奈良田〜農鳥岳〜塩見岳〜荒川岳〜赤石岳〜聖岳〜椹島〜伝付峠〜奈良田
- GPS
- 44:34
- 距離
- 108km
- 登り
- 8,906m
- 下り
- 8,911m
コースタイム
- 山行
- 14:53
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 15:23
- 山行
- 13:58
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 15:04
- 山行
- 12:59
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 13:47
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
カメラ
|
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感想
前夜、仕事終わり、会社近くでレンタカー借りて、出発。
シルバーウィークとあってか、談合坂サービスエリアの食堂も混雑!
すき家のカツカレー食うだけでも30分くらいのロス。
Googleマップナビで、真っ暗だし、どこをどう通ってるのかよく分からず。
いよいよ山岳道路に入ると、早川町の道路沿いでは、カモシカ単体がそれぞれ別の場所、ニホンジカ2匹、我が物顔。
奈良田駐車場は1ヶ所しか無く、それもほぼ埋まりつつあった。危なかった!
仮眠2時間程度とれたかどうだか。
1日目
2時出発。ヘッドライト装着。ちょうど自分の前にも数人いたけど、uターンしてきた車に駐車場のこと聞かれたりしてたら、見失い、何処へ行ったんだろう?
河原を歩くあたり、工事現場迂回のようなルートになっていて、暗闇ではわかりにくく、迷う。
真夜中の吊り橋は漆黒の闇、奈落の底に吸い込まれそうで怖かったです。
寝不足で眠いし、暗いし、樹林帯も何度かコースロストした。
突然、大門沢小屋が現れ、人が多く出ているな、と、思ったら、ちょうど御来光と富士山が見えそうな時間だったようです。そそくさと後にします。
しばらく登ったら、太陽も完全にのぼっていて富士山もまぶしそう。
車中泊、2時間くらいしかなく、ほとんど寝てないので、なかなかペースもあがらず、眠くてフラフラして、時々ぶっ倒れて休みました。
樹林帯から抜けてきたかな、と、進んでいくと、
黄色いやぐらが見えた!実は、2週間前も来てました。
農鳥岳への道のりもほとんど覚えていて、この夏?3回目の登頂。
これから向かう塩見岳がかなり遠くに、、、
西農鳥岳も越えて、眼下に農鳥小屋、目の前には間ノ岳。塩見からはさらに離れます。
今回は間ノ岳へは行かず、巻き道を行きます。熊ノ平の小屋番の方のお勧めということもあり、期待は膨らみます。大井川の最源流の谷をぐるっと歩いていきます。
本日、一番塩見が遠くに見えます、、、
大井川の源流の流れをまたいでいきます。もうすぐ熊ノ平なので、今回、ここでの水の補給はしませんでした。
三国平、 少し行くと、熊ノ平小屋が見えてきました。2週間前泊まったところです。
テント場の水場で水分補給。ついでに、食糧補給、足のケア。ガーニーグーを塗り込みました。
北荒川岳周辺は崩壊気味で、足元が細かな砂地になっていたりで、下りでは走りやすいのですが、コケたらシャレにならない滑落になるので、慎重に走り気味?で進んでいると、
この辺りまで来ると、時間的なこともあり、かなりガスが上がっています。
遠くの方で雷鳴が聞こえたんでビビりましたが、幸い、近くには来ませんでした。
待望の塩見岳も、ガスで視界が悪かったです。疲労していることもあり、岩稜の下りということもあり、ヘルメット装着(今回唯一)して、慎重に下りました。塩見小屋は道が貫通していないので、そのまま素通り。結構人の声が多く聞こえました。
ここからあとわずか!近いはずなのに、疲れ切って、足取りも遅く、なかなか着きません。自分の不甲斐なさもあり、自分に対して怒り気味。次は峠に下るだけと、油断してたら、三伏山があった、、、
やっとのことで三伏峠。三伏山とそれほど落差もない、峠らしくない?
テント場は、さすがシルバーウイークとあり、かなり込み合ってました。
斜めのところしかなく、仕方なく張りましたが、横になったらズルズルと滑って寝られない!
傾斜に対して斜めにして、テントの壁にひっかかるように何とか工夫して寝ましたが、あまり寝た気がしませんでした。水平って正義!改めて思いました。
2日目
2時出発。水場に寄りつつです。朝一は全然ペースが上がらないどころか、頭も痛く、咳き込んでしまって吐きそうになったりで、
これ、ヤバいんじゃないか?自分、体調悪いんじゃないか?
こんな遅さじゃ、この先(まだ1日が始まったばかりなのに)無理なんじゃないか?どんどん弱気になっていきます。
ちょっと歩いて立ち止まったり、
本気でエスケープを考えていました。
そんな感じなので、想定タイムからどんどん遅れていきます。
高山裏避難小屋、(コロナ過前にテン泊したことがあります。)テントをたたんでいる人もまだいましたが、これを前後にポツポツと人に会うようになってきました。
荒川岳へのガレの登り初めで、想定より1時間近く遅れている事実に愕然としました。
すでに明るくなってきていて、先ほどまでの眠気もなくなり、(頭痛も?)
こりゃ頑張らないと本気でヤバい!と、ようやくエンジンがかかってきました。
このガレの登りは、かなりハイペースだったと思います。
偽ピークに騙され、一瞬、また弱気になりました。
山頂付近は道の崩壊も激しく、気が抜けません。
荒川前岳から中岳は目と鼻の先でしたが、このペースではロスが大きいためカット。
荒川小屋までの下りも走れるところでは走ったりで、かなりペースを上げました。
その甲斐もあり、じわじわと想定タイムに近づいてきました。
荒川小屋で食糧水分をとりつつ、日焼け止めを塗ったくりました。
歩き出すと、「赤石岳はそっちじゃないですよ」と小屋のお姉さんに言われて恥ずかしながら修正。
同じ方向の人も出てきて、近づいていくと皆譲ってくれる。でも、登りは、、、
しかし、追いつかれないようガシガシと歩き、その人たちからはドンドン遠くなっていって一息。
赤石の登りも、自分にはかなりのハイペースで行くが、またも偽ピーク(思い込み)で、まだまだ先だと、愕然となったり、メンタル弱すぎ。
それでもなんとか止まらずに一定のペースを保持し進み、意外とあっさり赤石岳へ。
眼下に見渡す百諒拭△曚鵑箸吠燭蕕任后
聖岳が近くに見えるのですが、、、
ここからぐるっと遠回りのように、いくつもの独立峰を越えていかないとならないのです、、、
写真取りなどで少し休憩、避難小屋横目に進んで、さらに大斜面のトラバース。
そこそこ走れる下りを走ったり歩いたりしていたら、向かいから、男女トレイルランナー数人。
すれ違いざまに、
TJARっぽいですねー
と、言われ、
「宿題やってます」(笑)
4人目ですよー
と、
そんなにいるんかい!
更に進むと、先に行く人影。近づいていったら、それに気づいたようにペースを上げる。
そこそこ大きな荷物のわりに速い!しかも、自分と同じペツルの軽量ヘルメットを被っている。(自分はザックに固定)
この人も宿題か?
そのままつかず離れずで、百瞭胸海硫帆阿離戰鵐舛謀着。彼はそのまま小屋内に。
自分は、小屋の水場で待望の水分補給。小屋に水場があるのは本当にありがたい。
休憩していると、先ほどの彼が話しかけてきた。どうやら、ソロの沢屋さんだった。
だからヘルメットか。合点がいった。
沢内に真新しい熊の足跡があってビビったとか、いろいろ話し、
自分が三伏からきて、さらに聖平まで行く予定と言ったら、
まだまだ長いよね、ここで泊まったら?
と危険な誘惑(笑)。
丁重にお断りして、先に進む。
が、登り返しがきつく、息が上がる。
先ほどまで、かなりハイペースが続いたので、結構限界的な感じ。
いやいや、ここからが本番!と思わなくちゃ、絶対聖平なんか着かない。
中盛丸山、必死すぎて写真撮らず。
小兎岳ではかろうじて景色があったが、その先、ガスはさらに濃くなり、ガスの中に兔岳標識がぽつんと。
聖兎のコルは風の通り道となっていて、ガスがどんどんと吹き上がっている中、岩に隠れて休憩。
その先の急斜面には結構高山植物の花が咲いていて、癒されつつ、写真撮りながら進む。
やはり?ニセピークに騙されつつ、無駄に精神を削られつつ、何とか3000mラスボス聖岳!
若いトレイルランナーが袖なし(古い)で寒そう?でもガスの間のシャッターチャンスをずうっと狙っている。
休憩して歩き出すと、向こうもほぼ同じように同じ方向へ。
割と走れる下り、慎重に、且つ、素早く?下りていくと、後ろから彼がだんだんと近づいてきたので、道を譲る。が、その先、ほどなく、待っていた?女性と合流。結局、また、自分が先行。
そのあとはどうなったか?
薊畑からは、小屋も近いはずなのに、なかなか到着せず、イライラ。
テント場も予約制なので、三伏のような激込みは無く、ゆったりと、しかし、かなりのテントはあった。
平坦。ただ、昨日よりも?結露し、結構濡れた。割と寒い。
3日目
見事な星空。
今日は下りから。
なのに、疲れからか、スピードは出ない。
ちょっとした登りでも息があがる。
下りといっても、岩場とか、ガレとか、
そもそも、2週間前の3日間の南アルプス最終日、最後の河原歩きで左足が窪みにはまり、激しく捻挫してしまったが、そのまま強行ラストスパートで走ったりなど無理したため、今回の山行も、無理ではないかという危惧があったが、奇跡的に?3日目まで騙し騙し来る事が出来た。
なので、暗闇では決して無理は出来ず、
想定タイムより遅れていった。
おまけに沢の屈曲部で、なぜか元来た道を戻ってしまい、木に取り付けられていた看板、さっきと同じ数字(全体の何分の一)じゃない、間違ってるわ、、、?
いや、オレが間違ってるんた!
ど、間抜けなリングワンダリングをしてしまう始末、、、
沢の高巻きの登りではクタクタになり、
ちょっとしたザレの下りで転けそうなり、タイムも、、、焦るばかり。
苦しい下りが終わる頃、ようやく空が明るくなってきた。
登山口。自転車のデポが多い。更に、、寝袋で転がってる人とか。
長大な林道歩きが始まった。
早朝のため、日差しは届かず、涼しく、登り基調だが、早歩きで進み、平坦や下りははしる。
が、ここへ来て、左足の捻挫が疼き出す。
アスファルトやコンクリートには負けてしまうようだ。
椹島。
本来なら水補給をするつもりであったけど、消費が極端に少なく、
わざわざ下りて行くのも面倒だし、と、給水せず。残り1リットルくらい。
まぁ、いけるっしょ。
1/3くらい?半分くらい?
と、考えたり、しかし、林道脇に、やたらと工事関係車両、レンタカーだったりとか、多い。運転手はどこに?
謎が深まる。
恐らく連休なので、車は乗り捨てにして、マイクロバスとかでまとまって下山したのだろう。レンタカーも借りっぱなしだろうけど、全部戻ったら駐車場確保出来ないとか、金かかるとか。
そんなことを考えたりでも足だけは動かし、途中途中、歩きながら食べたりしつつ進み、
二軒小屋ロッジは休業。
水を期待したが、水場あるものの、「飲めません」とのこと。マジか。
リニアトンネル工事の飯場と化した近辺の宿泊施設のイヌに吠えられながら、伝付峠への登り、ブナの森。
これまでの行程に比べられば平和この上ないのだけど、水が、、、
最後の登り。
かつては多くの車両が行き来していたのであろう、尾根上の林道、今は苔むした平たい線、峠はそこにありました。
「登山者に注意」なんて看板。
車に対してなんだけど、今では、野生動物に対する注意喚起かな?
これまで登ってきた山々に別れをすべく、景観のある別当代山乗越まで行くが、その山々の山頂あたりにしつこい雲がかかり、少し残念な気持ちでひきかえし、
再び伝付峠へ。
地図には、ここから往復25分に水場とあり、涸れていたらどうしよう?と、ドキドキしながら、しかも、なかなか到着しない。
涸れてて気づかず行き過ぎたか?
ヤバいヤバい、
ほどなく、
沢の地形のところ、細いエンビ管で導かれた流れが!
生き延びた!
飲み放題!
気持ちが楽になり、意気揚々、下りも余裕で、走り出す。
しかし、、、
何でもない倒木。
しかし、脇から生える枝に、何故か足を取られ、ぶっ飛んだ!
どうなったのか良くわからないけど、左前腕外側を地面に擦り付けながら、なかなか勢いが止まらない、あーヤバいな!流血するか?すごく長く感じたけど、ほとんど一瞬だったのだろう。
擦り傷は大したことなかった、が、
右ふくらはぎ外側付け根辺りに激しいいたみ。
すぐに立ち上がって、転がり落ちた物を拾ってザックのポケットに押し込んで、
誰が見ているわけでもないけど、
はやくその場を立ち去りたかった。
一応、事故現場を撮り、歩きだすものの、酷くうちつけたのだろう、右ふくらはぎ上部に激痛。
幸い、骨が折れたとか、流血はげしいとかはなく、間一髪、重傷はまぬがれたが、、、
このまま、最後まで走れるか?
ペースはガクッと落ちたようですが、
そこそこ走ったりも出来る。
アドレナリンかな?
「難路」というだけあり、橋や梯子など崩壊寸前の物が多い。
しかし、谷は多くの滝を連続させ、かなり美しい部類だ。
ペースが遅いからそれに気付く事ができたのかな?怪我の光明か?
しかし、それも、大規模な堰堤工事現場以降、土砂採掘現場とか続くうち、水が白濁してきて、残念な沢に変わって行った。
林道に出てきて、下りなので走る走る。
ここでかなりのタイム短縮出来たよう。
更に、道路に出ると、、、
ダンプが数珠繋ぎに!💦
リニアトンネル工事のダンプだらけ。
まあそれも、しばらく行った先のトンネル工事現場に吸い込まれていって、ほぼなくなり、ことなきを得た。
が、まだまだ長い長い。
終わりがなかなか見えない。
奈良田まであと何キロ表示、
家から駅までを何回か、みたいな感じで進みます。
湯島の湯♨️というのごポツンと一軒現れて、車も少なく、ゴールの奈良田温泉ではなく、ここに来ようと決めました。
西山温泉♨️近く、廃墟のような小さな家とかも。
スノーシェッドを二つ通り、最後のトンネル!
キター
唐突に終わった。以外と早く着いた。
右ふくらはぎは痛いままだけど、左足捻挫も大人しくしてくれていたので、何とか来れた。
駐車場の車はまばらになっていて、
自分のレンタカーは、両隣の車もすでになく、ポツンと自分を待っていました。
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