赤岳 (県界尾根)
- GPS
- 12:43
- 距離
- 17.1km
- 登り
- 1,461m
- 下り
- 1,528m
コースタイム
- 山行
- 10:50
- 休憩
- 1:37
- 合計
- 12:27
天候 | 台風一過の晴天 稜線は西風強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
下山後はタクシーで美濃戸口→たかね荘(1万円強) |
コース状況/ 危険箇所等 |
県界尾根上部雪渓は要注意 |
その他周辺情報 | たかねの湯は水曜休館…(;´д`) |
写真
感想
赤岳が大好きです^^ これまで何度も登ってきたし、最近は1〜12月の全月での登頂を人生の目標wとして、「死ぬまでに達成できたらいいなぁ」と妄想しながら日々の仕事や社会のしがらみに耐え生きていますwww
残っていた3月と5月、登るだけなら美濃戸から登るのがもちろん楽なのですが、それでは面白くないし達成感もイマイチなのでまずは5月の県界尾根をターゲットとして計画をねり、今回無事楽しく登ってこれました〜
3ヶ月ぶりの登山でペースがあがらないであろうことや台風の通過待ちでスタートが遅れることを考慮し、頂上山荘泊で翌日真教寺を下山の一泊二日山行を想定し休みをGet! 真教寺は2年前の4月に登っており(http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-283445.html)この時期の下山はおそらく大丈夫だとは思っていましたが、万が一東面へ下れなかった場合のことを考え美濃戸への下山も想定。小屋泊+タクシー代は完全に予算オーバーなので、美濃戸に下りるなら一日目に行者小屋まで行きマターリテン泊楽しんで帰ろうと幕営装備で望みました。
県界尾根は過去2回下りで通ったことがあり、特に昨年10月に通った際(http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-539416.html)は「残雪期に」ということを意識して入念に下見をしました。今回の登り(とくに上部の雪渓)に関してですが、台風一過で気温が高いのとスタートが遅かったので通過時間が遅くなったため、想像以上に雪が腐っておりステップが作れずに苦労してバテましたが、ピッケルがしっかり効く所を丁寧に探して登っていけばそれほど怖い感じはなかったです。アイゼンはもちろん持ってましたが履いても意味が無いので履きませんでした。
誰もいない山頂では「うおおおおおおお!!!」と大声をあげてw久しぶりに「心からのガッツポーズ^^」 バテバテだったので「もう今日はこのまま泊まりでもいっか…w」とか考えつつ頂上山荘に逃げ込み温かいココアをいただきながら小屋番さんと少しお話。優しく丁寧にそれでもはっきりとした言葉で「(雪渓の雪が溶けるまでは)県界尾根、単独や特に下りは避けてほしい」と… すいませんm(_ _)m 休憩してたらそこそこ回復、時間も早いし行者小屋はやってないのでビールも買えないwとの情報を得たので今日中に真教寺を下ることします。「真教寺通ったことない人だったら「美濃戸に下りてください」って言うところだけど、通ったことあるなら、ね… でも気をつけてね」と送り出してくれました。ありがとうございます!
外トイレに行こうとすると単独の男性とすれ違う。聞くとなんと県界尾根を登ってきてピストンで県界を降りるという。なんとなく違和感を感じつつも、まさかこんな平日に自分以外にも県界尾根とは!驚きつつトイレへw 男性は小屋に入っていきました…
外トイレから戻ると男性も小屋から出てきたところで、「県界尾根は危ないので下らないようにと言われて…」と困った様子。「自分真教寺から下りるんですけど、一緒に行きますか?」というと「お願いします」と安堵の表情。このときさっきの違和感の原因が分かりました。所謂「軽装」です。夏用の軽登山靴に前爪の小さいアイゼンを履き、ザックは30-40Lぐらいの大きさはあるもののぺったんこに近くとてもビバーク装備なんて持っているように見えない。しかも、よく見ると…ピッケル持ってないんですw
結局、彼(以後、N君)とはこの後ずっと一緒に行動するんですが、半日色々話してて彼に関して分かったことをまとめるとw、
・25歳
・登山歴は2年ぐらい
・農業をやるために川上村に引っ越してきて三週間ぐらい
・雪山経験はは残雪期の奥秩父をちょこっとだけ
・川上村の自宅から志木市少年自然の家まで自転車で行き、そこに自転車をデポして防火線の頭を通って登ってきた
・八ヶ岳は初めて!
・県界尾根はガイドブックで日帰りコースとなっていたのを見て来てしまった
・明日は朝から仕事w
という感じで、見事なまでの経験&情報収集不足なんですが、なぜか自分はこういう目に合いやすい体質らしくw二度目で慣れていた(http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-531290.html)のもあって頭にくるとかはなかったです。N君自身もとても素直な性格なようで、決して舐めた考えで登ってきたのではなく、完全に情報収集不足で登ってきてしまったことを反省&後悔し続けていましたwww
真教寺尾根分岐に向かいつつ、ふと気が付きます。例の核心部の岩場の雪渓の雪がまだ残ってたら…? こんだけ雪解けの早い今シーズン、たぶんもう溶けてしまっているとは思う… でももし万が一残っててクサリが隠れてたら… 自分はたぶんまあなんとかなる。けど、ピッケルのないN君は… あのほんのちょこっとだけど…トラバース…できるか??? あそこが越えられない場合山頂まで登り返して美濃戸に下りるしかありません。そこまで一緒に行っておいて越えられないN君に別れを告げて一人でたかね荘まで下れ…ないよな…Orz
以上のことを掻い摘んでN君に説明し美濃戸に下りることを了承してもらいます。そう決めてしまえば何も不確定要素はありません。のんびりまったり楽しみながら下山します。初めての八ヶ岳のN君は阿弥陀支稜分岐から上の風の強さに驚いていましたw 文三郎道上部はびっくりするぐらい雪がないです。まるで夏山です。文三郎道下部はびっくりするぐらい踏み抜きまくりです>< 途中すれ違ったソロの方とお話、「上で泊まりですか?」と聞くとなんと頂上山荘の支配人さんでした! これ幸いと上で心配しているであろう小屋番さんに「県界の2名美濃戸へ下山」の情報を伝えてもらうようにお願いしました。
その後もN君と色々話をしながら下山しました、
ura 「途中で引き返そうかとか思わなかったの?」
N君 「不安で何度も思ったけど、真新しい足跡もあったのでもう少しだけと思いつつ結局ズルズルと…」
ura (ちょw オレかwww)
ura 「あの雪渓よく登れたね! もしオレがピッケル持ってなかったら絶対引き返してる」
N君 「怖かったです。左手で灌木掴んで、右手を雪に突き刺してなんとか登りました」
ura 「下りヤバいと思わなかった? その前にああいう雪渓を下ったことある?」
N君 「ないです…」
N君は基本いいやつっぽかったです。放漫さなどは微塵もありませんw ただひたすら自分の経験と情報収集不足が原因でここまで来てしまったことを反省し、今日たまたまurayasuと遭遇したことが幸運だったし感謝していると何度も言っていました。
美濃戸口からはタクシーでたかね荘まで移動します。タクシー代は折半しましたw その後志木市少年自然の家までN君を送って別れました。N君には直接何度も言ったことだけどもう一度w 「今日の登山はとても褒められたもんじゃないけどw、ちゃんと調べて少しずつ少しずつ… いっぱい登山を楽しんでねー!」 八ヶ岳が間近に見えるところで暮らしてるなんて羨ましいです^^
以上、偉そうなことをたくさん書いてしまいましたが、自分の登山歴もたかだか5年ちょいです。自己流です。無謀な山行が問題になったり、残念ながら実際遭難事故も起こってしまっていますが、「全体無事自力下山!」&「撤退早め!w」を常に心がけ、身の丈を超えない範囲内での挑戦を楽しんでいきたいと思っています。
そして、赤岳全月登頂!最後に残った3月! 真教寺尾根(もしくはキレット)からの登頂を目標に5〜10ヶ年計画ぐらいで挑みたいと思います^^ 寿命で死ぬまでに達成できれば御の字ですwww
・追記
以前、県界尾根のレコで「残雪期事故多発。装備無い人は登らないで引き返して」みたいな看板があるというのを見た記憶があるのですが、今回自分は気付きませんでした。見落としたのか…?なくなっちゃったのか…? もしあれば情報不足でそうとは知らずに登ってきちゃう人は減ると思うのですが…
・追記2
ググったら出てきました。「この先大変危険です〜引き返しましょう」というやつ。頂上山荘さんで設置されてたようですね。見落としたとは思えないので、現在はない模様です…
何年か前の自分を思い出しました!
丁度登りはじめて二年目くらいでした
六月だったのでもう大丈夫かと思い行ってみようかと
当時の装備は軽アイゼン(六本歯)ノーピッケル
真教寺尾根を登り県界尾根を下るつもりでした
雪渓が出てきて行けるのかと思いつつ下ってしまい。。。
幸い無事に下山できたので今がありますが
つくづく自分の甘さを感じた瞬間でした
色々と考えさせられますね
また登ってみようと思いました
ありがとうございます
yamagaさん、はじめまして。
この時期、下界は既に最高気温30度とかですから、
知らないと普通に大丈夫そうに思っちゃいますよね。
(だからこそ残雪期の事故が多いんでしょうね…)
ご無事に下られたようでなによりです。
雪渓があると知っていてそこを通過するための準備をして、
踏み抜きを覚悟してw登る分には楽しいルートだと思います。
緩みにはだけは十分注意して楽しんできてくださいー^^
自分はまた、もう少し雪の締まってる早い時期に
チャンスがあれば行ってみたいと思ってます…
コメントありがとうございました〜!
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