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記録ID: 628543
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大峰山脈

大峯奥駈道 〜大普賢岳から弥山、釈迦ヶ岳を抜けて前鬼へ〜

2015年04月25日(土) ~ 2015年04月28日(火)
 - 拍手
GPS
74:22
距離
41.6km
登り
3,081m
下り
3,467m

コースタイム

1日目
山行
7:31
休憩
1:14
合計
8:45
6:15
75
7:30
7:50
17
8:07
8:07
48
8:55
8:55
60
朝日ノ窟
9:55
9:55
47
笙ノ窟
10:42
11:08
59
12:07
12:15
40
稚児泊
12:55
13:15
67
14:22
14:22
38
行者還岳
2日目
山行
7:03
休憩
2:27
合計
9:30
6:10
60
7:10
7:32
50
8:22
8:32
23
8:55
9:15
57
10:12
11:00
25
11:25
11:40
15
11:55
11:15
115
13:10
13:42
78
15:00
楊枝ノ宿小屋
3日目
山行
6:14
休憩
2:01
合計
8:15
6:15
44
楊枝ノ宿小屋
6:59
7:10
80
8:30
8:50
50
両部分け
9:40
10:30
30
11:00
11:30
30
12:00
12:00
45
12:45
12:45
45
13:30
13:40
50
14:30
4日目
山行
2:37
休憩
0:10
合計
2:47
5:50
10
6:00
6:10
147
8:37
過去天気図(気象庁) 2015年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
一般道となってますので、危険個所には鎖、梯子などあります。
一の垰など尾根の広くなっているところは迷わないよう注意が必要かもわかりません。

感想

吉野から熊野本宮大社までひとりで歩いてあれから一年。
あの時やっぱり結構しんどくて次またどうしようなんて思った時もあったけど、
やっぱりまたこの大峯奥駈道を歩いてきました。
今年は去年と違って、地元の山仲間の人たちと、女性もいることもあって、和佐又から入り笙ノ岩屋を通り前鬼までの四日の大峯奥駈道。
無心に熊野までただただ歩いた去年とはまた一味違う靡をつなぐ山旅になりました。
前日の夜に和佐又口の駐車場で仮眠をしまずはヒュッテまで歩く。山桜がちょうどいい感じに満開で日出ヶ岳も良く見えてあっという間についた。和佐又のコルを少し過ぎたあたりのブナの樹林の中で休憩。大普賢岳から恐竜の背骨のように延びる急峻な尾根が目の前。指弾ノ窟、朝日ノ窟と絶壁に作られた行場を過ぎ水平につけられた道を進むと笙ノ岩屋。62番の靡にもあたるところで岩壁で冷やされた冷気なのか日が差しているのに涼しい。
ここからは見るも登るも急な尾根につけられた鉄梯子や階段に鎖を伝いながらどっぷりと汗をかいた頃にやっと大峯奥駈道の稜線に立つことができた。
この日の予定は行者還小屋まで。大普賢岳の前に経筥岩から阿弥陀ヶ森までを往復したかったが余力なし。去年は誰もいなかったこの山にたくさんの登山者が登ってこられる。双眼鏡を借りて大峯山寺をメンバーの女性がしばし見て手を合わせている。
弥勒岳を過ぎると七曜岳までは厳しい道が続く。
稚児泊がホッと一息つける行場となっていて重たいザックを下した。双眼鏡を借りた登山者の方から行者還の水場が枯れていると聞いて水分補給もセーブ。
国見岳を過ぎて噴火口のような七つ池はその底にまだまだたくさんの雪が詰まっていた。頭上に真っ青な空が見上げる鎖場を抜けて七曜岳の頂上に立つ。
前日車を飛ばして寝たか寝ていないかわからない体で重たいザックを担いで歩くには、もう年のせいか今までみたいには動けない。やっぱり体が重たい。
行者還岳への分岐でザックを置いて往復する。去年と違い雪もなくて気温も高くてもう暑いというレベル。水が気になって仕方ないから少し急いで小屋を目指す。
梯子をいくつか使って下りきったところに去年はたくさんの水が出ていたホースはやはり静か。急いで先に小屋に向かい、中の洗い場の蛇口をひねると勢いよく水が出て一安心。
去年も水が取れるのか取れないのかで気持ちが振り回された時と今年もやっぱり同じ。しかし小屋の外には引かれて来た水がオーバーフローして噴水のように勢いよく出ているのを見てその時一気に疲れが出た瞬間だった。
早めの夕食を取って弥山の向こうに沈む太陽を見送ってしばらくのあと、この日最後の太陽の光が弥山を黒のシルエットに浮かび上がらせた。

翌日は早出をするらしい四人組のパーティーが3時に起きて結局そのまま眠れず。
楊枝ノ宿までの予定だったからゆっくり出ようと言っていたけどいつもと変わらない出発。
そのおかげで台高からの線香花火みたいな綺麗な日の出を見ることができた。
一の垰、石休ノ宿と嫋やかな稜線の道を進む。少しずつ弥山が目の前に迫ってくる。
トンネルから上がってこられたたくさんの登山者で賑やかだ。仏生ヶ岳と孔雀岳も近づいてきた。聖宝ノ宿にある理源大師の像の前でザックを下して弥山への登りに備える。
雪もなくてもうすっかり春の山の雰囲気の中たくさんの登山者と抜きつ抜かれつ、
去年は雪が多くて疲れ果てて2時間近くかかった登りも50分くらいで弥山小屋にたどり着く。
とにかく人が多くて先を急いだ。八経ヶ岳は弥山以上の賑わい。でもここから奥駈道を南に向かうと今までの光景が嘘みたいに誰もいない。
明星ヶ岳の頂上に立ってはじめてユックリと休憩を取ることができた。
この先楊枝ノ宿小屋までは稜線をトラバースする道を進み楊枝ノ森も巻いて到着。
熊野まで目指すという三人の方、うち二人は翌日はもう熊野だという、聞けば今日の夜中に吉野を出ての楊枝ノ宿だとか。。。同宿の人たちのあっけにとられた歓声と様子が面白かった。

三日目は前鬼までの余裕のある山道。
仏生ヶ岳へ少し急な山道を登りトラバースに入るところで頂上へ行くために道を外れる。トウヒの深い森の中を倒木を避けながら歩いていくと山頂を知らせる立札と碑伝が数枚。
孔雀岳はトラバース。去年は雪で埋もれていた鳥の水からはしっかりと水が出ていた。そして両部分けまで釈迦ヶ岳を正面に実ながらの素晴らしすぎる景色を堪能した。
釈迦ヶ岳への登路をふさぐように立つ大きな岩が目前に迫る頃に両部分けについた。
蔵王権現が祀られる大きく二つに割れた岩が大峯を北の金剛界と南の胎蔵界に分けている。
行者還ノ宿からつかず離れずで一緒で那智まを目指す寝屋川からの男の方と心経をあげた。
巨岩を縫うような上り下りを過ぎて急な登りもあっという間で頂上に立つことができた。
何人かの登山者がいるだけの静かな釈迦ヶ岳。おそらくは大峯の中でも一番山深い場所にあるところだと思う。ここから深仙ノ宿まで低い笹の道を下る。去年ここを歩いて吉野から熊野までの中この深仙ノ宿は一際神秘的で神聖に感じた所だった。
灌頂堂でお参りをさせて頂き避難小屋を見ると壊れていた扉が新調されていた。
寝屋川からの男性とこの先青岸渡寺までの無事をお伝えしここでお別れ。去年もそうだったけど何日も山を歩くといろんな人との出会いがある。名前も知らないけどどこかで持ちつ持たれつ心強い気持ちになれるのがありがたい。
聖天ノ森と五角仙の行場を過ぎて太古ノ辻へ下り始める所が大日岳への分岐。去年訪ねることができなかった頂上の大日如来へ花崗岩の高さを感じる鎖場を登っていく。
鎖の一つ一つに寄進された方なのだろうか名前が刻まれている。
あまりの高さに直登したのは自分だけで迂回路にまわって同行のメンバーと頂上へ再び。振り返ると深仙ノ宿と釈迦ヶ岳の景色が素晴らしすぎる。もう大普賢岳も弥山も山の向こうで見えない。
太古ノ辻へ下り立つと道はそのまま南奥駈の峰々へと続いている。また歩きたいと後ろ髪を強烈に引かれながら前鬼への山道を下った。
二つ岩の行場に着くころからパラパラと雨が降ってきた。天気が良くてそこに寒気が入っているという。雷が凄い。いつの間にか歩く樹林が新緑に覆われ降る雨も気にならなかった。
無数の石垣の広場に出ると視界がぱっと開け小仲坊の建物の裏に出た。
残念がら五鬼助さんは不在、誰もいない誰も来ない小仲坊は川の流れる音だけ。29日から入られるとのことで宿坊を取り囲む小道や広場の草は綺麗に刈り掃われていた。
今年は是非一度またこの宿坊に来て裏行場を廻って一泊したいと思った。

前鬼口のバスが来るのは9時前。小仲坊から約10劼瞭擦鯤發い169号を目指す。
前鬼川の景色が素晴らしく道草ばかりの最終日。中でも圧巻は言わずと知れた不動七重の滝
この三日間何のために三脚まで担いできたのかと思いながら歩いてきたけど、最後の最後でやっと使うことができた。
国道を走る車の音が聞こえてからも結構歩いたような気がする。セミが鳴いていてもおかしくないくらい初夏の感じがする前鬼口でバスに乗り、三日間の大峯奥駈道の余韻に心も体もいっぱいの中和佐又を後にした。

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