丹沢蛭ヶ岳(寄起点、雨山峠経由ユーシンから登り:臼ヶ岳南尾根、下り:弁当沢ノ頭経由)
- GPS
- 10:13
- 距離
- 22.3km
- 登り
- 2,270m
- 下り
- 2,262m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
水源の森(水源林)の管理棟に登山届のポストあり。 トイレはそこから少し歩いたところにあります。紙あり・水流れます。 ○寄大橋〜雨山峠のポイント 1.登山口から最初の沢の渡渉(水量が多いと苦労します。) 2.ピンクテープは測量用テープ(黄色か赤が登山道のマーク) ※23年11月に歩いた際にはピンクテープが登山道のマークの役割を果たしてました。 3.登山道を示す道標やマークを見逃さない(遠く沢の対岸にあることも) ○雨山峠〜雨山橋(玄倉林道合流地点)の間では、沢の高巻き道が数カ所崩壊しています。 今なら難なく突破できますが、これからの季節、凍結している場合は注意が必要。 ○ユーシンロッジから臼ヶ岳のポイント 1.南尾根取付はユーシンロッジのトイレの裏側を登り尾根に立つところから。 2.当初、道標はないがとにかく尾根の一番高い箇所を歩く。踏み跡あり。 3.植生の保護柵にハシゴ(脚立)がついているが、中に入ることはない。保護柵の脇を抜ける。 4.臼ヶ岳山頂手前の急登ではトラバース気味に登る箇所もあるが、踏み跡やマークが目印になる。 ○臼ヶ岳〜蛭ヶ岳〜棚沢ノ頭 特記事項なし ○棚沢ノ頭〜弁当沢ノ頭〜熊木沢出合のポイント 1.弁当沢ノ頭から登山道はやや西に曲がっている。来た方向から真っ直ぐ下らないように。(ペンキマーク等がないので注意) 2.かなりの急坂が続くので下りでは脚のコンディションに気を遣うべき。 3.熊木沢出合の崩壊橋は丸太を利用して登り降りできるとのことだが、川の狭い箇所を探して飛び越えるか、靴を脱いで渡る(水が冷たいことも) ◇臼ヶ岳南尾根は熊がよく出没するとの話を聞きました。ですので今回は絶えず熊鈴を鳴らしながら歩きました。 |
写真
感想
2週続けて大倉尾根を歩き10月11月の山無精を解消、筋力も戻ってきた。
そこで今回は少し長いルートを歩きたいと思っていた。コースとしては初めて歩くところがいい。
昭文社の山地図「丹沢」、この4年で一般登山道に関してはかなり歩いているが、まだまだ未踏なのが蛭ヶ岳の南面。
今回の「臼ヶ岳南尾根」と「弁当沢ノ頭尾根(勝手に命名)」はユーシンからしか行けない分、時間と体力を使う箇所。
一年でもっとも日が短い時期に行くのは難しいと思っていたが、下山後の打ち上げを我慢すれば(マイカーを利用すれば)十分可能であると判断。
丹沢にマイカーで行くのは実は3回目(笑)どうしてもバスで行けない所に行く際に利用したが、今回は時間の問題。
遅くとも16時には下山していたいこの時期、新松田駅から寄への始発バスを利用しては危うい山行になる。
自宅を午前4時に発ち、一路寄に向かう。途中少し迷ったりしたが順調に到着、寄大橋そばの駐車スペースに駐める。
バス利用だとバス停からここまでたっぷり歩かないとならないところ。これだけでもかなり時間の節約になる。
登山靴に履き替え、スパッツを着用。雪解けの登山道の泥泥を警戒してのこと。
5時半前、まだまだあたりは真っ暗で星がまたたいているのがハッキリ見える。
ツイッターにツイート、ヘッデンを点灯して出発。
水源の森に入って少し歩いたところにあるトイレに立ち寄り、登山口のある半舗装路の終点を目指す。
登山口から少し歩くと高巻き道になるのだが、ここは道が痩せているのでヘッデンだけで歩くのはどうかと思ったが、いつも以上に慎重に歩いて無事突破。
高巻き道から沢に降りると待っているのが渡渉。1ヶ月前は少し苦労して思いっきり跳んで渡ったけど、今回は水量が少ないのか楽に越えられた。
その後の渡渉は橋があったり、川幅が狭かったりと苦労はなかった。
鍋割山方面に高巻く地点でだいぶ明るくなった為、ヘッデンを外して歩く。先月歩いたばかりなので安心して歩ける。
雨山峠までは意識的にペースを落として歩いた。本番はユーシンからの登りであってここはまだ朝で体も起きていない+荷物は一番重い。
セーブして歩いたことでその後の急登でバテることなく歩けた。
初めて登る臼ヶ岳南尾根の取付地点はユーシンロッジのトイレの裏側と聞いていた。実際行くと全く道標はない。
その情報と地図を信じてトイレの裏側の杉が植えられた斜面を登る。そこが南尾根の起点。
緩やかなのは最初だけ、すぐに急登が始まる。階段が整備されている訳ではないので斜面にもろに着地するとふくらはぎの下の筋肉を使う。
この部分は大倉尾根では鍛えられない箇所だけに、負荷がかからないように工夫して登った。
全く道標もリボン・テープはないけど踏み跡がある。地図で示された通りひたすら尾根の最高地点を歩けばいい。巻くことは殆どない。
独りで誰もいない落ち葉がフカフカな尾根を黙々と歩いた。色んなことを考えているようでただ歩くことを考えている、不思議な心持ち。
この気持ちになれるのが山歩きの好きなところ。だから単独登山が多くなるんだろうな・・・
臼ヶ岳への最後の急登は蛭ヶ岳南尾根を思わせる急登。珍しく巻く箇所もあったり。
しかしながら途中から目立つようになるテープがあるので迷うこともない。踏み跡も薄いけど残ってる。
急登が一段落して植生保護の柵を横目に歩くと臼ヶ岳頂上。そこは蛭〜檜間の登山道との合流地点。
ベンチがあって若い男女のグループが休憩中。熊鈴を鳴らしながらムッツリした顔の単独男がヌッと現れて、明らかに驚いていた(笑)
でもすかさず向こうから爽やかに挨拶してくれた(泣)
別にムッツリしていた訳ではないが、朝からずっと独りで歩いていたので人とのふれあいを忘れていただけ。
どうしても長い時間独りで歩いていると人との会話がぎこちなくなってしまう。
しかも蛭ヶ岳山頂でも到着する人が増えて賑やかになると居心地が悪くなる始末。
黙々といつものジェットボイルでお湯を沸かしてカップ麺をつくり、オニギリを飲み込む様に昼食を摂る。
今回失敗したことはコーヒーを買い忘れたこと。食後の一杯が楽しみだったのに・・・でも今回は賑やかな山頂に長くいたくなかったので良かったかも。
当初、時間と体力が許せば、帰りは熊木沢から鍋割峠への尾根道を歩いて寄に降りようかと考えていたこともあり、蛭ヶ岳を早くに出発した。
頭の中の計算では、ちょっと厳しいなと感じていたが・・・
これまた未知の領域である弁当沢ノ頭尾根(勝手に命名)の様子は知らないが、そんなに簡単に降りられそうな気はしなかった。
広葉樹の気持ちのいい林を降りるまでは良かったが、杉植林が続く尾根道は急斜面で息つく暇もなく続いている。
なかなか落ちない高度、疲労も感じるようになり、帰りは行きと同じ雨山峠経由にしようと心に決めた。
すると何となくプレッシャーになっていたことが取り払われたためか、身も心も楽になった気がした。
急斜面ではあるが道は臼ヶ岳南尾根と違ってテープが付いているので安心して歩ける。
ただ一番肝心と思われる弁当沢ノ頭から登山道が西に曲がる辺りでは何のサインも無いため、誤ってそのまま南に降りてしまいそうになった。
熊木沢に降り立つと例の寸断された橋とちょっと格闘する。結局立てかけてある丸太を頼りに降りることができずに渡渉を決意。
1年前と違って水量が少ないせいかすぐに渡りやすい箇所を発見できた。靴を脱いでの1年前の渡渉、水の冷たさが蘇る・・・
ユーシン渓谷を歩いていると重機が道の脇に駐めてある。玄倉にある建設会社のものらしい。ずっと通行止めになっている2号隧道を通ってきたことになる。
来年には全面開通するとのこと。静かなユーシンを楽しみたい人は早めにどうぞ。
かく言う自分は通行止めになった年(2006年)に山歩きを始めたので賑やかなユーシンを知らない。
正直言って、このまま通行止めでいて欲しい。少なくともロッジ宿泊者だろうが車は乗り入れて欲しくない。
静かで俗っぽくないユーシンを留めて欲しいと考えるのはエゴだろうけど・・・
雨山峠への登り時には脚の筋肉は絶好調。寄への下山、この道を下りで歩くのは初めてだったけど、登りの際の記憶が役に立ち順調に降りることができた。
ゲートに着いた15時半頃はまだ暗くなっていなかったが、ここからの1時間で山はどっぷり暗くなる訳で、下山時間としてはリミットに近かった。
無茶しないで良かったと思う一方、少し歩き足りないような感覚にもなった。脚が「もっと歩けるぜ」と主張しているかのようだった。
マイカー登山の最大の欠点は、下山直後の最高に美味いビールを我慢しなくてはならないこと。
渋滞に巻き込まれず順調に帰宅し風呂に入って一杯、となったのだが、意外にもあまり美味しく感じない。
やはり下山後の一杯は格別なんだな(笑)
しかしながら今回はマイカー登山でなければ絶対無理なコースだっただけに、充分満足できる山行となった。お疲れ様でした。
yarijapanさん
お疲れさまでした
臼ヶ岳南尾根「熊さん」
会ったことありませんよ
新緑・ツツジの季節に再訪して下さい。
とても素敵です
koshibaさん初めまして。
他の方の山行記録によくお名前を拝見してます。
これからも丹沢のこと、色々教えて下さい。
実は熊さんの話はツイッター上で警告されたのですが
近くに熊木沢なんてのもあるし信憑性高かったりしまして
どちらにしても遭わず済んで良かったです。
>新緑・ツツジの季節に再訪して下さい。
確かに新緑が美しいだろうなあって思います。
来年も静かな山歩きができることを祈ってます
ricalojpです。
とても詳しい山行記録でしたので、お気に入りに登録しておいて、
先ほど熟読させていただきました。
ちょっと出遅れましたね。
臼ヶ岳南尾根(朝日向尾根)は登りに取って、弁当沢尾根(盆沢相尾根っていうらしいです)
を下りに取るのが正解ですね。
反省しながら、熟読しました。
今後ともyarijapanさん流の山行記録を楽しみにしています。
先ほどレコを拝見しました。
自分ではあまり意識しませんでしたが、確かに臼ヶ岳直下の登りは少し分かりにくかった気がします。
下りで迷う可能性があるってことですね。
実は自分は先月に道迷いで沢を強引に詰めてしまいました。
幸いケガもなく無事に尾根に出ることができました。
さて、山行中の時計ですが、手首の内側に時計のフェイスを向けると良いと聞き実行してます。
手首の外側に時計を巻くと、地面に突いた際にテコの原理で折れやすくなるとのことです。
今回はストックが原因だったようですね。
私は時折ダブルストックを使うので気をつけたいと思います。
尾根の名前、ありがとうございます!
イマイチ耳慣れないですね。
あと地図に表示されている「コイタゾーリの頭」も初耳です。
時計の件、確かにです。
アドバイスありがとうございます。
べんとうさわおね
ぼんさわそうおね
なんか良く似た感じです。弁当沢も良く分からないですが、盆沢はもっと。
弁当沢の頭尾根がしっくりきますね。
皆分かりますし。
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