカーにデポして独標をピストンして戻ってくることに。
ロープウェイは登山客と外人の観光客でいっぱい。それでも始発便とほぼ同じ便に乗れましたが。さっそく昨夜の宿でもらった2000円クーポン(電子クーポンだけど、スマホにアプリを入れてチャージ、使用できる)を使う。3900円が1900円になった。ここは荷物代とられるんだよな。
西穂高口到着してスパッツアイゼン装着す。本当はここのレストランで朝飯食いたかったんだけどやたら高いし、西穂山荘のランチまで我慢することに。
天気は快晴。雪は深いがトレースもあり、締まっていて歩きやすいかも。ときおり深い雪に足とられるけど。しかし夏にきたことあるが冬季登山道は夏とは違うのだろうか、西穂山荘のかなり前から直前は急な登りだった。こんな急だったかな、と思いましたが、
それでも登りながら西穂山荘に到着。ここで味噌ラーメンを食す。おいしい。なんかテンバも開放感あって、まだ当日の幕営者はいないようで。やっぱりテント泊したかったなと思ったがその日は平湯に戻らないといけない。なによりデポしてきたから無理だけどね。
さて丸山で一気に行く。昔来たときはすぐ到着したとおもったがけっこう上って行った。到着後はストックをピッケルにする。ここからが独標から本峰までみえる気持ちのいい稜線コース。
だが、、、、けっこうな登りが続く、みえてるけど、近いけどまだ遠い。雪質は締まっていてアイゼンでは歩きやすい。トレース外は風で固まったような氷の断片があった。どんどん登ってやっと、独標取り付き直前の岩と雪のミックスの最初の関門。まあなんてことはないんだけど。
それから独標直下に取りつき、登っていく。やれやれミックスは注意しないと。先行者がロープダウンして降りていくのをしばし待ったりする。でも時間がかかって〜はやくピストンしたい自分はちょっと焦った。それも下からみると独標までたいした登りではないのでロープダウンするほどかとも思ったほど。後にそれが甘い考えてわかるのだけども。
それでも独標頂上直前はがっつりピッケルアイゼン使用で登る。登りはしかし簡単なんだな。独標到着後、ピラミッドピーク側を望む、こっちのほうが楽そうな取り付。時間さえあればいけそうとおもいつつも。先行者が下るのを見守るうちに、けっこうな恐怖心が襲ってきた。
これはよくある話だが上から見るのと下から見るのとはやはり高度感・恐怖心はだいぶ違う。槍ヶ岳の穂先なんて梯子あるしチェーンもあるし足場もあるし、全然平気だった。だがここにはない。真ん中あたりにクサリが出てる箇所はあるが、そこまでがやはり核心部、何もない。唯一右側の岩だけが頼り。
最初の取り付きが最も恐怖を感じる。バックステップ態勢にうまく入らないといけない。慎重に。その後はしっかりと3点確保で。これほど忠実に実践したことはないとおもうほど。ピッケルももう一つ欲しい所。右の岩もなんとかつかめるところにつかむが手袋がすべりそうで手袋を脱ぐ。気温が低かったら脱げない所だけど。
頂上には残置ハーケンあったし、ロープあればロープ使ってたかも。下で回収できるように二重にしたり岩に巻き付ける手もあるし、仕事でも安全帯を付けると安心感で仕事できる、そのような感覚でスリングとカナビラなども使いたかったけど。当日もってきてませんのでバカかと。まあ普段使わないからだけど。
なんとかピッケルを刺して支持、蹴ってアイゼンの前爪をかますなどしっかり確保してから次の動作にと3点確保の重要性が骨身に染みた。なんとか真ん中あたりクサリまで慎重に降りる。クサリがあると安心。だがクサリは左側に、掴む態勢変えるのにも恐怖が、慎重に行って掴む。これほどクサリに安心感持ったことはない。
のちに来たベテランぽい人がどんどん登ってきて自分とバッティング直前に右の岩をこっちのほうが楽かもと登り始めた。よくみるとチェーンスパイク。うーん、まあこの程度のミックスならそのほうが安全かも。だが同行者の女性には慎重にと、ロープダウンすると言っていた。そのほうがいいと自分が降りるのを待っていた女性には言ったんだけど。ってか12本爪アイゼン外して岩伝っていく方法もあったのではと。
岩と雪のミックス。それでも直下の核心部は雪が岩との間に深くあったんだろうか、ピッケルを振り下ろすと深くピックが入っていった。まあ表面はシャバシャババだったんだけど、なんとかアイゼンも深く食い込ませて降りることができた。中間点くらいからは雪が浅くてアイゼン爪が効かないように。クサリ場辺りから下はそうだった。やむなく途中アイゼン外して放り投げようかと思ったがそのまま慎重に降りる。
ふ〜、無事に降りきった。下から見るとたいしたことないんだけどね。直近の過去レコには西穂高岳直下は氷壁と身構えていたが雪は多いが凍ってはおらず、トレースもあってただの登りだったとかレコしていたのを見たんだけど、
今回の独標直下は、ミックスで他の人も苦労していたようだから難易度的にはどうっだったのだろうか。
とにかく雪の量と雪質によって難易度が変わるということを感じた。完全に凍っていたらそれはそれで技量も必要で凍り切らないで量が多いのが一番簡単なのかも。
うーん、今回もとにかくいい経験になったようだ。恐怖、その感情が人を死から遠ざける。快晴で稜線歩きもとにかく最高だった。
ちなみに当初はいけたら西穂高岳まで行くつもりだったがやはり時間的にはテン泊でもしないと無理なようで。まあ技量的にもだけど。そして上高地に降りることも考えたがおそらくは雪は深く、トレースもないかなり難易度が高いものと考えてやめました。そう恐怖、また恐怖。計画そのものは楽しいですけどね。
今回の、特に独標直下の状態は山行当日の現状ですので、当たり前ですけど今後の降雪や気温の変化で大きく変わりますので参考にされる方はご注意下さい。
それと核心部では渋滞することがあるので日帰りの方は余裕をもった計画を。西穂高岳までピストンだとロープウェイ始発で来ても最終まで余裕はないかも。
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