八ヶ岳南部縦走(美濃戸〜硫黄岳〜赤岳〜御小屋尾根〜美濃戸口)
- GPS
- 21:18
- 距離
- 19.8km
- 登り
- 1,917m
- 下り
- 1,911m
コースタイム
10月4日 5:02美濃戸山荘-6:18赤岳鉱泉-7:15赤岩の頭-7:33硫黄岳
-8:56三叉峰-9:56赤岳-11:16阿弥陀岳(休憩45分)
-11:50頃阿弥陀岳発-(御小屋尾根)-13:35美濃戸口
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年10月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
美濃戸口から美濃戸までは林道。最低地上高がある車なら行けます。と言いながら、クラウンが走っていたことを申し添えます(笑) 歩くとなるとちょっと退屈しますが、キツイ登りはありません。 美濃戸から赤岳鉱泉も最初は林道歩き。美濃戸山荘あたりで赤岳鉱泉への「北沢」、行者小屋への「南沢」に別れます。 そこで間違えないようにしましょう。 赤岳鉱泉から硫黄岳、特記事項無し。 硫黄岳から赤岳は、途中で岩場・鎖場がありますが、晴天時には何の問題もなかったです。高度感もさほどありません。 赤岳から阿弥陀岳は、文三郎尾根分岐まではガレ場の下りがあり、人が多い際には注意。 阿弥陀岳から御小屋尾根経由美濃戸口は、不動清水までは急な下りがあり気を遣うが、それ以後は歩き易い尾根道。 道標もしっかりしていて迷いの心配はありません。 美濃戸口では「八ヶ岳山荘」でお風呂に入れます。 |
写真
感想
(2009年10月の山行を2010年6月に記録してありますので、一部記憶違いがあります。ご容赦ください。)
山を始めて3年、数多くはないが北アルプス、南アルプス、富士山や丹沢など関東周辺の山々には行った。
しかしなぜか「八ヶ岳」には足を踏み入れたことがなかった。というより食指が伸びなかった。
本当になぜなのか分からない。アクセスも良いし、山も適度な険しさであり、展望も良好の山域なのに。
という事で八ヶ岳に行くことにした理由も特にない。行ってないから行ったという感じ。
まずは山小屋の手配から。美濃戸で泊まって翌日一日でぐるっと南部の主だった山々を歩いてしまおうと考えた。
最初に問い合わせた方は「団体が泊まっているので、美濃戸山荘にしたら」と勧められた(笑
単独であること、前日の予約であることで面倒くさい感じがしたのかは不明。
ともかくも美濃戸山荘に予約、電車+バスで行くことを伝える。17時到着予定。
10月3日(土)八王子から特急に乗り茅野を目指す。茅野で美濃戸口行きのバスに乗り込む。
山屋は自分以外に数人、大学生っぽい若いグループがいた。
バスはあちこち寄り道しながら登山口に。さっさと山荘に向かう。
いくら麓の山荘で空いているからといって、17時入りはちょっと失礼だな、という負い目もあって飛ばして向かう。
恐らく30分ぐらいで着いたんじゃないかと思う。
宿泊客は自分ともう一人単独者が後から来て、さらに後からバスで一緒になったグループ3人だけ。
山荘のスタッフさんもリラックスして食事を出してくれた。
当然のように酒を飲む。他の客も飲む。が、もともと社交的じゃない自分。
他の客もそれほどでもないので、話が続かない。別の単独男が去り、グループも去る。また独り(TT)
確か朝食はパスして弁当にしてもらったはず。長い夜を過ごし、朝を待つ。
朝5時前に起きて支度する。ここで痛恨のミス。プラティパス1L1本を置いてきてしまった。気づかずに出発する。
まだ暗い中、ヘッデンを頼りに北谷に向かう。ここでミスすると本日の行動計画が台無しになる。
しばらくは林道を歩き、やがて沢筋の道。周りを見渡さなければ八ヶ岳の麓にいるとは思えない、どこかで見たような景色。
やがて日が昇り始める頃、視界が開けてきた。
まず目に飛び込んだのは「大同心」知ってる方には今更何を、という感じだが
なんの予備知識がなく、その靄の中にボンヤリ光るような物体に気味悪くなった。
赤岳鉱泉に着いた。まだ山荘では朝食中。テン泊者もまだ動き出していない。みんなノンビリしたもんだ。
赤岳鉱泉から硫黄岳を目指す。途中、道標のない分岐でクライミングギアを付けた夫婦を見送る。
その時点では大同心がクライミングの有名な場所とは知らなかった。
硫黄岳の登りからが本番。何人か単独者をパスして稜線を目指す。既に日が昇る方向から明るい光が山山を照らしていた。
はやる気持ちを抑えて着実に歩みを進める。
稜線に出ると風が強い。寒い。日差しはまだ強くないため、一枚服を着る。
赤岩の頭付近の分岐からは硫黄岳への尾根道が伸び、そのまま横岳方面に続いていく様子が分かる。
まさに周回、という感じ。
硫黄岳山頂近くになると北側に爆裂火口が見えてくる。詳しいことは分からないのが火口というのだから昔はここから噴火したのだろう。
この火口(というより谷)を巻くように夏沢峠への道がある。
硫黄岳山頂は広々としていて、いわゆる山頂(ピーク)という感じはない。
東の空は見事な雲海とキツイ逆光。少しづつ人も増えてきた。
写真を撮り、横岳に向かう。広い尾根道、ケルンが点々として道標となっている。
やがて緑のロープが道を示す。(高山植物保護の為とのこと)
横岳というのはいくつもある峰の総称とのことだが、これらの岩峰の通過は少し注意が必要。
鎖場がいくつかあり、高度感に晒される箇所もある。
あまり記憶がないので(笑)、それ程のこともなかったと思う。
一応岩峰群で一番高い奥の院2829メートルに山頂碑がついていた。
山頂には雲海に浮かぶ富士山に見入る登山客がたくさんいた。
ピークを降りてまた登山道に戻る。西側には大同心、小同心が見下ろされ、そこから登山道に道がついているのが分かる。
ちょっとのぞきに行きたくなったが、大同心にはクライマーが取り付いていたし
無用の事故、トラブルとなっては面白くない、赤岳に道を急ぐ。
赤岳天望荘から赤岳への登りについても特に憶えていることはない。
山頂はあまり広くないが人が多くいて落ち着きがない。一度下山しようかと山頂を降りたが、思い返して頂上直下の岩場から直登して戻り。
変なところから単独男が現れて同じく単独男にギョッとされたが、気にせず休憩。
いざ再出発、その岩場から降りると先ほどの単独男にまたも遭遇(笑)
こんなことぐらいしか憶えていない。
阿弥陀岳に向かうのだが、先ほどの単独男以外にも多くの人が同じ方向に歩いてくるし、逆に登ってくる。
地図をあまり頭に入れていなかった為、やけに多くの人が阿弥陀岳に向かうんだ・・・と思っていた。
やがて明確な分岐があり、「あ、ここで別れるんだな」と一人合点し、岩峰を登り登山客を見送った。
一応ここで地図を開き、間違いに気付く。登ったそこは竜頭峰で、そこから真教寺尾根や権現岳方面に道が続いていた。
阿弥陀岳や文三郎尾根への道に戻る。人が多く、道も急で険しいのでペースが上がらない。
鎖もあるような岩場なのにダブルストックを邪魔そうにおっかなびっくり下っていく登山者。
余計なお世話だけど、この程度の岩場で苦戦するようなら八ヶ岳に来なくてもいいのに、って思う。
ようやく文三郎尾根との分岐を過ぎると開けた尾根道、ガレガレな斜面をテンポよく降りていける。
中岳という小ピークを挟み、阿弥陀岳山頂を目指す。この登り、岩場・梯子場があってそこそこ険しかったと思うがこれも記憶なし(笑)
頂上は人が少なく、中岳のコルにでもデポしたような身軽な中高年が2人ぐらいいただけ。
ここでようやくの昼食。美濃戸山荘で作って貰ったお弁当(だったと思う)を頬張り、一息入れる。
阿弥陀岳山頂は360度のパノラマが広がる展望の地。バリエーションルートで有名な阿弥陀岳南陵や中央稜も見える。
下山路は「御小屋尾根」をチョイス。プラティパスを取りに行者小屋から美濃戸に戻りたい気持ちもあったけど。
最初は岩稜帯を進む。中央稜への分岐を過ぎると急なガレた斜面の下り。そこを過ぎれば快適な尾根歩き。
御小屋尾根を歩く人は少ない。途中出会ったのは3人ぐらいだった。静かな山歩きをしたいひとにはお勧め。
特に美濃戸に車で入った人でなければ、美濃戸口に戻る林道を歩くよりこちらの道で直接美濃戸口に着く方がいいでしょ。
御小屋尾根は御小屋山で分岐となり、美濃戸口に向かう。阿弥陀岳から美濃戸口までコースタイム4時間。
かなり大袈裟な気がする。特に急ぐでもなく2時間かからず美濃戸口に着いた。
バス停近くの山荘でお風呂に入りバスの時間までビールを飲む。至福の時間。
バスに乗り込むと、美濃戸山荘で一緒だった学生グループと遭遇。お互いの山行について簡単に会話を交わす。
プラティパスのことを切り出すと、「確かに置いてありました!」と爽やかに返事してくれた。うーむ・・・
念願?だった八ヶ岳。南部の主立った山々を短時間でさーっと流しただけだったが、人気の理由が分かるような魅力的な縦走路だった。お疲れ様でした。
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