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【令和最初の夏山特集〜後編】槍ヶ岳北鎌尾根
北鎌尾根への取付き点となる北鎌沢出合に到着する。
ケルンが積まれていることが多いが増水後は流されていることもある。地図でしっかり現在地点を確認しよう。
なお午前7時までにここに到着できていないと明るいうちに槍ヶ岳まで抜けることは難しいだろう。
わずかに登れば北鎌沢左俣と右俣の合流点となる。
北鎌尾根へは右俣をたどり北鎌のコルを目指す。左俣は「死への道」と呼ばれており最上部で行き詰まり遭難する登山者が後を絶たない。
左俣の方が水量が多く大きな沢身なので引きこまれないよう要注意だ。
登り詰めると天狗の腰掛に到着する。
ここは2組ほどのビバーグが可能な広さがあり展望にも優れる休憩適地だ。
なお天狗の腰掛はP8ともP9とも言われている。そもそも細かなピークが多く判別が付かないのが実情だ。
独標基部のトラバース開始地点が核心部だ。
固定ロープが設置されているが年によって設置されているロープは異なることがある。
どちらにしても死亡事故の多い箇所なので細心の注意を払って行動しよう。少しでも怖いと思ったらスリングの架け替えを行うこと。
P14の一段目は非常に脆い岩場をクラック沿いに登る。
ここは右手に伸びるトラバースルートがあるが不安定で難しい。ロープを使ってでも直登した方がいい。
なお巻く場合はP12を下ったところから千丈沢側のルンゼを30mほど下ってP15直下まで進んだ方がよい。
P15には東京稜行会によって設置された「諸君頑張れ」のプレートがある。
設置の経緯は1962年に発生した遭難死亡事故だ。この事故は救助に向かった隊員と協力者も死亡する「三重遭難」を引き起こした。
その慰霊に伴い設置された。
祠の裏から槍ヶ岳の山頂に到着する。
体力や技術により到着時刻は大きく異なる。大天井ヒュッテから足並みの揃った強いパーティであれば13時前後には到着できるだろう。
通常であれば12時間前後を必要とする。
【宿泊】
「大天井ヒュッテ」は北鎌尾根縦走の前日に宿泊する小屋だ。支配人の小池氏(本年度は休職中)は北鎌尾根の生き字引的な存在で様々なアドバイスを得ることができる。
有明温泉登山口から約8時間の距離だ。
【令和最初の夏山特集〜後編】槍ヶ岳北鎌尾根やりがたけ / きたかまおね
濃い緑山行に最も適した時期
薄い緑山行に適した時期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
日本の登山史上でも数々の栄光と悲劇の舞台となった槍ヶ岳北鎌尾根。
今でもその荒々しく連なる尾根は多くの岳人の心を惹きつけ続けています。しっかりとした経験とそれに裏付けされた技術、そして体力と気力の全てを兼ね備えた登山者におすすめしたいルートです。
今でもその荒々しく連なる尾根は多くの岳人の心を惹きつけ続けています。しっかりとした経験とそれに裏付けされた技術、そして体力と気力の全てを兼ね備えた登山者におすすめしたいルートです。
※2019年07月11日更新
ルート長35.6km
登り標高差1726m
下り標高差1678m
行程概要:
中房温泉登山口(1462m)
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第1ベンチ(1666m)
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第2ベンチ(1838m)
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第3ベンチ(2006m)
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富士見ベンチ(2210m)
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合戦小屋(2350m)
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合戦山(2489m)
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燕山荘(2712m)
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燕山荘(2712m)
→
蛙岩(2684m)
→
大下りの頭(2660m)
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小林喜作レリーフ(2680m)
→
槍ヶ岳・大天井岳、常念岳分岐
→
大天井ヒュッテ(2650m)
→
貧乏沢下降点(2549m)
→
北鎌沢出合
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北鎌のコル(2470m)
→
天狗の腰掛(2479m)
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P13(2873m)
→
北鎌平(2962m)
→
槍ヶ岳(3180m)
→
槍ヶ岳山荘(3080m)
→
播隆窟(2702m)
→
坊主岩屋下(2661m)
→
水沢(2543m)
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槍沢・天狗原分岐(2380m)
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槍沢大曲り(2093m)
→
ババ平(2001m)
→
槍沢ロッヂ(1820m)
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二ノ俣(1706m)
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一ノ俣(1705m)
→
槍見河原(1671m)
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横尾(1620m)
→
新村橋(1577m)
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徳沢公衆トイレ(1558m)
→
徳本口(1545m)
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明神館(1530m)
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上高地ビジターセンター(1510m)
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河童橋(1505m)
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カッパトイレ(1510m)
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上高地バスターミナル(1504m)
地図/標高グラフ
【槍・穂高連峰】【令和最初の夏山特集〜後編】槍ヶ岳北鎌尾根の詳細解説
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北鎌尾根への取付き点となる北鎌沢出合に到着する。ケルンが積まれていることが多いが増水後は流されていることもある。地図でしっかり現在地点を確認しよう。
なお午前7時までにここに到着できていないと明るいうちに槍ヶ岳まで抜けることは難しいだろう。
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北鎌尾根へは右俣をたどり北鎌のコルを目指す。左俣は「死への道」と呼ばれており最上部で行き詰まり遭難する登山者が後を絶たない。
左俣の方が水量が多く大きな沢身なので引きこまれないよう要注意だ。
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ここは2組ほどのビバーグが可能な広さがあり展望にも優れる休憩適地だ。
なお天狗の腰掛はP8ともP9とも言われている。そもそも細かなピークが多く判別が付かないのが実情だ。
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独標基部のトラバース開始地点が核心部だ。固定ロープが設置されているが年によって設置されているロープは異なることがある。
どちらにしても死亡事故の多い箇所なので細心の注意を払って行動しよう。少しでも怖いと思ったらスリングの架け替えを行うこと。
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P14の一段目は非常に脆い岩場をクラック沿いに登る。ここは右手に伸びるトラバースルートがあるが不安定で難しい。ロープを使ってでも直登した方がいい。
なお巻く場合はP12を下ったところから千丈沢側のルンゼを30mほど下ってP15直下まで進んだ方がよい。
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設置の経緯は1962年に発生した遭難死亡事故だ。この事故は救助に向かった隊員と協力者も死亡する「三重遭難」を引き起こした。
その慰霊に伴い設置された。
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祠の裏から槍ヶ岳の山頂に到着する。体力や技術により到着時刻は大きく異なる。大天井ヒュッテから足並みの揃った強いパーティであれば13時前後には到着できるだろう。
通常であれば12時間前後を必要とする。
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【宿泊】「大天井ヒュッテ」は北鎌尾根縦走の前日に宿泊する小屋だ。支配人の小池氏(本年度は休職中)は北鎌尾根の生き字引的な存在で様々なアドバイスを得ることができる。
有明温泉登山口から約8時間の距離だ。
※上記の情報は記事更新日(2019年07月11日)時点の情報です。最新の情報については、出発前に現地の各関係機関にお問い合わせいただく事をおすすめします。
※本記事内にて各山域に生息する動植物の紹介を行う場合がありますが、自然保護区域への立ち入りや希少生物の採取・捕獲・譲渡・販売等は、法令により禁じられています。多くの方が自然を楽しみながら登山ができるよう、動植物の保護にもご協力ください。
※本記事内にて各山域に生息する動植物の紹介を行う場合がありますが、自然保護区域への立ち入りや希少生物の採取・捕獲・譲渡・販売等は、法令により禁じられています。多くの方が自然を楽しみながら登山ができるよう、動植物の保護にもご協力ください。
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人
このルートで登る山/通過する場所
- 中房温泉登山口 (1462m)
- 合戦山 (2489m)
- 合戦小屋 (2350m)
- 蛙岩 (2684m)
- 燕山荘 (2712m)
- 第1ベンチ (1666m)
- 富士見ベンチ (2210m)
- 第3ベンチ (2006m)
- 第2ベンチ (1838m)
- 大下りの頭 (2660m)
- 小林喜作レリーフ (2680m)
- 槍ヶ岳・大天井岳、常念岳分岐
- 大天井ヒュッテ (2650m)
- 北鎌のコル (2470m)
- 貧乏沢下降点 (2549m)
- 天狗の腰掛 (2479m)
- 北鎌沢出合
- P13 (2873m)
- 北鎌平 (2962m)
- 槍ヶ岳 (3180m)
- 槍ヶ岳山荘 (3080m)
- 播隆窟 (2702m)
- 坊主岩屋下 (2661m)
- 水沢 (2543m)
- 槍沢・天狗原分岐 (2380m)
- 槍沢大曲り (2093m)
- ババ平 (2001m)
- 槍沢ロッヂ (1820m)
- 二ノ俣 (1706m)
- 一ノ俣 (1705m)
- 槍見河原 (1671m)
- 横尾 (1620m)
- 新村橋 (1577m)
- 明神館 (1530m)
- 徳本口 (1545m)
- 徳沢公衆トイレ (1558m)
- 上高地ビジターセンター (1510m)
- カッパトイレ (1510m)
- 河童橋 (1505m)
- 上高地バスターミナル (1504m)


http://yamare.co/9dKWfu
※コースタイムは自身で入力のこと。
※登山口に登山計画書提出ポストあり。
槍ヶ岳山荘 : 090-2641-1911
https://www.yarigatake.co.jp/
※東京・大阪方面から夏山シーズンに合わせて直行バスが運行される。
登山を始めて数年の経験で挑めるルートではないので経験を十分に積んだパーティーでのぞみたい。
少しでも不安があれば信頼できる山岳ガイドに依頼することもひとつの方法だ。
登攀具・ロープ・ヘルメットは必携。用具は"万一の際に使用する"といった心構えが必要だ。
テントマットやコップなどをザックの外に付けないこと。岩に引っ掛かりバランスを崩す原因になる。
合戦尾根は技術的に難しい所はないが急登が続くので体調管理に気を付けよう。
喜作レリーフと大天井ヒュッテの間は岩場が続く事故の多い箇所なので慎重に通過しよう。
貧乏沢の下降は転倒と道迷いに注意が必要だ。
7月は貧乏沢・北鎌沢に雪が残ることがあるのでアイゼン・ピッケル必携。
北鎌沢出合で時間・体力・精神的な部分を考えて最終的な判断をすること。
北鎌沢の右俣分岐を間違えないように要注意。
(左俣は登攀不可・過去に数多くの遭難死亡事故が発生している)
北鎌尾根は全域にわたり滑落・転落・落石に細心の注意を払うこと。
北鎌尾根はルートの取り方でコースタイムや疲労度が大きく異なる。
北鎌尾根は基本的に稜線通しで進むのが一番楽で早い。巻き道は思わぬ箇所で行き詰るので注意が必要だ。
大槍への登攀は転落と落石に注意。
今回は小屋泊まりを前提とした貧乏沢経由のルートを紹介している。
北鎌尾根上から1ヶ所のみ天上沢へエスケープできる。