【奥駈作戦】色づき始めた大峯山地（大日岳、釈迦ヶ岳、仏生ヶ岳）を歩く【丙51.8】

2024年09月08日(日) [日帰り]

• GPS: 08:47
• 距離: 21.2km
• 登り: 2,158m
• 下り: 2,186m

コースタイム

日帰り

• 山行: 8:23
• 休憩: 0:54
• 合計: 9:17

5:02 前鬼林道ゲート
5:29 5:30 小仲坊
6:22 二ツ岩
6:56 6:57 太古の辻
7:07 大日岳分岐
7:18 7:20 大日岳
7:28 7:29 大日岳分岐
7:39 7:41 深仙ノ宿
7:43 7:50 香精水
7:53 深仙ノ宿
8:03 8:04 都津門
8:26 太尾分岐
8:31 8:35 釈迦ヶ岳
8:42 馬の背
9:01 9:02 空鉢岳
9:06 橡の鼻
9:11 両部分け
9:27 9:28 孔雀ノ覗
9:59 仏生ヶ岳分岐
10:03 10:22 仏生ヶ岳
10:26 仏生ヶ岳分岐
11:01 孔雀岳分岐
11:05 11:08 孔雀岳
11:11 孔雀岳分岐
11:14 11:15 孔雀ノ覗
11:32 両部分け
11:35 11:36 橡の鼻
11:39 空鉢岳
11:55 馬の背
12:02 12:04 釈迦ヶ岳
12:08 太尾分岐
12:10 かくし水
12:15 千丈平の池
12:36 深仙ノ宿
12:38 12:39 香精水
12:41 12:42 深仙ノ宿
12:50 12:51 大日岳分岐
12:58 12:59 太古の辻
13:23 13:24 二ツ岩
13:56 13:58 小仲坊
14:19 前鬼林道ゲート
14:19 ゴール地点

天候

晴れ⇒薄曇り

アクセス

利用交通機関：

自家用車

前鬼ゲート

コース状況／危険箇所等

大峯山地って結構歩かれていると思っていたのだが、まず、稜線に上がるまでが広い尾根の中どこでも歩けそうな感じでただでさえ道を外れやすいところ、そこそこの大きさの涸沢の渡渉もあり、ピンクテープなどの目印を見落とさないようにしたい。
また、下の地面が流失してしまったのか、やたらと段差が大きい斜面もある。
稜線はこれまた道が細く、笹に覆われて足元が見えづらい。何もない平坦なところであればまだ良いが、それが斜面でもそうなのだから見えない段差、岩、木の根には細心の注意が必要。なお釈迦ヶ岳から仏生が岳方面に下る斜面は笹でなくガレが手ごわい。
大日が岳から孔雀岳の辺りが崖沿いの岩場などあり要注意か。また、道は基本的に稜線を巻いているのだが、道を誤った人の踏み跡ができているようで、気が付いたら道を外れてさらに下ってしまっている場合が2回ほどあった。怖い怖い。

写真

9/8 5:05

日の出30分ほど前に前鬼ゲート前を出発。一応ライトを携行したが、最初は舗装路だったこともあり、結局使わなくても歩けた。

9/8 5:32

小仲坊到着。電気が着いており、車も駐まっている。トイレもあり。

9/8 5:36

この日の日の出時刻は5：34頃。小仲坊からの入山直後に日の出を迎える。

9/8 5:36

まず、森の奥の小さな祠までは崩れた石段を昇っていく。

9/8 5:38

小さな祠の周囲には五鬼の子孫の家系が住んでいたが、今も行場を守っているのは五鬼助のみ。他の4家の子孫は、もう我関せずなのかね。

9/8 5:46

涸れ沢の渡渉。道が若干薄いので、渡渉箇所を見落とさないように。必ず標となるものがある。

9/8 5:53

時折、デカい大木が倒れており、迂回を余儀なくされる。

9/8 5:55

森の中にも朝日が差し込んできた。

9/8 6:07

なかなかに険しい岩積みの道だ。焦らずゆっくりと登っていく。

9/8 6:09

853段の階段の始まり。これが断続的に続くが結局この階段の終点はどこだったのだろう？

9/8 6:13

立派な巨岩が聳え立つところまで来た。

9/8 6:31

崩壊地のトラバース。立ち入る前に落石音がして緊張するも、上の方で止まってホッとする。

9/8 6:36

大日岳の先っぽが見えてきた。

9/8 7:01

太古の辻で稜線に乗る。

9/8 7:01

太古の辻から大日岳。どなたか荷物をデポしているが、大日岳では見かけなかったので、南側のピークに向かったようだ。そう言えば稜線に上がる前に物音がしていた。

9/8 7:03

大台ケ原が薄っすらと見えるが、天気予報からするとこの後雲が増え雨の恐れもあることは承知済み。

9/8 7:10

手前の二子山に見えるのは中八人山（標高1400m前後）かな？

9/8 7:12

大日岳は行場であり、「修行以外の方はお入りになることをお勧めしません」と書かれているが、

9/8 7:18

その先に一般登山者用の迂回路がある。別に気にしなくても良いのかもしれないが、迂回路を選択。

9/8 7:22

迂回路だからか、難度はそれほど高くない。行場の方は本当の崖っぷちを昇るのだろう。

9/8 7:23

大日岳登頂。オン・アボキャ・ベイロシャノウ・マカボダラ・マニ・ハンドマ・ジンバラ・ハラバリタヤ・ウン。

9/8 7:24

大日岳から次なる釈迦ヶ岳。

9/8 7:27

二子山の奥の連山がどこなのかわかりたい。百間山など標高1000m足らずの山々かな？

9/8 7:34

大日岳（盲腸稜線）から戻って仏生ヶ岳へ向かう。道は極めて細い。そしてここでも笹の葉が朝露に濡れており、足元はすぐにグッショリ。

9/8 7:44

深仙小屋

9/8 7:45

深仙宿。昔はこっちの方で寝泊まりしたのかな？

9/8 7:45

深仙宿から大日岳。左は小峠山か。

9/8 7:46

湿度が高いせいか、基本、遠方の展望は白んでいる。

9/8 7:46

そして、目を見張る二つの巨岩！

9/8 7:48

深仙宿最寄りの水場、香精水。とても水量が細く、1分で100mlも汲めなそう。冬は涸れるのではないか。

9/8 7:58

深仙宿から西側の1465m峰、と思われる。

9/8 8:08

都津門。最初は岩のことを言っているのかと思ったが、

9/8 8:09

よくよく見たら穴が開いていた。これは門だ。

9/8 8:23

いよいよ釈迦ヶ岳だ。

9/8 8:24

おお、木々が色づき始めている。これが1か月ほどしたらさぞかし美しくなることだろう。9末か10初にまた大峯山地訪れようか。

9/8 8:36

釈迦ヶ岳登頂。ノウマク・サマンダ・ボダナン・バク。

9/8 8:37

トリカブトは今が最盛期？

9/8 8:37

釈迦ヶ岳から今回の最終到達点、仏生ヶ岳とその途中の孔雀岳。奥は八経ヶ岳、弥山。

9/8 8:37

奈良の奥地はアクセスは難しい（たまに下の道路が土砂崩れで不通になる）が歩き甲斐がある。

9/8 8:39

七面山

9/8 8:39

釈迦ヶ岳から北方パノラマ

9/8 8:41

釈迦ヶ岳の北面は小さい岩がゴロゴロの急傾斜。

9/8 8:47

途中、崖のキワの岩場を歩かされたのだが、もしかして、ここが馬の背？

9/8 8:49

釈迦ヶ岳〜孔雀岳間は岩場の要注意区間。巻く所もあるが、巻き道は巻き道で道を外れないよう要注意。

9/8 9:00

岩の尾根の区間、道は基本巻いているが、

9/8 9:05

もしかしたら岩の稜線上を歩くこともできるのかもしれない。

9/8 9:06

岩を昇った先は空鉢岳で良いのかな？北方から釈迦ヶ岳を見返す。

9/8 9:06

岩のピークは周囲に遮るものが無いので展望が良い。

9/8 9:08

次なる橡の鼻(えんのはな)

9/8 9:10

9/8 9:10

難所ではあるが、鎖が付いているほどの所はそれほど多くない。

9/8 9:11

この蔵王権現が祀られている辺りが橡の鼻らしいが、らくルートではもう少し孔雀岳寄りになっている。因みに橡は栃またはクヌギのこと。

9/8 9:11

橡の鼻から仏生ヶ岳、七面山、八経ヶ岳

9/8 9:20

ここから倒木朽ち木多発地帯。環境の厳しさが偲ばれる。

9/8 9:26

この画だけ見ると穏やか〜な歩きやすい山道に見える。

9/8 9:33

孔雀ノ覗

9/8 9:53

苔や羊歯の緑も色鮮やかだ。

9/8 10:04

仏生ヶ岳も盲腸稜線。最後の昇りを緩々と行く。

9/8 10:08

道中、深仙宿付近以外では全く他の山行者と出会わなかったので、誰もいないだろうと思っていたら先達者あり。

9/8 10:09

仏生ヶ岳から釈迦ヶ岳

9/8 10:11

八経ヶ岳、弥山もだいぶ大きく見えるようになった。直線距離で5，6�劼箸い辰燭箸海蹐�。

9/8 10:37

雲行き次第では途中で引き返すことも考えていたが、仏生ヶ岳まで来て良かった。

9/8 10:38

9/8 10:46

10時40分頃からいよいよ雲が空を覆ってきた。ちょっとダークグレーなのが心配。

9/8 10:50

らくルートで水場があるとされている付近。数十mくらいは誤差があるだろうが、水の姿どころか水音すら無い。

9/8 11:05

日が陰っても明るく色鮮やかに見える苔

9/8 11:10

往路とばした孔雀岳に登頂。こちらも盲腸稜線。

9/8 11:20

孔雀ノ覗（復路）。曇りはしたが、まだそこそこ展望はある。上空の濃い灰色の雲に大丈夫か？という思いと、山腹を日が照らしているのでまだ大丈夫という思い。

9/8 11:23

鎖の無い岩場下り

9/8 11:35

笹に覆われてわかりづらいが、切れ落ちて垂直に近い崖になっている。

9/8 11:40

橡の鼻に戻る。

9/8 11:44

帰りも釈迦ヶ岳のピークを経由しないといけないが、足は十分に残っている。

9/8 11:44

9/8 12:00

馬の背（復路）

9/8 12:03

釈迦ヶ岳への登り返し

9/8 12:07

戻ってきた釈迦ヶ岳には4，5人ほど山行者がいた。皆、標高の高い太尾登山口から来ているようだ。

9/8 12:07

ほぼほぼ曇りになってもまだ八経ヶ岳、弥山まで見える。

9/8 12:08

この頃にはもう雨は降っても夕方かなと思い始めていた。

9/8 12:12

釈迦ヶ岳からは往路とは違って千丈平経由で戻る。なお、標識では太尾登山口の方向を「旭登山口」と記していた。太尾イコール旭なのか、違うのか。

9/8 12:18

千丈平。こちらの水場はらくルートの場所よりも数十m山頂寄り。先客がいて、こちらの水量も細かったので汲むのは諦めた。

9/8 12:20

千丈平の端っこにある淀んだ池

9/8 12:24

千丈平から深仙宿へ向かう道の取りつきは若干わかりにくい。

9/8 12:28

桟橋が流されて高巻きの道に付け替えられている。

9/8 12:29

一瞬日が当たっているのかと思ったら、ここだけ淡い緑色の笹の葉だった。

9/8 12:34

稜線には無かった梯子が巻き道についている。2か所も。

9/8 12:41

深仙宿に戻る。また日が差してきた。

9/8 12:41

復路も水を汲んでいくことにする。

9/8 12:43

往路では水を汲むのに時間がかかったので、帰路は柄杓に溜まっている水をいただく。（往路とは水を受ける容器が替わっており、溜まっている水も新鮮で大丈夫と判断。）

9/8 12:55

帰路は大日岳はパス。見ての通り崩壊が進んでいるのでいつまで立ち寄れるか。

9/8 13:03

太古の辻に戻る。

9/8 13:04

いよいよ下山開始。

9/8 13:12

下の土砂が流れてしまって、階段最下の段と地面との段差が大きい。

9/8 13:22

足を滑らせたらズシャーっと行きそうなので慎重に下る。

9/8 13:29

二ツ岩。往路では反対側にあった標識に気を取られて気が付かなかったようだ。

9/8 13:41

尾根が広く、どこでも歩けそうなので、帰ってどこを歩くか慎重な見極めが必要。

9/8 13:46

沢の渡渉においても同様（手前に小さいピンクテープあり）。

9/8 13:56

麓の祠まで来たら下山も近い。祠は複数あったが、五鬼童の各家の氏神を祀っているのだろうか？

9/8 13:57

この丸太橋が人間界との境界といったところか。

9/8 13:59

大峯修験の衰退は明治の神仏分離令の影響が大きいだろうが、五鬼継家が廃業したのは1960年代だから、それ以上に人心や生活の変化の影響が大きいのだろう。

9/8 14:03

小仲坊に戻る。

9/8 14:11

大峯山から発する黒谷の流れ

9/8 14:13

立派なヤマゴボウ

9/8 14:22

結局雨に降られることなく、日差しの中、山行終了。だが、雨で恐れていたのは登山口から国道まで約9�匐茣屬陵鄒弌�土砂崩れの方。

9/8 14:24

前鬼ゲートに帰還。出発時と比べて駐車は1台OUTの2台IN。この先に7台も駐まっていてこんなに山行者いた？と思っていたら沢遊びのグループだった。

撮影機器：

サイバーショット DSC-WX500 SONY

感想

narodniki

休暇も後半、もう一峰。
と思っていたが、秋雨前線が低下してきて東日本、中日本は全般的に晴れでも降水確率高め。
そこで、未踏の高知県を対象として考えたが、次の三連休直前までフェリーが減便ということなので、他地域で比較的天気が持ちそうな大峯山地南部を山行対象とする。

前回、大台ケ原山行の際は、午前2時に起きて車転がして現地到着即登山というアプローチがパフォーマンスを悪くしたと反省し、今回は登山口に前乗り前泊である。
まだ暑いからと寝具は枕しか持っていかなかったが、季節はもう秋ということか、若干肌寒かった。そして、黒谷の沢飛沫が谷間に溜まって湿度が高い。
そうした状況でも睡眠時間は一定確保でき、また数日前の飛騨笠ヶ岳山行の疲れもほとんど顕在化せず、ただただ、雨が降る前に山行を終えられるだろうかという焦りのみが山行を阻害した。
行場として相応しい静かさと険しさ。最初は「やたらアップダウンがあるし、やたらグネグネしているし、足元は見えないし、なんだこの道！」と思って歩いていたが、人には添うてみよ馬には乗ってみよ。山道もまた心を寄せて歩くことが大事。
そんなネガティブな気持ちで歩いていてはいかんと気持ちを切り替え、天気も持ちそうだという確信を得て、だいぶ心意気を改善して歩いた結果、だいぶ満足のいく山行となった。